ドグマブレード(遊戯王OCG)

登録日:2012/09/10(月) 16:59:05
更新日:2020/03/23 Mon 17:18:27
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遊戯王OCGに2007年〜2008年頃に掛けて存在した伝説のデッキ


■概要

1ターン目に大量の魔法カードを墓地に落とし、手札0枚の時発動でき自分の墓地の魔法カードの枚数×200のダメージを与える
罠カード《マジカル・エクスプロージョン》を次の相手ターンのドローフェイズに複数枚発動して8000以上のダメージを与える。
類似デッキが多いが純粋な【ドグマブレード】は《D-HERO ドグマガイ》をエンドカードへの繋ぎに採用したタイプのデッキの事を指す。
なので他の類似デッキは単に【マジエク1Kill】と呼ばれる事が多いが、最も有名なタイプが【ドクマブレード】であるためこの頁でもそうさせて頂く。

先攻を取れば相手はほとんど為す術も無く、相手ターンを挟むとはいえ、事実上の1ターンキルである。

1ターンキルがコンセプトのデッキ自体は大量に存在するが、
このデッキの最大の特徴は他のものとは違い成功率が非常に高かったことが挙げられる。

そして、この【ドグマブレード】のミラーマッチの場合、
「先攻を取れば確実に勝てる」=「先攻決めのじゃんけんで勝てばデュエルに勝ったも同然」という考え方から、
遊戯王OCGはじゃんけんゲー』と称された。その様はいつぞやの【サイエンカタパ】を彷彿とさせたとか。

ここまで暴走したのでさすがのコナミも主要パーツを規制すると思われた。
……と思いきや2008年3月の制限改定ではまさかの全スルー

それどころか新たなコンボパーツの制限緩和により実質強化される。

コナミは一体何をやっているんだ!

しかし2008年9月にはこれらの主要パーツはことごとく禁止・制限に指定され、ドグマブレードはその姿を消した。
めでたしめでたし、である。















ドグマブレードは生きていた。



事故率こそ上がったが相変わらずターボ手段の主軸だったクライスターボは相変わらず規制されていない。
何より軸となるマジカル・エクスプロージョンはノーダメージである。
そしてスターライト・ロードの裏でこっそり登場したジャンク・コレクター。
フィールド上の自身を除外することで墓地の罠カードを発動できる効果を持っていた。
戦士族であったため墓地に落とした後フェニックスブレードで除外でき帰還に繋ぐ事ができる。
先行で罠カードを使えるようになったためドグマブレードでは出来なかった完全な先行1ターンキルを達成できるようになった。
これが後にジャンクブレードを生み出し、マジカル・エクスプロージョンの規制まで暴れていたのはここだけの話である。

ドグマブレードの時の課題であったマジカル・エクスプロージョンを手札に握ることも、
墓地に落ちても発動できるのだから気にせず墓地肥しができるようになった。
戦士族のライトロードと光の援軍(当時無制限)とソーラーエクスチェンジを入れて高速で墓地肥しする型が主流だった。

ただし混沌の黒魔術師と次元融合を失ったダメージは大きく安定性はかなり低下している。
早すぎた埋葬もないためマジカル・エクスプロージョンが墓地に落ちるという弱点を克服したとはいえそれ以上の欠点は抱えていた。

原形はドグマブレードだがこの当時ディスクガイが禁止になっていたためドグマガイが入ることは少なかった。

だがこんなソリティアが許される訳がなくとうとう軸であるマジカル・エクスプロージョンが1枚制限になった。


■動かし方

+...
ドグマブレードの名前の由来は「ドグマガイ」+「フェニックスブレード」。
そしてさらにこれらのカード以外も組み合わせ、様々な手段でデッキを回転させていく。
2008年3月の制限改定で上述通り《死者蘇生》と《魔法石の採掘》が制限緩和を受け、より回しやすくなった。

○ドロー・手札補給

《D−HERO ディスクガイ》
《サイバー・ヴァリー》
《光帝クライス》
神剣ーフェニックスブレード
特にフェニックスブレードは、手札を増やしつつ戦士族を除外できるため、このデッキのキーパーツとして働く。
ディスクガイは蘇生成功時に2枚ドローという強力な効果を持つため、無限ドローパーツが揃うまでのドローソースの中心を担う。クライス+DDRor早すぎた埋葬のコンボもよく使われる。
無限ドローのパーツが揃ったらヴァリー+次元融合のループ、クライス+混黒+次元融合+フェニックスブレードのループ等を利用して手札を補充していく。
まあ無限ドローするまでもなくデッキを引ききることもままあるのだが。

○手札交換

《手札抹殺》
《手札断殺》
《デステニー・ドロー》
トレード・イン
手札事故を回避しつつ墓地を肥やしていく。
デステニー・ドローはディスクガイ及びドグマガイ、トレード・インは混沌の黒魔術師及びドグマガイが対象。

○サーチ・サルベージ

《アームズ・ホール》
《魔法石の採掘》
《魔法再生》
混沌の黒魔術師
《増援》
《E・HERO エアーマン》
《サイバー・ヴァリー》
この中でも特に使われたのがアームズ・ホール。
手札を減らさずに装備カードを発掘・回収できるため3積み必須とされ、早すぎた埋葬やD・D・Rの再利用に活用された。
増援はディスクガイとエアーマンが対象。エアーマンをサーチした場合はその効果で更にディスクガイを持って来れる。
サイバー・ヴァリーはドロー効果の他に墓地のカードをデッキトップに置く効果もあるので上述のドローエンジンを絡めれば実質サルベージになる。

○モンスター展開

《名推理》
《モンスターゲート》
《早すぎた埋葬》
死者蘇生
《次元融合》
《D・D・R》
名推理やモンスターゲートは大量の魔法カードやフェニックスブレードを墓地に落とすのにも有利に働く。
各種蘇生・帰還カードを使用し、デッキを高速で回転させていく。
次元融合はライフコストが2000と膨大でそのままだと乱発不能なため、乱発出来るようにするため魔法のライフコストを不要にする《魔力倹約術》がピン刺しされる事も。

○ダメージソース

《マジカル・エクスプロージョン》
《D−HERO ドグマガイ》
エンドカードはマジカル・エクスプロージョン。
その前にドグマガイの特殊召喚に成功していれば相手ライフが半分になるが、特殊召喚できなくてもライフは十分に削りきれる。


ジャンクブレードの場合は基本的な所はあまり変わらないが主に光の援軍やソーラーエクスチェンジで墓地肥しを行う。
ディスクガイが禁止になっており改定によりサイバー・ヴァリーが使いにくいためクライスターボのギミックを中心に回していく。
十分に墓地が肥えたらジャンクコレクターを特殊召喚し効果によって異次元からの帰還を除外し自身と他のジャンクコレクターを帰還させトドメと言った流れになる。
マジカル・エクスプロージョンを素引きしている場合に墓地に魔法カードが20枚以上だと、

1.ジャンクコレクターをフィールドに出しマジカル・エクスプロージョンをセットしてエンド
2.相手のスタンバイフェイズにセットされたマジカル・エクスプロージョンを発動
3.処理終了後に墓地に置かれたマジカル・エクスプロージョンを除外しジャンクコレクターの効果を発動

でワンターンキルとなる。
なのでマジカル・エクスプロージョンは2枚でも十分だったりする。

しかしマジカル・エクスプロージョンが二枚あれば出せた大火力も1枚では8000の初期ライフを削り切るには心もとない。
1killを成立させるためには残骸爆破などを併用するか闇の仮面などを利用して回収する必要があるが、デッキ40枚全てがキーカードと言われるこのデッキでは余分なカードを投入することはコンボの成功率を著しく下げる諸刃の剣でもあるのだ。
デッキの基幹パーツたるマジカル・エクスプロージョンの失脚をもってこの形式のデッキは廃れ、姿を変え形を変え環境を荒らしに荒らした極悪デッキは遊戯王OCGの歴史の闇へと消えていった…はずだった。










2010年。ドクマブレード界は核の炎に包まれた。

ダメージソースは枯れ、デッキコンセプトは崩壊し、全てのコンボカードは死滅したかに思われた。

だが…















マジカル・エクスプロージョン1killは
死滅していなかった!!!!


詳しくはマジカル・エクスプロージョン(遊戯王)の項目を参照のこと。



■欠点

大きく分けて三つ挙げられる。

一つ目が、動かすのが非常に難しいこと

墓地と除外ゾーンをフルに利用する必要があるため、テンプレートなぞりで動かしていても途中でウンともスンとも言わなくなる。
高度な経験と判断力が要求される。

その点は同じ先攻1キルであったMoMaサニー・サイド・アップが抱える宿命とも言える。

初見だとデッキレシピみても紙束にしか見えないぐらい何がしたいかわからないデッキにも見えない事もない。
後、ソリティア系の1ターンキルデッキの宿命として後攻だとやられる妨害の種類が増えるため成功率が落ちる。
もっともその弱点すら克服した【マジエク帝】という魔物が後に出現することとなるのだが…

二つ目が、対人対戦というTCGの概念を根本から無視してる点

全盛期にはドグマブレードを使わないプレイヤーからは大いに批判されていた。
これは1ターンキルなんて究極の嫌がらせをやるんだからある意味で当たり前である。

三つ目が、デッキパーツが非常に高いこと
付属カードのアームズ・ホールにディスクガイ、ウルトラレアの混沌の黒魔術師、ドグマガイ、デステニー・ドロー……等々。
よって実際にこのデッキを組める人はあまり居なかったらしい。

というかこれらのカードを売り捌くために規制しなかったという噂も……汚いなさすがコナミきたない

しかしキーカードだったディスクガイは禁止指定、混沌の黒魔術師はエラッタにより制限に返り咲いたものの効果発動のタイミングがエンドフェイズになったせいでキーカードとしての価値を失い、アームズ・ホールはストラクチャーデッキでの再録によって価格が暴落するなど今まで入手困難だったカードが軒並み不要になったか手に入りやすくなったため、かつてに比べれば幾分か組みやすくなっている。
なお【マジエク帝】はこれらのカードが安くなるか不要になったこと、キーカードの殆どがストラクに入っているため、下手したら「ストラク3箱+バラ売りカード+α」で組めてしまうそれなりに安いデッキになっている。
まあチキンレースが高いのだが…

■対策

最も有用な対策としては、相手ターンに手札から相手を妨害できる《D.D.クロウ》や《ハネクリボー LV9》。
またマジカル・エクスプロージョンに対して手札からカウンター可能な速攻魔法の《痛恨の呪術》《防御輪》。
先攻さえ取れれば要所で妨害可能な《サイクロン》《神の宣告》といったカード。

カードの選択次第では特化した対策も取れるが、汎用性が犠牲になるため難しいところ。

■余談

超凶悪デッキなのだが、大会ではサイドデッキから徹底的にメタられたため、凶悪なデッキコンセプトに反して成果はそれほど挙げられてない。
1発勝負の野良デュエルでは滅茶苦茶強いが、マッチ戦ともなると相手は対策取り放題で、こちらはデッキ全てがコンボパーツなため2戦目以降極端に弱くなると言うのは多くの1ターンキルデッキに共通する点である。まあそうならないとこんなことになっちゃうし

遊戯王タッグフォースでは、3のエドが禁止制限無視デッキでこれを使ってくる。
ただCPUの残念思考では動かすのが難しいこのデッキは当然使える訳がなくむしろカモ。

デッキ40枚全てがコンボパーツのため、ドグマブレードとその派生デッキは遊戯王のデッキの中でも最も美しいデッキとも言われる。
デッキを回しているだけで相当な時間を潰せるので一人回しデッキとしてはオススメとのこと。

そして2017年、有志によってまさかの
ドグマブレードのみが使える非公認大会・ドグマブレードトーナメント
が開催された。
禁止・制限リストも当時のままだったので全盛期のドグマブレード同士がしのぎを削るという壮絶な大会となったようで、
当然ながら入賞者は全員【ドグマブレード】だった模様。

あの頃を思い出しながら、追記・修正をお願いします

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