登録日:2009/06/12 Fri 23:51:52
更新日:2025/04/21 Mon 22:07:17
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――それは、数年前のことだった
僕が初めて、デジタルモンスターに出会ったのは――
吼えろグレイモン!!
あのデジモンが
ビッグスクリーンで大暴れ!!
上映時間わずか20分の短編。
TV版開始の前日、3月6日に公開され、
よく分からないストーリー展開に、『遊☆戯☆王』のカード目当てで劇場に来た子供をポカーンとさせた。
だが、作品本編のTV版に向けて様々な伏線も張られてあり、これを知っていなければ理解できない話もいくつか存在する。
ポカーンとしてた子供も、「主人公が既に昔にデジモン達と出会っていた」という事を追体験する作品展開に震え上がった。
その構成は素晴らしいの一言。
後のアニメシリーズなどと比較して、デジモンの描写が生々しく現実寄りなのも特徴。
グレイモン・パロットモン共に生物感のあるディティールと動作をしており、戦闘ダメージの描写などもシビア。
BGMはモーリス・ラヴェル作曲の『ボレロ』のみ。
音楽担当の有澤孝紀よって場面毎にアレンジが加えられており、それぞれ絶妙にマッチしている。
【ストーリー】
1995年の
春休み。
八神太一とヒカリの兄妹は、父の
パソコンから謎の卵が出てくる所を目撃する。
夢かと思った太一だったが、翌朝ヒカリが卵を抱いて寝ていた所を発見。昨晩の出来事が夢ではなったと悟る。
これは後に「光が丘爆弾テロ事件」として語られることになる、子供達しか真実を知らない物語……
【主な登場人物】
◆八神太一
(CV:藤田淑子)
既に1人で
目玉焼きを作ることができる6歳児。
年不相応にしっかりしており、親からヒカリの面倒を任されている。兄貴すげぇ。繰り返すが6歳児。
ちなみにTV版と同じ少年状態の姿でも一人称は「僕」
「撃て…!」
◆八神ヒカリ
(CV:荒木香恵)
3歳児。最初はあまり喋らず、笛を使って返事などをしていた。コロモンをデジタマの時から可愛がる。
他の子供達は本編の時点でこの一件のことを忘れてしまっているが、ヒカリだけはおぼろげながらも覚えている。
◆八神家の両親
(CV.母:
榊原良子、父:
石丸博也)
まだ、設定が固まっていなかったため、二人とも本編のような若々しい仲良し夫婦ではなく少し老けた倦怠期の夫婦といった雰囲気。
声優も性格も全然違うため、本編と比べるとかなり違和感がある。
その他6人の
選ばれし子供達も、ほぼモブ扱いだが出演している。声優は本編と違うが。
【登場デジモン】
◆ボタモン
幼年期1
兄妹の父のパソコンから出現したデジタマから生まれたデジモン。黒くてキュート。
◆コロモン
(CV:坂本千夏)
ボタモンから進化した幼年期2。
ウンコたれで、猫にフルボッコにされるほど弱い。太一とヒカリに“友達の証”として顔面に引っ付いた。
喋って名乗ったのがこの時だけなので、以降進化しても「コロモン」と呼ばれる。
◆アグモン
コロモンから進化した成長期。
本編と比べて遥かにデカく、二段ベッドを突き破るほど。
人語を喋ってコミュニケーションがとれるコロモンとは違い、理性はほとんどなくなっている。
動くものに反応して攻撃するなど、その行動は野生動物そのもの。
ベビーフレイム一撃で完全体であるパロットモンを怯ませるほど強い。
理性は無いものの、本能的に太一やヒカリを守っていた。
◆グレイモン
アグモンから進化した成熟期。
こちらも本編より遥かにデカい。まさに恐竜。成熟期でありながら完全体を相手に互角に戦える規格外の存在。
やはり理性のない野生動物状態だが、無意識とはいえ兄妹を庇ったり、
ヒカリの持つ笛の音に反応したりなど、ボタモンやコロモンの時のことを僅かながらも覚えている模様。
◆パロットモン
光が丘上空に出現した巨大デジタマから現れた完全体の鳥型デジモン。
登場早々アグモンに襲いかかり、さらに進化したグレイモンと闘う。
パロットモンは偶然現実世界にやって来たデジタマ(つまりコロモン)を回収するために現れた。
必殺技のミョルニルサンダーは、アニメ的な電撃というよりも現実のような一瞬の稲妻のように描かれている。
最後はグレイモンが放ったメガフレイムに呑み込まれながら、グレイモンと共に消え去った。
【本編との関わり】
本作に登場するアグモンは本編とは別個体だが、共通点がいくつかあったり(声も同じ)、
本編のアグモンが「太一と初めて会ったとき、懐かしい感じがした」とも言っているので
「劇場版のアグモンは本編のアグモンの祖先ではないか」と考えられている。
この一件を目撃した子供達の中で、ヒカリの“デジモンを急速に進化させる能力”と同様の素質を持つ者が、
後に“
選ばれし子供達”に選抜されることになる。
ヒカリ以外の選ばれし子供はこの事件を忘れていたが、本編第29話『
マンモン 光が丘大激突!』で思い出すことになる。
「あの日……ウチにコロモンが来たんだ……」
「コロモンは、アグモンになり……そして、
グレイモンになって、もう一体のデジモンと戦ったんだ……」
【主題歌】
『Butter-Fly』
神曲。サビだけの劇場版特別仕様。
あれは早過ぎる出会いだった
僕たちの世界では、出会ってはいけないモンスターだった
――だから、今
僕はここにいる
- Butter-Flyga -- 名無しさん (2013-11-28 22:49:21)
- 幼稚園年長の頃に遊戯王目当てでなんとなくこれも見てたけど、この話が、アニメの伏線になるとは、思わなんだ。 -- 名無しさん (2013-12-19 21:49:18)
- 初めて映画館で見た作品。そして俺にとっても初めてデジモンを知った作品。 -- 名無しさん (2013-12-19 22:36:16)
- 僕はビデオで見たけど、まさかTV版開始の前日に公開されたとは…最後の太一とグレイモンとButter-Flyで泣きそうになった。因みに海外ではDIGIMON THE MOVIEとしてこの作品とウォーゲームとデジモンハリケーンを1つの映画にして公開したらしい。 -- 名無しさん (2014-01-07 16:51:31)
- 俺は劇場で見て、最初は遊戯王目当てだったけど、終わってみると遊戯王の内容よりもこっちの方が圧倒的に印象に残ってた -- 名無しさん (2014-08-08 17:44:00)
- PSP版デジモンアドベンチャーでこの映画に関わるイベント戦闘あり。パーティメンバーは太一とアグモンのみで、対戦相手は勿論パロットモン。是非ともグレイモンで戦いたい所だが、メタルグレイモンにまで進化しないと大分厳しい強敵。 -- 名無しさん (2015-02-12 08:23:52)
- エンディングに出るのがコロモンでもアグモンでもなくグレイモンってとこにスタッフの拘りが出てて大好き -- 名無しさん (2015-02-12 08:32:55)
- 無印本編時と同じく現実世界での1分がデジタルワールドの1日なら、現実での1年はデジタルワールドでおおよそ1400年で、この時のアグモンはデジタルワールドで約5600年前の個体だからな、確かに早過ぎる出会いだ -- 名無しさん (2015-05-07 13:49:15)
- 当時はホント意味不だったな。こうやって後で知って見て、理解できたレベル。そういう意味じゃダメとは言わないけれど、前情報とかないと全然理解できない(映画だけでもつまらないわけじゃないけれど)のは問題っちゃ問題かもね -- 名無しさん (2015-11-22 14:10:18)
- あれ?ガメラの監督かなにかが絶賛したとかいう話は削られた? -- 名無しさん (2015-11-22 14:14:47)
- 元々はデジモンのゲームをしててデジモンは好きだった、そしてドクタースランプと遊戯王を目当てに映画館に行った・・・・それが俺の運命を変えた -- 名無しさん (2016-03-16 17:38:13)
- 20分とは思えない出来、csで放送したのをみて、すごく惹きこまれてしまった、その後のウォーゲームにも…そしてTV版の21話の盛り上がりようったらなかった。 -- 名無しさん (2016-11-20 21:34:16)
- パロットモンの電撃の描写がすごく好き。 -- 名無しさん (2017-04-26 23:00:10)
- デジモンアドベンチャー・エピソードゼロというべき作品。 -- 名無しさん (2017-04-27 05:49:29)
- 成熟期に負けるクソザコナメクジ -- 名無しさん (2017-06-18 13:23:58)
- あのアグモンが強すぎたんだよ -- 名無しさん (2017-07-08 20:11:31)
- これのせいでボレロ=デジモンって脳みそになった。大好き。 -- 名無しさん (2018-02-01 15:44:00)
- 内容はイミフだけどその場に居合わせた太一たちもなんだこの怪物たちはって感じで混乱してただろうからある意味、視聴者と心がシンクロしてていい作品だったよ -- 名無しさん (2020-09-18 16:43:31)
- この作品のグレイモンならデビモンは愚かエテモンにすら勝てるんじゃねえかなあ… -- 名無しさん (2022-11-02 13:41:32)
- 内容がイミフだったことも合わさって同時上映の遊戯王に全部持っていかれた悲しき映画。 -- 名無しさん (2023-09-29 10:24:11)
最終更新:2025年04月21日 22:07