断章のグリム

登録日:2011/03/28(月) 00:22:35
更新日:2020/03/26 Thu 16:10:15
所要時間:約 6 分で読めます




クリック?


クラック!






レーベル:電撃文庫
著者:甲田学人
イラスト:三日月かける

全17巻。うち1巻は短編集。
2009年にドラマCD化されている。

Missing』で電撃文庫にデビューした甲田学人氏の新作。
Missingが高校を舞台にしているのに対し、こちらは基本、事件が起こった場所へ向かうスタンス。
副題になった童話を元とした事件が起こっていく。


~あらすじ~
神様からの贈り物を巡る、胸を打つお話。
主人公である白野蒼衣はある少女との出会いによって、様々な人々の想いを受け止めていくことになる……

思い出が強く残るべったりな幼なじみ
「蒼衣ちゃんだけは、私の味方だよね?」
「二人は一緒にいなきゃ駄目なのに!」

心を開こうとしないツンデレゴスロリ美少女。
「……だ、誰もあなたなんか心配してないわ」
「…………うるさい、殺すわよ」

まっさらに純粋無垢な妹的存在、眼鏡っ娘クラスメイト、ミステリアスなお姉様、真面目な委員長、潔癖症な少女など女性陣も魅力的!

一巻では幻想と鳥達との触れ合いを通し徐々に深まっていく絆を描く。

巻を追うごとに、いじらしくなってくる蒼衣の大切なものへの執着心、浮き彫りになってくるヒロイン達の過去。
蒼衣が自らの言葉の重みに気づくとき、世界が変わる……!


追記・修正お願いします






はつかねずみがやってきた
話はおしまい




























   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *







何も間違ってはいないけれど嘘です。


~あらすじ~
平凡な高校生・白野蒼衣は、ある日<神の悪夢>から生まれた<悪夢の泡>、<泡禍>に遭遇する。

それを追っていた美少女・時槻雪乃に出会い、
その日から蒼衣は彼が愛していた「普通の日常」とは対極の<神の悪夢>が創り出した悪夢の童話が顕現する世界に巻き込まれていく事になる…。



~用語~

作中での「神」とは、「全ての人間の無意識は共有されている」という集合無意識に眠っている絶対存在の事。

<泡禍>(ほうか、バブル・ペリル)
神は全知故、世のすべての恐怖を見、そして全能なる神の手で捨てられ、それが人間の抱える恐怖に浮かぶことにより引き起こされる異常現象のこと。

<断章>(フラグメント)
泡禍から生還した人の心に残された<悪夢の泡>の欠片。<泡禍>によって植え付けられたトラウマを引金に、現実に異常現象を呼び出す事ができる。
要は魔法みたいなものだが、あくまでトラウマであるため使えば精神に負担をかけ最後は自らが泡禍を撒き散らす異形と化してしまう。

<断章騎士団>(オーダー・オブ・ザ・フラグメンツ)
泡禍に巻き込まれた人間を無償で助ける相互扶助組織。通称ロッジ。
活動拠点ともなるので複数存在する。

<断章詩>
過去に自分が遭遇した<泡禍>に対するトラウマを鮮明かつ瞬時に心の中から汲み出し、断章を発動させるための言葉。日常生活での暴走を防ぐためにも必要。

<騎士>
<泡禍>の起きた地区に赴き、<泡禍>を潰す人達の総称。


~主な登場人物~  キャストはドラマCDより

白野 蒼衣(しらの あおい)
CV:KENN
平凡や普通を"愛している"高校生。
彼が学校から下校中に、<泡禍>に遭遇した事から物語は始まる。
自分は普通だと常識人ぶっているが実は作中随一の狂人。
普通に拘るあまりに普通じゃない行動を平気で行う。

時槻 雪乃(ときつき ゆきの)
CV:藤村歩
ヒロイン。ロッジの<騎士>であり、<雪の女王>の異名をもつ。
左手首には寸刻みに切り傷があり、包帯が巻かれている。
姉により家族を失っている。
ツンデレのはずだがなかなかデレない。だがそれがいい。
狂人のふりをしているが実のところは作中数少ない常識人。

鹿狩 雅孝(かがり まさたか)
CV:三木眞一郎
作中では殆ど神狩屋(かがりや)と呼ばれている。
雪乃の活動拠点であるロッジで活動をサポートする世話役。
断章の影響で死ぬことができない。やっぱり狂人。

田上 颯姫(たのうえ さつき)
CV:福圓美里
神狩屋のロッジに住んでいる中学生くらいの少女。
ある理由により学校には通っていない。

夏木 夢見子(なつき ゆみこ)
颯姫と同じくロッジに住んでいるロリ。<泡禍>によって精神が壊れており、人形然としている。

時槻 風乃(ときつき かぜの)
CV:遠藤綾
雪乃の姉。雪乃に取り憑いている亡霊。雪乃に宿る〈断章〉の一部にしてオリジナル。
もちろん狂人、ではあるが物語でメインを張ることは少ないため相対的にまともに見える。
メディアワークス文庫で発行されているスピンオフでは主役を務めている。



三日月かける先生の描くイラストは輪郭などに多少好みは別れるかもしれないが、線が細く色彩は鮮やかでメルヘンらしさがあり、
表紙を見たらどういう内容か何となくわかるだろう。
本編の間に挟まれる挿絵はすべてその章の最後に載せられている。



最近のにしては珍しいボーイ・ミーツ・ガール作品なのもそうだが、主人公に対してヒロインが、


デレない

いや、多少のデレはあったかもしれないがそのシーンを抜きとっても2ページいくかどうか…

だが15巻にてついにデレた。さらにラストの17巻では…

読み物としては多少擬音語が多い気はするが、それが物語を想像しやすくさせている。
また、それはホラー作品における怪奇現象が起きている時の異常な静けさ、緊張感や危機的な雰囲気をリアルに再現するためのものである。
そしてこの想像のしやすさにより生まれるこの作品…



痛い



痛いのである

とにかくキャラが今どんな目に遭ってるかが細かく、擬音語付きで書かれている為読んでいると体がムズムズする。
そして物語の殆どは素直に喜べないような終わり。しかしバッドエンドと言うよりはトゥルーエンド寄り。


この作品での怪奇現象は灰かぶりや人魚姫など、その巻の副題になっている童話に基づいたものとなっている。

これはこれらの物語が人間の根源的無意識において共有化され、物語の「元形」となっているため、
根源的無意識から浮かび上がった<泡禍>はこの物語の形で顕れるのである。
事件に巻き込まれた者達は知らず知らずのうちに物語の配役に組み込まれてしまう。


さて、勘違いしてはいけないが、この作品のジャンルはメルヘンである。

大事なことなのでもう一度言う。

メルヘンである。

決してホラーではない……らしい。作者がメルヘンだと言い張っているのだからメルヘンなのだ。

前作に比べて、メルヘンの中にスプーン一杯ほどグロが入ってるというのが作者の言である。


なので、例え出来損ないのシチューみたいなグチャグチャの肉塊が押し寄せてこようが、
バイオハザード』や『サイレントヒル』も真っ青な病院奇形パニックが起ころうがリアル蓮コラやらかそうがメルヘンである。

……いい加減観念しろ。

???「スプーン一杯で驚きのグロさ!」


<モチーフに使われた童話>

短編
  • 金の卵をうむめんどり
  • よくばりな犬
  • アリとキリギリス

ドラマCD
  • 小人と靴屋


ちなみに第44回星雲賞にノミネートされた。…SFって何だっけ?





「さあ、追記と修正のお話をしましょう……」

「<変われよ>」

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