ジャスタウェイ

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ジャスタウェイ - (2022/02/19 (土) 20:05:22) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/09/02(水) 21:02:36
更新日:2023/12/27 Wed 00:14:17
所要時間:約 5 分で読めます





ジャスタウェイはジャスタウェイであってジャスタウェイ以外の何物でもない。

それ以上でもそれ以下でもない。

以上。



/■\



……以下、真面目な解説。






1.『銀魂』に登場する兵器


「マムシの蛮蔵」の工場で生産されていた強力な爆弾
外見は橙色の円柱に棒の手が2本付いていて、上部の半球型突起物に目・口が描かれただけというシンプルな物。なお基本的に目は死んでいる。<●>_<●>
ぱっと見猥褻物以外の何物でもない。

記憶喪失になった坂田銀時は一時このジャスタウェイを生産する工場で働いていて、その腕の良さから「次期工場長」と期待されるほどだった。
また同じく記憶喪失になっていた近藤勲は、江戸一番のジャスタウェイ職人になるのを目標にしていた。

キャラクター(?)人気投票で19位を獲得するほどの人気(最新では22位)を得ており、貯金箱やストラップなどのグッズが実際に作られている。

アニメでは万事屋に色違いのものが置いてある場面が何度も見受けられる。
また、意外に表情が豊かで登場シーンによっては笑っていたりを流していたりする。

爆弾以外に料理具材や目覚まし時計、からくり家政婦の体内パーツや風鈴などとしても登場している。
他にも「ジャスタンク」というジャスタウェイを模した巨大戦車が登場し、股間部分にネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を搭載していた。

『よりぬき銀魂さん』のEDではまさかのメインに。
また、アニメDVDのジャケットのどこかに必ずいるので探してみよう。

名前の由来は「Just Away(すぐに 逃げろ)」からといわれている。

余談だがジャンプショップのジャスタウェイ貯金箱は売れ行き好調だとか。



2.日本の元競走馬、種牡馬


その道の彼方に

いま爆発の機は訪れた。
すべてを烈風で吹き飛ばし
紅蓮の炎で焼き尽くせ。

そうだ斬り込む時は来た。
の刃を振りかざし
の咆哮とともに突き進め。

もう立ち止まることはない。
坂を駆け上がった
その道の彼方にある
はるか世界の頂点を目指せ。

───名馬の肖像 2018年 天皇賞(秋)


データ

父:ハーツクライ
母:シビル
母父:Wild Again

通算成績:22戦6勝[6-6-1-9]
獲得賞金:5億9569万4000円+300万USドル

主な勝鞍
  • アーリントンカップ(G3・2012)
  • 天皇賞(秋)(G1・2013)
  • 中山記念(G2・2014)
  • ドバイデューティーフリー*1(G1・2014)
  • 安田記念(G1・2014)


生い立ち

2009年3月8日に白老ファームで誕生。十字型の流星が特徴の鹿毛の牡馬。

父はあのハーツクライ。競走成績等の詳細は項目を参照。当時こそ未知数ではあったものの、サンデーサイレンス後継の1頭として名を轟かせた大種牡馬である。
母シビルは未勝利のまま繁殖入りした馬だが、その父は第1回BCクラシックを勝利し、種牡馬としてもG1馬を10頭以上輩出したワイルドアゲイン。母はCCAオークス馬のシャロン。日本では馴染みが薄いが、なかなかに味のある血統である。

1歳でセレクトセールに出されると、アニメ『銀魂』に参加している脚本家の大和屋暁氏が購入し、馬主となった。
名前の元ネタは上にも書いた『銀魂』のジャスタウェイだが、の方のジャスタウェイの公式な意味は「Just a Way(その道)」である。一応。
大和屋氏は元々ハーツクライの一口馬主であり、ハーツクライ産駒が上場する度に入札していたのだが、その流れで1260万円という安価で購入された。
ハーツクライの2年目産駒のため種牡馬としての評価が定まっていなかったこと、牝系に重賞馬がいなかったこと、そして父親の脚が遺伝し外向気味だったために評価は高くなく、安売りされていた。当初大和屋氏はこのことを知らなかったものの、社台関係者に「ハーツクライの一口さんなら問題ないですね」と聞かれると「もちろんです」と快諾した。
大和屋氏はこれ以前にもハーツクライ産駒を落札したもののデビュー前に死亡したため、「ハーツクライ産駒なら牡馬・牝馬問わない」と意気込んでいた。
結果、個人馬主の資格を得てから初めてデビューしたのはこのジャスタウェイとなった。

競走馬ジャスタウェイ号は、大和屋氏のツテにより、当時まだ厩舎を開いて3年目の須貝厩舎に預けられることとなる。
同厩舎にして同期には、あのゴールドシップ


活躍


鮮烈なデビュー

2011年7月23日、新潟競馬場5Rの新馬戦にて、2着ラパージュに5馬身差をつけての圧勝というデビューを飾る。持ち味の末脚はこの頃から片鱗を見せていた。福永祐一騎手とのコンビもここから始まった。
そのまま新潟2歳ステークスに挑み2着、東京スポーツ杯2歳ステークスで4着と、勝てないながらも掲示板確保を果たす善戦を見せる。

迎えた2012年、初戦はきさらぎ賞で4着。
次走でアーリントンカップに出走すると、最終直線で末脚を炸裂させ、最後方から12頭を一気に差し切るという凄まじい勝ち方により、重賞初勝利を果たす。
その勝ちっぷりは、確かに素質を感じさせる内容だった。


名前通り?のシルコレの日々

しかし、その後はNHKマイルカップ・日本ダービーという変則二冠に挑戦するも、それぞれ6着・11着という惨敗。この結果から陣営は長距離は不向きと判断、菊花賞を回避し天皇賞秋を目指すこととなった。
前走の毎日王冠では人気薄からカレンブラックヒルの2着に。天皇賞では同期のフェノーメノ(2着)とカレンブラックヒル(5着)に先着され、エイシンフラッシュの復活を後ろから眺める6着に沈む。

2013年の春から夏にかけても、エプソムカップ・関屋記念・毎日王冠といった重賞で善戦はするもののあと一歩で届かない成績が続き、「名前の通り『銀』ばかり取っている」と、シルバーコレクターっぷりからネタ馬扱いされていた。
素質こそ見せていたものの、本格化前はまだまだ肉体的にも精神的にも打たれ弱く、ゲートもなかなか上手くいかずでチグハグな競馬になりがちだった。
また、今でこそ主戦騎手は福永騎手となっているが、この善戦マン時代は乗り替わりが激しかった。


覚醒の時・GIに届いた破壊力

そうして迎えた2013年天皇賞秋、上位馬の回避によりギリギリ出走へと漕ぎ着けることができた。
あの牝馬三冠馬にしてジャパンカップ馬ジェンティルドンナや、前年優勝馬にして前走の毎日王冠で惜敗した因縁の相手エイシンフラッシュを始めとした顔ぶれが揃い、この2頭の対抗馬として挙げられていたのは、鳴尾記念→函館記念→札幌記念と3連勝を決めていた夏の上がり馬トウケイヘイローだった。
その中でジャスタウェイは5番人気。一部で穴馬としては見られていたものの、まあ主な勝鞍がアーリントンカップ(G3)のみの2勝馬が主役になれるはずもなく…。

だが、レースは予想だにしなかった展開へ。

逃げるトウケイヘイローが引っ張るハイペース気味なレースの中、ジャスタウェイはやや後方からエイシンフラッシュの後をつけるように進む。
そして迎えた直線半ば。
力尽きようとしていたトウケイヘイローをジェンティルドンナが捉えんとするその時……


「トウケイヘイロー!トウケイヘイロー!粘る粘る!

ジェンティルドンナ!外からジェンティルドンナ……」


「外 か ら ジ ャ ス タ ウ ェ イ !!!」



突然ジャスタウェイは覚醒し、1頭だけ早送りでもしたかのような次元の違う末脚を爆発させた。
そのままごぼう抜き、僅かに先頭に立ったジェンティルドンナも競り合う暇すら与えずあっという間に置き去りにする。
他の馬たちも次々に仕掛けるが、その差は縮まるどころか開いていくばかり。
エイシンフラッシュがようやく馬群から抜けた時には、もうジャスタウェイは遥か前方にいた。


「ジャスタウェイだ!ジャスタウェイだ!

突き抜けた突き抜けた!!」


「ジェンティルドンナ2番手!」


「ジャスタウェイ、この破壊力!!!

GIまで届きました!!!」


───吉田伸男(フジテレビ実況)


結果は、2着ジェンティルドンナと4馬身差、3着エイシンフラッシュとは6馬身差の圧勝。完成度高けーなオイ。
長い雌伏を経て、ついについに悲願のG1制覇を果たした。まるで有馬記念で突然覚醒し、ディープインパクトを下した父親のように。ここで倒したジェンティルドンナがディープインパクト産駒というのが何とも因果を感じさせる。
これはハーツクライ産駒としても初のG1獲得となった。まさかハーツ産駒一番乗りがコイツになるとは誰が思っただろうか
「銀魂の馬が天皇賞勝ったぞ!しかも馬主アニメの脚本家じゃん!」と方々で話題になったりもした。
そして、鞍上の福永騎手にとってもこれが天皇賞秋初制覇となり、この勝利によってようやく主戦騎手として固まったのである。


ちなみにジャスタウェイが天皇賞秋を制覇した2013年はJRAのCM『THE LEGEND』が放送されており、この時期はわずか3歳で天皇賞秋を勝ち取ったバブルガムフェローがピックアップされていたが、CM内でなんの因果か「"爆発"が世代を超える」というフレーズが使用されていた。
この年に爆弾の名を冠した馬が爆発的な末脚で天皇賞秋を制覇するとは何とも運命を感じさせるものである。
ちなみに同期の親友も、2012年にJRAのCM『THE WINNER』でピックアップされたミスターシービーまったく同じ勝ち方で菊花賞を勝利して話題になっていた。何なんだこの世代


世界のジャスタウェイ

その後は疲労から全休し、2014年3月末の「ドバイデューティーフリー」への出走を表明。2月に招待状が届いたために受諾、出走が確定した。

まずはそのステップレースとして、3年前のドバイワールドカップ馬ヴィクトワールピサも通った中山記念に出走。
秋天は展開が完全に噛み合っただけというフロック視が残っていたことや、福永騎手の騎乗停止により横山典弘騎手が代打を担ったこともあって2番人気だったが、1番人気トウケイヘイローが盛大に出遅れたのを余所に好スタートで先行したまま難なく快勝。
これはジャスタウェイにとって初の連勝であり、確かな手応えからドバイへの期待を膨らませた。


そして、勢いそのまま1番人気で迎えたドバイデューティーフリー。日本からは他トウケイヘイローに前年の皐月賞馬ロゴタイプ。
対する世界もウェルキンゲトリクス*2、ザフューグ*3、ハンターズライト*4、ブレイジングスピード*5、ダンク*6…と相手にとって不足無し。

スタートから行き脚がつかず後方2〜3番手となったものの、福永騎手は咄嗟にプランBへ移行。ペースを乱さず直線までウェルキンゲトリクスへ付けていく。
そして外側へ出しながら迎えた最終コーナー……異次元の末脚、再び。


「外からジャスタウェイだ!!
ジャスタウェイ、300を切って先走!

さあ鞭が入った!
抜けたジャスタウェイ、福永祐一!!
200を切って1馬身、2馬身、3馬身リードを取った!」


「ウェルキンゲトリクス2番手!そのあと3番手争いこれは接戦!」


独走だ!ジャスタウェイ!ジャスタウェイ!!」


「世界のジャスタウェイ、ゴールイン!!!」


───中野雷太(ラジオNIKKEI実況)



世界の強豪達を相手に、結果は2着ウェルキンゲトリクスを6馬身1/4もぶっちぎり、レコードを2秒41も更新するという近年稀に見る圧勝だった。ちなみにこのレース、2着もレコードを更新していた
この1:45.52というタイムは、2021年現在も抜かれていない。それどころか1分45秒台に到達した馬すら他にいない、もっと言えば1777mで開催されていた頃*7のレコードよりも速い異次元のレコードである。
レース後、福永騎手が思わず「つっえぇ……」と口走ったシーンが中継に抜かれていたりも
親子2代でのドバイ制覇を果たしたジャスタウェイ。天皇賞は決してフロックではないことを証明してみせた。

この直後、一緒にドバイに渡ったジェンティルドンナもドバイシーマクラシックを勝利し、2頭揃って凱旋となった。

なお、ドバイデューティーフリーの授与式で馬主の大和屋氏はトロフィーの返礼として「金のジャスタウェイ」をプレゼンターに明け渡していたが、困惑されていた。そりゃそうだ。


そして、このドバイでの勝ちっぷりが評価され、「ロンジンワールドベストレースホースランキング」にてレーティング130ポンドを与えられ、ディープインパクトオルフェーヴルでも成し得なかった世界ランキング1位の偉業を成し遂げた
誇張でも何でもなく「世界のジャスタウェイ」となった瞬間だった。完成度高いってレベルじゃねーなオイ。
なおこのレーティングは、日本馬全体でもエルコンドルパサーの134ポンドに次ぐ数値である。





世界一の称号、父子の覇道。




そのまま凱旋帰国初戦で安田記念へ。この年はG1馬9頭*8という過去最高の豪華なメンバーが揃ったが、その中でもジャスタは「絶対王者」という扱いであり、“挑む立場”から初めて“挑まれる立場”となった。
だが、福永騎手が再び騎乗停止となり、これまでにも2度騎乗の機会があった柴田善臣騎手を鞍上に迎える。
迎えた本番、泥田のような不良馬場となった。単勝オッズ1.7倍という圧倒的1番人気に支持されるも、ドバイの疲労もあり、これでもかと重なった悪条件を心配されていた。
しかし、馬場に足を取られ体勢を崩し、直線入り口から徹底的にマークされというピンチにも屈することなく、得意の末脚が炸裂。
先に抜け出したグランプリボスの前に道が出来ると、即座に抜け出し3着以下を突き放して一騎討ちへ。激しい叩き合いからの写真判定の末、ド根性でハナ差捕らえての勝利。世界1位の意地を見せ、見事1番人気に応えてみせた。そして、本格化する前に辛酸を嘗めさせられた馬たちに対し、図らずもまとめて御礼参りする形となった。
見た目こそ辛勝だったが確かな地力の違い、そして元々ある程度示していたマイル適正も証明するかのような走りを見せた。
派手な勝ち方の秋天やドバイDFが取り沙汰されがちだが、この安田記念こそがジャスタの最も強い勝ち方だという評価も多い。

余談だが、この2週間前にはヌーヴォレコルトがオークスを、1週間前にはワンアンドオンリーがダービーを制しており、3週連続でハーツクライ産駒がG1を獲得する形となったため、競馬界を大いに沸かせた。


さらなる挑戦・そして夢の果て

安田記念での疲労の激しさからファン投票4位だった宝塚記念は回避し、次に挑んだのは世界最高峰の舞台・凱旋門賞。
日本の期待を背負い、盟友ゴールドシップ、期待の桜花賞馬ハープスターと共に、過去最多の3頭で海を渡った。

入場時にゴルシが1頭だけ列から外れて観客に愛想振り撒いてる様子から目をそらしながら迎えたレース。
しかし、距離経験の乏しさが響いたか得意の末脚を活かせず、そのまま伸び切らずに8着に沈んでしまった。
ちなみに、ハープスターも6着と振るわず、日本勢にとっては悔しい結果となった。
ゴルシ?今回は気が乗らなかったみたい(14着)
後の話によると、ゴールドシップ共々走る前から普段と違うロンシャンの芝に困惑していたという。


帰国初戦はジャパンカップに出走。
中団で待機し直線から外に出して仕掛けるもラスト100mで鈍り、そのままエピファネイアに4馬身引き離されての2着に終わった。

そして、2014年有馬記念での引退を発表。
12番手から末脚を発揮するもジェンティルドンナに敗れ4着という結果でラストランを終えた。
「仕掛けを遅らせて届かなかった」と福永騎手の騎乗を批判する声もあるが、距離適性がだいたい1600~2000だということを考えれば掲示板に入れただけ十分健闘したといえるだろう。
また、この頃にはジャスタウェイの脚も限界を迎えていたことが後に語られており、種牡馬入りを前に無理をさせないようにした結果とも考えられる。

世界1位の快挙が評価され、2014年度JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。
2015年1月4日に京都競馬場で引退セレモニーが行われ、同月7日付で登録抹消。種牡馬となった。
最終的には国内外で合計9億939万8000円もの賞金を稼ぎ、大和屋氏にとっては初デビュー所有馬がG1ホースかつ世界最高峰の格付けを得るという夢を与えた。

長い雌伏を経て覚醒に至り、世界一の称号を手にし、最後は適性外距離に苦しみながらもある程度の適応を見せたジャスタウェイ。
彼の一頭だけ再生速度が違うかのような“爆発”の加速は、観るものをブチ上げてやまない鮮烈な勝ち方だった。
あの98世代にも負けず劣らずの最強世代と名高い12世代の一角として、その名は歴史に刻まれることとなったのである。


種牡馬として

今では珍しいアウトクロス*9であり、母系の貧弱さもあって血統的にはややパンチが弱い。
一方でクロスを全く持たない為、強いクロスを持つ牝馬の「薄め液」になれるといった強みもある*10

産駒は2018年からデビューしているが2歳戦の重賞勝利を挙げることはできず、重賞初制覇は翌年のチャンレンジカップを制したロードマイウェイだった。
皐月賞2着・東京優駿3着・菊花賞3着のヴェロックスや、ダートグレード競走を複数勝っているマスターフェンサーなど、かつての父のような善戦馬・G1未満馬が多い。
2020年にダノンザキッドのホープフルステークスでようやくG1初勝利、2021年にテオレーマがJpn1のJBCレディスクラシックを勝利した。
なお引退がジェスタウェイの1年後だったゴールドシップも、産駒のG1初勝利は2021年で産駒の初デビューから3年目(2021年オークス馬ユーバーレーベン)だったりする。*11


他の馬との関係

ジャスタウェイ自身は従順な優等生気質だが、気性難でよく知られた困ったちゃんゴールドシップとは特異的に仲良しだった。
真逆な性格の2頭を隣同士の馬房に入れることで互いの欠点を補うことを狙っていたが、意図に反してそのまま仲良くなってしまったためである。そしてゴルシの気性は結局改善されなかった
基本トレーニングを嫌がっていたゴルシもジャスタウェイがいればやる気を出したり、ジャスタウェイがゴルシの前を歩いている時は普段と落ち着きっぷりが全然違ったり、フランスへ向かう飛行機の中でも仲良くしていたりと、逸話には事欠かない。
このことは2頭を担当した須貝尚介調教師からも言及されており、総合スポーツ雑誌「Sports Graphic Number」937号で特集が組まれるほど当時から人気の組み合わせだった(後に傑作選ムック本「名馬堂々。」にも再録)。
ただジャスタウェイの方もゴルシとはまた違う方向にマイペースなところがあり、近くで他の馬が暴れてもまったく気にせず平然と草を食べたり熟睡したりしていたという。

種牡馬時代は、社台SSにてクロフネやキャプテントゥーレをじっと見つめる様子が確認されている。
何でも、放牧後に寂しがってよく嘶いていたジャスタウェイに近寄って慰めてくれたんだとか。
父ハーツクライもクロフネを見つめていたり、祖父サンデーサイレンスもメジロマックイーンと仲が良かったというエピソードから、芦毛好きが遺伝したのではと言われたりしている。
一方で、賑やかだったゴルシの面影を見ていたのではないかという説もある。意図したかはともかく芦毛で船関係の名前だし。
他にも、ディープブリランテに威嚇されるもガン無視を決め込んでいたという話も。


余談

  • 大和屋氏は「オツウ」、「パンデモニウム」なる牝馬(いずれも父ハーツクライ)も手に入れたが、ぱっとしない成績で引退、繁殖馬に転身したという。
    それでもオツウは1050万円で買われて、オープン馬となり1億2000万円の稼ぎを上げたのだから、十分馬主孝行である。パンデモニウムさんは残念ながら喘鳴症により未勝利のまま引退してしまったが…。
    前述の通り、最初に買った1頭目はデビュー前に死んでしまい、JRA登録馬としてはジャスタウェイが最初になったのだが、それでいきなり国内外G1を3勝する名馬を引き当てたのだから凄まじい運と言う他ない。
    そして、ジャスタウェイたちの活躍によってハーツクライ産駒の値段が上がり、新たな産駒を買えなくなるというオチがついた。

  • 大和屋氏と福永騎手は、表彰式にて度々『銀魂』のジャスタウェイを掲げたり優勝カップに入れたりしていた。

  • 競走馬擬人化漫画で知られるよしだみほ氏の代表作「馬なり1ハロン劇場」では、円筒状のパワードスーツに身を包むと爆弾になるというとんでもないキャラ付けで登場していた*12
    だがドバイ遠征回ではゴールドシップに円筒を着せられドバイまで投げ飛ばされた後、「勇気がわいてくる」「銀魂(ぎんだましい)から脱却できそう」(意訳)等とのたまっていた所でジェンティルドンナから、
    「何言ってるのよっ」「あなたはあなた」「ジャスタウェイはジャスタウェイであってジャスタウェイ以外の何物でもない!それ以上でもそれ以下でもないわ!!」
    と喝を受けたことで「一皮むけ」元に戻りやる気にあふれ、シーマクラシックに出たジェンティルドンナと共に見事勝利を飾った。
    ちなみにゴールドシップから円筒を押しつけられた回は『銀魂(ぎんだましい)』・ドバイ後銀魂(ぎんだましい)からの脱却をゴールドシップへと謳った回は『金魂(きんだま)』…銀さん金さん「…」
    なお、よしだ氏は大和屋氏を銀魂の作者と勘違いしていた節がある*13

  • 活躍はもちろん銀魂原作者の空知英秋氏の元にも届いており、ジャスタウェイが天皇賞馬になった直後、銀魂本編では銀さんが新八と神楽の給料を競馬でスったことを責められた際に
    「ち、違うんだ。まさかジャスタウェイが将軍賞を取るとは…あんな駄馬もうとっくに馬刺しになってるもんだと…」
    という酷い言い訳をするシーンがあった。
    更にその回の週刊少年ジャンプの巻末では
    J(ジャスタウェイ)天皇賞おめでとう。こんな事なら名前使用を許可する時金とっとくんだった…」
    という空知氏らしいコメントが残されている。



3.特撮作品『烈車戦隊トッキュウジャー』のシャドー怪人闇装備

同作第37駅(脚本は競走馬ジャスタウェイの馬主である大和屋暁氏)に登場した怪人「管理人ナイト」(CV:志村新八こと阪口大助)が「ナイト系ジャスタウェイ」なる馬頭付き斧兼乗騎と共に登場

「そしてこれが我が愛馬ジャスタウェイです!」

『銀魂』や競走馬ジャスタウェイを知るファンの腹筋を崩壊させた。
「私の末脚についてこられますかねえ?」だの「今のは進路妨害!審議!審議です!」だのやりたい放題である。

ナイトを騎乗させての高速移動によりトッキュウジャーを苦しめるも、最後は気配を消していたザラムにより取り上げられ、「牧場へ帰れ!」と宇宙の彼方へ投げ飛ばされてしまった。

「ジャスタウェイがファーラウェーイ!?」

“自慢の脚”を失い動揺するナイトはそのままハイパー五連結クラッシュを受け敗北、その直後に闇暴走を起こし巨大化するも、超超トッキュウダイオーとハイパーレッシャテイオーに圧倒され、そのままハイパーレッシャテイオージャイアントフラッシュを受けて爆発四散した。

ちなみにこの回の放送日は2014年11月23日。馬のジャスタウェイが出走したジャパンカップ(2014年11月30日)の一週間前の話である。



追記・修正は追記・修正以外の何者でもない。それ以上でもそれ以下でもない。

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