ドドンゴ

登録日:2009/11/05(木) 20:28:43
更新日:2024/12/02 Mon 20:41:34
所要時間:約 3 分で読めます









ドドンゴとは、特撮作品『ウルトラマン』に登場した怪獣。

概要

別名:ミイラ怪獣
身長:30メートル
体重:2万5000トン
出身地:奥多摩・鬼の台丘陵
年齢:7000歳以上
武器:両目から出す怪光線


第12話「ミイラの叫び」に登場。
奥多摩の鬼ノ台丘陵の洞窟に眠っていたが、同じ洞窟から発掘されたミイラ人間の咆吼によって目覚め、ミイラ人間の絶命と同時に洞窟から姿を現した。

「身長30m? ウルトラマンの3/4じゃん」と思うかもしれないが、それもそのはず。この怪獣の着ぐるみはウルトラシリーズ初の2人用のもので、
それゆえ「ドーンとやろうぜ」ということから命名された。
鳴き声はモスラアンギラスのものを加工したものが使用されている。
全盛期にはマッハ1.8もの走力を誇ったらしいが、起きたばっかりなので発揮する暇も与えられなかった。

モデルは中国の神話に出てくる「麒麟」と思われる。
キリンビールのシンボルにも似ているため、円谷プロのグッズとしてドドンゴがプリントされたビア・ジョッキが販売された。

公式の解説本にまで「まるでビールのマークのような」と書かれていたりする。

ミイラ人間のを悲しむかの如く進路沿いにある施設を破壊しながら、その遺骸のある東京を目指したが、
科学特捜隊による両目への徹底攻撃で両目を潰され、怪光線を使用不能とされてしまう。
視覚を奪われたドドンゴはがむしゃらに暴れ始め、それによってアラシ・イデ両隊員が危険に陥ったため、
ハヤタはタイミングを見計らってウルトラマンに変身する。

既に両目を潰されていたため、現れたウルトラマンにはドドンゴは終始劣勢であり、
背中に馬乗りされた上、振り落とした後もどこに敵がいるか全く分からないままに暴れ回り、
最終的にはウルトラマンのスペシウム光線を受けて絶命した。

なお、ウルトラマンはスペシウム光線を撃つ際に10秒ほどに渡って躊躇うようなしぐさを見せている。
現代人たちの身勝手で主共々永い眠りから叩き起こされた上に、その主であるミイラ人間を殺され、
さらには両目も潰されて最早暴れることしか出来なくなったドドンゴに、トドメを刺すのを悔やんでいるかのようだった。


映画『蘇れ!ウルトラマン』では科学特捜隊に銃撃され絶命したゼットン星人の断末魔とともに最初に奥多摩の鬼ノ台丘陵の洞窟から出現し、
怪獣総攻撃を伝えに来たピグモンに岩を落として殺害。
ハヤタはピグモンの死を見て戦意を取り戻し、ウルトラマンに変身してドドンゴを倒した。

本編ではいいところのなかった怪獣だが、楳図かずおの漫画版『ウルトラマン』では(ページが多く与えられた都合で)ムチャクチャ強い。
人が2人入って演じるキグルミ怪獣ではどうあがいても不可能な馬のような走り方をするのが特徴。
主人であるミイラ人間を救うべく一路東京へ向かい、奪還することに成功するも、すでにミイラ人間は息絶えていた。
東京郊外で主人の死を涙を流して悲しんだドドンゴは、人類へ復讐すべく東京を火の海にする。
ウルトラマンとの初戦は(ハヤタが満身創痍だった事もあるが)完勝をおさめており、
二戦目でもスペシウム光線を目からの怪光線で押し返すなど高い実力を見せている。
戦いのさなか、スペシウム光線が強力な電荷を帯びていることにハヤタが気づいたため、最後は鋼鉄のワイヤーを体に巻き付けられ、そのワイヤーにスペシウム光線を撃たれたことで感電死。
その後、ミイラ人間とドドンゴはウルトラマンによって鬼の台の地下深くへ埋葬された。

関連キャラクター

◆ミイラ人間
別名:ミイラ怪人
身長:200センチメートル
体重:110キログラム

ドドンゴと同じく奥多摩の鬼ノ台丘陵の洞窟に眠っていた7000年前のミイラ
猿人のような顔つきで、不気味な恐ろしい唸り声を上げるのが特徴。

鉄柵を引き千切る怪力の他、目から怪光線、強力な念力やテレパシーといった超能力も有する。

既に死んでいると思われていたが、実は仮死状態のまま永い間眠っていたらしく、
発掘後、移送・保管された科学センターで、自らの念力で装置を動かし、電気ショックを浴びて蘇った。
警備員・警察官を次々に殺害しながら、再び眠りにつこうと発掘された洞窟に戻ろうとするが、
4人も殺されたとあっては見過ごせない警官隊や科学特捜隊によって下水処理場へと追い詰められる。

岩本博士は研究資料として生け捕りにすることを求めたがそんな無茶な…
数十人の警官が束になっても手がつけられず、次々と犠牲者を増やしていったため、やむを得ずアラシのスパイダーショットによって射殺された。

このミイラが蘇るシーンは当時のちびっ子たちを大いに震え上がらせたほどで、
初代ウルトラマンで一番怖かった怪獣は?」という話題になるとダダケロニアと並んでこのミイラの名がよく上がる。

加えて楳図かずおによって描かれたドドンゴ編にも当然登場するわけで、前半は甦ったミイラ人間による恐怖がこれでもかと言うほど描かれている。*1
鬼の台から発見され、解剖するにあたって身体を柔らかくするために熱湯に浸けられたことで息を吹き返し、掘り起こされた当初より大柄になる。七千年の眠りから覚めた空腹を満たそうと様々なものを口にするが、どれも受け付けないのかすぐに吐き出してしまう。
にらみつけるだけで物体を崩壊させる超能力を駆使しながら、元いた鬼の台へ帰るために進撃を続けるが、科学工場の爆発事故に巻き込まれたことでついにその動きを止め、岩本博士らによる延命処置の甲斐もなく再び永い眠りについた。
爆発事故に巻き込まれたミイラは、誰かを呼ぶように悲しい叫び声をあげ続けていたが、鬼の台から現れた怪獣ドドンゴはその断末魔の叫びを目指すかのようにして駆け出すのであった。
ちなみに、ウルトラマンが手のひらに「大爆発 ガソリン+過酸化水素」と書いて避難を促す場面が登場するのはこのエピソードである。

派生作品

SDアニメ『M78ウルトラマン』ではウルトラマンの仲良し怪獣として登場したことがある。
外見と啼き声は完全に犬。

漫画『ウルトラマンSTORY 0』ではバラージの守護神がドドンゴに顔がよく似た竜の姿で顕現し、アントラーと戦った。

ウルトラマンオーブ 完全超全集』に掲載された「ウルトラマンオーブクロニクル〈年代記〉」では、第4章「激闘!イシュタール文明」編に登場。
TVシリーズ本編よりはるか前の紀元前1800年におけるイシュタール文明の神殿に出現し、オーブに倒された。
そのカードはジャグラス ジャグラーに回収され、マガガタノゾーア復活の礎とされる。

ウルトラ怪獣擬人化計画』では角川版で登場。デザインは漫画版作者の爆天童。
完全四足型のため上半身のみを擬人化したような姿になっている。
ウルトラ有馬記念とのコラボで初出演した。
ちなみに麒麟は「極めて優れた馬」の比喩にも使われ、この場合は鹿偏ではなく馬偏で書かれることもある。

ザ☆ウルトラマン』にはドドンゴそのものではないが、見た目がよく似ている火焔怪獣ゲロンが登場。
…なのだが、メインの敵役ではなく、冒頭でウルトラ戦士と戦うことなく防衛チームのみで倒されるという不遇なポジションである。


追記・修正はキリンビールを飲みながらお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 初代ウルトラマン
  • 怪獣
  • 麒麟
  • ドーンとやろうぜ
  • ゼルダの伝説
  • ゼルダの伝説←ではない
  • 四足怪獣
  • 円谷プロ
  • ウルトラ怪獣
  • ミイラ
  • 目潰し
  • 目潰し←された側
  • キリンビール
  • ドドンゴ
  • ミイラ人間
  • ウルトラ怪獣擬人化計画
  • 寝起きバズーカ
  • 冬眠
  • ミイラ怪獣
  • 古代怪獣
  • ンゴ
  • ホラー回
  • みんなのトラウマ
  • 悪役
  • ウルトラマン
最終更新:2024年12月02日 20:41

*1 ドドンゴ編はおよそ140Pあるのだが、ドドンゴ登場は70P目くらいから。前半はミイラ人間が主役とも言え、連載第2回の扉絵はミイラ人間の顔のどアップである。