智頭急行HOT7000系気動車 「スーパーはくと」

登録日:2012/07/18 Wed 11:25:05
更新日:2025/04/14 Mon 17:27:01
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智頭急行HOT7000系気動車とは、智頭急行が所有する特急形気動車である。



目次


概要

智頭線の開業に合わせ、1994年に登場した。

形式称号の「HOT」とは、沿線の3県(兵庫県 Hyogo・岡山県 Okayama・鳥取県 Tottori)のローマ字表記の頭文字を並べたものであり、「7000」は1両当たりの機関出力が約700馬力(正確には710)であることに由来している。

車体はステンレス製で、山陰・山陽の海の色を表したダークブルーをベースとし、ドア部分に赤いアクセントカラーを配している。
前面形状は2種類あり、非貫通の流線型と貫通型がある。貫通型の先頭車には個室が設置されている。

当初は普通車のみだったが、1997年にキハ181系置き換え用に増備車が登場。この増備分からグリーン・普通合造車が登場し、基本編成に組み込まれた。

マイクロエースからNゲージが発売されており、2021年12月にはKATOからも発売された。


特徴

さて……この列車、気動車にしては破格のスペックを有している。

なぜなら、営業最高速度が130km/hである。

営業最高速度が130km/hである

つまり、JR京都線神戸線を走る223系225系と同じ速さを持つのである。

さらに、設計最高速度にしたら160km/hと、

在来線最高速度で走る「京成スカイライナー」や、かつて北越急行ほくほく線で走っていた特急「はくたか」並の性能を有する。

将来的には本当に160km/hで走る計画まであるとかないとか……


さらに、気動車特急ではJR四国2000系・JR北海道キハ281系に続く3例目となる振り子式車体傾斜を採用。
これは主線区である智頭線や因美線にカーブが多く、カーブでも速度を落とさないようにして走る事が出来る。

加速面でも355馬力のエンジンを2基搭載するため、気動車にしては電車並の加速力を持つ。
このため関西圏のJR線としては最速にして最大の通勤路線、JR京都線・神戸線に乗り入れても、新快速のダイヤを邪魔せず走ることが出来る。*1
ちなみにマスコットキャラとしてスーパーはくとくんがいる。


運行開始後

開始から一貫して「スーパーはくと」で使用されているが、1995年に発生した阪神・淡路大震災では姫路~和田山間を結ぶ臨時快速で使用されたこともある。

2008年からはリニューアル工事を実施しており、外観はほぼ同じだがモケットの交換やトイレのバリアフリー化を実施。これに伴いグッドデザイン賞を受賞している。
2016年からはコンセントの設置など再度リニューアル工事を実施している。

今後の予定として、2029年頃から新型車両への置き換えが計画されている。



追記・修正はバケモノに勝てた山陽電車の運転士にお願いします。

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最終更新:2025年04月14日 17:27
添付ファイル

*1 なお、最高速度こそ新快速と同じだが、加速度では気動車(当形式)と電車(223・225系)とで天と地ほどの差がある。そのため、停車駅が新快速よりずっと少ないこの特急列車といえど、上郡~大阪間での所要時間は新快速とほとんど変わらないことに注意。