ポゼッション(魔装機神)

登録日:2013/10/17 Sun 23:10:37
更新日:2025/06/05 Thu 15:04:43
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ああ分かるぜサイフィス……今がその時なんだな?

行くぜ!


分かる……分かるぞ僕にも。これがグランバの意志なのだな。

発動せよ、ポゼッション!


あ……これは、ガッドの意志……そう今こそがその時……

我が身に宿りたまえ、ポゼッション!


ザムージュ……行くよ!

目覚めよ、大地の力!ポゼッション!


ふっ。見せてあげるよ。

これがゼルヴォイドのポゼッションだ!



『ポゼッション』とは魔装機神シリーズの用語の一つ。
メディアによっては精霊憑依とも呼称されるがROE以降、『ポゼッション』で統一されているため本項ではそれに準じる。


☆概要
語源の由来は英語で憑依を意味するPossession(ポゼッション)からだろう。

魔装機の操者が何らかの条件を満たす事でその魔装機の守護精霊と高いレベルで同調し、魔装機の出力を大幅に上げる現象である。
早い話がフォームチェンジであり、発動すると機体にアストラル装甲と呼ばれる強化アーマーが装着され、精霊の力を最大限に発揮できる姿に変貌する。
精霊憑依と呼称されてる事から操者に精霊が憑依している状態と言われているが、ポゼッションが自在に可能になった操者ですら精霊と交信できるのは稀で人格にも問題はない事から、精神が同化している訳ではなく本当に力だけを貸している状態の模様。

ラ・ギアスの精霊は位が高いほど明確な人格を持つので、ポゼッションを行えるのは意志の疎通が可能な上位精霊と契約した魔装機、すなわち機神のみだと考えられていた。


ウェンディ・ラスム・イクナートによって提唱されたこの現象はあくまで「理論上有り得る現象」だったがラングランの魔装機計画が進むと共に具体的な例として幾度も発動する事になった。


☆発動例
LOE
グランゾンによるラングラン首都攻撃後にグランゾンを追跡したサイバスターが発動させる。

シュウ・シラカワをラ・ギアスのために放置してはいけないという魔装機神操者としての勘に従い、サイフィスと同調。歪曲フィールドが破損した状態とはいえグランゾンを一蹴する戦闘力を見せた。

シュウ曰く「この状態のサイバスターは無敵」との事。


この状態のマサキの強さとサイバスターの特殊性からか、マサキのポゼッション完全習得を望むファンが生まれ、度々システムへの正式導入が期待されるようになった。


α
地上に上がったマサキがロンド・ベル隊の一員として戦う中、発動させる。
ただし、あくまで疑似的な精霊憑依である模様。
この時点では姿は変化せず、単にステータス補正がかかるだけ。身も蓋もないことを言えばマジンパワー的な奴である。

α外伝ではネオ・グランゾンとの戦いでLOEの時と同じポゼッションを発動させている。

しかしα自体、LOEとの辻褄がどうなっているのか不明確で後に魔装機神シリーズはOGの方に統合されたのでこの発動はパラレルの出来事になってしまった。


ROE
時代が進み、魔装機神シリーズ新章。

ポゼッションを自在に扱う魔装機帝ゼルヴォイドが登場。

また、魔装機であるはずのディンフォースが邪神ラスフィトートの復活を止めるために発動させた。魔装機神に性能が劣るためか自身の出力に耐えきれず最後は自壊している。

二回目のラスフィトート復活の際にはグランヴェールとガッデスが発動させた。

そして、これらの戦いの末に一度は操者の資格を失ったマサキがアストラル界で修行する事でサイフィスとの交信に成功。遂にポゼッションの完全習得に成功する。
この真のポゼッションは発動時間こそ限られるが精霊の補助によって機体の各部に装甲が追加され、外見が僅かながら変化する。
変身したサイバスターは「サイバスター・ポゼッション」と呼ばれる。

POJ
ポゼッションを成功させたマサキに続くようにポゼッションを習得した魔装機神が続々出てくる。

またゼルヴォイドも真の意味での習得に成功する。

余談だがサイバスターがポゼッションした際のBGMが「ポゼッション」だったため、他の魔装機神もポゼッションした際に同じBGMになると思われていた。
実際にはそれぞれの属性にあった名前のBGMが新たに設定されたため、結果的にサイバスターだけBGMの名前に違和感がある状態になってしまった。

COE
概ね前作準拠。
隠し要素として制限解除パーツが手に入る。

☆ゲームシステム上の仕様
LOEではポゼッション状態のマサキは気力が通常の限界を振り切り+200(他作品での300に相当)になっており冗談抜きで強い。

αではマサキの気力140に達すればサイバスターの能力が運動性+20、装甲値+1500、限界+20。
外伝では運動性+20、装甲+300、限界+25、武器の命中率+20という形で実装された。


ROE以降で扱われる真のポゼッションでは機体能力こそ変わらないがHP、MG、プラーナが全回復し、ユニットグラフィックとBGMが変化する。
武装は携帯武装、ハイファミリア、必殺技の三つのみになるが攻撃力が大幅に上がっておりゲームバランスを崩壊させる要因になっている。

発動時間は発動時の気力が130なら3ターン、140なら4ターン、150なら5ターンとなる。

POJではポゼッションできる機体が増えたためか持続時間が短くなっており発動時の気力が130なら1ターン、140なら2ターン、150なら3ターンとなる。
これが短いか十分すぎるかはプレイヤーのスタイル次第か。

COEでは特定の強化パーツを着けることで常時ポゼッション状態にすることもできる。

☆ポゼッションを扱える機体

サイバスター
ROE中盤、アストラル界での修行で偶然サイフィスとの交信が可能になった際に習得。
専用BGMは「ポゼッション」

羽根や肩部装甲にアストラル装甲が増加されているが基本的なデザインラインに変更は無い。
守護精霊であるサイフィスはマサキと同年代の女性の姿をしており、「自由奔放な心」を好む。

他の機体と違ってユニットグラフィックが棒立ちになっており、POJで修正されなかったため少々不評。

この状態の武装は前述の通り3つだが、サイバスターの代名詞であるアカシック・バスターや奥の手であるコスモ・ノヴァが使えなくなってしまった。(コスモノヴァは設定のみだが使用可能。)
そのためバランスは二の次にしてもポゼッション状態でこの二つが使えるようになる事を望む声は多い。

●武装
  • ディスカッター彊
全てを切り裂く!ディスカッター彊!

ポゼッションに伴い強化されたディスカッター。刀身には呪文らしき物が刻まれている。

彊(きょう)とは本来は「強い弓」の意味だが、転じて「強い」「強いる」の意味も持つ。中国の簡体字では「強」と同字。


  • ハイファミリア
ただのハイファミリアじゃないぜ!

ポゼッションに伴い姿がサイバードに類似した形に変化した。

発射の際に魔法陣をくぐる演出がある事からファンからネコシックバスターと呼ばれている。


  • 真伝・乱舞の太刀
ゼオルートのおっさん……

おっさんが見せてくれた技の冴え。俺が再現してみせる。

サイバスター最強の必殺技。基本的には通常時の乱舞の太刀と同じ。

発動時、掲げた剣先と足元から魔法陣を広げ、上下から挟まれる形で魔法陣を潜る。

マサキの言動から、剣皇ゼオルートの技の模倣である事が分かる。


グランヴェール
POJ中盤、エルシーネを侮辱する行為を行うフォーランとヴォルクルス教団への怒りから一度は自制心を失ったヤンロンがレミアの一括で怒りを制御する事に成功し、習得。
専用BGMは「炎の覚醒」

機体各部に黄色い装甲が追加されており、両肩の装甲がより龍らしくなった
守護精霊であるグランバは筋骨隆々の巨漢の姿をしており赤い長髪と赤黒い肌が特徴。「怒りの心」を統べる。

POJには3つのルートがあり、ポゼッションが解禁される機体はルート毎に異なるが本機はどのルートでも使用可能。


●武装
  • フレイムカッター彊
全てを焼き尽くす!フレイムカッター彊

ポゼッションに伴い設置場所が両腕の甲になった。サイバスター同様、刀身に呪文が書かれている。
使用する際は二刀流で扱う。

  • ハイファミリア
ハイファミリア!全てを焼き尽くせ!

形状がより鳥に近くなった。魔法陣から打ち出すように出現し、龍型の炎を纏い敵を打ち抜く。

  • 正伝・火風青雲剣

それ、火の徳は水を圧し金を溶かす!木を燃やし土を生ず!

今将に、火気が三界を蔽わん!

広げた両腕から魔法陣を広げ左右に挟まれる形で発動。

基本的には宝具・火風青雲剣と一緒だが最初から剣で敵を斬る。


○ガッデス
POJのシュテド二アスルート終盤、反アンティラス隊に囲まれながら愛する者を今度こそ守ると誓ったテュッティに呼応して発動した。
専用BGMは「決意の大海」

肩部装甲が大きくなり、背中に翼のようなマント状のパーツが追加されており魔導師のような外見になった。
ポゼッションした機体で一番外見が変化しているかもしれない。

守護精霊であるガッドは青い肌の美女の姿をしており上半身裸。大事な部分はマフラーで隠してます。
「慈愛」を司る。

余談だがポゼッション習得直後のテュッティはヅボルバが心配な余りかなり焦った様子を見せており、
一部のプレイヤーから「こんなんでポゼッション使えていいの?」と頭を捻られたとか。
しかし、マサキもポゼッション習得後ウェンディやプレシアをエルシーネに誘拐されたときは取り乱して暴れかけている。
風や水の精霊とのポゼッションに必要なのは取り繕った落ち着きではない。
その力の大きさから、落ち着きや慎重さを備えて欲しいというのは当然ではあるのだが。

●武装
  • ミストルティン
全てを貫く!ミストルティン!

グングニルが変化した武器。

テュッティの射撃が強すぎるのでまず使うプレイヤーはいないだろう。


  • ハイファミリア
ハイファミリア!全てを食らい尽くしなさい

従来の球体状により小型の球体が2個くっついた形になった。狼型の魔力を纏って敵を削る。


  • ラグナロク・サーガ
ギャラルホルンの笛が鳴り響き、アースガルドの終焉を告げる……

討たれし神々は、スルトの炎の中へ消え……

テュッティさんの厨二病大爆発。

足元に出した魔法陣を潜る事で発動。
魔力で空中に穴を穿ち、その穴から出てきた蛇型の魔力が敵を襲い、ガッデスの魔力を受け狼型のエネルギーになったハイファミリアが追撃する。


ザムジード
POJバゴニアルート終盤、ピレイルの罠で絶体絶命の危機に陥った仲間を救うために発動。
専用BGMは「目覚める大地」

肩の砲塔や左手の盾が大型化しており、よりマッシヴになった。

精霊ザムージュは優しい顔の老人の姿をしており、眷属の多さからか一人称が「我ら」になっている。「変容自在な可能性に富む心」を好む。


●武装
  • フルブーストナックル
全てを砕く!フルブーストナックル!

ロケットパンチになりますた。

  • ハイファミリア
生かして帰すんじゃないわよ!

三基中二基が戦車型、一基が戦闘機型に変化。最後は三期が合体して一斉射する。

  • 極意・真和合一
感じるよ……ザムージュの想い……優しくて暖かい……大地の力

お爺ちゃん、使わせてもらうよ!

ミオが祖父に教えてもらった技の再現。

足元に生じた魔法陣をくぐる事で発動。
相手を殴り飛ばし、大地の隆起で追撃、大地と拳で敵を挟みこむ。


ゼルヴォイド
POJラングランルート終盤、自身の侍女らに主人として報いるため、かつての師の暴走に立ち向かおうとしたエランに呼応するように発動。
専用BGMは「ゼロ・イグジステンス」

元々ポゼッションに耐えられる性能であるためか、サイバスターらと違ってアストラル装甲の追加は無い。

とにかくポゼッション習得が遅く全42話なのに覚醒イベントは40話(ガッデスとザムジードは38話)、しかも必殺技習得が40話終了後なので事実上2話しか使えない。

●武装
  • フロギストンミサイル
  • ストレイングレイブ
基本的にポゼッション前と一緒。違いは黒いオーラを纏っているか否か。

  • 夢想千鳥舞

我が家に伝わりし奥義見せてあげるよ!

この動き……この太刀筋、見切れるものか!

エランの家に伝わる奥義。
正確には奥義の更に先にある「真伝」と呼ばれる技。

自身で発生させた魔法陣が斬る事で無数の鳥型となり、それらと共に敵に突撃。
斬撃を食らわせた後に鳥達に追撃させ、最後は自身が鳥のようなオーラを纏い敵を地面に叩きつける。

マサキの真伝・乱舞の太刀を受ける事でエランが真伝の境地を体得し、使用できるようになった。

エランの師匠であるソーンが千鳥舞と呼ばれる技を使用する場面があるが、恐らくその千鳥舞の上位にあると思われる。
ソーンもこの技を受けた際に千鳥舞とは思えない威力に驚いていた。




追記・修正は精霊と会話できた方が行って下さい。

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最終更新:2025年06月05日 15:04