バティスタ(プロレスラー)

登録日:2014/7/2 (水曜日) 23:19:??
更新日:2023/01/29 Sun 07:58:29
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もしかして→トニー・バティスタ
     →ホセ・バティスタ
     →チーム・バチスタの栄光



バティスタ / デイヴ・バウティスタ(本名:デヴィッド・マイケル・バウティスタ・ジュニア)とはアメリカのプロレス団体WWE(プロレス団体)に所属するプロレスラー兼俳優。

30歳を過ぎてからプロレスデビューした遅咲きのスターだが、見事な体格から繰り出されるパワーを武器に活躍した。



WWEでのニックネームは「野獣」。ネットなどでの非公式なニックネームは「兄貴」。




来歴

1969年1月18日米バージニア州アーリントンでフィリピン人の父とギリシャ人の間に生まれる。
当初はボディビルダーを目指していたが、諸事情あって断念。その後プロレスラーになるため、酒場の用心棒をしながらアファ・アノアイの元でプロレスのトレーニングを積む。ちなみにこの時既に20代後半だった。



WWEの下部組織OVWにてリヴァイアサンの名で活躍、2002年にWWEに昇格する。この時彼は33歳になっていた。
リングネームをバティスタに改め、当時宣教師キャラだったディーボン・ダットリーの助祭兼用心棒的なポジションで一軍デビュー、WWEの看板番組「SmackDown!」に所属する。
同年11月にもう一つの看板番組「RAW」に移籍すると、翌年2003年トリプルHリック・フレアーランディ・オートンと共にタッグチーム「エヴォリューション」を結成。
過去の王者フレアー、現在の王者トリプルHの元でオートンと共に未来の王者として多大な期待を得て活躍、フレアーと共にタッグ王座に輝くなどして、RAW内での「エヴォリューション」によるタイトル独占に寄与した。



2005年にはロイヤルランブルに出場、最後の二人になってジョン・シナと同時に落下してしまうが、二人だけの状態で再戦。見事シナを落下させ優勝する。そしてベビーフェイスにフェイスターンすると兄貴分であるトリプルHと対立。レッスルマニアにて決戦を行い、これに勝利。36歳にして自身初の世界ヘビー級王座を戴冠する。

その後トリプルHとはWWEの特番「バックラッシュ」「ヴェンジェンス」と対戦するも全てトリプルHに勝利。王者のまま「SmackDown!」に戻ると、同番組のトップヒールJBLと抗争を始め「グレート・アメリカン・バッシュ」「サマースラム」とこちらも連戦連勝を重ね、WWEにおける看板スターの一人となる。
その後はエディ・ゲレロと友情ストーリーが展開され、エディがバティスタの世界ヘビー級のベルトに挑戦したり、エディに車をプレゼントしたり、エディが直腸検査されたりと凸凹でチグハグな二人の友情は人気も高かったが、同年11月13日にエディが急逝してしまった為、このストーリーは突如終了してしまう。
その後、主将として参加した「RAW」vs「SmackDown!」の対抗戦で背中を筋断裂。その後、怪我を押してレイ・ミステリオとタッグを結成しWWEタッグ王者に輝くなどしたが、翌年1月には上腕三頭筋を筋断裂。長期離脱を余儀なくされ、世界ヘビー級王座を返上している。



半年後の2006年7月怪我から復帰するもなかなか王座が取れずにいた。同年11月「キング・ブッカー」を名乗っていたブッカーTから世界ヘビー級王座を奪い、自身2度目の戴冠を果たす。
そのまま防衛を続けていたが、2007年開催のレッスルマニア23にて地獄の墓堀人ジ・アンダーテイカーの挑戦を受ける。自慢のパワーで墓堀人を追い詰めるも、不死身の彼を仕留める事はできず王座を奪われてしまった。

その後2度に渡りテイカーと対戦するが王座を奪えず、そうこうしているうちにエッジにヘビー級王座を掠め取られてしまった。ヘビー級のベルト巡ってテイカー、エッジ両名との三つ巴の抗争が展開されたが、結局王座はエッジのものとなり、自身は王座戦線から後退してしまう。
2008年に入り、ロイヤルランブル、エリミネーション・チェンバーと善戦するが一歩及ばず敗北。今度はMVPと抗争を繰り広げるが、MVPとのUS王座戦の最中にウマガの介入に遭った事から、レッスルマニア24での番組対抗戦でウマガと対決。これに勝利している。

レッスルマニア以降は自身の師匠であるリック・フレアーを引退させたショーン・マイケルズと抗争をするが、エッジと抗争中のアンダーテイカーを消耗させる出汁に使われたり、一瞬の隙を突かれてマイケルズに敗北したり、やっと獲った王座もクリス・ジェリコに奪われるなど、苦難の1年となった。



2008年末からオートンとの抗争に入るが、翌2009年初めにオートンのパントキックで欠場に追いやられる。(これはアングルで実際は昨年のヨーロッパツアーでのふくらはぎの負傷)

レッスルマニア25翌日の「RAW」にて復帰を果たし、本格的にオートンとの抗争を開始する。
だが、狡猾な実力者ランディ・オートン相手に苦戦を強いられ、同年6月の特番「エクストリーム・ルールズ」で王座を奪うが、またも負傷。翌日の「RAW」でオートンに腕を折られたというアングルで欠場に入る。
同年9月、ギプスを付けたまま番組に登場したバティスタは、引退を示唆するような発言をするが、全てはオートンを油断させる罠。突如オートンにクローズラインを決め、「SmackDown!」への移籍を宣言。「RAW」でのラストマッチとしてオートンと対戦しオートンをマットに沈めた。

「SmackDown!」に移籍してすぐの特番「ブラッギング・ライツ」にてアンダーテイカー、CMパンク、レイ・ミステリオとの四つ巴による世界ヘビー級王座戦を行う。王座を獲る一歩手前で、元タッグパートナーで親友のミステリオに邪魔され激昂、試合後にミステリオを襲撃しヒールターンする。(王座に着いたのはアンダーテイカー)



2010年特番「エリミネーション・チェンバー」にて大社長ビンス・マクマホンの命により、WWE王座戦直後のジョン・シナと王座戦を行い勝利、WWE王者になる。
これを契機にレッスルマニア26でシナと決戦。パワーファイター同士の対決に破れ、王座から陥落した。

WWEが持つ映画会社「WWEスタジオ」製作の映画「キリング・カーマ」に出演するために離脱する予定だったが、バティスタが演じるはずだった役が急遽トリプルHに変更された事に激怒。5月24日WWEを退団してしまう。



退団後は映画俳優をしつつ、43歳で総合格闘技デビューも果たしている。



2014年ロイヤルランブルにて電撃復帰。自身が在籍中戦うことの無かった若手ばかりの中、28番手で入場。近年猛プッシュを受けて急成長を遂げたタッグチーム「シールド」の一員ローマン・レインズと共に最後の二人まで残り、最後はレインズを脱落させロイヤルランブル2度目の優勝。(この復帰劇にCMパンクが激怒、パンク退団のキッカケになってしまう)

その後はWWE王座獲りを宣言。当時のWWE王者ランディ・オートンとレッスルマニア30での決戦が予想されたが、当時トリプルHとの抗争中だったダニエル・ブライアンが2人の間に割って入り、三つ巴でのWWE王座戦が決定する。
結果はブライアンのYesロックに捕まりタップアウト、敗北を喫する。

その後、レッスルマニアでトリプルH及び団体に反旗を翻したシールドに対抗するため、トリプルHはオートン、バティスタを招集して「エヴォリューション」を再結成。
しかしバティスタとしては、あくまでWWE王座挑戦権を得るための交換条件であるため、トリプルHに催促を繰り返している。が、なかなか受け入れられずフェードアウト。

そして4年後の2018年、「SmackDown!」1,000回記念放送に久々に出演。ここでやっとトリプルHとの確執が動き出し、翌年のレッスルマニアで対戦。負けて引退を表明。
同年12月に2020年度のWWE殿堂入りが発表された。


選手として

特徴

見事に鍛え上げられた体格を武器に団体屈指のパワーファイターとして活躍。技術面では難があるものの、対戦相手やタッグパートナーによってはその力任せなファイトスタイルが逆にアクセントになり、好勝負を繰り広げられる実力はある。
爆塩大先生スコット・スタイナーの悲劇を忘れてはいけない。


得意技


☆バティスタボム
長らくフィニッシャーとして使っているシットダウン・パワーボム。相手を肩まで担ぎ上げてから尻餅を着きながら叩き落す。相手を落とすタイミングと尻餅のタイミングがドンピシャで歪みねぇカッコ良さ。
そして叩きつけた後に、後ろに転がるのがカワイイ

☆スパインバスター
バティスタボム開発前のフィニッシャーだったが、開発後はバティスタボムへの繋ぎやバティスタボムが繰り出せない超重量級の選手、格下の選手へのフィニッシャーとしても使っている。

☆バティスタバイト
関節技の少ない彼が編み出した変形クロスフェイス。


☆スピアー
ガッチムチな肉体を全速力で突き刺すタックル。ウホッ

☆ジャックハマー
長滞空ブレーンバスターのように持ち上げボディスラムのように落とす、WCWの無敵の超人ビル・ゴールドバーグのフィニッシャー。短期間ながら使っていたが本家ほどの威力は無い模様。

☆募金箱アタック(仮称・反則技)
ディーボン司祭の用心棒時代に、レフェリーの死角をついてよくやっていた、要は募金箱で凶器攻撃する技。ディーボンは当時これのおかげで連戦連勝だった。

☆クローズライン
☆パワースラム




入場・パフォーマンス

入場時のパフォーマンスで、両の拳を体の前で構えながら相撲の四股のような姿勢で左右に揺れる動きをするが、これは実際に相撲の四股をベースに、ガトリングを連射しているポーズを加えたものである。


決めポーズは両手を大きく広げてサムダウンするするポーズ。鍛え上げられた肉体はまさに王者の風格。


また試合が佳境に入り、テンションがMAXになると「ンアーッ!!!」と咆哮を上げながら両手でロープを掴み、上下にブルンブルンするアピールをする。
これは2014年にWWE殿堂入りもした往年のレスラー、アルティメット・ウォリアーのオマージュ




俳優として

2009年『狂気のゆくえ』から映画デビュー。その見事な肉体を生かし、アクション俳優として活躍している。
2014年には『マーベル・シネマティック・ユニバース』の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でメインキャラクターの一人・ドラックス役で出演。
翌年には大人気シリーズ『007』の『007 スペクター』でもジェームズ・ボンドを追い詰めるミスター・ヒンクスを演じた他、
2017年には『ブレードランナー』の正当続編『ブレードランナー 2049』にてレプリカントのサッパー・モートンを演じるなど、一躍人気俳優の仲間入りを果たす事となる。
当初は初期のアーノルド・シュワルツェネッガーのような寡黙なパワーキャラだったが、徐々に演技力も向上し、決して演技派では無いが、味のある俳優として活躍している。



余談

☆前妻は日本人とアメリカ人とのハーフ。前妻との間に二人の子供がいる。

☆体に「天使」と「武」というタトゥーが彫ってある。前者は前妻との子供の名前「Angie」にかけたもので、前妻がデザインした。

☆実はDIVA(WWE所属の女子選手の総称)に随分手を出していたらしい。

☆WWE脱退前にも俳優活動は行っており2009年公開の映画「Wrong Side of Town(邦題:奪還)」のBD/DVDのパッケージでは、主演のロブ・ヴァン・ダムを差し置いて主役のような扱いだった。
☆2005年頃WWEのイベントで来日し、新日本プロレスの蝶野正洋と対談を行っている。






追記・修正は兄貴を倒してからお願いします。




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最終更新:2023年01月29日 07:58