ジンライ(トランスフォーマー)

登録日:2011/10/31 Mon 07:26:14
更新日:2025/04/12 Sat 13:27:50
所要時間:約 6 分で読めます





不思議なトレーラーを手に入れた青年ジンライ。
だが、彼はそのトレーラーのために
デストロンとの戦いに巻き込まれていくのだ!

次回、トランスフォーマー 超神マスターフォース!


選ばれたヒーロー
   その名はジンライ


さあ、マスターフォースで君もトランスフォーム!






人間の魂の炎、燃やしてみせるぜ!!



ジンライとは、トランスフォーマーシリーズの登場人物である。
初登場作は「トランスフォーマー 超神マスターフォース」。

声を当てたのは竹村拓氏。

本項目では強化形態である「スーパージンライ」、「ゴッドジンライ」、そして「ゴッドボンバー」についても記述する。


【概要】

役職は、サイバトロン総司令官。
コンボイに酷似した姿をしており、コンボイを彷彿とさせるトレーラートラックに変形する。また登場当初はコンボイのごとく崖から転落する場面がよく見られた。

長野県生まれの19歳だが、狭い故郷を嫌い自由を求め単身渡米。
自分の力がどこまでいけるか試したいと、トラック運転手として生計を立てていた。

サイバトロンのプリテンダー「ダイバー」の務めるカリフォルニア海洋研究所へ、病気のイルカを届ける途中愛用のトラックが故障。
立ち寄ったレンタカー業者から超常現象の起こる厄介者のトレーラーを面白半分に引き取り、イルカを送り届けた後トレーラーの車内でカプセルに入った金色のマスターブレス*1を発見。
これを前のドライバーの忘れ物と思い込み、興味本位で嵌めた事で彼の運命は一転する。

腕にはめたマスターブレスが外れなくなり、事情を聞かされたダイバーと共にレンタカー業者に向かう途中、トレーラーのコントロールが効かなくなり、トレーラーごと崖から転落。
負傷しながらも「生きてやる」という一心で車内から脱出しようとした所、偶然両腕を交差させた事によりジンライの身体とトレーラーの傷が消える。
と同時に、ジンライはトランステクターであったトレーラーと合体した。




マスターッフォース!!

トランスフォーム!ゴッドオン!!

【ゴッドマスター・ジンライ】

超魂パワーをサイコキネシスに変えて放つ「ビッグバン・パワー」や超電導ライフルに超魂パワーを集めて発射する「超魂アトミックファイヤーガッツ」を必殺技とするが、
どちらかと言うとライフルを使った銃撃戦より「超魂パンチ」「超魂キック」といった肉弾戦で戦うことが多い。


【性格】

組織や命令といったしがらみを嫌う自由人な性格だが、正義感の強い青年。
当初はテレビ出演も考え出演料をもらおうと考えはしたものの*2、本気でサイバトロンに入る事を拒んでいた。
しかし、トランステクターがトラックを模した姿だったため、デストロンのダークウイングス兄弟がそれと同じタイプのトラックを無差別に襲撃。
トラック仲間のビリー・ハスキーらもそれに巻き込まれ殺されてしまう。
この事件がきっかけで、ジンライはサイバトロンとして戦う事を決意する。

当初、ジンライは自由を奪われ、デストロンに狙われ、仲間を殺されてしまいゴッドマスターとして背負わされた宿命に耐え切れず苦悩していた。
しかし、戦いを積み重ねる中、新たに3人のゴッドマスターを仲間に加えた後サイバトロンの総司令官に任命される。
そして、月面におけるオーバーロードとブラックザラックの戦いの中、ホークらが守り抜いた青い地球を守り抜く使命に目覚め、優れた行動力・判断力と高い戦闘能力を発揮するようになった。
総司令官任命後もしばらくは仲間たちにも「ジンライ」と呼ばれ対等な関係であったが、この戦いの後からは主に「司令官」と呼ばれるようになりはっきり指揮官として扱われるようになっている(仲が悪くなったり距離を置かれたりしているわけではなく、サイバトロンが激化するデストロンとの戦いの中で集団としての指揮系統を重視するようになったゆえの描写だと思われる)。
また終盤ではキャンサーをはじめとしたデストロンヘッドマスターJr.のことを慮ったり、デビルZに反旗を翻したオーバーロードを「同じ人間で仲間」と呼び助けに入ったりするなど総司令官に相応しい懐の深さを見せるようになった。

変身コードは「マスターフォース!」なのだが、二度目の変身の際に「行くぞ、デストロン!変身(へーんしん)っ!!」と叫んで失敗している。
どうやら日本人の性には逆らえなかったようだ。



【合体形態/サポートメカ】



スゥゥゥパァァァ・ジンライ!!

ダブル・オンッ!!

スーパージンライ

ジンライの地元である長野県の採掘場で発見された鉱石の中に隠されていたコンテナと合体した姿。(この合体は「ダブルオン」と呼ばれる)
ジンライの5倍の超魂パワーを持ち、初合体でデストロンの合体戦士キングポセイドンを秒殺するなどそのパワーは圧倒的で、
オーバーロードが現れるまでデストロンはスーパージンライに対して有効な対抗手段を持ち合わせていなかった。
必殺技は天超魂、地超魂、人超魂の三つの超魂パワーを超電導ライフルに込めて発射する「超魂スペシャルファイヤーガッツ」
他にも、超魂パワーを込めた拳で殴りつける「超魂ナックルパンチ」がある。
オーバーロードに敗北後は両肩にビームキャノンが追加された。

またコンテナは移動基地に変形する事もでき、サイバトロン基地が破壊された後はアルプス山脈にて基地モードのコンテナを拠点にし、グランドマキシマス到着を待ちわびていた。


ゴッドボンバー

宇宙から訪れるデストロンの脅威に対抗するため、「ボンバー計画」に基づき開発されたトランスフォーマー。
その用途はスーパージンライの大気圏外活動のためのアタッチメント。
装甲材質には太陽系指揮官であるグランドが提供した宇宙金属が使われており、8000Gレベルまで耐えられる強度を持つ。
二台目のコンテナ兼装甲車に変形。内部は意外と広めに作られており、ヘッドマスターJr.のトランステクターを搭載する事が可能。*3
ジンライの「ゴッドボンバー、ゴー!」の号令を受け、車体のバンパー部から連結ジョイントが展開。ジンライのコンテナ部と連結する。
またウイングパーツのみをスーパージンライに合体させることも可能。トランステクターを搭載したゴッドボンバーはスーパージンライが抱えて飛行する。
第28話にてロボ形態を初披露。ギガタンクに至近距離から狙われ、窮地に陥ったジンライの燃える超魂パワーを受け、装甲車からTF形態に変形した。このときにはジンライも驚いており、トランスフォーム機能は元々搭載されていなかったものと思われる。あるいはホークたちが言ってなかっただけ
何気に初の純地球生まれのトランスフォーマーでもある。
言葉を話さず、テックスペックには自我を持たないと記載されているが*4、ジンライの意志を反映して自立行動することが可能。
ジンライの超魂パワーを供給される事で動いている為ジンライが気絶すると動けなくなってしまうという弱点があるが、供給する超魂パワーはヘッドマスターJr.の物でも代用は可能(ただし3人全員の力でなければならない)*5



超神合体!!

ゴッドジンライッッッ!!


最強総司令官ゴッドジンライ

ボンバー計画により開発されたTF「ゴッドボンバー」と超神合体した姿。

現在ではこちらが歴代総司令官として紹介されることが多い。

スーパージンライの5倍の超魂パワーに加え、背面に翼のゴッドウイングが追加された事によりマッハ15もの飛行能力を得た。さらに、単独での大気圏離脱能力も可能となった。
初陣では不慣れな宇宙空間での戦いに加え、相手が一度大敗を喫したオーバーロードとデビルZが送り込んだ宇宙デストロンの大幹部・ブラックザラックであった事もあり苦戦を強いられてしまう。
しかし、戦いの中で月から地球を見下ろし、地球を守る決意を固めた事もあってか以後は最強総司令官の名に恥じぬ活躍を見せる。

武器は肩に装備したゴッドキャノン、腕パーツを発射するゴッドパンチ、両翼端のタキオンレーザー砲、両脚のゴッドレッグに装備されたダブルキャノンなど多岐に渡る。
また、胸部のゴッドブレストには操縦席が設けられており、ヘッドマスターJr.を乗せる事が可能。
第33話ではスーパージンライの状態でゴッドキャノンを使用。壊滅寸前のサイバトロン基地に向けてマグマエネルギーのはけ口を作り、閉じ込められた秀太たちを救い出すきっかけを作った。

必殺技は、炎に変えた超魂パワーを身に纏い体当たりする「超魂ゴッドファイヤーガッツ」
他にも、超魂パワーを込めたゴッドパンチを発射する「超魂ゴッドパンチシュート」
グランドマキシマスとの合体技「超魂パワー融合・ゴッドキャノン」がある。
デビルZとの最終決戦ではジンライの不屈の闘志にサイバトロンヘッドマスターJr.3人が共鳴すると共に、ゴッドブレストに3人が転送され、4人の超魂パワーを合わせた「ファイナルファイヤーガッツ」でデビルZに止めを刺した。


【劇中での活躍】

◆『トランスフォーマー 超神マスターフォース

サイバトロン最初のゴッドマスターとして登場。
様々な仲間と出会い、デストロンとの戦いを繰り広げた末、3人のヘッドマスターJr.と共にデビルZの正体たるブラックザラックを撃破する。

戦いが終わった直後、ジンライをはじめとするゴッドマスターとヘッドマスターJr.のトランステクターが自我に目覚め、独立したロボット生命体となって同じく自我に目覚めたオーバーロードのトランステクター等を追って宇宙へと旅立っていった。

漫画版でもやはり独立したロボット生命体となったが、その際にゴッドボンバーと分離しており、マスターブレスと同じ能力を持っていたゴッドボンバーもロボット生命体となり、言葉を喋って秀太達に別れを告げている。


◆『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーV

サイバトロンの第二方面軍司令官として登場。
ゴッドジンライとしてのみ登場し、スーパージンライとゴッドボンバーには分離しない。
超魂パワーは失われ、全盛期ほどの力は無いもののスターセイバーのピンチに駆けつける事もあったが、
デスザラスの放った金属生命破壊砲からスターセイバーをかばい再起不能に。
パーセプターからビクトリー計画を知らされると再び戦う力を得る為、新たなる姿「ビクトリーレオ」に生まれ変わる事を選ぶ。
ちなみにデスザラス戦では、前作では使用していなかった剣を装備していた。

漫画版では登場せず、ビクトリーレオは「新しいサイバトロンの戦士」と自己紹介しており、ゴッドジンライとの関連については触れられていない。


【玩具】

海外ではパワーマスターオプティマス・プライム……即ち、コンボイ本人として発売。
スーパージンライとして国内発売となった際にはメッキ処理や拳の収納などの改修が加えられている。

ゴッドボンバーは日本オリジナル商品であり、
カタログには試作品及び試作品と合体した状態のゴッドジンライが掲載されているが、諸事情により仕様が大幅に変更されている。
試作版仕様での再販を望む声は少なくないが、現在一部パーツが紛失している状態なので絶望的だろう。

また2001年に発売された復刻版では目の色がアニメと同じ水色に変更された他、
e-hobby限定でオレンジ色にリペイントされたファイヤーガッツverも発売されていた。
更にトイザらス限定ではブラックバージョンのニュークリオンクエスト・スーパーコンボイも発売されている。*6

新トランスフォーマーガム第3弾においてスーパージンライ及びゴッドボンバーがラインナップ。
こちらは可動範囲が当時品よりも増えているのが大きな特徴である。

トランスフォーマーレジェンズにてウルトラマグナスのリデコとしてスーパージンライがラインナップされている。
変更点としてはジンライ本人はゴッドマスターではなくヘッドマスターとなり(人間がマスターフォースを装着して変形するのは変わらない)、
トランステクターもダブルオンせずにトラックから基地、さらにスーパージンライへと変形できる。
武装は超伝導ライフルとダブルキャノンがそれぞれ二丁ずつ付属する。
ちなみに付属漫画の中では、コンボイと間違えられる場面が存在する。
なお、海外展開のタイタンズリターンではパワーマスターオプティマスプライムが先んじて発売。
目立つ点として特に胸部は独自のアレンジが加わっており、武装はウルトラマグナスの流用だが手の下のパネルにあるジョイントによって銃が持たせやすくなっている。
ちなみにタイタンマスター「オートボットエイペックス」の頭部モードはいわゆるオライオン風の顔のため、トランステクター側のヘルメットを外せばバランスこそ悪いもののマスクオフとして楽しむことができる。
どちらも魅力的なおもちゃであるため余裕があれば両方揃えてみよう。

また、レジェンズにおいてはゴッドボンバーも後にラインナップされており、驚くことになんとヘッドマスターとなっている。
変形自体も以前のばらばらにしてから組み替える方式から展開するような方式へと変化しており、
基地形態への組み換えやトラック状態のスーパージンライの後端部に連結できる。
面白いことに足の分離機構がユナイトウォリアーズの合体機構と同じものとなっていて付属漫画の中でもそれを活かしたトランスプレイが描かれている。
以前のものと同じく分解することでスーパージンライと超神合体し、ゴッドジンライへとなることもできる。
武装はゴッドキャノンと刀が付属する。

レジェンズ版をセットにしたゴッドジンライもタカラトミーモール限定で販売されていた。
こちらは一部がクリアーパーツ化及びメッキとなっており、更にミネルバとキャブがヘッドマスターとして追加されている。

マスターピースシリーズでは歴代司令官の人気投票『Masterpiece Fan's Choice』にてスーパージンライが3位に終わったがその後ジンライがMP100体目にしてMPシリーズ最後のキャラとして抜擢、同時にMPGシリーズにスーパージンライとゴッドボンバーが登場しMPシリーズでジンライ3形態が揃い踏みとなった。
ゴッドボンバーにはヘッドマスターJr.のフィギュアや『V』で使用したゴッドブレードが付属。更に価格が4000円ほど高いBOXセットではスーパージンライとゴッドボンバーの箱を同時に収容できる大型の箱やゴッドジンライ用のディスプレイベースに加えアニメ放映時のカタログに掲載された企画段階のゴッドボンバーが再現可能なスペシャルパーツが付属する。

更にスーパージンライの型を流用し前述のニュークリオンクエスト・スーパーコンボイもMPGで登場している。


【余談】

  • 「ゴッドジンライ」という名前はゴジラをもじった物(ッドイ)らしい。

  • 前述の通りジンライの設定年齢は19歳となっているが、これはサイバトロンの歴代総司令官としては最年少にあたる。
    ……というか、他の総司令官が長生きなだけなのだが。

  • 彼のテーマソングとして「スーパージンライのテーマ」が存在する。歌うはOP&EDも熱唱した五十嵐寿也で、「奇跡のトランスフォーマー」と並ぶほどの名曲。
    サイバトロンの総司令官で専用の勝ち確定BGMテーマソングを持っているのは現時点では彼が唯一と言える。

  • ジンライのトランステクターとコンボイが酷似している理由については、元々デビルZが盗み出したトランステクターの中に新しいコンボイのトランステクターが含まれており、マスター星の勇者が合体しスーパーコンボイとなる為用意されていた物だったと言う設定が存在する。
    この設定は本来劇中で説明される予定だったが、当時のジンライの人気は絶大な物だった為結局劇中で言及される事は無くなり、本編終了後に発売されたビデオの中でグランド/グランドマキシマスの口から説明される事となった。


この項目を見ている中にもし、
なにか自分で『運命に操られている』と感じたり、
最近、身の回りで不思議な……
また、妙なことを体験したwiki篭りがいたら
この項目に追記・修正してくれ。

『友達がどうも変だな』と……そんな情報でもいい。
楽しみに待っている。
じゃ、バーイ!

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最終更新:2025年04月12日 13:27

*1 ジンライがゴッドマスターに選ばれた後、ジンライはデビルZに襲われるが三つの光に救われる予知夢を見る。そして、運転席の中にマスターブレスの入った三つのカプセルを発見。このことが彼を日本に帰国するきっかけを作り出している。

*2 ランダーにこの話をした際には「冗談だ」と笑っていたが、後に残るゴッドマスターを探すために本当にテレビ出演する事になり、ライトフットとの出会いのきっかけになった

*3 なお、第28話ではヘッドオン状態のキャブがガレージ内を覗き込んでいる場面が見られたが、やや窮屈でジタバタしていた。なおジンライからは「トランステクターなら20~30台は入れる」と冗談じみた発言をしながらヘッドマスターJr.三人に自慢していた。

*4 実際第29話にて、ジンライを助けに向かおうとするキャブらを止めて「離せー!感情の無いロボット野郎ー!」と非難されたことがある。

*5 ジンライと分断されたゴッドボンバーをデストロンから避難させようとヘッドマスターJr.たちが四苦八苦しているときに偶然判明した。やっぱりホークたちは知ってたけど伝えてなかったんじゃ……?

*6 海外版玩具上での、パワーマスターからアクションマスターへの進化の鍵となった新エネルギー源ニュークリオンがブラックホールの底から発見されたとする説明に則った耐超重力・高圧コーティング状態という設定。