OVER THE MIND(藤岡建機)

登録日:2012/07/15 Sun 21:57:41
更新日:2025/09/27 Sat 12:39:31
所要時間:約 4 分で読めます





昔 人がまだ宇宙に出たてのころ・・・ある宇宙飛行士は自分はカモメになったと言った


僕ももうすぐなる


僕は ガンダムになるよ



藤岡建機による漫画作品。ガンダムエース2003年7月号に掲載された読み切り作品である。
その後2018年発売の『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』第1巻に収録された。


[あらすじ]


宇宙世紀0087年、ティターンズとスペースノイドの対立は激化しており強化人間計画さえ発動していた。そんな中、「3号作戦」なる計画が発動し、護衛任務に就いていたユスラ中尉はその積荷に機体を損傷させられる。積荷のパイロットにひとこと言おうと中尉が向かったが、乗っていたのは子供であった・・・。



[登場人物]


この話の主人公。彼のモノローグで物語は進んでいく。いわゆる強化人間の少年だが、それ以上の秘密が・・・


  • ユスラ中尉
ティターンズの女性パイロット。「3号作戦」の護衛任務に就いた際に「僕」と出会う。そして彼をある目的のために連れ出すが・・・
彼女もまたティターンズの正義を信じていたが、それ故連邦のパイロットからは煙たがられていた。また「僕」からはオバサン呼ばわりされていた。


  • 教授
ある計画の考案者。ユスラ中尉とは顔見知りで、彼女が3号作戦の護衛に就いた際には、ある頼み事をする。自身の計画が発動した時には、苦々しい表情を浮かべていた。その理由は・・・。


  • 少女
教授を待っていた少女。冒頭では「実験体」とされ、脱走していた。彼女も強化人間のようだが・・・。





[余談]


  • 作中で「僕」が乗っていた機体は明確に描かれていないが、シルエット等からサイコガンダム、あるいはそれを利用した新型機またはヘイズルシリーズと思われる。

  • AOZ』の小説版でTR-6ビームを撃ったら勝手に敵を追尾して撃破してしまったという信じられない描写があるが、これは本作で作られた強化人間人格OSを搭載したためらしい。
最後TR-6は破壊されたため「僕」も完全に死んでしまったと思われるが、戦闘を殆どせず解放されたと思うとある意味では幸せだったのかもしれない・・・。

  • 作中に出てくるアッシマーは、氏のデザインに合わせてかキハールそっくりのデザインになっている。

  • 「AOZ」ではティターンズは連邦の正規軍に煙たがられているという描写が多かったが、本作ではそれ以上に強化人間である「僕」に対して正規軍のほうがむしろ粗悪に扱っており、「人じゃないから殺しても罪にならない」とまで発言していた。
「僕」自身は諦観した性格からかまったく気にしていなかったが。




僕の姿が僕でなくなっても 僕の心は飛べる


僕は ガンダムに なるよ。


心はどこへでも行けるから。

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最終更新:2025年09月27日 12:39