ブルー(ハピネスチャージプリキュア!)

登録日:2015/04/23 (木曜日) 03:01:00
更新日:2024/03/07 Thu 00:33:29
所要時間:約 13 分で読めるよ






全ての不幸の源は、僕なのかも知れない…。

いやわかってんじゃねーか



CV:山本匠馬
ファンガイアの王と同じ人。エクシーズ次元では三兄弟の長男

水色の髪と瞳を持ち、どこか浮き世離れした雰囲気を持った青年で、
いわゆるプリキュアシリーズにおける「プリキュアに使命を与える大人」の役割を持った人。
実は人間ではなく地球の神様と呼ばれる存在でありそのため何百年前でも容姿は変わっておらず、
プリキュアのパワーアップアイテムを作り出したりバリアを張って敵の攻撃を防いだりと人間離れした能力を持つ。
え?その割に戦闘では役に立たない?あ、争いごとを好まない性格だから…

1話から登場しており、この時既にプリキュアとして活動していたひめをサポートしていた。
プリキュア関係者以外にはひめの親戚のお兄さんで通している(ひめ本人が外国人のためか偽名等は無し)

世界を侵略しようと企む幻影帝国から地球を守るため、自らが見初めた少女たちをプリキュアとして選別し、彼女らと協力して幻影帝国と戦い続けてきた。

劇中ではひめとリボンと一緒に大使館にいることが多い他、ゆうこパシリ頼まれ世界各国の食材を買うことも。


◆性格
温厚で、常に笑顔を絶やさない。
先述のように争いごとが嫌いで、地球を守るためとはいえプリキュアたちを戦わせることには罪悪感を感じている。
その割に毎日楽しく過ごしてるような気がするのは言ってはいけない。

責任感が強く、常に他人に優しいことを心がける好青年。
めぐみ達の将来についても案じており、勉学をおろそかにしないよう注意するなど心を配っている。

間違いなく善人といっていい人物なのだが、
後述のように他人の気持ちに鈍感だったり責任感の強さが災いしたりで無意識のうちに他人を傷つけることが多く、
実際作中で何度かめぐみや誠司を傷つける形になったことがある。

◆例
  • 責任感からとはいえ、恋人であったプリキュアと別れを告げる。そしたらそのプリキュアが振られた腹いせに世界を破滅させようとする魔王になった(実際には他の理由も絡んでいるが)

  • この悲劇を今のプリキュアたちに味わわせないように、「恋愛は上手く行かなくなると人間関係を壊す」という理由からプリキュア内では恋愛禁止を掲げる。プリキュアはアイドルか。(男女の恋愛がテーマに掲げられているにもかかわらずこの発言をしたことで話題になった。)

  • めぐみといい雰囲気になったことで、めぐみのことを意識し始めていた誠司の心に暗い影を落とす

  • でもめぐみが自分のことを好きなのには気付かず、よりにもよってめぐみの前で他の女に告白

  • 当然誠司の想いにも気付かず、知らず知らずのうちに誠司のメンタルをボッコボコにする

  • 上記のすれ違いに気づけなかった

結果的とはいえ、幻影帝国が誕生する遠因にもなっており、ある意味、本作における元凶の一人でもある。

質が悪いのは本人に全く悪気がないところと周りにストッパーがいないことであり、例えば誠司の「めぐみのことをどう思っているのか」という詰問に対し、
「幸せになってほしいと思っている、もちろんキミもだ」と答えてしまっている。
(このときめぐみはブルーに片思いしており、要するにこの質問は「お前はめぐみのことが好きなのか?はっきりしろよ!」というものなのだが、
それに 全く気づいておらず的はずれな返事をし、あまつさえ自分が間接的に誠司を不幸にしていることにも全く気づいていない というダブルパンチをかます)

罪な男と言えばそれまでだが、周りにそれを気付かせる人間がいないために誰も彼の勘違いを正すことが出来ずにいるのは、ある意味作中最大の不幸と言えるかもしれない。
ただ、そんなブルーもひめやめぐみとのふれあいを通じて後半になると人間の心の機微を少しずつ理解できるようになっていく。
その意味で本作はブルーが変化してく過程を描く物語でもあった。

以下本編ネタバレ含むので注意。


◆過去
300年前、地球を襲った敵に対抗するため、当時のぴかりヶ丘神社の巫女にプリキュアとなる力を与え、彼女と共に地球を守ることに成功する。
その巫女とは深い恋仲になるも、「自分は神だから誰か一人を愛するわけにはいかない」と、巫女の前から姿を消してしまう。
このことで巫女は愛というものに絶望してしまい、その心の闇をディープミラーにつけ込まれ、クイーンミラージュとして闇墜ちし、
幻影帝国を率いて世界を滅ぼすことを望んでしまう。
もちろん悪意を以て巫女に近づいたディープミラーも悪いが、きっかけを作ったブルーにも落ち度はある。
というかこの件に関しては巫女は全くの被害者である。
(ただ、柴田Pは「ブルーとミラージュとの間に何があったかは明確にはしていませんが、一方的にブルーに落ち度があったわけでなく、ミラージュの視野が狭くなっている部分があったのではないでしょうか」として、巫女時代のミラージュがわりとヤンデレしていた可能性を示唆している)

ちなみにブルーが彼女から去った理由は先述の通りだが、別に一人の女性を愛したからといって地球が滅亡したりということはなく、
事実終盤にヨリを戻した後も特に問題なく二人とも生活していた。
つまり巫女と恋仲になっても支障はなかったわけで、自らの責任感でいらん火種を残してしまったことになる。
ただ、ブルーに悪気は決してなかったのは確かで、それに永遠に老いないブルーが「寿命のある人間の女」と一生をともにすごすのは、はたしてミラージュにとっての幸せになったかどうかは…… 「神と人が一緒になってもロクなことにならない」はわりと王道ではある。
ブルーの決断もミラージュのことを考えてのことだったかもしれないが、「相手の気持ちを想像できない性格」のせいでロクに事情も説明しないままミラージュに別れを告げただろうことは容易に想像できるわけで… つくづく善意が空回る男である。

かつての恋人が敵として襲い来る中、ブルーは「アクシア」という小箱にミラージュを封印することに成功する。
そして世界は平和を取り戻し、アクシアはブルースカイ王国に封じられることになった。

300年後、一人の女の子がアクシアをうっかり開いてしまうまでは……。

このときの封印+300年放置プレイがミラージュの心の火に油を注いだ気もするが、きっと気のせいだろう。


◆本編での活躍
現代のプリキュア達を支援し、幻影帝国と戦う。
物語中盤からめぐみに思いを寄せられるようになるが、先述の通り全く気づいておらず、頼りになる仲間・友人としか見ていなかった。
その割には看病したりハグしたりと積極的にフラグを建てに行っていた気が…。
このことで誠司が二人の関係に苦悩してしまい、後に彼が闇墜ちするきっかけを作ってしまう。

実は今でもミラージュのことを愛しており、今では倒さなければならない敵と言うことに苦悩していたが、
めぐみ達の説得でミラージュを倒すのではなく、対話して和解することを決意する。

そして訪れる幻影帝国との最終決戦。
ブルーはめぐみ/キュアラブリーを連れてミラージュと対面し説得に臨むが、当然聞く耳を持たれず、ラブリーVSミラージュの修羅場タイマンバトルへ。

実はミラージュも今でもブルーのことが好きであり、彼に捨てられた絶望がその愛を覆い隠していただけであった。
プリキュアに敗北したミラージュはブルーの告白を受け、和解。二人は再び恋仲となる。

こう考えると、本作の闘いは「お互いに素直になれない二人の壮大な痴話喧嘩」と言えるかもしれない。
おまけにラスボスであったディープミラーことレッドも、最終回でブルーの実兄だったことが判明。
自分の担当していた惑星レッドが滅びたのに、自分は豊かに栄えた惑星を担当しリア充な弟が妬ましかった、というのが数百年に渡る戦いの原因だった。

すべての戦いが終わった後、和解した兄、そしてミラージュと共に惑星レッドを蘇らせるため、地球から旅立った。

この惑星がふたたび蘇るには何百年、何千年かかるかわからない。
ミラージュは何もないこの荒野でただ老いていくという悲劇しか残されてないが、巫女時代のミラージュが望んだ「ブルーとずっと一緒にいる」は結局はこういうことである。ブルーは神だから何万年も何もない惑星にいても「それが神の仕事」ですませられるだろうが、人の子であるミラージュはどうだろうか。
だが、ブルーがミラージュと別れたことが罪というなら、ミラージュがブルーについていって荒野で朽ち果てる決断は、彼女の「幸せ」として認めなくてはいけないのだろう。
ブルーについていくという決断をしたミラージュに、今回はブルーが何も言わずに微笑んで手を差し伸べたのはなんとも示唆的である。

ただ、どっちかというと、問題は本当にレッド兄さんとちゃんとやっていけるかという方かが気になるのだが。
ブルーとミラージュがイチャコラしているのをぼっちの兄さんにみせつけることになるし・・・


ちなみにプリキュアたちからは一年を通じてブルーに対しては「基本的に善人だし誠実なんだが、わりと手間をかけさせる困ったあんちゃん」という視聴者とだいたい同じ捉え方をしていた。
ブルーはプリキュアに使命を与える絶対者のようなポジションに見えてしまうが、実際の作中でのプリキュアたちとの付き合い方は「パートナーの妖精ポジション」にとても近く、プリキュアたちとは結構対等な関係性で「年の離れた友人」のような感覚でああったといえるだろう。

◆コミック版
コミック版ではかなりフォローされており、
  • ファントムとの戦いでキュアラブリーを庇って怪我する。
  • めぐみが足を挫いたのでお姫様抱っこをするが、誠司が下駄の紐が切れたひめをオンブしている事であくまで善意で動いているだけというのが伝わりやすくなっている。
  • ミラージュが自身すら燃やす程の憎悪の炎を燃やした時、その炎の中に飛び込み抱きしめ、ミラージュに自身の真意と封印した本当の理由を言って、和解した。
とアニメではまったく見られなかったブルーの漢っぷりを見ることができる。


◆余談
  • インタビューによるとブルーの言動が賛否が分かれるであろうことは承知の上でやったとのこと。
    ブルーは演出上で「めぐみに告白できない誠司がヘタレに見えないように、彼の株をあげる」ための役割を与えられていたとのこと。ブルーの扱いをフォローした上述のコミック版では、今度は誠司の存在感や魅力がかなり薄くなってしまったため、コミック版を根拠に「スタッフの判断は正しかった」という主張も見られる。しかし、コミック版は単にページ数が少なすぎて本筋に関わらない誠司を掘り下げる余裕がなかっただけで、ブルーはあまり関係ないであろう(ブルーは物語上最重要人物)。事実、誠司以上に本筋に関わらないぐらさんに至ってはなんと存在自体を抹消されている。

  • その誠司はシリーズ構成の成田良美の要望で盛り込んだキャラであったため、長峰SDの初期構想ではブルーはそんなにプリキュアたちと距離が近づかないいつもの女王様的なキャラだったらしい。
    めぐみがブルーに惚れることや、ブルーを誠司の当て馬にすることも成田の要望で入ったもので、長峰はあくまでブルーの恋愛についてはミラージュとの関係性しか想定してなかったようだ。
    ただ、ミラージュとの恋愛がこじれて悲劇が起こったところや、「善意が空回りするちょっとヘタレなお兄さん」的なキャラクター性は長峰SDの初期構想からのものらしい。
    ブルーのキャラクター設定が今のままで「めぐみがブルーに惚れる」というイベントだけがなかった場合、おそらく大きくイメージが変わったのではないだろうか。
    めぐみがブルーに惚れたのはめぐみの問題であってブルーにとっては事故みたいなもんだが、主人公のめぐみに視聴者の悪感情が持たれないように、ブルーにも問題があるように「わざと」演出した側面もあり、いろんな意味で彼はシリーズ構成の成田氏によって不当に貶められた側面が強い。
    ただ、そうやって株をあげられた誠司は評価の高いキャラなので、ブルーに嫌われ役の道化を押し付けた成田氏のやり方は成功したと言えるが。

  • スタッフの都合で嫌われ役を押し付けたことは申し訳なく思っていることもあってか、どんなに貶められる描き方がされても「善人でお人よしで優しい性格」なことだけは誤解されないように徹底して注意したということ。
    誠司より人気が出たらまずいが、かといってめぐみの恋愛相手で仲間キャラな以上は子供に嫌われないようにしないといけない、というかなりギリギリの線でキャラを演出していったらしい。
    また、めぐみたちと会う以前は人とあまり接しておらず、そのため人の心の機微というものに疎い、という設定だそうな。
    ただその分、本作のキャラクターの中では「心に秘めた闇」のようなものを持っていなかった唯一の登場人物である(もう一人 黄色いのがいることはいるが、あれはもう半分菩薩様みたいなものということで)。

  • 視聴者だけでなく出演者、特に女性陣の間で評判がよろしくなく演じた山本は収録中非常に肩身の狭い思いをしたらしい。
    ただ、レッドを演じた井上和彦はブルーの嫌われ役を買ってでも責任を全うするあり方を「大人」として評価していて、逆に「子供」のくせに恋愛ごとに逃げてばかりの誠司の方がヘタレと見えてしまうと指摘していた。
    実際、最終的には作品としても誠司の方こそ否定的に描いている。

  • 8話で「神様と地球の女の子が恋に落ちたという伝承がぴかりが丘にある」という話題が登場し、その後の展開を考えるとこれも伏線だと思われる。
    しかしこのシーンでこの伝承は 1000年前 のことと語られるが、ブルーとミラージュが恋人だったのは 300年前 の出来事のはずである。あくまで伝承だからと言われればそこまでだが。実は同じこともう一回やってたんじゃね?なんて考えてはいけない。

  • ミラージュと和解しヨリを戻した翌週の44話にて、
    めぐみを励まそうとハピネスチャージプリキュアの面々でパジャマパーティが行われるシーンがあるが、
    そこで「恋愛禁止とか言って自分が一番恋愛してる」だの「なぜあんなに胸元を開けてるんだ」だの
    「私(めぐみ)の目の前でミラージュとキスするとかひどすぎる」などと大きなお友達のツッコミの代弁積もり積もった愚痴を漏らされていた。



追記、修正することを祈っているよ。

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最終更新:2024年03月07日 00:33