ジン・スペンサー

登録日:2014/04/26 Sat 02:31:40
更新日:2023/12/09 Sat 20:28:16
所要時間:約 7 分で読めます





貴様は俺にとって、乗り越えるべき最後の過去だッ!




スーパーロボット大戦UX』の登場人物。
デザインはChiyoko


■ジン・スペンサー


年齢:19歳
階級:少尉→中尉→大尉
CV:松風雅也
搭乗機:
ライオットA
ヴィジャーヤ
戦闘曲:
未来への闘志
誇り高き挑戦者たち

士官学校を卒業して間もない地球連邦軍の新米士官。アニエス・ベルジュ(以下アーニー)とは親友同士で、同じ孤児院で育った。
それ故に上昇志向が強く、やや粗暴な性格。孤児時代は「虫ケラのような生活」だったと感じている。
根は悪い人間ではないのだが、功を焦る余り自分や味方を危機に晒して窮地に陥り、自身の視野を狭めては相手のことを一方的に誤解をすることも少なくない。

士官学校時代は首席で卒業したため成績も優秀(アーニーも同じく優秀なのだが、自身の過小評価もあり次席に甘んじている)

傭兵を異様に毛嫌いしており、傭兵部隊であるUXに対しては過剰なまでの対抗心を抱いている。
その毛嫌いっぷりはタマに弱気になったアーニーに「なに寝ぼけたコト言ってるんだ! 人の命がかかってるんだぞ!」と説いておきながら、UXのオルフェスが現れたら、敵そっちのけでオルフェスを攻撃しようとするほど
その様子から、「ジンの両親はかつてCBに討たれたあの男に殺害されたのでは?」と推測するユーザーも多い。
その影響かアーニーも彼ほど露骨ではないものの、傭兵に対して偏見を持っていた。

また対人運が壊滅的に悪く、ジンの部下となった者達は必ず戦死する運命にある(詳しくは後述)


■第一部


昔から言うだろ、敵を倒すには早い程いいってね!


北米方面軍に配属後、ノーヴル・ディランから試作機ライオットAのテストパイロットに任命される。
評価試験中に起きたスクラッグとの戦いを評価され、アーニーと共にグラハム率いる対宇宙人部隊の一員に抜擢された。
配属が決まった直後「俺達があのグラハム少佐と一緒に飛べるなんて!」と大はしゃぎする様子から、グラハムに強い憧れを抱いていたことが分かる。

だが、ここから二人の運命を決定付ける出来事が起きる。

新たに地球に飛来した異星人の戦艦エルシャンクとの戦いの最中、アーニーのライオットBが暴走。
その暴走を止めるべくUXがやむなくアーニーを撃墜したことで、「アーニーの仇」としてUXに深い憎悪を抱くようになる。

その後ライオット部隊を率いる隊長に任命され、階級も中尉に昇格。
連邦(主にハザード)が流した偽情報を鵜呑みにしてUXを討とうとするが、UXの一員となったアーニーと再会。
だが今度は、「アーニーが自分達を裏切った」と勘違いして激昂。
怒りに任せて戦うもライオットAが暴走しかけ、アーニーにより撃墜された。
この出来事はアーニー自身の心を深く傷付け、彼から死んだと思われてしまう。

ちなみにこの時、ジンが率いていた部下達は全員死亡した。例え墜とさなくてもフェンリルに巻き込まれて全滅する。
全員墜としたら墜としたで、完全にブチキレて気合・必中・熱血が同時にかかるのでタチが悪い上に後味が悪い。

アーニーに討たれた後、ノーヴルに救われたジンは彼女の娘・アユルと出会う。
そしてUXの実態とハザードの不正が暴かれ、世界の真実を知らされたことにより、今までの自分が「情勢に踊らされるだけの道化」でしかなかったことを悟る…。



■第二部


本当の命の意味……その向こうにある答えは、恐らく……


人類軍の特務機動中隊に配属され、ノーヴルからヴィジャーヤを受領する。
この時に大尉に昇進し、部下にナックとコービィが付いた。

今までの上昇志向の強さと粗暴な一面は成りを潜め、アユルの「命」を目覚めさせるためにアーニーと激突を繰り返す。
アーニーもジンの信念を理解した上で、彼と戦う道を選んだ。

途中、アーニーのパートナーにしてアユルの姉にあたるサヤ・クルーガーが「命」の意味を知ったことで圧倒されるが、
決して諦めることなく立ち向かい続けた。


■第三部


行こう、アユル。俺達の、始まりへ…


ショットによりヴィジャーダとドラウパが強化されるが、次元跳躍による更なる反動で生命を削られるようになる。
この件については、ショット本人も心配していた模様。
ヒトマキナの出現時にはナックとコービィを失うも、一時的にだがアーニーと共闘した。

最終決戦の最中、ジンを庇ったアユルが戦死してしまう。皮肉なことに、ここで彼女はようやく「命」の意味を知る。


もはや、使命も運命もいらない…

一人の男として…人間として!

お前に最後の戦いを挑むぞ!アーニー!


互いの「誇り」「信念」を賭けた殺し合いの果て、ジンは紙一重の差で敗れる。
自身の出せた結果と、「命の始まり」に辿り着けたことに満足しながら散っていった。


フ…フフ…

後悔は…していない…

きっと、これが…、俺達の…始まり…



そして死して「時空を超えた意思」となったジンは、アーニーと共にユガの終焉を乗り越える。
ほんの僅かな出来事からすれ違い、激突しあった二人は、最後の最後に和解することができたのだった…。


なお、もしライオットBの暴走時にアーニーが死亡していたら、UXの中心人物がジンになる可能性もあったという。
アユルもまた「命」の意味にサヤより早く気付けた可能性もありえたらしく、
そういう意味では彼らは『A』のアクセルラミア(ライバル時)同様「主人公になり損ねた者」とも取れる。

ナイアが九郎に見せた夢の中では無事出世して子供達から憧れられる存在となり、アユルと共に幸福に過ごしていた。
爆発しろ……と言いたいが実際には爆発した後にこれを見せられる。


■関連人物

ノーヴルの娘。ジンの嫁。
ジンは彼女に対して紳士的に接しており、パートナーとして常に気遣っている。
UXとの最後の戦いの直前で彼女に「ずっと側にいてほしい」と想いを打ち明けられる。そして本当に爆発してしまった
中断メッセージでは彼女に愛を語る場面も…。
そのせいでロリコン疑惑が上がったが、そもそもアユルは外見年齢16歳なので別にロリコンではない…はず
なお、何の因果か彼女の愛機ドラウパは両親の仇かもしれない男3か国合同演習の際に乗っていた機体と似ていたりする…。

同じ孤児院で育った幼馴染にして、唯一無二の親友。お互い軍人になるという志を持った同志でもあった。
だが、悪い偶然が重なったことで敵対。そして互いに譲れない誇りと信念を賭けて激突する。
方向性は異なるが、思い込みが激しいという面では似た者同士である。

ライオットシリーズの開発者にして、アユルの母親とも言える存在。
彼女から世界の真実を知らされたことで、ジンの運命は大きく変わり出した。
悪い言い方をすれば、自らの使命のためにジンに過酷な道を歩ませた元凶でもある(それはアーニーにも言えることなのだが…)。

傭兵部隊UXの指揮官。
彼がアーニーを討ったことで、仇として激しい憎悪の念を抱く

  • ナック、コービィ
人類軍配属後に付いた部下。彼らもまたライオットシリーズに乗っている。
ヒトマキナ来襲時に死亡。各機撃破時に陽子ジェネレータが暴走していたため、コービィに至っては対消滅を避けるべくジンに討たれた。
(一応、ヒトマキナ出現までほっとけば避けられるが、結局ヒトマキナに落とされて死ぬ)
ちなみにこの二人、退場面では死亡フラグじみた台詞を言っている。

連邦時代の上司。ジンにとっては憧れとも言える存在で、彼のようなトップガンになるのが夢だった。
グラハムは血気盛んなジンがかつての自分のように歪んでしまうのではないかと心配していたが…。



■余談

  • PV2ではライオットAの利き腕が左になっていたことにより、「あ、コイツ裏切るんじゃね?」と思うプレイヤーも多かった。
    結果的には予想通り敵対することとなったが、成り行きで「アーニーがジンを裏切る」形であった。

  • ライオットAのイメージカラーがで射撃特化型だったため、担当声優の松風雅也が出演していた『Get Ride! アムドライバー』のラグナ・ラウレリアを連想したユーザーもいた。

  • 松風雅也は後に『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』にてジュア=ム・ダルービを演じることになる。
    ジュア=ムもまた、「粗暴・直情的」「出世欲・上昇志向が高い」「親しい人に裏切られる」「後半にキャラが凄く変わる」といった共通性を持つ。
    • しかし我欲と妄執に囚われたまま滅んだジュア=ムに対し、ジンはそれらから解き放たれ自らの意志で誇りに殉じ、世界のために死んだという点で対照的である。そのため二人は「導いてくれる存在に出会えたか否かで分岐したif」とも言われることがある。


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最終更新:2023年12月09日 20:28