トレード・イン(遊戯王OCG)

登録日:2023/08/20 Sun 04:32:05
更新日:2024/12/18 Wed 17:21:19
所要時間:約 19 分で読めます




概要

《トレード・イン》とは、遊戯王OCGのカードである。
略称(通称)は「トレイン」。


トレード・イン
通常魔法
(1):手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。
自分は2枚ドローする。

初収録は2007年6月23日発売の「ストラクチャーデッキ-巨竜の復活-」。

効果は極めて単純で、手札のレベル8モンスターをコストとして捨てて2枚ドローする手札交換カード。

《手札抹殺》などはカード自体の発動分のディスアドを負うが、このカードはアドバンテージで損をしない2:2交換となる。
また手札コストも「捨て蘇生」や「墓地コスト」に繋げて有効活用が見込める。
むしろ「墓地にあったほうが扱いやすい最上級モンスターを損失無く墓地に送る」使い方がメインと言える。

手札コストも「捨てて」なので、《マクロコスモス》系の墓地メタがあっても適用できる。

採用候補となるのは当然のことながらレベル8のモンスターを主軸としたデッキ。
逆にメインデッキに入るレベル8モンスターは「このカードに対応している」という理由で、他のレベルの最上級モンスターより高く評価される側面があった。
アドバンス召喚をメインギミックとする【冥界軸最上級多用】などでは、「《トレード・イン》が使えるからレベル8に寄せる」という発想もあった。


相性のいいカード・デッキ

ほとんどのデュエリストが「メインデッキに入るレベル8モンスター」と聞いて真っ先に思うだろうモンスター。

通常モンスターかつドラゴン族、さらにステータスも《ドラゴン・目覚めの旋律》に対応しており名称サポートも豊富と手札への確保は極めて容易。
古くから《伝説の白石》という専用サーチがあったため、「《伝説の白石》を墓地へ→サーチした《青眼の白龍》を《トレード・イン》のコスト」という動きは、ドラゴン族にとって貴重なドロー手段でもあった。
これを悪用しまくった【超再生エクゾ】なんてデッキもあったり
現在では墓地の《青眼の白龍》を参照する上に墓地から自己再生が可能な《ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン》なども登場している上、名称ターン1のある《竜の霊廟》がこっちを通すための後述のうららの囮になってくれることも(逆もあるが)。

「《トレード・イン》のコスト」として最も捨てられたカードと言っても過言ではないだろう。社長がブチ切れそう

  • 《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》
青眼の白龍》のトゥーン版。
通常モンスターや《青眼の白龍》を名指しで指定するサポートカードには対応しなくなったが、代わりに《トゥーンのもくじ》《トゥーンのしおり》からサーチできるするようになっているため、「《トレード・イン》のコスト」という点では本家《青眼の白龍》に勝るとも劣らない扱いやすさを誇る。
例えば《トゥーンのもくじ》連打後にこのカードをサーチし、《トレード・イン》のコストにすることで手札を減らさずデッキを4枚圧縮でき、ついでに魔法カードも4枚使用しているので魔力カウンターも4回分貯められる。
こっちは【図書館エクゾ】で悪用されてきた

モンスターとしての性能はお世辞にも強いとは言えないが、手札コストとしての価値を見出されるという数寄な運命を辿ったカードである。


  • 【巨神竜】
初登場したストラクのリメイク版のデッキ。
レベル7・8のドラゴン族を主体としており、ドラゴン族らしく墓地利用も多いため、相性良好。
青眼との混合も多い。

ランク8エクシーズを主力としたテーマ。
メインデッキは必然的にレベル8が中心となるため、損失のない墓地肥やしのこのカードは重要な1枚。
《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》や《フォトン・エンペラー》など捨てろと言わんばかりのカードもある。

ただし他のレベルのモンスターも採用するため、腐るリスクはつきまとう。

《D−HERO ドグマガイ》や《D-HERO Bloo-D》といった切り札がほとんどレベル8であり、《E・HERO エアーマン》といったサーチ手段があることから事故になる可能性も低い。
D-HEROは「レベル8を手札に加えやすく」「闇属性で」「名前にD-HEROがつく」ので、
《トレード・イン》《闇の誘惑》《デステニー・ドロー》の三種類ものドローソースを共用することができ、これらを枚数上限まで詰め込めばひたすらにドローしまくるデッキを作ることもできる。
これを最大限活用したのが……

お馴染み古の芸術ワンキルデッキ。
上記のD-HEROの手札交換に対応するメリットを活かせる形で、切り札の《D−HERO ドグマガイ》を事故らせず、手札交換しつつ魔法カードを貯められる。
墓地に送られたカードはそのまま《神剣ーフェニックスブレード》のコストになり、デッキを高速回転する。

闇属性天使族のモンスター中心のデッキ。
そのモンスターの多くが手札から捨てることによって効果を発動する他、《堕天使スペルビア》の蘇生効果によって墓地から展開することから、コストのモンスターを除外する《闇の誘惑》よりも優先度が高い。
コストとなるレベル8モンスターも堕天使名称の中では4種類*1とそこそこあるので、採用価値としては十分にある。

《マンジュ・ゴッド》の存在からレベル8の儀式モンスター自体は手札に加えやすく、事故要因になりにくい。
墓地に置いた儀式モンスターは墓地コストにできる他、ドローで儀式召喚に必要なパーツを揃えられる可能性も上がる為、採用されることもあった。

  • ホルス
2023年に登場した墓地利用テーマ。
カテゴリに属する新規が全てレベル8である上、《王の棺》があれば自己再生できるため取り回しが良い。
肝心の《王の棺》は一応テーマ内で損失なくサーチ可能だが、このカードがあれば手札を減らさずにホルスを墓地に送れる他、《王の棺》を引き込む補助にもなる。


過去の環境での使われ方・現代での使い方の一例

現環境のドローソースとしては汎用性の高い「〇〇で〇〇な壺」シリーズが幅を利かせている(後述)。
しかしこれらには大量のデッキ除外やドロー制限など、デッキとの相性次第で致命的なデメリットが存在する。
よって大量除外がデッキの動きを崩壊させかねない・ドローを制限されたくないデッキでは、《トレード・イン》のような手札交換カードが優先されるだろう。


例えば【帝王】であれば、
  • 強力なドローカード《汎神の帝王》を阻害しない
  • 《帝王の開岩》でサーチしやすく墓地効果が使える《冥帝エレボス》を墓地に送れる
など相性が良い。
EXデッキを0枚にして《真帝王領域》や《アンカモフライト》を活かす【0帝】では、《クシャトリラ・ユニコーン》や《No.89 電脳獣ディアブロシス》のEXデッキ除外効果が腐るため、何もせずに【クシャトリラ】のフィールド封鎖を止められるメタデッキとして活躍する。
《トレード・イン》などの手札交換を駆使し、《黄金卿エルドリッチ》の除去と《虚無魔人》で逆に詰ませる動きも可能。


暗黒界】でも活躍出来る。
暗黒界は大量ドローとサーチで《暗黒界の龍神 グラファ》を手札に加えてから墓地に送り、《暗黒界の龍神 グラファ》の蘇生効果でフィールドと手札を両方潤沢にする動きが強力である。
この動きの中で《トレード・イン》は手札の《暗黒界の龍神 グラファ》を墓地に送る動きを担いつつ追加ドローが可能であり、ドローでさらなる手札交換を呼び込める。
現代では汎用性が高く腐りにくい未界域での交換が主流だが、
  • ドロー枚数の少ない暗黒界カードをフォローしてジリ貧を防げる
  • 《暗黒界の門》と相性の良い《Sin スターダスト・ドラゴン》もコストに使用できる
などから《トレード・イン》が重宝された時期もあった。
《トレード・イン》はコストにより捨てるのでグラファの破壊効果は使えないが、
大量ドローによるコンボデッキなら先攻で腐りやすい除去よりドロー優先のほうがおいしいとも考えられる。

現在では暗黒界のサーチ増加・《暗黒界の龍神 グラファ》と連鎖して手札に戻せるレベル8の《暗黒界の魔神王 レイン》など、《トレード・イン》とシナジーのあるカードが増加している。
ランダムハンデスをセットして避けられることから、未界域と一緒に手札交換を担うのも一興だろう。
暗黒界のドロー力を活かしてエクゾディアを揃える【暗黒エクゾ】であれば、エクゾパーツを捨てかねない未界域より使いやすい。


《トレード・イン》だけでなく手札交換カード全般に言えることだが、このカードはデッキとの相性に強く依存する。
手札交換カードなのにそれ自体が事故要因になるなんてこともあれば、ドローカードで展開ルートを想定より拡張できることもあるのだ。
新しく組んだデッキが思ったより強くなかった・回らなかったと諦める前に、手札交換カードの採用を検討してみてはいかがだろうか。
《トレード・イン》のような相性次第のカードは、既に組まれたデッキをよりよくするカードとして検討しやすいのだ。
手札交換カードを頭の片隅に入れておいてデッキ調整の際に検討すれば、デッキビルドの楽しみはより広がるだろう。
相性の良い手札交換カードはあなたのデッキの個性をより輝かせるかもしれない。


評価の変遷

登場からレベル8の強みとして長らく愛されたカードだったが、近年では向かい風も多い。
主な理由は次のようにライバルとなるカードが増えたことにある。

汎用ドローカード

強欲で貪欲な壺
通常魔法(2023年8月現在 準制限カード)
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

強欲で金満な壺
通常魔法
(1):自分メインフェイズ1開始時に、自分のEXデッキの裏側表示のカード3枚または6枚をランダムに裏側表示で除外して発動できる。
除外したカード3枚につき1枚、自分はデッキからドローする。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はカードの効果でドローできない。

金満で謙虚な壺
通常魔法(2023年8月現在 制限カード)
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はカードの効果でドローできない。
(1):自分のEXデッキのカード3枚または6枚を裏側表示で除外して発動できる。
除外した数だけ自分のデッキの上からカードをめくり、その中から1枚を選んで手札に加え、残りのカードを好きな順番でデッキの下に戻す。
このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは半分になる。

後年になって登場した汎用ドローカード。
コストは軽いものではないが、「手札/フィールドの状態に関係なく使用でき、大事な初動を安定させる」という、手札補強役として正しい姿をしている。
更に別のカードを探せば、使用できるデッキは限られるものの大きな利益をもたらす《命削りの宝札》等もある。


サーチ手段の増加

近年では「そのカテゴリ内のカードを手札に加えるカード」は珍しくも何とも無い。
もはやここでリスト化するのも面倒なレベル。
「欲しいカードを確実に手札に持ってくるカード」と「不確実な手札交換」では前者が優先されがち。

ただし、サーチばかりがインフレしたことで、今度は手札誘発に代表される「サーチでは引き込めない非カテゴリの汎用カードを引き込める」という見方で評価されるようにもなった。
「サーチしたカードをコストに手札交換カードを発動する」という、一見本末転倒のような動きも立派なプレイングの一つである(というか上記した【青眼の白龍】における動きが正にそれ)。
理由としては先述したようにサーチの効かない汎用カードを手札に加える事を狙ったり(特にサイドチェンジ後)、墓地から特殊召喚できるカードはあるが肝心のモンスターが墓地にいない等がある。


無効化された時のリスク

《トレード・イン》系統のカードは「手札をコストとして失った後に2枚ドローする」設定になっている。
つまり何らかの効果で発動や効果を無効にされた場合、こちらは「《トレード・イン》+コストにしたカード」2枚を失う損害を被る。
場合によっては逆に「コストのカードを墓地へ送れること」を評価することもあるが、それでもカード損と引き換えのメリットであるため、単純な損でしかない場合を含めれば総合的には短所だろう。

登場当時はカウンター罠を恐れる程度で良かったのだが、問題が灰流うらら》の登場。
絶対的な汎用性を誇る《灰流うらら》の普及により、あらゆるデッキに対して常にこのリスクに晒されることになってしまった。

前述の壺たちも同様にコスト式ではあるが、あくまで一般的なアドバンテージとは異なる損失であるため、こちらの方がリスクは大きい。


手札コスト役のレベル8モンスターの強化

このカードはレベル8モンスターとセットで採用されることが前提のカードだが、最近の最上級モンスターは
(特殊召喚モンスターも含め)手札から能動的に動けることも多い。
つまり、わざわざ「捨て蘇生」「墓地コスト」を選ぶ必要がないことも多い。(【P.U.N.K.】【壊獣】【未界域】など、個別のカードでいえば《雙極の破械神》《パラレルエクシード》《獣王アルファ》など)

勿論、墓地にいたほうが都合が良いレベル8も多くあるので、それらを選べば問題にはならないが、元からレベル8を主体としたデッキでない限り「《トレード・イン》のためにデッキ内容を歪めている(=《トレード・イン》を入れるためにレベル8を投入する)」という本末転倒な事態になりかねない点は注意。


腐る危険性がある

レベル8を用いるデッキでの手札事故回避がこのカードの本来の用途なのだが、コストの関係でドローソースでありながら手札事故要因になりがち。
捨てるためのレベル8とこのカードをセットで握らないと機能しないのが一番の問題である。
さすがにこの点は大体いつでも撃てる壺シリーズに譲るが、あちらはあちらで行動に制限が掛かりがちなので一長一短。
手札を回すことを優先し、壺と《トレード・イン》両方を採用するということは普通にある(ただし、《強欲で金満な壺》発動後や《金満で謙虚な壺》と同ターンに発動できないことに注意)。
前述の「カテゴリサーチによってコストのためのレベル8を引き込む」ことは、このリスクへのフォローとしても重要になっている。


……というように往年に比べると評価が下がった部分が多いものの、一方でインフレの方向性に助けられ、決定的な上位互換によって排斥されることは免れる形となっている。


類似カード

前述のように、このカードの登場はシステム的には同じ最上級モンスターの中でも「レベル8>レベル7・レベル9以上」という評価を生むことになったが、
シンプルで模倣しやすいデザインもあってか、後年になって各レベルに対して類似カードが追加され、バランスが取られることとなる。
【ドグマブレード】がやらかしたせいかどうかは不明だが*2、後続のカードはいわゆる名称ターン1制限が課されたものが多い。
また、前述の《デステニー・ドロー》のように「カテゴリ内のトレード・イン互換の手札交換カード」もあるが、ここでは取り上げないでおく。


七星の宝刀
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、レベル7モンスター1体を除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

初収録は2013年2月16日発売の「LORD OF THE TACHYON GALAXY」。

こちらは手札orフィールドのレベル7を除外して2枚ドローする。
レベル7対応ということで、《トレード・イン》で割を食っていた《ブラック・マジシャン》や《真紅眼の黒竜》のファンにも優しくなった。

これ以降のカードはフィールドからもコストにできる。
しかし、既にフィールドに出て、仮にフィールドでは弱小な場合でも強力なシンクロ・エクシーズモンスター等に繋がる可能性がある高レベルモンスターをコストにするのは損失が大きい面もある。

《トレード・イン》との最大の違いはコストが墓地ではなく除外される点で、墓地アドを稼ぐことができない。
有効に活かすなら除外状態のカードを参照するカードとの併用だが、墓地参照に比べると数は少なくなる。

その他の弱点や問題点などは《トレード・イン》と同様。
細かな違いはあるがレベル7を軸とするデッキに採用する形となる。

登場当初においてはこのカードの場合は同じパックで【征竜】という明らかに組ませろと言わんばかりのシナジーを誇る最強の相方が存在し、
《七星の宝刀》でレベル7の征竜を除外しつつ2枚ドロー、そして除外した征竜の効果でサーチができるため「2:3交換」ができていた。
案の定【征竜】に組み込まれて大変に活躍した結果、2014年2月に制限カード指定を受けることに。
その後は【征竜】の規制と衰退に伴い、2014年7月に無制限に緩和された。

その後は除外にまつわる効果を持つレベル7モンスターが主軸の【クシャトリラ】でも採用された。
ランク7を扱うデッキであるため《クシャトリラ・ライズハート》を除いたメインデッキのモンスターが対応している他、
クシャトリラ・フェンリル》らの初出組が「自分の場にモンスターがいなければ自己特殊召喚可能(しかも名称ターン1制限なし)」「起動効果で担当する種類の「クシャトリラ」カードをサーチする」共通効果により、フィールドからどかす目的でも活用できたことが理由である。
このシナジーを買われて当初は使われていたものの、後の大幅強化でサーチとリクルートが容易になってからは採用率が低くなった。

イラストのモチーフになっているのは中国古典に登場する北斗七星が刻まれた宝刀「七星剣」。
日本では「三国志演義」で曹操が董卓暗殺のために王允から渡されたものが有名で、董卓の暗殺がバレかけた際に曹操はこの剣を献上し、事なきを得ている。
OCGでは「三国志演義」を出典とする【戦華】があるのだが、残念ながらコストになれるモンスターの種類が非常に乏しいので採用は難しい。

星呼びの天儀台
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、レベル6モンスター1体を持ち主のデッキの一番下に戻して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

初収録は2018年4月14日発売の「CYBERNETIC HORIZON」。

こちらは手札orフィールドのレベル6をデッキの一番下に戻して2枚ドローする。
類似カードの中では唯一、最上級ではなく上級モンスター用となる。

上級モンスターが対象なせいなのか、墓地より使いにくい除外と比べても遥かにアドに繋がりにくい「デッキへ戻す」コストとなっており、レベル部分を無視すると類似カードの中では見劣りするデザインである。
デッキから特殊召喚させたいモンスターを戻すのがベターだが、比較的軽いレベル6では他のレベルに比べて少々期待しづらい。
相性の良いカードとしては、デッキから同名モンスターを特殊召喚する《D-HERO ディアボリックガイ》が挙げられる。

レベル6主体のデッキというのは意外と少なく、採用候補となるのは【聖刻】【聖刻リチュア】【陽炎獣】など、デッキからレベル6を引き出しやすいデッキくらい。
意外なところだとトゥーンの《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》が対応している。
《運命のウラドラ》とコンボすることも考えられなくはない。


九字切りの呪符
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、レベル9モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

初収録は2019年10月12日発売の「IGNITION ASSAULT」。

こちらは手札orフィールドのレベル9を墓地へ送り2枚ドローする。

除外・デッキ戻しという差別化版が登場した後なのもあってか、有効活用しやすい「墓地送り」であり、かつ手札とフィールドの両方から対応している《トレード・イン》の上位互換的なデザイン。
ただし「捨てる」ではなく「墓地へ送る」であり、この2つでは「捨てる」が優位で、墓地送りが禁止されている時には使えないといった点が響く場合もないわけではない。

レベル9モンスターの総数は他に比べるとあまり多くないのだが、登場時は丁度【ジェネレイド】などのレベル9を推すカードが多く輩出されており、それに肖った一枚となる。


十種神鏡陣(トクサノシンキョウジン)
通常魔法
(1):レベルの合計が10になるように、自分の手札・フィールド(表側表示)からモンスターを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。
自分は2枚ドローする。

初収録は2023年4月22日発売の「DUELIST NEXUS」。

こちらはレベルの合計が10になるように手札orフィールドのモンスターを墓地へ送り2枚ドローする。

他の類似カードと異なり、2枚以上のカードをコストに使用することができる。
もっとも、コスト枚数を増やせばアド損交換にすぎず、無効化された時のリスクもいたずらに増やしてしまう。
登場した時代を考慮しても、この不利な条件を受け入れてまでドローソースを使う意義はあまり見出せないだろう。

そのため、基本的にはレベル10版《トレード・イン》として使われる。
列車】においてはほぼ《トレード・イン》と同様の運用が可能。
リチュア】でも単独でコストになるレベル10儀式モンスターが《リチュアの儀水鏡》で即サルベージできるためリカバリーもしやすい。
ラーの翼神竜】ならば手札に来てしまった《ラーの翼神竜―不死鳥―》やダブついた《ラーの翼神竜―球体形―》をドローソースに変え、手札・場から墓地に送られたら《ラーの翼神竜》関連のカードがサーチ可能な《ガーディアン・スライム》をコストにすれば+1アドになる。
昔と違って《ラーの翼神竜》は墓地にいても《D.Dクロウ》や《墓穴の指名者》でも打たれない限り基本的に問題ないカードであり、「墓地へ送って発動できる」効果なので《灰流うらら》で止められても《ガーディアン・スライム》ならアド損しないというのも好相性。
他の三幻神も専用の蘇生カードが存在するため、《ラーの翼神竜》ほどではないが比較的相性がいい。

この頃になると逆に「名称ターン1制限をあえて付けない」カードも時々出てきており、そのためか《トレード・イン》以来に名称ターン1制限が取っ払われている。


余談

カードイラストに書かれているのは同じストラクに収録されている《フェルグラントドラゴン》の模型。
レベル8なので《トレード・イン》対応であり、ストラクの「大いなるパワーを秘めた巨竜を復活させて、勝利を手に入れろ!」のキャッチコピーの通り《フェルグラントドラゴン》を捨てて復活させろということなのだろうが、
《フェルグラントドラゴン》は《トレード・イン》のコストとして「手札から」捨ててしまうと、それ以降特殊召喚ができなくなってしまう
この手のイラストと効果のミスマッチは以前から散見されるが、これはその中でも有名な事例である。

後に登場したリメイク版の《巨神竜フェルグラント》は召喚条件が無くなり「墓地から特殊召喚された場合」の追加効果を得たので、こちらは相性良好。

遊戯王ラッシュデュエルでも「メガロードパック」にて登場している。
カード効果の変更はなかったため、使い方はOCGと変わらずレベル8主体のデッキのドローソースとなっている。
ただ、ラッシュデュエルはレベル8よりレベル7の方が優遇されており、レベル8主体のデッキの方が少ない。
ラッシュデュエルの《七星の宝刀》ポジションとも言える、レベル7のドローソースである《七宝船》は「レベル7を捨てれば2ドロー、それ以外のレベルでも1ドローはできる」ため、2ドローするために必要なモンスターのレベルを除けば《トレード・イン》上位互換の様な性能となっている。
《トレード・イン》のイラストを意識したカードとして、《トラディショナル・タックス》という罠カードも存在している。
こちらはメインフェイズのドローに反応して発動できる、ランダムで2枚ハンデスを行うカードとなっている。
つまり《トレード・イン》のメタとなるカードになる。


追記・修正は、レベル1~5と11以上に対応する魔法カードが登場してからお願いします。

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最終更新:2024年12月18日 17:21

*1 但し、《堕天使アスモディウス》は墓地からの特殊召喚に対応していないため、《トレード・イン》との相性が悪く、採用を見送られる場合も多い。

*2 単純に、類似カードが「とりあえず安全のために名称ターン1制限をつけておく時代」から作られ始めたというのもあるため。