登録日:2015/03/20 fri 20:17:51
更新日:2025/03/24 Mon 14:46:52
所要時間:約 8 分で読めます
よりどりみどり、緑のテトリス…
緑のテトリス。
好評発売中
登場!
概要
ご存知落ち物パズル
ゲームの代名詞『
テトリス』
1989年に発売された
GB版は若者を中心に大ヒット、国内での出荷本数は約424万本と売上1位を記録し、今では知らぬ者はいないほど有名タイトルになっていた。
そして1990年代に入ると、
爆弾ブロックが入っていないと10列揃えても消えない『ボンブリス』なる派生作品が登場、こちらも人気を博した。
しかし、ほとんどの人は普通のテトリスに物足りなさを感じていた。そこに現れたのが本作『テトリス武闘外伝』である。
基本的には「対戦型テトリス」だが、システムがみんなの知っているテトリスのそれとは大幅に異なる。
マイナーながらも、滑らかな動きから来る良好な操作性や、そこから発展する高い対戦性などからコアなファンも多い、いわゆる「隠れた名作」と言える逸品。
既に制作会社が解散していることや、発売後にテトリスの世界的なガイドラインが定められたことからリメイクや配信は絶望視されており、長らくスーパーファミコン実機でしか遊ぶことができなかった。
しかし、2024年11月に発売された「テトリスフォーエバー」に収録されたことで、令和の世に日の目を見ることができた。
システム
・対戦特化型テトリス
タイトルの通り、このゲームの基本は対戦である。
つまり、ひたすらに積み上げていく、所謂「エンドレス」みたいなのは存在しない。
まぁ、タイトルに堂々と外伝って書いてあるしね。
対戦が主なので、『
ぷよぷよ』よろしく妨害要素として
ラインを消した数だけ相手のラインがせり上がる。
せり上がりは相手がテトリミノを置いた際に行われるので、その前に相手がラインを消した場合は待機中のせり上がりが相殺される。
そうして相手のフィールドを埋めていき、相手が最上段よりも上にテトリミノを置くと勝ちになる。
せり上がったブロックが最上段に到達しただけではダメで、あくまでフィールドからはみ出す位置に「置く」ことが勝敗の条件となる。
ただし、ミノがはみ出していてもラインが揃った場合はセーフであり、勝負は続行されるので、最後まで諦めないことが肝心。
・NEXTブロックの奪い合い
一人用プレイなら、「次はコレが来るからここに積めば……」とか言った戦略が多少なりともあるだろう。
しかし本作ではそんな悠長に構えている余裕はない。
何故なら、NEXTブロックは両プレイヤーで共有であり、先に現在操作しているミノを落としたプレイヤーが獲得できるからだ。
これにより、「次はI型だから早く落とそう……」とか「□型だけど置くと穴が出来るから相手に譲ろう」と言う戦略が存在する。
また、NEXTブロックは3つ先まで表示されているので、先を見越してどのタイミングで落とすかの駆け引きも重要となる。
・特殊なブロック
通常のブロックの他に「クリスタルブロック」と「石化ブロック」の二種類がある。
クリスタルブロックは指定の周期でNEXTブロックの中に混ざるブロックで、これを消すと後述の
必殺技を使うのに必要なゲージを溜めることができる。
これをどれだけ確保するかが勝敗に直結すると言っても過言ではないので、前述のNEXTブロックの奪い合いがますます白熱するのだ。
石化ブロックは一部のキャラクターの必殺技で出現するブロックで、二回消さないと消滅しないお邪魔ブロックという立ち位置。
石化ブロックのあるラインは、消した際のラインの落下が起こらないので、通常ブロックがあった場所は穴になってしまう。
実際に遊んでみると想像以上に厄介な存在である。
・必殺技の概念
これこそがこのゲームの醍醐味。キャラクター全員が個性豊かな必殺技を持っているのだ。
必殺技を発動すると、お互いの操作中のミノが消滅して各種強力な効果を発揮する。ちなみにその後のNEXTブロックは技を発動した側に来る。
なお、必殺技の発動ボタンは十字キーの上。このため、本作にはミノを瞬時に落下させるハードドロップ機能は存在しない。
必殺技は全キャラレベル1~4までの4種類を持っており、ゲージを溜めた量に応じてより強力な高レベル技を発動できるようになるが、溜まったゲージより低いレベルの必殺技は使えないと言う硬派な仕様。
レベル4まで溜めた状態でレベル1の技が使いたい場合は、一度レベル4技を発動してからゲージを溜め直す必要がある。
レベルごとに技の大まかな方向性は決まっており、レベル1は回復技、レベル2・3は相手の操作や技の妨害、レベル4は強力な攻撃技というケースが多い。
ちなみに、効果が持続するタイプの技の場合、自分で発動した技の効果が切れるまでは次の技を発動できない。
この仕様によって緊急時に回復技が使えず自滅する等もあるので、発動のタイミングにも多分に戦略性が含まれる。
・RENSAモード
これを設定すると、ラインを消した際にそれよりも上に積まれたブロックが落ちて来て連鎖を狙える。
ルールが大きく異なる物になり、あえて隙間ができるように積むという戦略が生まれてくる。
ちなみにクリスタルブロックと石化ブロックは落下しないので、オプションでクリスタルブロックのある/なし設定を変えることでもまた戦略が大幅に変わる。
・全体的なファンタジックさ
テトリスは全体的に無機質なイメージのあるゲームだが、本作では打って変わって
ファンタジーなイメージである。
まずタイトル画面が絵本の表紙、セレクト画面が目次やファンタジー小説にあるような世界地図になっている。
対戦するときの背景やBGMも、各キャラクターに合わせた特徴的なものになっている。
更に操作するキャラクターを選択可能だが、どれもがファンタジック。
ぷよぷよのパクりと言ってはいけない。
キャラクター一覧
バトルワールドの住人。ファンタジー色が強いキャラクターで統一されている。
後に人気のあったキャラが
PS「テトリスX」に登場。
対人戦で同じキャラを使うと、ストリートファイターのように色違いになる。
●ハロウィン
本作のパッケージを飾る、いたずら好きな
カボチャ顔の魔法使い。
一応主人公なのだが、対戦相手をなかなか強烈なセリフ回しで挑発するヒール要素も併せ持っている。
ドラゴンが溜め込んだお菓子を狙って旅をする。
攻守でバランスのとれた使いやすい
必殺技が揃っており、初心者におすすめだが上級者が使っても強い。
自分側フィールドの下3段をブロックで
埋める。埋まったラインは、次にミノをどこかに一つ落としたときに揃えた判定がとられて消える。
消したライン分は当然相手に送られるので、攻守一体の必殺技となっている。
ミノを一つ落とすというタイムラグはあるものの、自分と相手で合わせて6段分のアドバンテージを生み出すのはレベル1技としては破格であり、シンプルに強力。
ただしクリスタルブロックを通常ブロックに変えてしまい、石化ブロックは変えてくれないなど万能ではない。
相手フィールドを真っ暗にして、ミノから出るスポットライトが当たった真下しか見えなくする。
慎重に操作すれば無傷で切り抜けられることも多いが、高く積みあがっていたり落下スピードが上がっているとそれなりに有効。
ただしCPU相手には全くの無力。
吸血
コウモリが相手のクリスタルゲージを奪う。
相手の技を封じ、こちらがまたすぐに技を使えるという、これも攻防一体とも言える技。
相手がゲージを溜めていないと無意味だが、下手に溜めるのをためらわせることもできるので駆け引きにも有効。
相手フィールドに爆弾を投げ込み、ブロックをランダムに壊して穴だらけにする。
相手フィールドが埋まっているほど効果を発揮し、高く積みあがっている状態で使うと復旧は困難を極める。重ね掛けも有効。
●ミルルン
ピンク色の
ウサギ。しっぽが電源プラグという謎のデザイン。対戦相手選択画面のアイコンもコンセント。ステージ背景からするとどちらかというと自然派のキャラクターのようなのだが……
世界中の生き物と友達になるのが夢で、ドラゴンとも友達になろうとしている。
こちらもバランスタイプで初心者におすすめだが、ハロウィンに比べるとやや攻撃力に劣る。
地団駄を踏んで、自分側フィールドを下に4段下げる。
回復技としては一番オーソドックスで使いやすい。
下段から攻撃するタイプの技の対策として強烈に機能するのも魅力。
相手のコントローラーの配置を180度反転させる。
例えばAボタンが←、Bボタンが↑で、十字キーは回転ボタンとなる。
察しのいい人は分かるかもしれないが、コントローラーを180度逆さまに持てば解決してしまう。
それをやらなければ頭がこんがらがること請け合いなので、対人戦ではこの解決法を封印した方が面白くなるかもしれない。
ダーク同様CPUには効果なし。
相手のフィールドを5段せり上げるというシンプルな攻撃技。
高く積みあがった時の詰めには使えるが、場合によっては相手に反撃のチャンスをもたらすなどレベル3技としてはややいまいちな性能。
また、自身のレベル4技「スリトテ」とは、技の肝である頂点部をはみ出しで消してしまうケースがあったり、反撃に転じやすい状況を作ってしまったりするなど、やや噛み合わせが悪い。
相手フィールドの通常ブロックがあるところとないところを入れ替える。
フライやソルなど、特定の回復技に対するカウンターとしてはかなりの嫌がらせ性能。
また、CPUはブロックを落下させてから左右移動させないので、CPU相手にもかなり強い。
ただし立て続けに2回使うと元に戻ってしまうので、追撃の際はタイミングを計ろう。
ちなみにクリスタルブロックと石化ブロックは変化しない。自身が石化技を持たないので後述のシャーマン戦で条件がそろわないと発生しないが、石化ブロックがあって通常ブロックがないラインがある状態で発動すると、仕様上そのラインの隙間が通常ブロックで埋め尽くされて揃ってしまい、一斉に消えるというとんでもないカウンターを受ける。
逆から読むとテトリス。ブロックの有無を逆転させるからだろう。
●シャーマン
大きな仮面で全身をすっぽり包んだ部族の戦士。んぼぼぼ
部族に伝わる秘薬を作るためにドラゴンを狙う。
見た目の割に安定した性能だが、「イノリ」の性能がアレなので逆転性は低い。
水面が割れる要領で、自分側のブロックを左右に2列ずつ移動させ、ついでに浮いている状態のブロックを下に落とす。
消え方にクセはあるものの、2、3回連発すれば画面内のブロックがほぼ消滅するので、回復性能は全レベル1技中でも随一。
相手が回転ボタンを押している間中、ミノが高速で回転して相手のブロック回転を妨害する。
さらにドロップ(高速落下)させる際にもミノが強制回転するので、狙った位置に狙った形でミノを置きにくくなる。
死神を召喚し、こちらがミノを1つ落とすたびに、相手フィールドの下から石化ブロックのラインが1段せりあがる。
加えてこちらが消した際に送られるラインも石化ブロックになる。
さらに、せり上がる石化ブロックは一段ごとに空白の位置がズレるのでI型を差し込んでの反撃も許さないなど、攻撃力の塊のような技。
効果はこちらがミノを5つ落とすまで=最低5ラインは上げられるので、ほぼペンタリスの上位互換と言える。
神主と巫女の祈りによって、他のキャラのレベル4技をランダムで発動。
キャラによってレベル4技は攻撃だったり回復だったりするので狙いにくい。
しかも、なぜか自分に「メデューサ」(後述)をかけてしまうというハズレ枠まで用意されている。
ミルルンの項で説明した通り「スリトテ」が石化ブロックと極めて相性が悪いので、ノロイ使用後にこれが発動してしまうのも実質ハズレ。
また、詰めのつもりで使ったら「チェンジ」(後述)が発動してしまい敗北に直結するなんて悲劇も。
ハッキリ言ってノロイの方が有用だが、うまく決まったときのカタルシスは大きく、何よりネタとして面白いのである意味対戦が盛り上がる技ではある。
●アラジン
魔人を引き連れたアラビアンチックな少年。糸目。
物腰は穏やかだが割と自信過剰。カレー屋さんでは無い。
性能はオフェンスタイプ。説明書でも「相手を陥れる技は生まれながら世界一」とすごいことが書かれている。
他のキャラが大体1つは微妙な技を持つ中、アラジンは満遍なく有効な技が揃っているので誰が使っても強いが、回復能力が弱い点には注意。
ちなみにレベル1~3は「ノロイ」に、レベル4は「モーゼ」に強いなど、なぜかシャーマンとは異様に相性がいい。
相手のフィールドをシーソーを使って2段分押し上げ、そこに自分の下2段のブロックを送り込む。
石化ブロックや空マスですら押し付けられるが、自フィールドは2段しか下げられないのが痛い。
ちなみに、技の効果で直接相手フィールドに影響を与えるレベル1技は、隠しキャラ含めてもこれだけしかない。これだけでもこのキャラのオフェンス性の高さが分かるだろう。
自分フィールドに結界を張り、一定時間相手からのライン送り込みを防ぐという、自身唯一の防御特化技。
持続時間が「自分がミノを7つ落とすまで」と長めなので、防御性能は安定している。
ただしその効果時間の長さが仇になって、他の必殺技が使えずに負けるなんてことも起こり得るので、自フィールドが高く積まれているときに使うのは慎重な判断を。
自分のフィールド状況をファックスして相手フィールドに送信、同じ状態にする。演出が時代を感じさせる。
相手は下手に攻撃すると自分に返ってくることになるので、牽制としても優秀に働く。
敢えて自身のフィールドをめちゃくちゃに積んで使うのもありだが、こちらは必然的にゲージが空の状態になってしまうため、読まれていないタイミングで使うのが肝心。
2ブロック分、相手のミノの操作権を奪う。
自分のミノも同時に操作する必要があるのが難点だが、相手が残り4ライン前後まで積んでいる状況なら問答無用でトドメをさせてしまう恐ろしい技。
対人戦であまりやり過ぎると嫌われるかもしれない。
●プリンセス
湖に浮かぶエルシップ王国の美しいお姫様。
おてんばな性格で、ドラゴンにさらわれた姉を奪還するべく旅に出る。
持久戦タイプであり、必殺技でのここ一番の
カウンターが強い……と言えば聞こえはいいが、能動的に攻める手段を持たないので泥仕合になりやすい。
しかし
CPU相手だと、思考ルーチンの都合上地味に相性が良かったりする。
説明書のイラストでは青いドレスに大きなステッキを持った小柄な女の子だが、ゲームでは白いドレスに小ぶりなステッキで全然印象が違う。
ドット絵によっては顔が大きくてゴツく見える。
自フィールドの縦3列を選択し、光を当てて消す。
高く積まれていても一番下まで一気にこじ開けられるので一見強力なようだが、縦3列だと微妙にその後のミノを収めづらく、反撃に転じづらい。
安定感の高いレベル1技において群を抜いて使いにくい技。
相手の必殺技の効果対象を逆転させる。自分を補助する技は相手を補助してしまい、相手を攻撃する技は自分を攻撃してしまう、ということである。
他キャラの必殺技と異なり、発動する際はエフェクトが無く、ただ自分の落下中のミノが音もなく消滅するのみ。
要するにこっそり発動しておいて、相手を罠にはめるという性質である。
ただし発動中は自分の必殺技欄の表記が「ミラー」で固定されるので、ゲージの溜まり具合がレベル2以外だと発動中なのがバレバレ。でも相手に技の使用をためらわせることはできる。
CPUは発動中でもお構いなしに技を使ってくるので有効。
ミノを4つ落とすまでの間、相手のミノの回転を封じる。
状況によっては刺さることもあるが、レベル3技としてはやや地味。
しかしCPU相手には強烈に刺さる。CPUは必ず「回転」→「左右移動」の順でミノを動かすため、回転が出来なくなると左右移動も一切しなくなるのだ。
相手のフィールド状況をコピーして同じ状態にする。
ファックスの逆バージョン。
レベル4技なのに一切の攻撃力を持たない持久戦用の技で、泥仕合メーカー。
●ビット
歌が大好きな五人の小人。服はそれぞれ五色に分かれており、青はジト目で黄色はデブキャラとどこか戦隊ものチック。なぜかピンクは常に鼻血を噴き出している。
ドラゴンと楽しく踊りたいと言う陽気な理由で旅に出る。
見た目と言い、設定と言い、必殺技と言い、
ネタキャラ枠。ギャンブル性が強いので安定しない。
自フィールドのランダムな位置に9個の流れ星を落とし、落下した地点のラインを消す。
最大9ライン消せると言えば聞こえはいいが、1マスしか空いていない平坦な状態だと、うまくそこに星が入り込まないとブロックが消せないため、状況によってはまったくフィールドに変化が起きない可能性もある。
NEXTブロックを、必殺技の使用によって消滅させた自分側のミノと同じもので埋め尽くす。
クリスタルブロックを含んだミノでやるとお互いカオスな状況になる。
演出は7ブロック出した時点で止まるが、後3個出てくるので効果は計10個分。
5人のギャング集団が相手フィールドを駆け抜け、全てのクリスタルブロックを奪い去る。
奪ったクリスタルブロックは、ギャング1人につき1つまでこちらのゲージとして提供してくれる。
1人がたくさん奪うような配置だと思うようにゲージは溜められないものの、クリスタルブロックがあった部分は空白になるので、相手にとっては地味に後を引く。
フィーバーと上手く組み合わせられると爽快。
マラカスを振り、相手フィールドのブロックを列ごとにめちゃくちゃに上下させる。
上下移動は完全にランダムなので、これによって相手のラインがそろってしまうことも。
うまく決まれば強いがやはり安定感に欠けるので、同じ相手フィールド変化技ではボムやスリトテなどには使い勝手で劣る。
●ニンジャ
強力な技を持つ忍び集団の頭目。本作のイケメン枠。
強気な性格で、カエルにされた恋人の京子を元に戻すためにドラゴンの秘薬を求める。
アラジン以上のオフェンスキャラで、特にレベル3、4の技は協力無比の一言。そして回復力もアラジン以下というピーキーな性能。
イラストでは赤装束だが、ゲームでは紫装束。
風を起こしてブロックを端に寄せる。
他のレベル1技とは異なり、この必殺技だけではブロックは消えないし、ラインも下がらない。I型のミノの直前で使い、すぐさまテトリスを決めるのが主な運用方法となる。
相手のネクストブロックを4回他のものに変化させる。
冷静に対処すればなんてことはないが、焦っているとうっかり変化前のミノのつもりで落としてしまうことも。
ちなみにクリスタルの有無もランダムで変化するので、敵に塩を送る結果になることもある。
例によってCPUには効果がない。
相手フィールドにクモの巣を張り、相手がラインを消しても上のブロックが落下しない状態にする。
消えたラインの部分は空白状態になるので、1ラインでもこの状態を作ると復旧には手間を要する。
相手は効果中はラインを消さないように立ち回ることを余儀なくされるので、結果的に高く積みあげさせるなどいろんな意味で有用な技。
相手フィールドのブロックを全て石化させる。
シンプルだが効果は絶大であり、それなりに積みあがった状態で使えばその後の対処は困難を極めることになる。
●オオカミオトコ
三度笠と道中合羽を身に着けた侍姿の狼男。
ドラゴンにさらわれた姫君を探して旅をする。
子供に分からない古風な言葉遣いに始まり、木枯し紋次郎のような衣装に必殺仕事人のようなBGMなど、製作スタッフに時代劇マニアがいたとしか思えない。
「ヌー」の異様な強さが際立つが、それ以外の技もなかなか有用。
それらをより効果的な使いどころを見極めて使うという、玄人向けのキャラクター。
自フィールドの上4ラインを居合い斬りで斬り捨てる。
現在ブロックのある一番高い位置から判定するので、一部だけ突出したような詰み方をしているとほとんどブロックを減らすことができない悲惨なことになる。
とは言え回復技としては素直な性能であり、設置ミスを即時にカバーできるなどの強みもあるので、全体的には扱いやすい部類。
特に「スリトテ」はこれ一発で無力化できてしまうことも。
ヌーという人物の力を借りて、相手のミノの落下速度を3つ落とすまでの間最低にし、下キーによるドロップも封じる。
効果中はほぼ確実に欲しいネクストブロックを自分の方に回せるので、クリスタルブロックの独占も容易であるなど、弱そうな見た目に反して非常に凶悪な技。
効果中に自分はまたクリスタルブロックを2個消し、ヌーが切れたらすかさずヌーを再発動する「ヌーハメ」は極悪な戦術。友情ブレイカーとも。
相手を単純に
遊んでいて楽しくない状態に追い込むことに他ならないので、禁止までは行かなくてもせめて連続で使用しない等の
ローカルルールを設けるのが無難だろう。
相手に送り込まれたライン分、こちらのブロックがせり上がるのではなく、逆に下げる。
相手がラインを消せば消すほど、こちらのラインも下がっていくことになる。
とは言え発動中に相手がガンガン消してはくれないだろうが、単純に消すことをためらわせることになるので決して無駄にはならない。
上から消すカットの弱点を補う効果というのも悪くない組み合わせ。
自フィールドを特殊連鎖状態にする。この状態の間は、どこか1ラインでも消すとフィールド中の浮いている通常ブロックが全て落下する。
意識してフィールドを作れば大連鎖を起こして大量にブロックを消せる(というか効果時間がミノを4つ落とすまでと短いので、事前準備は不可欠)。
クリスタルブロックは落下しないため、邪魔にならないように配置すること。
石化ブロックも落下しないため、メデューサを受けると致命的だが、ノロイを受けた場合は上にある通常ブロックが落下して一気に片付けてくれるので、逆に相性がいい。
ちなみにダイナシの発動中はそちらの効果が優先されるので、ドトンは完全に無駄になる。つくづくニンジャとは相性が悪い。
ボスキャラ
プレイヤーとして選んだ以外の7体を倒すと出現する。
対戦モードでは裏技を用いることで使用可能。
ちなみにその裏技は、起動後のロゴの後に出る英字のクレジット画面で「BBXXAYAY上左」と入力するもの。複雑なコマンドのようだが、実はハンテンを食らった状態のコナミコマンドである。
成功すると、白かった英字が青く変化する。
●ドラゴン
ボスキャラ。テトリス島に棲み付く、何故か缶ジュースを飲んでいる竜。
テトリス相手が欲しいだけなのだが、プレイヤーキャラにとにかく狙われている苦労人。とはいえ対戦前に挑発的な笑みでサムズダウンをして見せるなど悪役らしさはある。BGMは
ラスボスらしい風格。
技もなかなかに強力であり、その辺りはさすがボスキャラといったところ。
自フィールドのブロックを左右1マスずつ中央に寄せ、踏んづけて3ライン下げてコンパクトに。
「ミルルン」の回復力と「ヨセ」の整頓力を掛け合わせたような扱いやすい技。
整頓力の方はある程度状況を選ぶが、ラインそのものを下げる回復技はやはり状況を選ばず強力。
落下中のミノを好きなものに変えられるという、まさにボス特権を体現したような反則技。
と、思いきや、実際に使うと悠長に選んでいる暇がないことが多い。
CPUもI型にしか変更してこないので、こちらもあまり怖く無い。
スピード感のある対戦パズルとはいまいち噛み合わせが悪かった。
相手のコントローラ操作(回転、左右移動、必殺技など)がシャッフルされる。
一応、背景にどのボタンがどれに対応しているか表示してくれているものの、まず対応できないため、効果が切れるまではほぼなす術がない。
詰めの状況で使えば勝負を決める一手になり得る、強力な技。
お互いのフィールドを入れ替える、ファックスとコピーのいいとこどりの技。
相手がめちゃくちゃに積み始めたら、こちらもめちゃくちゃに積むくらいしか対処のしようがない反則技である。
こんどはわたくし『グランプリンセス』があいてよ!!
●グランプリンセス
本作の黒幕でプリンセスの姉。決して
ジュリアナ東京や
プリキュアではない。
略称はグラプリ。ゲーム内でも使われている公式なものである。
ドラゴンにさらわれたかと思いきや、そのドラゴンを従えている実力の持ち主。
チート級の性能を誇る必殺技が揃い、ヌーハメでもない限りは対応不可。
名前のとおりハロウィンの「フライ」の強化版で、揃えるのが3段→4段にアップ。
さらにクリスタルブロックはそのまま残り、石化ブロックは通常ブロックに変化するという、フライの弱点を完璧に解消した性能。
クリスタルブロック1つを巻き込んだ状態で使えば連発でき、それを繰り返すだけでも勝てるくらいには強力。
相手のコントローラ操作を左右逆にする。
回転もさりげなく本来と逆回転するようになる。
ハンテンの類似技だが、あちらと違って簡単な攻略法がないのでボスの技ということなのだろう。
とは言え対応できないような変化ではないので、グラプリの技の中では性能はかなりおとなしめ。
相手フィールドへの送り込みを倍にする。
テトリス狙いでI型ミノの直前で使えば一気に8ラインも送れる。
効果もミノを7つ落とすまでと長めなので、ある程度消せる算段があればテトリス狙いでなくても十分強い。
自分フィールドのブロックを全部消滅させる究極の技。
だが、攻撃性能は一切ない上に使用後の追撃には組みなおすだけの時間を要するので、レベル4技として強いかと言われるとやや微妙な持久戦特化の性能。この辺りは妹とよく似ている。
あと、高く積み上がっている状態で使うと消える演出が長い。
余談
ここまで見た賢明な諸子ならお気づきだろうが、対戦バランスははっきり言って悪い。
隠しキャラのドラゴンとグランプリンセスが強いのはこの時期のゲームにはよくあることだし理解できるが、通常キャラであるオオカミオトコの「ヌー」はレベル2技でありながら反則気味な強さ。アラジンの「リモコン」もなかなかに理不尽。
対戦特化型のテトリスであるがゆえにこのゲームバランスの悪さは結構痛かったり。
ローカルルールで使い方に制限を設けたプレイヤーもいたのではないだろうか。
『ついき・しゅうせい』
暴言を消して言葉を正せ!
項目変更ボタンで君の言葉が書き込まれるぞ!
- グラプリのbgmに時代を感じる -- 名無しさん (2015-03-21 14:25:48)
- BGMがとても好きだ!!! -- 名無しさん (2015-03-21 20:38:05)
- goプリンセスの「グランプリンセス」なる単語を聞いてこのゲームを思い出したのは漏れだけか -- 名無しさん (2015-03-22 12:53:22)
- 忍者の奴はプレイヤーで使えば楽勝だがコンピュータで出てきたときはトラウマもの。登場キャラがファンタジー風でオバケカボチャがメインを飾ってるのは、こいつらハロウィン仮装して出てきてるのかなあなどと思うと泣ける -- 名無しさん (2015-06-24 22:01:02)
- 極まったプレイヤー同士が対戦すると、ひたすらセンターブロックを注視して「絶対に相手にクリスタルを渡さない」殺伐プレイになってめっちゃ疲れる -- 名無しさん (2016-10-26 19:19:17)
- SDガンダムパズルってこれの派生に当たるんだろうか -- 名無しさん (2021-01-12 04:34:07)
- ↑4「グラン」には優れたとか偉大なって意味があるからな。「グランプリンセス」で優れた女性への称号みたいなものだし。 -- 名無しさん (2025-03-24 14:46:52)
最終更新:2025年03月24日 14:46