遊戯王ZEXAL

登録日:2011/04/14 Thu 20:42:54
更新日:2025/10/08 Wed 02:33:33NEW!
所要時間:約 8 分で読めます






かっとビング!

それは勇気をもって一歩踏み出す事!

それはどんなピンチでも決して諦めない事!

それはあらゆる困難にチャレンジする事!



遊戯王ZEXAL(ゼアル)』とは、2011年4月11日~2014年3月23日にテレビ東京系列で放送されたTVアニメ。
遊☆戯☆王シリーズのアニメ第5作であり、遊☆戯☆王デュエルモンスターズシリーズとしては4作目に当たる。
2012年10月7日にはタイトルを『遊戯王ZEXALⅡ(セカンド)』にリニューアルしている。

Vジャンプで連載されていた漫画版については該当項目を参照。


【概要】

GX5D'sと同様にキャラクターデザインは高橋和希氏に提供してもらい、脚本はアニメ制作側が自由に作っている。
タイトルの『ZEXAL』は情熱を表す「ZEAL(ジール)」の間に「X」を挟む事で、「情熱のぶつかり合い」「情熱の増幅」を表しているらしい。
英語圏では文字通りに「ゼクサル」と読んでいるので、スペルを忘れたらこれで思いだそう。
作品のテーマは「挑戦」と「家族愛」。

主人公がデュエル(カードゲーム)初心者で当時最年少という設定や駄洒落染みたモンスターのネーミングなど、「低年齢層ウケ」や「初心者の取り込み」を強く意識した作風となっていた(過去形)
ハードな作風だった前作とは大きく異なる児童漫画的な画風・設定に、情報公開当初は遊戯王シリーズの行く末を心配する声が多く寄せられていた(前作は前作でぶっ飛んだ作りだったのだが)。
だがいざ放送されるや、王道かつ良質なバディ物ストーリー、過去作品にも負けず劣らずの濃すぎるキャラクターやぶっ飛んだ超展開で人気を博し、シリーズファンからも「やっぱり遊戯王だった」と評される事になった。
また、創作品では悪の象徴として扱われる事の多い「混沌(カオス)」の概念を違った切り口から解釈した物語や、第一期の明るさとは打って変わって子供向けとは思えない終盤の展開等、原作漫画の『遊☆戯☆王』から受け継がれている要素も存在している。
TV遊戯王シリーズで久々のゴールデン枠のためかシリーズでも随一の作画・劇伴・CGなど、演出面に異常に力が入っているのも特徴。
『II』に入るとプールに入って水着になったり唐突にシャワーシーンが挿入されたりとサービスシーンが増え、深夜41時半アニメ化が進行している。(あと雑 破 参 戦とか)

『GX』・『5D's』は初代作『DM』から世界観を引き継いでいたが、本作では過去シリーズのキャラクターは一切登場せず、言及もされない完全な別設定の作品として制作されている。
一応デュエル庵で過去作品のモンスターの木像が登場しているが、一部設定が『GX』で語られていたものと食い違っていたり、童実野町海馬コーポレーションといったおなじみの設定も全く登場しないため、素直に見ればこれまでとは繋がりのない独自世界と見るのが自然なところ。
監督曰く、「世界観の設定にかかわるので、言及できません。ひょっとしたら本編で触れられるかもしれません」とのことだったが、特に最後までそのあたりが明らかになることはなかった。

尚、本作は人気が出たため本来の放送期間を延長した『GX』・『5D's』と異なり始めからある程度の長期放送を見越していたようで、遊戯王アニメシリーズの中ではトップクラスに構成が良く練られている事でも知られ、終盤明かされる情報がリアルタイムで1年以上前に放送された序盤の回で示唆されていたりする。
特に遊馬、凌牙の正体に関してはかなり綿密に伏線が張られており、明かされた際には「まさかあの時の描写って……」と戦慄する視聴者が続出していた。


【デュエルモンスターズに関して】

今作では新たな召喚法として「エクシーズ召喚」、新たなモンスター分類として「エクシーズモンスター」が登場。
作中ではエクシーズモンスターは一貫して「モンスター・エクシーズ」と呼ばれ、登場するほぼ全てのデュエリストがモンスター・エクシーズを所有・使用している。
逆にシンクロ召喚及びシンクロモンスターは登場せず、儀式召喚融合召喚も片手で数えられる程しか登場しない。

その他の大きなルール変更として、これまでアニメでは普通だった表側守備召喚が不可能になり、OCG通りに守備表示時は必ず裏側でセットしなければならなくなった。
更に、第三クールからカードの裏側がアニメオリジナルのデザインになったが、変更理由は公表されていない。
一部カードの効果やルールの処理が異なるため、実際のOCGとは別物であることを示すためというのが有力な説(こうした問題に敏感な海外では訴訟問題に発展する可能性がある)。
この裏面を模したスリーブも発売された。

作品初期の頃は基本的なルールを説明しながら進行するチュートリアルの様な構成のデュエルが多かったり、エンディングで遊戯王OCGのルールに関するクイズが出題される等、デュエル初心者を意識した試みが行われていた。
また、従来作品のデュエルではモンスター・魔法・罠が複雑に飛び交っていたが、本作では基本的に「序盤から切り札たるモンスター・エクシーズを召喚し、魔法・罠カードでサポートする」という展開が多く見られた(特に第一期のボス戦で顕著)。
これにより、シリーズ中でもデュエルの流れが全体的にシンプルなのが特徴。

ちなみに上記の試みの結果、初心者の取り込みにどの程度成功したのかは不明
遊戯王を知らない人には分かりやすかったらしいので、一定の成果はあったと思われる。


【あらすじ】

無限のチャレンジ精神かっとビングを信条とする中学1年生の少年九十九遊馬は、ある日謎の生命体アストラルと出会う。
異世界の生物であるアストラルは自身の記憶が99枚の「ナンバーズ」とよばれるカードとなり、この世界に飛び散ってしまったという。
遊馬は様々なデュエリストとの戦いの中で、図らずもナンバーズを賭けた巨大な陰謀に巻き込まれてゆく……


【登場人物】

メインキャラクター


九十九遊馬 cv:畠中祐
本作の主人公。非常に前向きでポジティブな性格の持ち主。
何でも挑戦し乗り越えようというチャレンジ精神「かっとビング」が口癖の13歳。デュエルに熱中しており、デュエルチャンピオンを目指している。

父親から譲り受けた「皇の鍵」と呼ばれる金色のペンダントを持っている。これがアストラルと出会うきっかけとなるなど、文字通り物語の鍵を握っている。

遊戯王シリーズ主人公恒例の凄まじい髪型の持ち主。今回は海老に例えられる。
ゴゴゴゴーレム」「ガガガマジシャン」等の擬音やダジャレ交じりのナウい名前のカードを使用するのが特徴。

主人公でありながらデュエルの腕はまさかの素人レベル。
やる気は十分だが単調な攻めしかできず、当初は脇役やモブデュエリストにも連敗を重ねるような有様*1。番組開始時点では間違いなく歴代主人公の中では史上最弱であった。
しかし、強敵との対戦を経て少しずつ腕を上げていく。いわゆる成長型の主人公である。

一方で当時最年少主人公でありながら、メンタル面の強さは歴代トップクラス。相手が間違っているならば、どんな強敵であっても決して怯むことなく勝負を挑む強い心の持ち主。
熱いデュエルをすれば誰でも仲間という信念を持ち、どんな相手とも対話を試みようとする。さらには相手の言葉から秘められた心の核心を突く洞察力を持ち合わせている。その熱血精神で多くの人物の心を動かし改心させる姿は「デュエルカウンセラー」、あるいはひねくれた視聴者から「遊馬先生」と揶揄されたりもした。だが文字通りどんな相手でもその姿勢を貫いてみせたため、いつしか皮肉や嫌味を通り越して褒め言葉になってしまった。
一方で常にへこたれない訳ではなく、ふとしたきっかけで人並みの弱味を覗かせる場面もしばしばある。決して熱血の押し売りばかりではない、人の弱さに寄り添えるところも彼のカウンセラーぶりを引き立てる。

ナンバーズの1枚、No.39 希望皇ホープを切り札としてアストラルと共に戦う中で、デュエリストとして大きな成長を見せてゆく。

畠中祐氏は当時高校生かつTVアニメデビュー作*2なものの、歴代初の本業声優というのもあって声優としての力量は安定して高く、初期の時点でも演技面がネタにされることは珍しくほとんど無かった(精々、中学生らしいデュエリストバックという言い方くらい)。
叫びの宮下氏に対して、絞り出すような声や泣きたいようなかすれ声が評価されている。


アストラル cv:入野自由
異世界より突如遊馬の前に現れた光り輝く謎の生命体。リキッド・ピープルではない。
どこぞのネオスペーシアンを思わせる水色のすっぽんぽんだが、遊馬以外の人間には見えず、声も聞こえない。そのため、アストラルと会話していると大声で独り言を言っているような状態となるが、逆にデュエル中にアドバイスを受けてもそれが咎められることはない。

この世界へ来た時にすべての記憶がナンバーズ・カードとして飛び散ってしまい、記憶喪失の状態にある。

遊馬がナンバーズ所有者とのデュエルに勝利すれば相手のナンバーズを吸収して記憶を回復する。だが、負けるとアストラルは消滅してしまう。
好奇心旺盛であり、様々な方法で情報を集めている。分析結果を独白するのは各話のお約束。

理論的な思考の持ち主で、遊馬には手堅い作戦を指示する。デュエル初心者の遊馬が強敵相手に立ち向かえたのも彼の助けがあってこそ。デュエルの腕は天才的で、幾度となく遊馬と二人三脚で強敵を撃破している。
ただ、デュエル以外の記憶は全てナンバーズとして飛び散ってしまったため、デュエルのことしか覚えてない典型的なデュエル脳
そのため真顔で迷言を発することも。

Ⅱではバリアンとの激しい戦いを制する内に、遊馬との絆を更に深めていく。

BSの漫才では毎回はっちゃける。そしてついに裸族であると認めた。


神代凌牙 cv:増田俊樹
本作のライバルポジションその1。ほとんどの登場人物からは「シャーク」と呼ばれている。TCG的にはろくでもない呼び名である。*3
学校では札付きのワルだが、かつて全国大会に出る程に実力は高い。
しかしその全国大会での一件により表舞台から退いており……。

「シャーク」カードを中心とした水属性デッキを使用。
作中では遊馬の最初の相手となり、素早くエクシーズ召喚を行う得意の戦法で追い詰めた。
遊馬の度重なる熱心な説得で己の本心に気づき、心を動かされたことで更生していく。そんな彼に対する態度はどう見てもツンデレ
でも定期的に闇堕ちするので視聴者からは「メンドくさい女」扱い。

Ⅱでは妹が目を覚ましたこともあって、大分安定している。
しかし、その秘められた素性が明らかになり……


天城カイト cv:内山昂輝
本作のライバルその2。アストラルとは別にナンバーズを狩り集める「ナンバーズ・ハンター」。
遊馬&アストラルを初戦では完全に圧倒し、遊馬はおろかアストラルの闘志をも挫いて見せた。さらにシャークさんをも寄せ付けない作中最強クラスのデュエリスト……にしてネタキャラ
フォトン」カードを中心とした光属性デッキを使用し、攻撃力3000銀河眼の光子竜を切り札とする。
Dr.フェイカーの指示のもとナンバーズを集めているようだが……?
Ⅱでも相変わらず強キャラ…だが、周りが人外化しているため、改造人間だが唯一の常人枠になっている。視聴者麻痺しすぎ


観月小鳥 cv:小松未可子
遊戯王史上最高に目立っているヒロインキャラ。遊馬の幼なじみ。
かっとビングの精神で無茶してばかりしている遊馬だが、そんな彼を呆れながらも見守っている。
デュエルの腕は遊馬以上の素人。ルールは理解しているらしいが。
遊戯王ヒロインとしてはゲロマブお姉さんキャラばかりだった中に現れたロリ系。短すぎるミニスカや脇などサービスも豊富で、大友からはデザイン面での人気も高い。

特に物語上重要な要素もない非戦闘要員ながら、Ⅱまで全編通してずっと遊馬の横におり、安定してヒロイン力を発揮。
ようやく行われた彼女の初決闘では、数々のガチカードを披露していた。ちなみに中の人は【代行天使】使い
ゲーム版では実際に【代行天使】を使う。しかもボイス付き。
終盤では1期の明らかな監督の趣味と違って彼女の同行がある意味で起死回生の一手となった。


遊馬の友人

武田鉄男 cv:嶋田真
遊馬の親友。ドラム缶のごとき豊満な体格。
ジャイアンポジかと思われていたが、遊馬の人となりを理解しているよくできた友。
中学生としてはデュエルは強い方らしく、ZEXAL開始時点では遊馬は1度も鉄男に勝ったことがなかったらしい。
自分のせいで遊馬のペンダントを壊されてしまった時には責任を感じ、投げ捨てられたカケラを探してくれたりするツンデレ漢気ある性格。
Ⅱでも遊馬を守るために戦う漢。


等々力孝 cv:村田太志
「とどのつまり~」がしつこ(ry……口癖のクラスの委員長。
いつメン扱いではあるが、悪い意味での委員長気質なうえに扱いもよろしくなく、視聴者からはロクな扱いを受けていない。そんな人もいたなぁ位。
悪人ではないのだが、遊馬に対してはどこか嫌味な言葉が見られたり、事件が起きた時には大して調べもせずに彼を犯人だと決めつけるなどしていた。
Ⅱでは彼が主役の某回などにて多少は汚名返上を果たした。


表裏徳之助 cv:金田アキ
「この世には全てウラがある」が信条の遊馬の隣のクラスの人。語尾は「~ウラ」
かつて年長のデュエル仲間に騙されてカードを巻き上げられた悲惨な過去があり、結果「何をやっても勝てば正義なのだ」とイカサマすら辞さない、非常に猜疑心が強い歪んだ性格になってしまった。
明確な証拠はなかったが悪評は校内でも大分広まっているらしく、特に鉄男からは遊馬に近づけさせないよう警戒されていた。
当初は遊馬を騙してホープを奪おうとしていた。さらに特定のカードを遊馬のデッキに入れさせようと策を弄するなど、外見も含めていつかの蟲野郎を彷彿とさせる卑怯なキャラだった。
遊馬の熱い言葉を受けて感動して仲間になったものの悪事自体に対しては反省していない。
故に委員長とは別のベクトルで作中での扱いが悪い……ただ、情報通な事もありこいつの行動の結果いくつかのナンバーズに辿り着いたりはしているため、狂言回しとしての貢献はそれなりにある。

上記の通り性格こそ変わっていないが、自分が友人達へのトラブルメーカーになっているという自覚はあった様で、Ⅱでは遊馬の助けになろうと行動した結果……。


キャッシー cv:小林ゆう
色々と猫っぽい少女。自他共にキャットちゃんと呼ぶ。猫とお話できる
猫を思わせるとんでもない身体能力を持つ。
密かに遊馬に恋する眼鏡地味っ子……という設定だったが、いつの間にか画伯節全開のキャラになってしまった。
どうしてこうなった。でもⅡではヒロイン。でも小鳥に譲った。


遊馬の家族

●九十九 春 cv:谷育子
遊馬のばあちゃん。じーちゃんと異なり孫と髪型は似ていない。
普段は温厚だが、孫が朝食を抜こうとする時などには目つきが鋭い険しい表情となり逆らえなくなる。
孫にデュエル飯という名の特製のおにぎりを作ってくれるお方。

孫が落ち込んでいる時にはデュエル庵に向かわせることで立ち直るきっかけを作るなど、年長者らしい気配りを見せる。

幸いにして本作はヒロインがちゃんとヒロインしているので、ばーちゃんがヒロインになるような事はなかった。よかったよかった。
原作者のラフ画にはバアちゃんデュエリストと書かれているが……そんなことはなかったぜ。
ゲーム版ではボイスはないものの対戦はできる。


九十九明里 cv:宮原永海
遊馬の姉。ヒロインがロリになった代わりに登場したゲロマブ枠。ハァハァ
新聞記者をしている空手黒帯。どういう訳か遊馬にデュエルを禁じている。

ある事件の折にはファン達が血涙を流した。
Ⅱで終盤では春からとある提案が……


●九十九一馬 cv:三上市朗
遊馬と明里の父親。冒険家兼大学教授をしている。
遊馬に「かっとビング」を教えた本人。なお、その際口調や態度は穏やかだが教え方は結構なスパルタ。
冒険した場所にコインを遺していく習慣がある。
数年前から行方不明になっているが、現在はアストラル世界に軟禁されている。
トロンとDr.フェイカーは彼を知っているらしいが・・・・・・?


●九十九未来 cv:宮島依里
遊馬と明里の母親。かなりのゲロマブ。
一馬と同じく冒険家かつ行方不明となっているが、同時に行方不明になったわけではないらしい。
余談だが視聴者からは当初名前の読みを「未来(みく)」だと思われており、それを数字にすると39・・・・・・あれ?
などと考察がされていたが、彼女の名前の読みは「みらい」である事が序盤で確定している。
「みらい」の場合でもある意味関係していると言えなくはないのだが
彼と異なり「なぜ行方不明なのか」が一切語られていなかったが、さらっと夫と一緒にアストラル世界にいた*4


Dr.フェイカー一派

カイトらナンバーズ・ハンターを使ってナンバーズを集める謎の勢力。

天城ハルト cv:三瓶由布子
天城カイトの弟。
かつては年齢相応の天真爛漫な少年だったが、いつからか感情の欠落した廃人同然の人間になってしまった。
何らかの能力を秘めているらしく、カイトは彼のために行動しているらしい。
Ⅱでは、バリアンとの死闘を繰り広げる兄の身を案じている。


オービタル7 cv:前野智昭
カシコマリッ!
カイトのサポートをしている万能ロボット
何かと人間くさい。
Ⅱではなんとオボミに恋する。ロボットとは一体。しかし月面でのデュエルにて…


Mr.ハートランド cv:小杉十郎太
やたらとファンタスティック!と叫ぶ巨大テーマパーク「ハートランド」の支配人。
……というのは表向きの顔で、裏の顔はDr.フェイカーの腹心である。
ゴーシュやドロワなど、多数のナンバーズ・ハンターを従えているらしい。
Ⅱでは残念なことになった。


Dr.フェイカー cv:小川真司
無印のラスボス
百年に一度の天才科学者で、ハルトを使ってアストラルの世界を攻撃している。
遊馬の行方不明の父、九十九一馬とは顔見知りらしい。
使用ナンバーズが強過ぎると評判。
Ⅱでは後半に再登場。ミザエルとの最終決戦に挑むカイトの身を案じていた。


ゴーシュ cv:四宮豪
Mr.ハートランドの部下であり、ドロワと共にナンバーズの回収作業をおこなっている。
口癖が「ノリ」の熱い男であり、相方のドロワとは対照的な性格である。つまり良い人。
人相は非常に渋い。だが19歳だ。
エースはH-C エクスカリバーだが、遊馬に譲った。以降も出番が多い(しかも結構良い場面で)。
Ⅱでも再登場、プロデュエリストとして人気を集めていた。


ドロワ cv:深水由美
ゴーシュと同じく、Mr.ハートランドの元でナンバーズを回収している。
非常に冷静な性格だが実はカイトが好き。一応19歳だがとてもそうは思えない色気がある。
Ⅱではゴーシュのマネージャーとして活動している。彼女が登場する第103話は(作画的な意味で)色々凄い。


トロン一家

謎の少年トロンを家長と仰ぐ三兄弟。
アストラル、Dr.フェイカーとナンバーズを争奪する第三勢力である。
Mr.ハートランドがナンバーズを集めるために開いた大会WDC(ワールドデュエルカーニバル)に参加、暗躍する。

トロン cv:國立幸
顔面を仮面で覆い隠した不気味な少年。
女性の声優が演じており、カートゥーン調のアニメを見て無邪気に笑うなど、トロン一家ではどう見ても一番幼く年下に見えるが、彼こそが家長にして三兄弟の父親。これは過去の事件が原因。
こいつもフェイカー同様、使用ナンバーズが強すぎる事で有名。
Ⅱでは出番がなく、集合シーンでハブられるなどⅡ最不遇の名を欲しいままにしている。…と思ったら最後の最後に登場。


V(ブイ) cv:山本匠馬
トロン一家長男。長身の美男子
トロン一家における参謀役…なのだが、作中で何時まで経ってもデュエルしないことから、ファンの間ではニートキャラが定着してしまった。
Ⅱでは今までの扱いが嘘の様に活躍、てか働く。
宇宙をモチーフにしたデッキを使用している。


IV(フォー) cv:細谷佳正
トロン一家次男。顔に傷跡が刻まれた極東デュエルチャンピオン。
どこぞの銀河美少年、あるいはド外道の先輩リュウセイさんにも似ている。
世間には紳士的な人物で通りファンサービスも怠らない好人物。

しかし彼の本性は「一度希望を与え、それを奪われる時の顔が最も美しい」と語るド外道。それを真のファンサービスとして対戦相手にえげつない戦法を繰り出しトラウマを植え付ける恐ろしい男である。
と同時に相手を煽る時のキレキレのセリフ回しが否応なく耳に残る本作屈指のネタキャラでもある。

かつてシャークさんをジャッジキルした因縁の相手でもある。巧妙に策をめぐらせることでデッキを盗み見るように仕向けていた。

【ギミックパペット】というデッキを使用している。
かつての全国大会では【スキドレ墓守】を使用していた。

そして家族の中でも一番のファザコン。
Ⅱではもはやただの良い人。彼とナッシュ(シャークさん)のデュエルは、今作屈指の名デュエル。


(スリー) cv:池田恭祐
トロン一家三男。中性的な容姿だが男性で、ちゃんと男声。妹じゃないよ字幕さん。
観ていれば分かるが口調や行動はかなり男子である。
先史遺産(オーパーツ)】というデッキを使用。
ドのつくアクの強い一家にあって、家族思いな良い子
ウザいんだよ、目障りなんだよ!
Ⅱでも登場。ヒロイン力が上がった。…あれ?
声優の池田氏はOCGもプレイしている。


バリアン

無印の頃からフェイカーやトロンの裏で暗躍していた、Ⅱに入って本格的に登場した謎のお笑い集団。
詳しくは項目参照。


その他

●奥平風也 cv:井口祐一
作中の特撮番組「異次元エスパー・ロビン」の主人公を演じる少年。口癖は「大盤振る舞い」。
人気子役らしい悩みを抱えていたが、遊馬と出会い「かっとビング」を会得したことで大きく意識変革し、遊馬には深い友情を感じている。
当初はOPにも登場していたが、アンナにポジションを取られた。
Ⅱでは遊馬のピンチにアンナとともに参上した。


No.96 cv:アストラル
遊馬達が回収したナンバーズ…だが、回収されるとアストラルに取り憑いた。鉄男にやれたけど。
その後も何度かアストラルを乗っ取ろうとした。全部失敗したけど。
しかしⅡでの彼とのラストバトルは、遊馬に深い傷を残すことになる。


神月アンナ cv:持月玲依
2クールに1回くらい登場する準メインキャラ。デカい胸とバズーカが特徴な俺っ娘。
遊馬にベタボレであり、小鳥・キャッシーと争奪戦を繰り広げる。遊馬爆発しろ。
実は勘違いだったが、誤解が解けた後も好意的な様子。
Ⅱでも登場。意外と真面目な理由でデュエルすることに。


●エナ cv:合田絵利
アストラル世界の顔役らしい人物。
ランクアップを目指したアストラル世界の徹底したカオス排除政策によって、弱ってしまった一部アストラル人達を保護している。
カオスの力を持つ遊馬に救済を求めるが、エリファスに勘付かれ一時軟禁される事に。


エリファス cv:浜田賢二
アストラル世界の神。
カオスを排除し、ランクアップのみを目指そうとするアストラル世界の人々が誕生させた…が、カオスを取り除き過ぎたためにアストラル世界は弱ってしまう。
遊馬との出会いでアストラルの中に生まれたカオスを消し去ろうとする。
デッキはランクアップを戦術に組み込んだ、「NO(ニューオーダーズ)」を使用する。

行為は行き過ぎてしまったものの、彼はあくまで誕生した経緯に基づきアストラル世界のために、と動いていただけであって、実際は良い人そもそもアストラル世界がカオスに対して潔癖化してしまった原因は恐らくドン・サウザンドだろうし
彼と遊馬のデュエルは心理フェイズも含めてZEXAL屈指の名シーンである。


【ナンバーズって?】


ああ!それってアストラルの記憶?

本作のキーカード。
アストラル世界からこちらの世界に来た際に飛び散ってしまったアストラルの記憶。(ドンに植え付けられた他人の記憶もある)

基本的には全部で100枚存在し、全てエクシーズモンスターであるらしい。
全てのナンバーズを回収し、アストラルがこちらの世界に来た使命を思い出すため、アストラルと遊馬は戦いを続けている。
常人がナンバーズを手に入れると心の闇が増幅してしまい、自我を失ってしまう。(一部例外あり)

カード名の最初に「No.○○」と数字がついているのが特徴。
No.61 ヴォルカザウルスNo.17 リバイス・ドラゴンなどなど。
異世界のカードであるため、同じ異世界のカードであるナンバーズか
バリアン世界の力である「RUM-バリアンズフォース」で召喚されるカオスエクシーズ以外では戦闘破壊できない*5

Ⅱになってからはドン・サウザンドの呪いのカードであるオーバーハンドレッド・ナンバーズや
No.96の力で量産した偽物のナンバーズも出てきた。


【OP&ED】

●1〜25話

  • マスターピース
記念すべき最初のOP。遊戯王シリーズでは久々の女性ボーカル、しかもmihimaru GTのポップな曲調でこれまでの遊戯王のイメージをひっくり返すOP。
開闢制限解除やらプとラとシとドやらネタにされる要素が尽きないが、序盤の遊馬とアストラルの関係性を思わせる歌詞、ポップな雰囲気もZEXALらしさとして受け入れられる名OP。
ラストデュエルの切り札《FNo.0 未来皇ホープ》の口上に歌詞ネタ+《マスター・ピース》というカードが登場したり、最終回ではEDに使われたりと作品内でもかなり優遇されている。

金爆ことゴールデンボンバーが歌う最初のED。初心者向けの、デュエルのルールに関する問題が毎回出題されていた。
ラストに今後の展開を予感させるような不穏なカットがあるのも特徴。思わせぶりなだけだったけど
最近アニメが面白い。

●26〜49話

  • BRAVING!
またまた女性ボーカルのOPだが一転してシリアスでクールな雰囲気で、なんならこれ以降のOPと比べても異色なほど。
遊馬vsV兄様のOP詐欺は有名。またギャラクシーアイズの方がホープよりよっぽど目立ってたりする。
こっちもラストデュエルで《ブレイビング・メモリー》というカードが登場している。

まさかの小鳥ちゃんメイン。こちらも一転して5D's時代を思わせるV系だが(え? 金爆もV系?)フリージオやら絶望のアポーリアやらネタにこと欠かさない。当時の実況ではAAが大量発生していた。
ラストの遊馬vsシャークは、終盤にて回収されることになる。


●50〜73話

  • 魂ドライブ
WDC編クライマックス。本作初の男性ボーカルOP。
話も佳境に突入し、歴代OPの中でも作画がキレッキレ。というか遊馬vsカイトのシーンはもはやリアルファイトにしか見えない。
何故かDr.フェイカーが巨大なマッチョに変身するシーンが描かれ、「前作の超官の再来か!?」とも言われた...が、本編では別にそんな事はなかった。
実際のデュエルではムキムキなサイボーグになっていたので似たようなものだが

  • Wild Child
再度女性ボーカル。爽やかな青春を感じさせる曲のため、映像もそれに合わせて遊馬の日常風景がメイン。
ハートランドの学校の様子が映されるが、地味にⅢやアンナが登場している。

●74〜98話

  • 折れないハート
セカンド最初のOP。
No.107強キャラに見えるドルベ、ついに登場した妹シャークもとい璃緒など見どころがかなり多い。
とにかく色々と演出が秀逸である。
ここからしばらく遊馬・シャーク・カイトの3人を前に出した構成が続く。
本編ではその2クールの大半を費やした陰謀により、このポジティブなタイトルと曲に反して*6遊馬がこれ以上なくハートを折られそうになる
※本当に折れませんでした。むしろ遊馬に計画を折られてきたあっち視点の歌じゃないかという珍説もある。

  • アーティスト
急にアーティストの紹介段落が出てきたのではなく「アーティスト」というタイトルの曲。
5D'sの終盤でおなじみvistlipの帰還でも話題に。何気に作品またぎで同じアーティストが起用されたのは初めてだった*7
Aメロまでは2頭身SDキャラがちまちま動き回る可愛らしい映像なのが特徴。
サビでは遊馬達の日常が描かれており、爽やか過ぎるシャークさんやカイトが印象的である。

●99〜123話

人気声優2人ユニットの女性ボーカル…なのだが声が滅茶苦茶高く、あんまり本編と合ってないとの声も。
しかし、肝心の映像はバリアンとの戦いの本格化に合わせて情報量が半端ない、見応えあるものとなっている。当時の視聴者はトロン一家の登場に大いに盛り上がった(ちなみに最初はシルエットだったのだが、髪型が独特過ぎて全然隠せてない)。
歌詞は「親友」「もう一つの自分」「」といった「2人の関係性」をテーマにした言い回しが上手く本編に繋がっており、歌の方もスルメ曲だと言う人も少なくない。
ちなみに歌唱した声優2人は本編には出演することは無かったが、片方は後に次回作に出演した。

  • GO WAY GO WAY
超独特な歌い方&歌詞で視聴者の腹筋を持っていった新ED。
アストラルが登場しない、堂々とネタバレしたトロン一家など注目すべき点も多い。
一見では面食らうものの歌詞の随所にゼアルの用語を無理なく入れており、名曲として評価は高いズババさんやドドドさんは悔しいでしょうねぇ
初期は何故か遊馬だけCGで描かれていたが、後にサビの部分は手書きに書き直された。

●124〜145話

  • Wonder Wings
最後のOPということで、ホビアニのOPらしからぬ寂しくも爽やかな曲。
この頃の本編は登場人物が死にまくるため、葬式OPと言われることも。冒頭の懐かしメンツ含めた大集合演出もそれを後押し。
良い曲なのだが、wings(ウイングス!)のところでドルベが登場する事等から、色々とネタにされがち。
物語も最終局面でシャークさんが完全にナッシュになってしまったので、遊馬VSバリアンの構図がメインになっている。
曲調だけだとアニメ用の曲ではないのかと思いきや「シャイニングドロー」「かっとビング」「ウィングス!」といったダイレクトなフレーズも使いまくり、集大成という印象が強い。
ちなみにフル尺では「7からカウントダウンする」部分があり、「減っていくバリアン七皇を揶揄しているのか?」「Ⅳ!のあたりで笑ってしまう」等のネタがある。
※本当に繋いだ手をほどきませんでした。

REDMANの力強い歌が評価されている。映像もOP以上に歴代ゼアルキャラ・モンスター総登場で非常に盛り上がる演出であり、評価の高い曲である。
…が、そこは流石ゼアルの曲、ものすごいネタを残していった。


オレはレベル4の『追記』と『修正』をオーバーレイ!
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築!
エクシーズ召喚!
現れろ、『良項目』!!



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最終更新:2025年10月08日 02:33

*1 父親から譲り受けたデッキを使っていたのだが、レベル調整など明らかにエクシーズ召喚を狙う構築なのに肝心のエクシーズモンスターを所持していないという目に見えた欠陥があるため、ある意味当然ではあるが……

*2 両親共に俳優であり、既に吹き替え声優としては活動していた。

*3 TCG用語で「シャーク」とは価値の釣り合わないトレードを持ちかける者という意味がある。ちなみに被害者側は「グッピー」。

*4 アストラル世界とバリアン世界が戦争中、かつエリファスの思想から考察すると、アストラル世界の入り口を見てしまった彼女も危険視され拘束されたという線が妥当だろうか?

*5 OCGでは戦闘破壊出来ないルールはありません

*6 2番の歌詞で顕著だが、「苦難が待ち受けていても折れない」というニュアンスなので合ってると言えば合ってるのだが。

*7 JAM Projectとして参加している奥井雅美や遠藤正明を除いた場合。後にVRAINSでKimeruが再参加して2例目になった。