四魔貴族

登録日:2010/07/11 Sun 19:56:09
更新日:2024/03/21 Thu 21:12:34
所要時間:約 28 分で読めます




四魔貴族は『ロマンシング サ・ガ3』に登場するストーリーの中核、象徴となる大ボスキャラクターである。



【概要】

600年前の「死食」を生き延びた後に成長してアビスゲートを開き、世界を破壊と混乱に陥れた「魔王」の誕生以前からアビス*1を支配していた水地火風の四大属性を司る魔物四体の総称。*2
ゲーム中では、単に魔貴族、四貴族とも呼ばれている。

魔王が開いたアビスゲートからこの現世に現れて魔王の配下となって暴れまわり、
魔王が姿を消した後は彼らが世界を支配していたが、300年前の「死食」により誕生した「聖王」によってアビスへと追い返されアビスゲートも閉じられた。

当人達にも己がアビスを象徴する存在であるという自負はあるらしく、ビューネイは戦いを挑んできた主人公達をムシけらと呼んでおり、基本的に現世の人間等は見下している尊大さも窺える。
……にもかかわらず、揃って死食を乗り越えた宿命の子とはいえただの人間(・・・・・)である筈の魔王に従う形となっていた訳なのだが、そうなるのには後述の通り個々人で理由や経緯が違っていた模様で、配下というよりは同盟と呼んだ方がいい関係性の者も居る。

四魔貴族が追い返された後は平穏な時代が続いていたものの、15年前の死食の影響でアビスゲートが活性化。
これによって四魔貴族は今度は自分達の意志で現世への干渉を開始したのだが、力が強すぎるが故に不完全なゲートでは本体を通す事が出来ないので、取り敢えず各人の願望を具現化した幻影を送り込むと共に配下の魔物達を使って各地に戦乱を起こしている。

つまり、四魔貴族の目的は魔王時代のようにゲートを完全に開いて現世に帰還すること。
以前は魔王が消えた後の現世の支配には大して積極的ではなかったように見えたのだが、矢張り聖王に敗れてしまったことは魔貴族達にとっても屈辱だったのかもしれない。(後述のように現世の支配については人間側との単なる価値観や時間感覚の違いの問題だが、聖王に対しては個人的な恨みを持ったので次の死食を機に行動に移ったと考えられる。)
その為に15年前の「死食」でも誕生していながらも未だに運命を決めていない此度の「宿命の子」の身柄を求め、アビスゲートを開かせようとしている。

という訳で、ロマサガ3の主人公達の当面の目標は各地で起きている紛争やキナ臭い動きを止めるためにも原因である四魔貴族の幻影を倒し、ゲートを閉じてアビスの勢力を地上から駆逐すること。*3
四魔貴族の幻影を倒せれば、アビスの力で邪魔されて使えなくなっていた各系統の最強術を使えるようになる。

大ボス格の敵ということもあってか、サガらしくフラグさえ立てれば低ステータスでも挑むことは可能だが、そこいらの中ボス格のモンスターよりステータスが高く二回行動がデフォ等、生半可な実力ではあっという間に全滅させられてしまうが、
四魔貴族戦では全滅してもゲームオーバーにはならず、ダンジョンの始めに戻される(いわゆるデスルーラされる)のが特徴。(例外は後述のビューネイ戦でのタクシーグゥエインとの共闘ルートのみ。)

ちなみに、四魔貴族の読み方は開発スタッフによると「よん(・・)まきぞく」と「()まきぞく」のどちらでも構わないというスタンスだったのだが、2019年のリマスター版の発売に合わせて24年越しに「よんまきぞく」が正式な読み方となった。

主人公側が反対にゲートを越えて挑むラスボス戦の直前には、任意で本来の姿である真四魔貴族に挑むことも可能。
OPで示されているように此方が本来の姿なのだが、如何にもロマサガのボスといった見た目だった幻影に対して実は普通の人間に近い姿の方が本体というギャップも語り種となっている。
尚、本体というだけあってか見た目こそコンパクトになったが実力は幻影時より遥かに増している。…はずなのだが使用技や術の都合で幻影の方が強いパターンも。(ロマサガらしいね。)詳細は後述。

真四魔貴族はサガシリーズらしく絶対に倒さなければいけない相手ではないものの、一人でも倒しておかないとラスボスがめっちゃ強化された状態となる……詳細はラスボスの項目へ。ちなみに、会いに行くのはあくまでもプレイヤーの任意であり、真四魔貴族と戦えることについてもゲーム中で特に説明されてる訳でもないので、その事実にすら気付かず敢えなく本気のラスボスにやられて当時はクリア出来なかったというプレイヤーも少なくなかった。

戦闘時のBGMは幻影戦が『四魔貴族バトル1』、本体戦が『四魔貴族バトル2』。
いずれも高い人気を誇り、特に前者はサガシリーズのみならずゲームミュージック全体という括りでも好きな曲として名前が挙がることが多い。

ちなみに、四魔貴族のモデルとなっているのは他の創作物でも引用されることの多いソロモン72柱の大悪魔(魔神)達である。
そういう意味では似たような立ち位置(各タイトルのストーリーの中核にいる象徴的な存在)にある、過去シリーズの七英雄がオリジナリティの強い設定であったのとは大きくコンセプトが違っているともいえる。


【作中の大まかな歴史と四魔貴族の動向】

300年に一度、死の衛星が太陽と重なることで人間も動植物も魔物をも含む全ての種族の新しい生命*4が死滅する「死食」という現象がこの年も発生。
……しかし、この時の「死食」でガラテアと呼ばれる女性から一人の人間の赤子が生き残った。
その子はピグマリオンと母ガラテアより命名された。(BH300)

人々はその子ピグマリオンを「宿命の子」と呼びその母ガラテアを聖母と呼び讃え祝福していた。だがそれも長くは続かなかった。“彼”が生まれながらに「死食」の象徴する死の定めを背負っていた事が判明した為だった。
その途端に人々はそれまでとは打って変わって手の平を返して親子への一方的な凄まじいまでの迫害と暗殺を試みるようになる。

母ガラテアは迫害に遭いながらも息子を抱えて必死に死の星ゆかりの場所である洞窟寺院に逃げ込んだ。だがそこが彼女の限界でそのまま無残な姿で息を引き取ったと言う。後に彼女は闇の聖母と呼ばれるようになる。

闇の聖母ガラテア「我が子を想う以上に強い心がこの世にあるでしょうか?愛は決して弱くはありません」
(エンペラーズサガでのガラテアのセリフ)
(インペリアルサガによる河津氏の設定によると後のガラテアは『死星への畏れが形をなしたもので、みんなが描いた死の力の化身』)

後に魔王ピグマリオンと呼ばれることになる宿命の子は、洞窟寺院に残った信者らに守られ母ガラテアの無残な最期を聞かされながら育った。これによって母を殺された怒りに震え、魔王として覚醒したとされる。そして30才の時、母ガラテアを迫害し殺害した連中をどんな手段を使ってでも1人残らずこの世から消し去ると言う悲願のため、アビスゲートを開く。良く誤解されるが彼自身に俗な野心は一切無く、単に母ガラテアを辱めた連中への報復だけが目的だったとされている。
魔王その人の性格は決して悪人ではなく、大変な母親想いだが、気まぐれで衝動的だったという。
アビスと現世を繋ぐアビスゲートを開くと*5、アビスの支配者たる四魔貴族とも順に接触して強大な彼等を従えることにすら成功した。(BH270)

こうしてアビスの力を得てモンスターの軍勢を率いた魔王は瞬く間に西方諸国の悉くを滅亡に追い込んだ。
魔王はピドナに魔王殿を築いて本拠地とし、かつて自分と母を虐げ辱めた人々に対して圧政を敷いて苦しめた。はっきりと言えば彼等の自業自得である。

因みに、この頃は完全な形でゲートが開かれていたのでOPの通りに四魔貴族も本体のまま現世にやって来ていた模様。
続いて魔王は東方諸国へも魔の手を伸ばしたのだが、迫り来る魔王の軍勢に対して東方諸国は秘伝の陰陽術(=天の術法=太陽術と月術)を駆使して抵抗し、軍勢への反撃にすら成功した。(BH270)

これを受けて翌年には魔王自らが東方遠征へと出発。
東方諸国もまた悉くが滅亡に追い込まれていったが、この戦いの最中に魔王自身もまた姿を消すことになる。
……東方の地に魔王自身が身に纏っていた魔王の鎧が遺されていたことなどから、恐らくは戦死したとも言われているのだが詳細は不明である。*6
なおリマスター版によれば、ゲーム終盤で明らかになる黄京の5つ目のアビスゲートは魔王がつい最近になって開けたものであるらしい。

こうして魔王は姿を消したものの四魔貴族は健在であり、現世では次の「死食」までアビスの魔物による支配が続いていくこととなった。
これを、四魔貴族時代と呼ぶ。(BH269~)

リマスター版の追加要素として、アビスゲートを四つ閉じた時点で、エピソードシーンが挿入される。
アウナス『五つ目のゲートとは…』
フォルネウス『五魔貴族ということかな?』
ビューネイ『くだらんな』
アラケス『我らだけでは不足と?』
魔王『お前たちを迎えに行くために作ったゲートだ。他の意味はない』
魔王『お前の目的地はここだ。迷わずに進むがいい』
魔王は死んだとされていたが、しかし実は生きており、五個目のアビスゲートを作り、四魔貴族本体を迎えに行くという。
SFCでは五つ目のアビスゲートの存在理由は特になかった。が、魔王その人と四魔貴族ですらも魔王とガラテアの迫害と暗殺を率先して行っていた王侯貴族達を討ち滅ぼす事はとうとう叶わなかった。魔王が力不足と判断したのも無理からぬ事だった。魔王当人が魂を売り渡し血反吐吐いている中で世界の支配しか考えない四魔貴族と同じく世界の独占と支配と部屋で紅茶とケーキを食うしか能がない王侯貴族達に敗北を喫したのだ。そこで彼は考えた……邪神を呼んで四魔貴族ごと世界を滅ぼせば良いと……。

四魔貴族時代は人間達にとっては尚も苦難の時代となったものの、一方では手の平を返してガラテアと宿命の子を迫害した彼等の完全なる自業自得とは言え、迫害と暗殺を率先して行っていた王侯貴族達に対して再び報復する危険性のあった魔王が消えたことにより魔物達による襲撃や天変地異の回数が減り、後の世に繋がる復興が始まった時期でもあった。
……これは、そもそもが“異世界の住人であり人間とは寿命も価値観も違う魔貴族達には人間視点でいう処の“世界の支配”といった概念が無かった”ため。

このことで、フォルネウスに(人間側から見れば)放置される形となった西海沿岸諸国が四魔貴族時代には復興を始めている。
こうした状況が、ゲーム開始時までの各国家や都市の分布の状況に繋がったようである。(BH250~)


そして、前回の「死食」から300年後にランスにて次の「宿命の子」となる赤子が誕生。
彼女はアウレリウスと名付けられ、後に聖王アウレリウスと呼ばれる(HC1)。
“彼女”は同じ年の「死食」を生き延びたことで「魔王」の再来を恐れる全く懲りない悪びれない王侯貴族達を中心とした連中にまたしても扇動されつつに命を狙われたりもしたものの守られつつ成長。
12歳の時には奴隷商人に拐われてしまい、7年に及ぶ放浪の時を過ごす等の数奇な運命に翻弄されたものの、18歳の時に商家として名高いフルブライト家に養子として迎え入れられたことで流転の日々を終えた。(HC12~HC18)

こうして、フルブライト家の後ろ楯を得た彼女は、各地を放浪する中で出会っていた多くの人々の協力によって数年をかけて入念な準備を進めると、24歳の時に打倒四魔貴族を掲げて決起。
こうして戦いを開始した「聖王」と仲間達によって四魔貴族は追い詰められ、最終的にアビスへと送り返されることになった。(HC18~HC24)

この後、英雄として迎え入れられた聖王はコングレス(大会議)を開催して諸侯間を平定。
まだ幾つかの解決し切れていない問題(東方諸国のその後、等)は残ったものの、当面の平和は確保された。


……そして、前回から300年の後。
ゲーム中の物語の開始から15年程前にまたもや「死食」が発生。(HC300)
それを契機とするように平時よりも強力なモンスターが出現したり、各地で紛争や内戦が起きる等の不安と混乱が生じるようになったことから人々は再びアビスの脅威を囁きあっていた。
事実「死食」によりアビスゲートは活性化。
四魔貴族は再び現世に干渉するべく魔の手を伸ばし始めていたのだった。(HC316)


【四魔貴族達】


魔王によってアビス=魔界の、ゲート=門が開かれた時
地上に現れた、四人の魔界貴族の話をしよう。
魔戦士公アラケス。獅子の顔をした戦士、巨大な軍用馬に跨る。
戦いを好み、それ以上に流血を好む。
魔炎長アウナス。炎と煙の柱である、人の姿をとる時は、小柄な老人の姿になる。
魔龍公ビューネイ。三つの首を持つ巨大な龍である。
魔海侯フォルネウス。炎の目をした巨大な海獣である。
 ―『ポドールイ伯爵の語録』154章より抜粋
*7

■魔戦士公アラケス

CV:杉田智和
魔王殿最深部のゲートを守る。
司る属性は地で、幻影を倒すことで白虎系統の最強術の「超重力」が解禁される。
元ネタはソロモン72柱の序列52位の魔界の公爵アロケルの異名(表記揺れ)から。

誇り高き戦士であり、接触してきた「魔王」より己の覇道への協力を依頼された際に、途中で戦いを捨てるようなことがあったのならば自分の命を奪ってもいいと言ってきたことを気に入って協力することを決めた。

キャラ的には完全な脳筋タイプに見えるのだが、ゲーム中でも度々に言及されるファルスとスタンレーの紛争を裏から操っていたのはアラケスの仕業だったらしく、そういった意味ではサガ大辞典では亜神というカテゴリーなこともあってか、戦争の神と呼べる存在なのかもしれない。

アラケスのゲートがあり、本拠地でもあるピドナ旧市街の魔王殿の最深部へ行くには聖王遺物の『王家の指輪』が必要となる。
魔王殿下層の奥の扉にて「指輪を…」のメッセージを見た後なら、ランスの聖王家の当主から死ぬまで貸して貰える。

下記のように魔王殿は序盤のレベル上げ&技道場に最適な上に王家の指輪はヤーマスの武器屋にて何度も売買を繰り返すことで資金を延々と増やせる(通称:指輪転がし*8)ので装備の充実に役立つ……と、
手慣れたプレイヤーにとっては真っ先に目標にされるポイントであり、これを知っているかいないかで攻略とやり込みレベルが格段に変わってくる。

【幻影】(アラケス)

「血を流せ・・・・」

アラケスの幻影は双頭獣に跨った異形の巨人。
聖王との戦いで魔槍を奪われてからは新たに鍛えた槍を使っているが未だ鍛えた熱が冷めておらず、それを利用した攻撃「焼きごて」を行ってくる。

使用技は上記の焼きごての他、地震や大回転など高威力の全体攻撃が多いものの基本的に物理攻撃主体。
なので、カウンター系の技を装備して更に対応した見切り技も修得しておけば非常に戦い易い相手となっており、見た目の迫力とは裏腹に四魔貴族最弱呼ばわりされることも。
……四魔貴族では筆頭格なのか大体は真っ先に名前を呼ばれてるのにね。

代名詞の大回転すら見切り(=ブレードロール見切り)が戦闘中にピコン💡ピコン💡する可能性も高く、そうなると貧弱な戦力で挑んでいたつもりでも意外と粘れる所か、技を閃く前に倒してしまうこともあるので勿体ない。
しかし、テラーボイス等も使ってくるために運が悪いと同士討ちの危険性もある。

迫力ある見た目で登場時にドン、ドンと地響きのような足音をさせて画面外からやって来るのだが、立ち絵が動かない都合もあってか、動きは完全にトコトコ歩きとなりスキップ呼ばわりさえされる。……かわいい。


魔王殿自体は広くて割と入り組んでいるのだが、最深部に目の前に到達した時点で中央に浮かんでいる結晶体に触れることで起きるマップの構造の変化(切り替え)さえ知っていればゲートまでの直行は簡単である。(切り替えた後は直進するだけでOK)
ゲート近くには固有の配下である「アラケスの戦鬼」がひしめいているものの、序盤でも大して強くない。
それでいて直前に戦わなければならない中ボス*9なんてのもいないため、自由行動開始から早い段階で幻影に戦いを挑むことも可能。
もちろん、自由行動開始早々の戦力では勝ち目などないのだが、自パーティーより圧倒的に強いため非常に技を閃きやすい。
なので、前述の幻影戦で敗れるとデスルーラされる特性を活かして何度も挑みつつ技の習得をするのに向いているという訳である。
運が良ければ序盤から上位レベルの技(幻影の閃きレベルは27で、理論上は分身剣や乱れ雪月花、無双三段、ミリオンダラークラスをも閃ける。)を閃くことも。
また、四魔貴族の幻影に敗北するとランスにて聖王廟での試練を解禁して貰えるようになるので、
次はそっち(主にロアリングナイト道場)を利用してHPや武器、術レベルを上げに行くことも可能。

魔王殿は隅々まで探索しようとすると中々に面倒なのだが、幻影を倒すと一部の小部屋や固定シンボルを除いて敵シンボルが表からも最深部からも消えるので、技道場として利用し終わってからの方が探索し易い。

【本体】(アラケス)

「血と汗となみだを流せ!」

本体は厳つい幻影とは大違いの金髪ロングの美丈夫で、筋骨隆々とした肉体の半身に幻影を彷彿とさせる巨大で歪な鎧を纏っている。
また、本体は槍を大剣のように構えているのだが刀身は赤熱していないので大きく印象が違う。……焼きごての件はハッタリだったのかもしれない。

非常に攻撃力が高い最強打や女性にクリティカルするスクリュードライバーを使ってくるので、侮れない相手となっている。
とはいえ、相変わらず単体の物理攻撃が主体で大幅に増えた技も全体的に見切れる小技ばかりで、重戦士系の見かけの割には威力も小さめ。
テラーボイスのような搦め手も使ってこない上、自慢だった腕力も実は幻影よりも低下しているので相対的にはやや弱体化気味。
また、本体が戦闘前に発する台詞が幻影時からパワーアップした結果、上記のように妙に青春感漂うものになってしまい、吹き出してしまったプレイヤーも多数。

【配下など】(アラケス)

固有の配下は「アラケスの戦鬼」で、最深部のゴブリン系シンボルはこいつらとなっている。
アラケスと戦ってる内に見切りを覚えてしまった大回転も低確率で使ってくるので、それを利用して極意化することも可能だが本当に低確率な上にターンを進めないと使ってこない。
その頃には寧ろフェロモンを使われて予想外のピンチになることもあるので下手な長期戦には注意。(運が良ければ見切りが発動するので、序でに覚えておくと後の“アスラ道場”の利用の時などに役立つかも。)

聖王十二将の中でも三傑の1人と讃えられるパウルスも、元は300年前のアラケスの軍団の将軍だった。


■魔炎長アウナス

CV:杉田智和
ジャングル奥地に眠る火術要塞のゲートを守る。
司る属性は火で、幻影を倒すことで朱鳥系統の最強術の「リヴァイヴァ」が解禁される。
元ネタはソロモン72柱の一つで序列58位の炎の悪魔アミーの異名から。
因みに、四魔貴族(・・)なのに他の面子のように「公」や「侯」といった爵位じゃないことをツッコまれたりすることが多かったが、これは元ネタにおいて、他の面子の元ネタの肩書きが地獄の公爵や侯爵なのに対して、アミーは地獄の36の軍団を率いる地獄の大総裁=長官(President)であるため。いわゆる法服貴族である。別にその物として出してる訳じゃないんだから多少は融通利かせたって……。

人間のことは最初から見下しており、接触してきた「魔王」の話も聞く気はなかったようなのだが、全力の攻撃をいなされたことから配下に加わることにしたと伝えられる。

【幻影】(アウナス)

「定めじゃ・・・・」

危険な炎を操る魔術師タイプながら、炎の鎧を纏って大きな鎌を担いだ若々しい戦士の姿をしているというのが一見するとミスマッチで口調もジジくさい。

なおレオニードが昔見た時は人型ではなく「炎と煙の柱」の姿だったようである。

死神のカマ、火炎、ヒートウェイブ、ファイアウォール、烈風剣などを使用する。
また、炎を纏っていることからも解るように、常時セルフバーニング状態のため直接攻撃では炎のカウンターを浴びてしまうので厄介。
弓矢やトマホーク等の遠距離属性の技やセルフバーニングを無視して攻撃出来る分身技*10を使うか、術をメインに戦うといいだろう。
……まぁ、複数人が分身技を使えるのならば悩む必要もなく瞬殺可能だろうけれども。

火術要塞の場所を知るのに会いに行く必要があり*11、火術要塞に到着した後から妖精の村にて仲間に出来る妖精を早速パーティーに入れている場合には対飛行特効の烈風剣で大ダメージを受けてしまうので注意。
本ゲーム最強のアタッカーとも言われる妖精の数少ない弱点の一つであり、案外と使ってくる敵も多いので盾くらいは忘れずに装備させておこう。

単体即死攻撃である死神のカマも地味に鬱陶しいのだが、見切りが存在するので準備を万端にするのなら何処かで覚えてきてから挑むのがいいだろう。
ただでさえ印象が薄いと言われる四魔貴族中でも影が薄いと言われることが多いが、何だかんだでパターンによってはフォルネウスに次ぐ位に全体攻撃の連発が怖い相手であり、術を使われた場合には地相効果による回復も発動する。

幻影を倒すと身に付けた者がセルフバーニング効果を得られる炎のマントが入手可能。

また、アウナスの幻影戦はゆきだるまをパーティーに入れていた場合のみ発生する特殊演出(「さよならなのだ・・・」)が存在していることで有名。
幻影戦にてゆきだるま以外の全員が戦闘不能になると、彼は体内の永久氷晶を使用してアウナスに特攻を仕掛けて散ってしまう。
非常に勿体ないし損失しかないのでデータには残さないとしても非常にロマンシングな彼の雄姿は一度は見ておくべき。
纏っているセルフバーニングを利用すれば高レベルパーティーでも全滅するのは容易いし。
ちなみにゆきだるまをセコンドに置いて幻影を倒すと普通のモンスターの消滅と同様に消滅する。

【本体】(アウナス)

「定めには逆らえんぞ!」

さて、幻影は若者の姿だが、終盤にてアビスで会うことが出来る本体は炎に包まれた老人であり、じいさん口調だったのはこれが理由。
幻影が若者の姿なので「一番自分の願望を投影しているという設定に沿っている」なんて意見も。
デザインの構成要素は全く違うのだが、どことなく絵の纏まりかたが七英雄のボクオーンに似ている。
本体だと一際貧弱に見えてしまうのだが、最も魔物的な見た目をした本体でもある。

術戦士といった風貌だった幻影は物理攻撃も多用してきたのに対し、本体は死神のカマ以外は術しか使わず大きく戦闘スタイルが変わっている。
火炎系の全体攻撃をさらに連発してくるようになったのだが、上記のゆきだるまのイベントを起こさなければ必ず炎のマントは入手しているはずで、
装備していればセルフバーニングのカウンターも含めて火炎攻撃は全部シャットアウトができてしまう。

しかも本体は火炎系以外でダメージを与える手段が低威力の朱雀術しかない上、幻影で厄介だったインサニティも見切れる凝視に置き換わっている。
よってアラケス同様、アウナスも幻影より大幅に弱体化しているといっても過言ではなく、本体の中では最弱という不名誉を被っている。

【配下など】(アウナス)

固有の配下は「アウナス術妖」で、火術要塞内のゴブリン系シンボルは基本的にこいつら。
火星の砂等で攻撃してくる。
色違いで「ミディアム(または火術師)」というモンスターも出てくる予定だったが実際の製品版では没モンスターとなっている。

ゲート前の部屋の炎に触れると中ボス格の「パイロヒドラ」が出現し、低確率で貴重な開発素材であるヒドラ革をドロップする。
ヒドラ革は蛇系上位で似たような見た目のドラゴンパンジーからもドロップできるが、本当に低確率なので、一つ位はここでリセットを繰り返して取った方がいいかもしれない。


■魔海侯フォルネウス

CV:杉田智和
遥か深海の海底宮のゲートを守る。
司る属性は水で、幻影を倒すことで玄武系統の最強術の「クイックタイム」が解禁される。
元ネタは『女神転生』シリーズなんかでもお馴染みの、ソロモン72柱の序列30位で鮫の姿をした地獄の侯爵フォルネウス。

四魔貴族中でも自らを指してアビスをアピールしてくる尊大で自意識過剰な性格。
接触してきた「魔王」に対しても最初から話なんか聞いてやる気もなく玄武術で圧縮して腹の中に呑み込んでしまったらしいのだが、反対に魔王に腹の中から操られるという責めを受けたことでビクンビクン屈服して従うことになった模様。

前述のように魔王が姿を消した後は広大な現世の海を支配出来ていることに満足してしまっていたらしく、海という広く影響が出るエリアを受け持っていたにもかかわらず、たま~に嵐を起こして船を沈めたりする程度の被害しか起こさなくなっていった為に魔王が消えた後の四魔貴族時代には静海沿岸諸国が復興することに成功している。
……そういう意味では、後に四魔貴族の支配が逆転される切っ掛けを生んでしまった張本人と言えるのかもしれない。

数百年後に戦いを挑んできた「聖王」が巨大な船に乗って討伐に来た時には自分に近付けさせることすらなく7度も沈めてみせたが、8度目には動く島バンガードに乗り込んで来たために流石に沈めることが出来ず、そのまま潜水したバンガードから本拠地である海底宮に進入され、聖王の三叉槍ルツェルンガードによって倒されてアビスに追い返されたという。

その苦い経験からか、再び現世への干渉を開始した現在では配下のフォルネウス兵にバンガードを襲わせたり、海底宮の場所を知るボストン達の住む最果ての島に水龍を送り込んで攻撃させたりと策謀を巡らせている。

【幻影】(フォルネウス)

「アビスの力を知れ!」

幻影はクジラやナマズを思わせる大きな口を持つ異形の海魔で、上半身にはヒレの代わりに歪な腕が付いている。

この幻影と遭遇した英雄的な海賊ブラックは片足を噛み千切られ、更に生気をも奪われたのか老人のような姿にされてしまう。
それ以来、ハーマンを名乗って隠遁生活を余儀なくされながらもフォルネウスへの復讐の機会を窺っていた。
「海の怪物に片足を奪われ、復讐に燃える船乗り」という設定から元ネタは『白鯨』か。
ハーマン=ブラックはバンガードを動かそうとする中で仲間に加わり、フォルネウスの幻影を倒す事で若返って元の姿を取り戻せるのだが、パーティに加入したままにしておかないとそのままなので注意(戦闘メンバーである必要は無い)。
ハーマン状態だと弱いくせに外せないからと言って無理矢理殺したりしないように。
尚、ブラックに戻ると共に普通に失った片足も戻ってくるので、上記の老人にされてた件や相対していたのが幻影だったという事実から「呪いみたいなもの」だったのでは?という考察も。
ハーマン、若しくはブラックが仲間に居るとピドナで神王教団の幹部マクシムスの正体を見破るイベントを起こせるので、装備の充実を目的にこっちから攻略に行ってもいいかも。

余談だが、海底宮のイベントは前述の様にフォルネウス兵の襲撃によるバンガードの殺人事件を機に開始されるのだが、
終始「わたしたち、アツアツなんです」しか言わない新婚カップルが殺されて、正直「ざまぁw」と思ったプレイヤーもいるとかいないとか。因みに、このカップル襲われた夜も熱い夜を過ごした後だったらしい……爆発しろ。…あっ死んだのか。

幻影中でも特に圧倒的なビジュアルを誇り、名曲として名高い四魔貴族バトル1の血がたぎる戦闘BGMが合致している為、非常にカッコイイ。

使用技は全体攻撃のメイルシュトローム、ぶちかまし、連続落雷攻撃のマッドサンダーなど。
何れも高威力な上にぶちかまし(=体当たり)以外は見切りが存在しないので装備品で対応しよう。
特に、代名詞と言えるメイルシュトロームの全体攻撃+即死効果が厄介で、鍛えたつもりのパーティーでも簡単に全滅させられてしまうことも。
海の底ということから毎ターンで地相による絶大な回復効果が発動することも相まって四魔貴族最強と謳われるのは間違いではない。

メイルシュトロームはダメージ自体はHPを上げることで抵抗しつつ、即死効果については道中で魚系モンスターを倒す内に人数分は余裕で入手可能な魚鱗や、ピドナでそれを素材に開発可能な魚鱗の鎧や、その他の耐性持ち装備なんかを着込んで防御しよう。
魚鱗はスコールなんかの地味に痛い攻撃も無効化してくれる。

【本体】(フォルネウス)

「真のアビスの力を見よ!」

終盤で会いに行けるフォルネウスの本体は上記のおぞましい海魔の姿からは想像も出来ない三ツ又の矛を構えた半裸の美少年風という衝撃のビジュアルで語り種となっている。……幻影はどんな理想の姿やねんと言いたくなるが、アビス出身の魔物としてはコンプレックスがあったのかも……本体で言えば他の四魔貴族も案外と普通なのだが。
因みに、本体の方の元ネタは格好や海繋がりから『海のトリトン』なんじゃないかとも考察されてたり。

本体の方は単純にHPが増大しているので、運が悪いと上記の高威力の攻撃を幻影時とは比べ物にならない位に、毎ターンどころか同一ターンの二回行動分でも浴び続ける可能性があるので、対処を考えていないとHPを999にしてても安心出来ない。
しっかりと対応装備は持ち込んでおこう。

どの道、幻影だろうが本体だろうがエレンに頭をカチ割られる運命だが。
斧で?…それもいいけど、ナイアガラバスターならクリティカルだ。

【配下など】(フォルネウス)

固有の配下は「フォルネウス兵」「フォルネウス将」……やっぱり元ネタは深き者共だろうか?
前述の殺人事件の調査の中で戦える他、本拠地である海底宮の一部エリアで行ったり来たりしてる彼等と接触すると戦闘になるがあんまり強くない。
他にも最果ての島に送り込んだ「水龍」もフォルネウスを倒す前に片付けておかないと最果ての島が本当に海の底に消えてしまい、ボストン達も仲間に出来なくなる。

またブラックに喉を掻っ切られて海に沈められた海賊ジャッカル(=マクシムス)を助けている。

■魔龍公ビューネイ

CV:青木瑠璃子
ロアーヌ近くのタフターン山のゲートを守る四魔貴族の何故か(・・・)紅一点。
風属性を司り、幻影を倒すことで蒼龍系統の最強術の「龍神降臨」が解禁される。
元ネタはソロモン72柱の内、序列26位の魔界の大公爵ブネ。
その為、海外版では元ネタ通りに“Buné”と表記、発音されているらしい。

接触してきた「魔王」から、魔界であるアビスとはかけ離れた光の満ちた領域である天空を支配するのに力を貸して欲しいと言われ、神をも恐れぬ高い理想に感服して協力を決めた。
人間をムシけらと見下す一方で、自らの運命を悟っているような台詞があるのは切ないぞ姐さん。

タフターン山の山頂近くに作ったビューネイの巣を拠点に天空を支配し、聖王一行に不在時に巣を攻められてゲートを閉じられてしまったにもかかわらず、それでも地上を這う者達を相手にしようともしなかった為、
天を駆ける力を持つ巨龍ドーラの力を借りた聖王に空中戦を挑まれて破れ、アビスに追い返されたと伝えられる。

15年前の「死食」の影響でゲートが活性化して後は幻影を送り込んで再び我が物顔で天空を飛び回らせると共に、己の領域内で栄えていたロアーヌを配下に襲撃させている。
この為、ミカエルだとビューネイとの関連イベントが色濃くなっており、専用のマスコンバットイベントが発生する。
ゲーム中では、他の四魔貴族の幻影を一体倒した所で各地のパブででロアーヌが襲撃されたとの情報が聞けるようになり討伐イベントが開始される。
尚、この討伐イベントが発生しているタイミングでのみロアーヌに関連していない主人公達もロアーヌ城内に入れるようになるので、このタイミングで城内のミカエル、モニカユリアンを仲間にすることも可能。
二階の自室にいるミカエルが巣への突入メンバーを募っているので、協力を申し出ることでタフターン山頂の霧を突破して巣に突入出来るようになる。

この他のイベント進行方法としては、バンガードが動き出す前に外にいるおっさんからルーブ山地の麓の“小さな村”の所在地を聞いておき、この小さな村でルーブ山地に巣を持つ巨龍ドーラの子である悪龍グゥエインの存在を知る展開もある。

ルーブ山地へは小さな村のパブのマスターと世間話をすることで行けるようになるが、グゥエインと共闘するにはパブにいる吟遊詩人から古い詩(前述の聖王と巨龍ドーラの詩)を聞き、更に武器LVのどれかが16を越えている必要がある。
このルートを選ぶと、エアタクシーグゥエインと会話した時点で上述までの巣の攻略やらの色々なフラグをすっ飛ばしていきなりビューネイと戦うことが可能。
グゥエインとの共闘イベントは演出の良さから人気が高く、共闘を選択するプレイヤーも多い。
これを選ぶと後にグゥエインが小さな村を滅ぼしてしまうので主人公が戦いを挑むことの理由が出来てしまうことになるが、ドーラと聖王の物語にも絡めた物悲しくも感動的な展開となり、
エンディングでは主人公がルーブ山地へ訪れ、グゥエインを悼む場面が追加される。主人公が友の墓前へ残していったのは……

共闘した場合には主人公とグゥエインのみでビューネイと戦うことに。
殆どの攻撃はグゥエインが引き受けてくれるものの、HPは表示されていないだけでちゃんと設定はされてはいるため、主人公の火力が足りないとビューネイを倒す前にグゥエインが力尽きてしまうことがある。
グゥエイン自身の攻撃や主人公とグゥエインによる合体技を使うことも出来るが基本的に頼れるのは自分の力なので、覚えている最強の技や術で全力で攻撃しよう。
尚、ビューネイの幻影は四魔貴族中でも最も技の閃きポイントが高くなる*12ので、育成が足りない場合でも土壇場で強力な技を覚えてくれることも。
そして、共闘した場合には前述のように幻影戦お約束のデスルーラが発動しないので共闘ルートを選ぶのなら事前セーブは忘れないこと。

更にフォローしておくと、上記の二つの条件の内の片方を完遂してしまうと当然ながら片方のルート(ミカエルへの協力orグゥエインとの共闘)が潰れることになる。
特に、小さな村で吟遊詩人の古い詩を聞いてしまった時点でロアーヌでのイベントが立ち消えになってしまうので、ミカエル等を仲間にしたいのならば後回しにするか聞かないこと。(古い詩以外なら聞いてもOK。)
主人公がユリアンだとモニカ(とエレン)の加入が、カタリナだとミカエルの加入がエンディングの分岐条件となっているので見たい人は慎重に。
そして、ユリアンでプレイしていた場合のみ、序盤でプリンセスガードへの加入を断るか駆け落ちルートを選んでいた場合、ここでロアーヌに出戻るとバグによって通常は不可能なミカエルとモニカの兄妹を二人共にパーティに加えてしまうことが可能である。
ビューネイを倒した後で片方を外すと外した時点で片方は通常通りに仲間に出来なくなり、兄妹共に外した場合にはロアーヌ城内にも入れなくなるので注意。
また、此方はバグではないが、モニカが主人公の場合でも同じタイミングでのみ仲違い中のはずのお兄様を仲間に加えることが可能であり、実はロアーヌ候兄妹を同一パーティ内に揃えられるのはこの二つのパターンだけだったりする。

攻略を早めるのならグゥエインとの共闘一択なのだが、ビューネイの巣はミカエルに協力していないと入れないので、やり込むのなら最初は巣に突入してゲート前で引き返し、戻ってからグゥエインと共闘してビューネイを倒すのが推奨されている。
実際、他の魔貴族達の本拠地と同様に四大を司る鎧と合体術の陣形は巣に突入しないと入手出来ないのだし。

尚、期間限定と言われると焦ってしまう気もするが、実際には時間制限や失敗条件みたいなものはなくビューネイさえ倒さなければ期間中はロアーヌに出入りし放題になるので、倒すのを最後に回せば長期間をかけてロアーヌ候兄妹(とユリアン)を鍛え上げて最終メンバー候補とすることも可能である。
特に控えの六人目に回した時の底上げ力が抜群なミカエルと、主人公にしないと中途半端と言われつつも、それでもゲーム中で三本の指には入る剣使いのユリアンは利用価値も高い。

【幻影】(ビューネイ)

「あわれなムシけらども」

幻影の姿は三匹の龍を体に絡ませた金髪妖艶美女
三匹の龍が触手に見えるのか触手塗れの女と勘違いされてることも少なくなかったり。
まとわりつく龍の頭は後述の使い魔が正体であり、ダメージを与える事で戦闘中に使い魔の姿に戻っていき、
妖艶な美女に気持ちの悪い顔がまとわりついているという、更におぞましい姿になっていく。

使用技はアースライザー、サンダーボール、超高速ナブラなど。地相をスルーしている。
更に、これに二回行動分として周囲の使い魔達による三連撃が加わるので、大した威力では無いとしてもビューネイだけ四連続攻撃になってることも。
使い魔が本来の姿を現した後は三連撃がトリニティブラスターに変化する。
トリニティブラスターは三連撃の強化版といった所なのだが、打撃がファングクラッシュになってたり、火炎、冷気ばかりでなく凝視(魅了)やテラーボイスといったバッドステータス系攻撃も交ぜてくるのがイヤらしい。

幻影(・・)を倒すと、必ず貴重な開発素材である竜鱗をドロップする。
竜鱗はボドールイのレオニード城で巨龍ドーラのものと思われる鱗を宝箱から回収するのと、グゥエインを倒すと手に入る彼自身の鱗とビューネイの幻影からの三つしか手に入らない。
後のLoVではドーラから「龍の姿を真似た悪魔」とか言われているので、幻影はアレでも原典通りに(ドラゴン)のつもりだったのかもしれない。
竜鱗からはLV七星剣*13を除けば最強の剣である竜鱗の剣や、最高性能を誇る竜鱗の鎧と竜鱗の盾が開発可能。
ただし、数値上では劣っていても実際の耐性や防御相性で優るヒドラレザーや水鏡の盾が他に存在しているので、剣使いが多いパーティー編成だと竜鱗の剣を三本作ってしまうプレイヤーもいる。
とはいえ、少なくともグゥエインから入手した竜鱗は剣にするのがEDでの演出的にもお勧め。

【本体】(ビューネイ)

「私はムシけらに倒される定めなのか・・・・」

本体は三匹の龍を侍らせた金髪和服妖艶美女
……こう書くと大きく変わっていなさそうだが、幻影の方は絡み付かせた龍が生物的なので触手まみれにしか見えないおぞましさだったのに対し、本体の方は龍はエネルギー体風で何か格好いいポーズをしている…とデザイン的には全く別物で中々にカオスである。

使用技は幻影(第四形態)とさほど変わりない。

【配下など】(ビューネイ)

固有の配下は「ビューネイベビー」「ビューネイバード」「ビューネイドッグ」という3体の使い魔。
ビューネイの巣ではゲートの直前で三体揃って中ボスモンスターとして登場。
四魔貴族の固有の配下の中では最も扱いがいいのかもしれない。
ゲーム中ではビューネイ三魔だが、ファンブック『錬磨の書』ではビューネイ親衛隊と「ビューネイ様激萌えー」とか言ってそうな名前にされている。
リアルな造形の物が多いロマサガ3の敵の中ではきょ・う・じゅ♥️のペットと同じくややファンシーな見た目をしており、倒すと蒼龍の鎧が手に入る。

また、上記のミカエルのマスコンバットでは空飛ぶ魔物4000匹を差し向けてくる。
負けると城下町で「ビューネイの精」という妖精タイプの踊り子モンスターの集団と直接戦うことになる。最初は1体だけだが連戦であり3体→5体と次々に数が増えていく。

他にもビューネイの巣の中には「ライフトラップ」という内臓か胎児のような不気味な触手のモンスターが巣を張っており、
マップ上でこいつの巣に引っかかると強制戦闘になってしまう。

因みに、使い魔も含めた要素も元ネタに倣っており、ブネは犬、人間、グリフォン(鷲)の三つの頭部を持つドラゴン(龍)の姿をした悪魔だと言われているので、魔龍公の異名もここからだと思われる。


【その他】

『LORD of VERMILIONⅡ』に本体が参戦した。
デザインが少し変わりアラケスの小手と槍を持っている手がオリジナルの逆になっており、フォルネウスの見た目も青年のようになっている。
アラケスがただの戦士になってしまったりもする。
アウナスは「仮の姿:老人」と虚偽申告が記載されている。
また、元ネタでもあるソロモン72柱に数えられていたりも。

ロマサガ2の七英雄と協力、対立等の夢の共演が出来るだろう。
ポイントを消費して設定出来るEXボイスでは、上記のセリフを言ってくれる。
七英雄同様、殆どの面子を杉田智和氏が担当している訳だが、杉田はビューネイまでやろうしたら流石に止められたらしい。



追記・修正は血と汗となみだを流し、定めに従いアビスの力を知ってムシけらに倒されてから。

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最終更新:2024年03月21日 21:12

*1 有り体に言えば本作に於ける“魔界”のこと。ただし異世界ではなく死星がアビスなのではないかともされている。

*2 アビスの力は水地火風の四大属性であり、現世の力は陰陽五行(月、太陽、歳星=木星、熒惑=火星、鎮星=土星、太白=金星、辰星=水星)。玄武術・白虎術・朱鳥術・蒼龍術はアビスの四大属性をベースに五行の要素が盛り込まれている設定。黄龍も装備名や技名には登場しており、河津氏いわく「四魔貴族の四属性を五行で迎え撃つという構造になってます。」とのこと。

*3 サガシリーズでは珍しくもないのだが、この辺の話がゲーム開始前の下手をすると裏設定レベルの所に収まってしまっていることが初見や内容を理解しきれていない層から「ストーリーが薄い」と言われる原因でもある。

*4 その年に生まれた生命という意味。

*5 「宿命の子」に何が出来るのかというと、この“アビスゲート”を開く力がある。…というのが解答となる。

*6 因みに、製品版では没データとなっているが“魔王の玄室”というマップがロム解析により確認されている。

*7 書籍『ロマンシング サ・ガ3 プロローグ』より。レオニードって魔王と面識あるのに、アウナス以外の魔貴族は幻影しか見たことないんだろうか…?

*8 ※指輪転がし……①魔王殿深部の扉前でメッセージを見る。→②ランスの聖王家にて当主から“聖王の指輪”を貸していただく。→③ヤーマスの武器屋にて売り払う。→④この状態で店番に話しかけると「いい物がありますぜ。」と言われるので“きれいな指輪”を購入(ただし、増殖などを利用してパーティ内に一人でも“王家の指輪”を持っているキャラがいる場合はメッセージが出ないので注意。)。→⑤アイテム欄で“王家の指輪”になってるので、再び売る。……銀行を利用出来るようになっていた場合は持てる分以上の資金も入金されるので必要な分だけ溜め込める。まだカードを持っていない場合でもここで満額にして店内の爺ちゃんに話しかければカードを入手出来る。ただし、ミカエルのみは持てなくなった分の資金は国庫送りとなるので、他の主人公よりもコマメに工程を繰り返す羽目になる。

*9 ただし、強力な固定シンボルのモンスターは多数配置されている。

*10 直前に行動していた者の能力値を参照&武器Lv30以上での威力上昇により能力値が低いキャラでも関係ない&更に上位の技が設定されていたとしてもそれを超える威力を叩き出すことが可能な上に本文の通りでセルフバーニングなんかも無視出来てしまうチート級の必殺技のこと。長剣の“分身剣” 斧の“ヨーヨー”(手斧、フランシスカの固有技。)“デッドリースピン” 槍の“ラウンドスライサー”(竜槍スマウグの固有技。) 弓の“連射”が相当。……特に“分身剣”は本来は中級程度の技なのが攻略が進む中で評価を爆上げした本作の代名詞と呼べる必殺技である。更に詳しい解説や設定を活かし切りたい方は攻略サイトやコラムでも参照しよう。

*11 実際にはフラグを立てなくても火術要塞自体には到達可能。

*12 上記の形態変化をする毎に上昇し、第四段階目には31にまで上昇するのだが、平均では27のアラケスに劣る。

*13 聖王遺物の七星剣を能力解放状態にしたもの。SFC版、リメイク版共にバグを利用する必要があるが数値的には本作最強の剣というか武器となる。