フォールマスター(ゼルダの伝説)

登録日:2014/11/22 Sat 22:07:52
更新日:2023/06/18 Sun 16:22:53
所要時間:約 10 分で読めます




フォールマスターとは、ゲーム『ゼルダの伝説シリーズ』に登場する敵キャラクターの1体である。



【概要】

巨大な手首の姿をした、ダンジョン専用のモンスター。
比喩表現でもなんでもなく、まんまリアルな人の手の形である(作品によっては鬼の手のようでもある)。
色合いが人の肌とは当然違うので余計に気持ち悪い。…同じ色にしても生手首なので結局気持ち悪いが。
どちらにせよ不気味な風貌のモンスターである。
その体色や細かい造形も作品毎に少しずつ異なる。

他の魔物と比べて特異な習性を持っており、基本的に最初から姿が見えない。
リンクが奴のテリトリーに入ってしばらくすると足元に大きな影が現れ、落下音と共に頭上から降下して捕まえようとしてくる。
この落下音は作品によって違う。神トラだと「ヒュウン!」だが、時オカだと


ヒュウウオオオオオオオオオオオオ………


ガシッ!(リンク掴む)


ウワァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!


こんな感じである。
そして、捕まるとダメージが無い代わりに連れ去られ、ダンジョン入口の部屋に戻されてしまう。
早い話がプレイヤーにじっと考えさせるのを妨害してくるお邪魔キャラである。


フォールマスターが落ちてくる部屋はあらかじめ決まっており、なにもダンジョン全編に渡って邪魔してくるわけではない。
ただ、出現する可能性のある部屋は少々ややこしいトラップが仕掛けられている場合もあるので、それを避けようとしたり謎解きしたりする時には凄く邪魔である。
一応(耐久力は高めだが)倒すこともでき、完全に排除はできないがしばらく湧いてこないので覚えて損はない。


【登場作品】(漏れがあったら追記求む)


ゼルダの伝説 神々のトライフォース

フォールマスター名義でのデビュー作(なぜこのような書き方をしたかは後述)。黄色い鬼の手のようなデザイン。
主にドクロの森のダンジョンで現れ、天井からリンクを捕まえようとしつこく落ちまくってくる。
落下音が人によっては軽く感じられるので、後発に比べるとまだ怖さは薄かったが…


ゼルダの伝説 時のオカリナ

森の神殿から登場する。茶色い鬼の手。
習性は前作と同じなのだが、ギリギリまでホーミングしつつじわじわと大きくなる影、妙にリアルな落下音、
そして瞬時にリンクを掴んで連れ去る…といった恐怖を煽る要素がふんだんに盛り込まれている。
しかも、この森の神殿自体も暗くはないが不気味な演出が多く、謎解きの難易度も(子供時代から)飛躍的に上がっているのも合わせ、
当時のみんなのトラウマ待ったなしとなった。
(ここよりも更に怖い井戸の底でもトラウマに貢献している)
画面の視点が神トラのような見下ろし型では無くなり、予兆が捉えにくいのも大きい。
避けたら避けたで地面に「ボトッ」と落下して「ガサガサ」と動く様は巨大な虫のようで尚更気持ち悪い。
ただ、狙いを外して戻るまでの隙が増えたのでその間に倒す事は難しくない。地味に他のモンスターよりお金持ちだし。
出現箇所に近づくとナビィが警告してくれる所もあるので対策自体も取りやすい。
小技として、影が大きくなっている時にリンク視点で上を向くと落ちてこない。ただし視点を元に戻すとまた降りてくるのであんまり意味はない。
影が大きくなっている時にジャンプ斬りやバック宙などで空中に浮くと落ちてくるタイミングをリセットできる。

魂の神殿ではハズレの紋章に光を反射させるとフォールマスターが降ってくる。
こちらは外して離脱しても再出現はしない。

また、亜種のフロアマスターもここから登場した。

3DS版では影の形が円形ではなくしっかり手の形を取るようになった。


ゼルダの伝説 ムジュラの仮面

時オカと同様。特に変更点はない。
敢えて変更点を上げればナビィと違い、チャットはこいつが出てくる事を警告してくれない。


ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章・時空の章

神トラの時と同じで、頭上に落ちてくるが影は追跡してこない。
いつもと比べて小さく、リンク程の大きさである。

全くの余談だが、『時空の章』では暗黒の塔から脱出しようとするリンクをベランのもとに連れ去る役目も果たしている。


・ゼルダの伝説 神々のトライフォース2

神トラの時と同じ…ではなく、掴むまでの挙動が大きく変わった。
まず、追尾するように影が現れるまでが時オカのそれで、しばらくするとリンクのすぐ真上に直接現れてくる。
そのまま一定時間リンクの後を追い続け、手の動きが早くなったら落下の合図。
振りかぶってバチーン!と勢いよく叩きつけ、むんずと掴んでお持ち帰りしてしまう。
しかし、今回は高低差の概念に絡んだ対策も用意されており、金網の下にいればそこでストップして届く事はない。
壁画化でやり過ごしてもいい。この場合フォールマスターが焦ったのかすぐに叩きつけてくる。

そして今回、遂にフォールマスターの親玉的なボスモンスターが初登場した。詳しくは後述。


・ゼルダの伝説 夢をみる島(Switch版)

元々のGB版にはいなかったが、Switch版では新要素の「パネルダンジョン」で作ったダンジョンに追加できるチップの一種として登場。
配置した部屋にフォールマスターのチップを重ねると、実際のプレイで侵入してしばらくした後に丸い影が出現。以後一定間隔でフォールマスターが落下するようになる。
……問題はコイツ、一度出現するとボス部屋以外のどこにでも沸き続けるという厄介すぎる特性を持っており、倒してもそのうち復活するので気休めにしかならない。
ちなみに敵が落下地点にいると叩き潰してダメージを与えてくれるが、逆に紫の結晶など尖ったモノに誘導すると急ブレーキをかけて戻っていくなど無駄に賢い。


【同族】


  • ウォールマスター
初代ゼルダの伝説にだけ登場した、フォールマスターの始祖。
ウォール、の名が示す通り壁からヌッと湧いて現れ、壁沿いにしか動けない習性を持つ。
今と違い、捕まると入口に戻されるだけでなくダメージ(初期状態でハート半分)を受けてしまう。
以降のシリーズではフォールマスターに取って代わられ、続投しなかったので影は薄い。
ただし、実は海外版では「Wallmaster」の名前が使われ続けている
「Clutches」表記の場合もあるらしい。


  • フロアマスター
フォールマスターの亜種。
登場作品によって行動パターンが異なるが、どちらも共通してその場で再湧きはしない。


初登場の『時のオカリナ』、及び『ムジュラの仮面』ではダンジョンの入口まで戻すことはせず、リンクを見つけると緑色に光ったのち突進を繰り出す。
更に倒しても小さな3体のフロアマスターに分裂し、うろちょろしたかと思えばリンクに掴みかかって体力を吸収してくる。

厄介なのは、分裂体はリンクから体力を吸収して元のサイズまで再生してしまうということ。
完全に倒すには、分裂体の攻撃を避けながら個別に撃破しなければならない。
この分裂体は動きが細かくなかなか弓矢で狙撃しにくいうえ、剣で斬ろうとすると反撃を食らって再生されかねず、
分裂するとバラバラになって逃げてしまうから回転斬りでは追撃困難、広くて薄暗い部屋で散られるとどこに行ったのかわかりにくい、
とまあザコモンスターにしてはなかなか厄介。
分裂体が回復するのは一匹だけになってからなので、フロアマスター完全体が三匹にも九匹にも増えたりはしないので、それだけは安心。
分裂後はディンの炎を使って焼き払うといい。魔法のツボを必ず落とすので魔力の心配もない。

また、闇の神殿などではまことのメガネを使わないと姿が見えない個体も存在する。

『ムジュラ』ではミラーシールドの光を当てても倒せる。
体力を吸い取る攻撃といい、もしかして吸血鬼の類なのか…?


一方、『ふしぎの木の実』ではウォールマスターのバージョンアップ版となり、フロア中を自由に動く。
部屋に入ると床からヌッと数体湧き出してリンクに接近し、捕まえて入口まで戻そうとする。
一見何もない部屋かと思ったら唐突に現れるので、フォールマスターとは違うベクトルで怖い。
ある程度逃げ回れば再び床に沈むが、すぐに戻ってくるので結局倒す以外に排除する方法は無い。

風のタクト』にも登場。
禍々しい音と共に動く影のような物体から細長い腕を出して攻撃してくる。
出てきた腕自体を攻撃すればいいのだが、普段は隠れているため近づかないと攻撃できない。腕だけなのに攻撃すると甲高い悲鳴を上げる。
近くにあるものを掴んで投げるほか、プレイヤーや仲間を掴んではどこかへ連れ去ってしまう厄介な攻撃をする。
初登場は2回目の魔獣島。1回目と違い武器を持っているためダンジョン内の敵をやり過ごす必要はないが、こいつに捕まってしまうと牢獄へと飛ばされる。
その後風のタクトにおいて一番不気味なダンジョン『大地の神殿』に大量に登場。共に行動するメドリを誘拐することもあり、厄介さが増している。
次なるダンジョン『風の神殿』では共に行動するマコレを誘拐することがあり、こちらはイベントなので絶対に防ぐことができない。
余談だが、フロアマスターのフィギュアを調べると実はさびしがり屋という設定がある。
腕だけのモンスターだが、別に『ムジュラの仮面』のナベカマ亭のトイレに潜んでいる謎の腕とは関係ない。


  • ナックルマスター
ダンジョンボス。
ドクロの森(神トラ2)のボスを務める。
他の手よりも巨大で、手のひらとその中心にある目玉以外が硬い鎧で包まれている。

本作仕様のフォールマスターと同じく上空から叩きつけてくるが、流石に入口へ戻されることはない。
しかし、なんといっても最大の攻撃技はロケットパンチ。
地上に降りるとリンクに狙いを定めて手首から火を吹きながら突進してくるという、もろにロケットパンチなのだ。
しかもホーミング性能が極めて強く、普通にかわそうとしたのでは確実に叩き潰される。
だが、ナックルマスターの意表を突ける方法を用いれば空振りで激突、気絶して弱点の目を晒すようになる。

問題は上空からの叩きつけが加わった後。
ロケットパンチと違って特別な方法は必要ないが、今度はナックルマスターから見て縦方向にホーミングが強く
横に向かって走らないとこれまた高確率で潰されてしまう。
場合によっては全部回避しない限り、こちらの反撃の糸口となるロケットパンチを出してくれない。
おまけに叩きつけ時の足場がヒビ割れた床の場合、完全に崩落してどんどん立ち回りづらくなる。
ナックルマスター戦では部屋の半分ぐらいがこのヒビ入り床で構成されているため、戦況が悪化する前にケリをつけたい所。


【似た性質のモンスター】


  • マイトパンチ
ゼルダの伝説 夢をみる島』のダンジョン「カメイワ」に登場する中ボス。
1頭身のボクサーみたいな敵で、どう考えてもフォールマスター要素が0のように見える。
が、実は必殺のダッシュアッパーを受けるとあまりの強烈な威力にリンクが気絶し、ダンジョン入口に戻されてしまう。
当然、それまでに与えたダメージはリセット。
フォールマスターとは違う意味でいやらしい性質である。

なお『ふしぎの木の実』では大地の章に登場。リッキーとボクシング勝負をしてグローブを奪っており、コイツを倒して奪い返さないと話が進まない。

  • デスポール
同じく『ゼルダの伝説 夢をみる島』のダンジョン「カギのあなぐら」「かおのしんでん」「カメイワ」に登場するザコモンスター。
ブラックホールのような敵で、触れてもダメージはないがリンクを吸い込んでくる。
吸い込まれるとダンジョン入り口に戻されてしまう。
バグでなければ確認できないが、マリンや空飛ぶニワトリも吸い込んでくる。
リンクを吸い込むタイプがほとんどだが、カギのあなぐらのみリンクを押し戻す個体がいる。
普通の速度では対抗できないのでペガサスの靴か力のかけらで駆け抜ける必要がある。



追記・修正はフォールマスターでチキンレースに興じながらお願いします。

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最終更新:2023年06月18日 16:22