ムジュラの仮面(ゼルダの伝説)

登録日:2015/03/01(日) 03:55:07
更新日:2021/04/23 Fri 13:27:43
所要時間:約 11 分で読めます





ゲーム『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』に登場するキーアイテム。


概要

事件の発端となったイタズラ小僧、スタルキッドが被っている仮面。
見た目はハートのような形状に紫や赤の色が入り混じり、周りにはトゲが生え、まっすぐ正面を見据えた赤いギョロ目が特徴的な不気味すぎるお面である。
スタルキッド自身が全体的に橙色のカラーリングをしているだけに、余計浮いて見える。


かつて呪術で使われたとされるいわくつきの邪悪な仮面であり、身につけた者はその仮面に封印された強大な力を操る事が可能。
その一例として、スタルキッドは自分を追いかけてきたリンクをデクナッツに変身させてしまう呪いをかけていた。
また、クロックタウンに迫りつつある巨大な人面月も、これはムジュラの仮面の力で呼び寄せたものである。


それが一体どのような経緯でしあわせのお面屋の手元に渡ったのかは不明だが、ともかく彼から仮面を奪ったスタルキッドはまるで豹変したかのように度の過ぎたイタズラを繰り返し、タルミナ中にあらゆる事件を引き起こしてしまう。
お面屋は同じく被害に遭ったデクナッツ状態のリンクに取引を持ちかけ、時を越える道具を手に入れて仮面を取り返してくれれば元の姿に戻すと約束を交わす。
…が、この時どのような仮面であるかまでは詳しく説明しなかった為、リンクはノー仮面のまま時を戻ってお面屋に怒られるはめに。
(仮に知っていてもあの状況で取り返すのは不可能であったが)
事の重大性を理解したリンクは「ムジュラの仮面を取り戻す」ことを念頭に置きつつ、チャットの弟トレイルが言い残した「巨人」の手がかりを元に3日間を繰り返しながら奔走することになる。






!!警告!!

これより先は本作の核心に触れる重大なネタバレが存在します!!





















使えない道具は


タダの ゴミでしかない…





その正体は単なるお面ではなく、邪悪な意思をはっきりと宿した仮面。



これまで仮面の力を行使しているように見えたスタルキッドだが、実際はその逆で、ムジュラの仮面に宿る意思こそがスタルキッドを操り、世界の破滅を引き起こそうとしていた。
月を止めることができる4体の巨人達を封印した(させた)のも、かつて彼らと仲良しだったスタルキッドの孤独な心につけ込み、そう仕向けたから。
トレイルが巨人の事を知っていたのはその時にスタルキッド自ら喋ったのであろう。
(チャットは実際に聞くまで知らなかった様子)

終盤、リンクが解放した巨人達の叫びでスタルキッドが気絶し、月も停止して一件落着……
という所でいよいよ正体を明かすと、上記の冷酷な台詞と共にスタルキッドを切り捨て月と一体化。
再び月を動かしてタルミナへの衝突を目論む。



オ…オデは食う…

ぜ…ぜんぶ食う…



しかし、リンクは時の歌で逃げることを選ばず、ムジュラの仮面に続いて月へ乗り込む意思を見せる。
チャットも初めはその無謀さに呆れるばかりであったが、彼に感化されたトレイルの勇気を目の当りにして自ら同行を志願。
かくして最終決戦の舞台である月の内部へ突入する事となった。


そしてリンクの目の前に広がっていたのは…





草原。




良い天気に見渡す限りの原っぱが広がり、中心には丘と一本の木が生えている異様な光景。
3DS版だとグラフィックやエフェクトの強化も相まって幻想的な趣すら感じられるため、本当に月の内部なのだろうかと思わされる空間である。
だが、時折感じる地響きからここが確かに月であることは疑いようがない。


木の近くに寄ってみると、根元にはムジュラの仮面を被って座り込む子供の姿が。
彼の問いかけに2回「はい」と答えるとすぐに本当の最終決戦の舞台へワープする。
が、ちょっとその前に周りを見て欲しい。

木の周りにはリンクがこれまで倒したオドルワゴートグヨーグツインモルドのお面(亡骸)を被った4人の子供達が走り回っており、穏やかな風景と合わさって違和感バリバリの不気味な気持ちをプレイヤーに感じさせてくる。

この子供達にそれぞれ話しかけると、リンクの所有するお面を自分に渡してくれと要求し(仮面は渡すことが出来ない。巨人の仮面のみ例外)、指定された数だけ渡すと別の空間に飛ばされて「かくれんぼ」に付き合わされることになる。
単純に最奥で待つ子供に話しかければいいだけの話なのだが、そこへ至る道のりは非常に険しい。

  • オドルワ…デクナッツリンクのデク花飛行で障害物をやり過ごしながら進む
  • ゴート…ゴロンリンクの丸まりダッシュで細い道を突っ走る。落ちたらやり直し
  • グヨーグ…ゾーラリンクのバリアを利用した水中ダッシュでタイムアタックもどき
  • ツインモルド…ダイナフォス→アイアンナック→ボス・ガロのプチ中ボスラッシュ

また、ステージのどこかにハートのかけらが隠されており、それらの回収もすると困難を極める。
(3DS版では一部のかくれんぼステージが変更されているので余計に難易度アップ)
ステージ内容は子供のお面によって異なり、最奥で待つ子供に更に最初に指定されたのと同じ数だけのお面を渡して喜ばせればかくれんぼはクリアとなる。

最終的に必要なお面の数は、ゲーム中で手に入る全てのお面の数と同じ。
つまり、お面が関わる全サブイベントをクリアしなければ子供達にお面を渡しきることはできない。
幸いにも各ステージ内では、ゴシップストーンから全てのお面のありかについてヒントが聞ける(要まことのお面)。

なお、渡したお面はゲームクリア後まで二度と返ってこないので注意。(時の歌で戻ってもいいが実質やり直しになる)
入手するまでに苦労したお面を渡すのはかなり抵抗があるかも知れないが、気にすることはない。
全てのお面が集まってさえいれば、膨大な苦労と代償に見合うだけのとてつもなく『大きな見返り』を得ることができる。



基本的にはラスボスを楽に倒そうと思うのなら、全てのかくれんぼをクリアした方が簡単。
しかし、そのかくれんぼ自体が非常に高難度の内容であるため、初見はめんどくささからラスボスに直行したプレイヤーも少なからずいたものと思われる。



戦闘概要



ムジュラの仮面との戦いは全部で3段階に分かれている。
壁際のツボを壊せば矢などを補給可能だが、復活はしないので有限。
長丁場を覚悟して時計台(から月)への突入前はしっかり準備を。青いクスリやシャトー・ロマーニ等があれば言う事なしか。


ムジュラの仮面

第1形態。
仮面のトゲの部分が生き物のようにウネウネと動き、裏面から長い髪のようなものが大量に生えた形態。
なお、戦闘前にはリンクが集めた4つの亡骸が飛び出し、壁に張り付く。

  • 回転突進
自身をコマのように回転させながら、地面すれすれの高度で突っこむ。

  • ビーム
リンクを狙ってビーム照射。

  • 光弾
周辺の亡骸から発射される。3DS版ではムジュラの魔人にぶつけるとダメージを与えることができる。


常に高所を飛んでおり、弓矢やゾーラリンクのブーメラン等といった飛び道具しか届かない。
更に「正面からの」攻撃は一切通用しない。となれば狙う所は一目瞭然。
うまく当たれば墜落して無防備になり、剣の攻撃が届くようになる。
ただし、浮遊中はなかなか大きい隙を見せてくれないため、慣れないうちは弾かれやすい。

実は所々にある穴がデク花と同じギミックだと知っていれば楽になる。
しかし潜っていても後述のビームの前には無力なので注意。

また、突進は一度通過しても回転が終わるまでは続くので油断しないこと。


一定ダメージを与えると周囲の4つの亡骸が一斉に動き出し、光弾でリンクを狙撃してくる。
非常に鬱陶しく、万が一無視したまま次の形態に進んでも居残り続けるので早めに処理したい所だが、ムジュラの仮面の動きにも気を配らないとよそ見している間に突進で轢かれやすい。

更にダメージ蓄積で触手が怪しく蠢き、目からビームを照射する。
これはリンクを追跡しながら迫り、最終的にほぼ必ず命中するという凶悪な代物。64版では炎が付いているのでデクナッツやゾーラで食らうと最初からやり直しなので人間に戻っておこう。3DS版はなんとハート3個分のダメージ。ミラーシールドでそのままお返ししてやろう。
また、このビームで周囲に漂う亡骸を焼き払っても良い。



ムジュラの化身

第2形態。
仮面から細長い手足が生え、頭部らしき目玉が出現した姿をしている。

  • 光弾連射
変なポーズを取って停止した直後、両手から光弾をビシバシ撃ちまくる。
高速で飛来し、3DS版では当たると一定時間麻痺。ガード不可で連続ヒットあり。


先程とは打って変わり、この形態はとんでもなくフザケまくっている。

こっちと戦うどころか、子供のようにはしゃぎながらスタコラサッサと逃げ回る。
更にその合間にバレリーナの如く回るわ、コサックダンスするわ、ムーンウォークするわとこちらを小馬鹿にすような行動ばかり取りまくる。
一見「本当にラスボスなのか?」と呆気に取られること請け合い。

だが、油断してるとたまに光弾連射でガリガリ体力を削り取られる。
この攻撃は予備動作に入った時点で無敵状態と化すのも嫌らしい。
しかも化身の機嫌次第では麻痺の硬直が解けないうちにもう1セットぶち込まれることも。
おちょくられた挙句強烈なダメージを貰うとなかなか腹立たしいものがある。

距離が近い場合は避けようが無い攻撃だが、遠距離で繰り出した場合は届く前に逃げることが可能。


とても足が速いため、闇雲に剣を振り回してもまぐれでない限り当たらない。
ゴロンリンクのスパイク状態で体当たりするか飛び道具を当てて転ばせ、確実に隙を作らせる必要がある。
弓矢のストックに余裕があるならバシバシ撃ちまくった方が早いが、第1形態の時点でツボの補給分含めて消耗しているようならここで底を尽きる可能性あり。
転ばせるのに難儀するかも。

かといって湯水の如く使うと、今度は後述の魔人戦で苦労する事になるジレンマ。
クスリやシャトー・ロマーニ無しで光の矢などを撃ちまくろうものなら色々支障が出る。
スパイクが当たることを祈りながら走るか、確実に弓矢で決めるか悩ましい。


第1形態と違い、体力が減っても行動パターンに目立った変化はない。
ある意味この形態はサービスタイムに近く、極力ダメージを受けずに倒して最終形態へ持ち越したいもの。



ムジュラの魔人

最終形態。
両脚が逞しい太さになり、頭部らしき部位は完全に鬼のような顔面が出現。
更に両腕は長い鞭に変形している。

  • 鞭攻撃
その場で両腕の鞭を駆使し、流れるように連続攻撃を繰り出す。
幾つかのバリエーションが存在。

  • 大回転
コマのように回転しながら鞭を振り回し、同時にリンクと距離を取るようにして動く。

  • コマ投げ
時限式の動き回るコマを複数飛ばす。

  • 捕縛
鞭でリンクを捕まえ、投げ飛ばす。

  • 回し蹴り
近づいてきたリンクへのカウンター。


遂に真打ちである。
逃げ回っていた第2形態から一転し、今までの比にならない猛攻を仕掛けるようになる。


ムジュラの魔人は多彩な攻撃パターンを持つが、その中でも鞭の技は連続攻撃という性質上起き攻めを喰らいやすい。ハート1個分のダメージと火力が少ないが油断してるとジリ貧になってしまう(ただし、リンクが転倒中も食らうが無敵時間が発生しているのでゴリゴリライフが削られることはない)。
確実に盾でガードすべき。
また、投げつけてくるコマは多くの攻撃が効かない為、魔人の鞭とコマの動き両方に気を配る忙しい戦いになることも。


リンクからダメージを与えるには、第2形態同様にまずは攻撃して隙を作り、もう一度攻撃を叩き込む必要がある。
ただし、そのために有効な飛び道具は弓矢(特に光の矢)だけ。
それ以外は魔人が出したコマのヒットかその爆発、或いは特別な仮面の技を除いて殆ど防がれるため、あまり役に立たない。
大抵は化身戦までの間に矢をかなり消耗している事が多く、ストックが尽きた後は盾で魔人の攻撃を凌ぎつつ、距離を詰めて直接攻撃しないといけないのだ。
しかも、攻撃が間に合わないと前述の大回転や回し蹴りで返り討ちにされたり、大ジャンプで距離を取られたりしてしまう。

よって矢が無くなった場合、並大抵の小細工は通用せず、己の実力が頼りの真剣勝負となる。
手元のクスリや妖精のビンが許す限り全力でぶつかろう。


ある程度ダメージが蓄積すると、鞭でリンクを捕縛する技が加わる。
これは盾を構えても場所が悪いとガードできずレバガチャしても意味がない。投げ飛ばされて回避不可のダメージを受けてしまう。
高確率で繰り出すため鬱陶しいことこの上ないが、ゾーラリンクならあの技で逆に隙を作らせることが可能。
よほど遠くなければ再び動き出す前にリンクの一撃が間に合うので、魔力ゲージに余裕があるなら積極的に狙うのも手。
(ウサギずきんがあれば尚良し)


コマを出してくるようになったら、魔人をかなり追い詰めてきた証拠。
怯ませる手段が僅かに増えるが、返り討ちに遭わないよう慎重に攻めていきたい。



第1形態から最終形態まで共通することだが、もしも山の鍛冶屋で剣を鍛えていなかった場合、戦法にもよるがラスボスに恥じぬ高い耐久力に苦しめられることになる。
また、各地のはぐれ妖精もウッドフォールとグレートベイの神殿ぐらいはコンプリートしておかないと厳しい。
(大妖精さまからのお礼がそれぞれ「魔力ゲージ2倍アップ」「防御力が倍」と非常にオイシイため)
気を抜くとあっという間に大ダメージを受ける要素が満載の戦いなので、被害をできるだけ減らすという意味でも最低限これらの準備は行っておきたい。
フェザーソードと金剛の剣では威力が1.5倍違うため、面倒くさがらずに砂金も使うといい。
大妖精の剣もアリっちゃアリだが、盾が構えられず使いどころを限定されるのが悩みの種だが、コマ以外の攻撃は何とかガードできる。


ちなみに前述の『大きな見返り』が手元にある場合、上記の攻略法も準備も必要なく、ただ適当に攻撃するだけであっさり倒せてしまう。
それぐらい強すぎる公式チートアイテムなのだ。


結末

命懸けの「遊び」の末、ムジュラの仮面に宿る邪悪な意思は滅びた。
呼応するかのように月も消滅し、今度こそクロックタウンは救われたのである。

そして、タルミナに新しい日の朝が訪れた。

巨人達が使命を果たして帰った後、ムジュラの仮面はいつの間にかリンクとスタルキッド達の傍に落ちていた。
それを拾い上げたお面屋はリンクに謝辞と別れの言葉を残し、どこかへと消えていくのであった。


お面屋とムジュラの仮面の行き先は、誰も知らない…


ムジュラの謎

本作のキーアイテムであり真の黒幕でもあったムジュラの仮面だが、未だに多くの謎が残されている。
  • こんな危険極まりない代物がどうやって生まれ、何故しあわせのお面屋が持っていたのか?
  • あの月の内部と子供達は何を意味していたのか?
  • ムジュラの仮面の子供だけ一人寂しそうにしていた理由は?
  • 巨人を封印していた仮面の魔物達との関連は何か?
…と、挙げるだけでもキリがない。

特に注目すべきは月の子供達。
彼らの頭を見てみると、お面屋の髪型にとてもよく似ているのである。
更に立ち位置とカメラを工夫すれば極僅かに仮面の裏側が見えたりもする。
これらが何を意味するかは全く持って不明だが、少なくともお面屋が深く関わっている可能性があり、
彼が普通の人間ではないことは確実と言える。


漫画版ではムジュラの仮面の誕生を描いたオリジナルストーリーが単行本に収録されている。ただし、あくまで公式設定ではないので留意されたし。

何千年も前より、とある地に縛られた魔物が存在していた。
いつしか人間たちの間で、彼の甲羅を手に入れれば強大な力を手にできるという伝説が広まっていた。
彼を倒して甲羅を得ようと、かつては山のような人間がやってきたが、いずれも彼に引き裂かれ食い殺されてしまった。
やがて誰一人として彼の元に現れなくなり、彼は悠久の時を一人孤独に過ごしてきたのであった。

ある一人の青年と会うまでは……。




余談

ゲームクリア後に再び3日目の時計塔のイベントへ行くと、それ以降の一部の会話が変化する隠し要素がある。
チャットが既にスタルキッドの事情を知っていたり、初めから月に行く覚悟を固めたりしているのは、時間を繰り返して冒険する本作ならではの小ネタか。

『神トラ2』ではストーリー上触れられることはないものの、なんとリンクの自宅にムジュラの仮面が飾ってある
『神トラ』と『ムジュラ』は本来別の時間軸になるが故に様々な憶測が流れていたが、スタッフによると「(まだ公表できないけど)ムジュラのリメイク版もしっかり作っていた」というメッセージであって特別な意図はないとのこと。
もっとも『神トラ2』の仮面がオリジナルの物と同一の存在とも、ただのレプリカとも明言はされてないが...。


ちなみにNintendo Directで3DS版の存在が発表された時、任天堂の公式Twitterアカウントはムジュラの仮面単体の画像と一緒にツイートしていた。
しかも何を思ったか透過処理が施されており、すぐ後のツイートで岩田社長自身の画像の顔にムジュラの仮面を貼り付け「こんな風にお使いいただけます(岩田)」とまさかの公式クソコラを実践。
ファンの間で困惑と爆笑がもたらされた。


『BOTW』ではDLC追加装備の一つとして実装。
主要敵4種族(ボコブリン・リザルフォス・モリブリン・ライネル)に仲間と誤認させ、先制攻撃されなくなる効果を持つ。
魔物の拠点素通りは勿論不意打ち失敗時の保険やゼロ距離ヘッドショットでの先制攻撃等、狡猾な使い方は多岐にわたる。

作中では王家に保管されていた古の品との解説がある(DLC過去作装備はだいたいそうだが)。
果たして仮面の意思は完全に失われたのか、お面屋はこれを自ら手放したのか…?
一つ確かな事は、仮面が厄災の魔物達に同族と見做されるほど強大な闇の気配を今なお放っているという事だけである。



追記・修正はかくれんぼに付き合ってあげながらお願いします。
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最終更新:2021年04月23日 13:27