アクア・マスター

登録日:2012/07/19 Thu 14:18:56
更新日:2025/09/13 Sat 11:22:43
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己 の 弱 さ が 敗 北 さ せ る の だ よ !

---アクア・マスター


アクア・マスター》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM-09「闘魂編 第4弾 覇道帝国の絆(インビンシブル・ブラッド)」に登場した水文明リキッド・ピープルである。



解説

アクア・マスターSR ㅤ水文明ㅤ(6)
クリーチャー:リキッド・ピープル 4000
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかったとき、相手のシールドを1枚選び、表向きにしてプレイする。

『プレイ』という単語がいきなり登場するため、まずテキストの時点で「何だそりゃ?」となりやすい。
そもそも6マナ4000のダイレクトアタックという当時でもけっこう厳しい条件ゆえに、「プレイ……つまり相手のシールドを表にして自分が使えるんだな!」なんて勘違いする人も。

ぶっちゃけ意味が分からないテキストだったので、後にテキストが分かりやすく修正された。

このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、相手のシールドをひとつ選び、表向きにする。(シールドゾーンにある間、そのシールドは表向きのままプレイする)

要は、相手のシールドを1枚表向きにする。それだけ。


……知っている人は知っているだろう、このアクア・マスターはデュエル・マスターズ史上最弱と名高いスーパーレアである。


以下は参考までに……

予言者ウィンUC ㅤ光文明ㅤ(2)
クリーチャー:ライトブリンガー 1500
このクリーチャーが攻撃するとき、相手のシールドを1枚選んで見てよい。そのあとそれを元に戻す。
※初出は第2弾

スティンガー・ボールUC ㅤ水文明ㅤ(3)
クリーチャー:サイバー・ウイルス 1000
このクリーチャーが攻撃する時、相手のシールドを1枚見てもよい。その後、そのシールドを元の場所に戻す。
※初出は第3弾

リキッド・スコープC ㅤ水文明ㅤ(4)
呪文
S・トリガー
相手の手札とシールドを見る。
※初出は第3弾

シールドゾーンのカード位置を入れ替えることはルール上禁止されているため、シールドを把握するという意味では表向きにするのも見てから戻すことも実質同じである。

基本的にシールド確認カードはコストが少なめであればある程使いやすい。
……のだが、そもそもこの効果自体ほぼほぼアドバンテージが得られないため、他の優秀なカードより優先される事は少ない。
アクア・マスターはコストが重すぎる上、能力を発動するにもシールドに攻撃を通さなければならず、パワーが4000と低いため適当なブロッカーにも阻まれやすいと発動自体苦労する。全く割に合ってない。

そして、一番の問題はせいぜいコモンかアンコモン程度が妥当な能力なのにもかかわらず、こいつのレアリティが当時最高のレアリティであるスーパーレアであったこと。
同弾の強スーパーレア《光器ペトローバ》欲しさに箱買いし、このカードを引いてしまった時の悲しみは容易に想像できるだろう。カッコいいはずのフレーバーテキストも、これではただ自虐しているようにしか見えない。
イラストは中々カッコいいのが逆にちょっとムカつくなおさら哀愁を誘う。
ストレージに流す(=売る)にもこんな絶望的なカードパワーでは売却値もたかが知れている。

闘魂編第4弾が絶版になってからは手に入りづらくなっていたが、なんと「ブラック・ボックス・パック」に約9年の歳月を経て再録されてしまった。
レアリティは勿論スーパーレア。完全に悪意がある。

そしてフレーバーテキストには……




相手が強かったのではない。

己 が 弱 か っ た だ け だ !

---アクア・マスター




闘魂編のスーパーレア達

以下、同僚(?)である闘魂編のスーパーレア達を挙げていく。見れば分かるがどれも大概酷い。

アストラル・メデューサ ㅤSR ㅤ水文明ㅤ(5)
進化クリーチャー:サイバー・ウイルス 3000
進化-自分のサイバー・ウイルス1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分のターンのはじめにカードを1枚引くとき、もう1枚余分に引いてもよい。
能力自体はなかなか強力なものの、このコストかつ進化クリーチャーの割にパワーが低すぎて簡単に焼かれてしまうのがネック。
当時でも使いにくかった不安定なクリーチャー。

エンペラー・アクア ㅤSR ㅤ水文明ㅤ(6)
進化クリーチャー:サイバーロード 5000
ブロッカー
進化-自分のサイバーロード1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手が「S・トリガー」を使うとき、カードを2枚まで引く。
状況が非常に限定されたドロー能力を持つ進化クリーチャー。そもそもS・トリガーの発動は相手の任意なのが厳しい。
そして当時でも焼くのが難しくないサイズ、効果で破壊されやすいブロッカー持ち等、やはり割に合わない。

実は闘魂編の背景ストーリーにおけるラスボス格の存在なのだが、この能力なのでいまいち威厳が無かったり。
同弾のスーパーレアには殿堂入りしたかの凶悪カード《超竜バジュラ》がいるのでなおさらである。

残虐覇王デスカール ㅤSR ㅤ闇文明ㅤ(8)
クリーチャー:ダークロード 4000
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。
TT- 相手から手札を2枚見ないで選び、相手はそれを持ち主の墓地に置く。1枚しかない場合は、相手はその1枚を持ち主の墓地に置く。
前述のアストラル・メデューサと同サイクルのダークロード。
アクア・マスターと同レベルかそれ以上に有名なやつ。ドラゴンとも拳で語り合えるらしいが……。
アクア・マスターとなら語り合えるぞ!

激震闘士スカイ・クラッシャー ㅤSR ㅤ火文明ㅤ(7)
クリーチャー:ドラゴノイド 4000
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。
TT- 各プレイヤーは、自分自身のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
こちらもメデューサと同サイクルのドラゴノイド。
こいつもデスカールに勝るとも劣らない低スペック。というかDM-07のSRは揃いも揃って全員酷いアベレージではあるのだが。

闘魂編の水のスーパーレアが軒並み酷いのはかつて暴れに暴れた結果殿堂入りというレギュレーションが作られるきっかけになったコイツが原因と言われている。
それにしたって、純粋に使い道のないカードでSRの枠を埋めるのは強引すぎる手法な気もするが……。

ちなみに、後年には《どんでん返しの ミラジーノ》なるまさかのメタカードまで登場してしまった。
こちらもピンポイントな効果ゆえ採用率は低いが、実用性とレアリティにおいてはアクア・マスターより遥かにマシ。


派生カード

Disマスター C 水文明 (2)
クリーチャー:リキッド・ピープル/ディスタス 1000
ササゲール1(ディスペクターを召喚する時、コストを1少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない)
ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
「己の弱さが敗北させるのだよ!」 C 水文明 (2)
呪文
S・トリガー
相手のシールドを1つ見てもよい。
カードを1枚引く。

そんな《アクア・マスター》も「裏の章 パラレル・マスターズ」でディスタスツインパクト化。

レアリティはスーパーレアからコモンまで落ちぶれてしまったが、シールドを見る能力がキャントリップ付き呪文になってラスト・バーストで唱える形に変わったことで、ササゲールや除去による破壊前提にはなるが使いやすくなっている。
一方でマナやデッキに送る除去には無力なので、ササゲールを意識した運用にしたい。
何にせよ元祖アクア・マスターより遥かに使えるカードであることは間違いないので、当時彼を哀れに思ったプレイヤーはこちらで活躍させてやろう。


備考

DM開発担当のしゃば氏のツイート によると、開発当初はシールドを表向きにするという効果ではなく、なんと追加ターンを得るというとんでもない効果だったことが判明した。
デュエマの兄貴分にあたるMtGにおいて追加ターンを扱う色であるが、デュエマの水文明に相当することから、デュエマ初の追加ターンを得るカードとしてデザインされたとの事。
追加ターンを得るための詳しい条件は不明だが、こちらの効果のままだったらスーパーレアとして文句ないクリーチャーだっただろう。

しかし、当時のデュエマの水文明にはあんなカードこんなカードがいたため、追加ターンまで与えるのはあまりにも強力過ぎると判断されたためか効果は変更。
せめてデュエマ初の効果にしようという事で、今の貧弱極まりない「シールドを表向きにする効果」になったのだと言う。

ちなみに、追加ターンを得る能力は火文明の担当となり、そうしてデュエマ初の追加ターンを持つカード《聖剣炎獣バーレスク》が生まれたらしい。




追記・修正はアクア・マスターを箱買いで当ててしまった人にお願いします。


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最終更新:2025年09月13日 11:22