リンクル(ゼルダの伝説)

登録日:2016/06/05 Sun 13:25:28
更新日:2024/03/18 Mon 17:33:10
所要時間:約 10 分で読めます




リンクル、ハイラル隊長を救援!

「助かりました……」

「気にしないで! 私、勇者だから!


リンクルはゲーム『ゼルダの伝説』シリーズのキャラクター。
登場作品は、外伝作品の「ゼルダ無双シリーズ」。


概要

ゼルダの伝説の主人公といえばゼルダ緑の衣にマスターソードを携えた勇者リンク
リンクルは、そんなリンクを女の子バージョンにした容姿の少女である。


元々はゼルダ無双限定版に付属している設定資料に載っていた幻の没キャラ。
リンクの妹的な存在として考案されていたが、無双シリーズではなくゼルダシリーズ本編で出演させたいという製作側の希望により、WiiU版のゼルダ無双への出演は叶わなかった。

その後、ファンから多くの支持を受け、3DS版「ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ」(以下、3DS版)にてプレイアブルキャラとして登場。
さらにリンクルが主人公のサイドストーリー「緑衣の少女編」も追加され、幻のキャラから一躍、準主人公級の扱いを受けることになった。
(なお、3DS版とWiiU版をどちらも持っているならば、WiiU版でも使用可能になる)


【キャラクター】

金髪の三つ編みおさげにフードがついた緑衣をまとう、笑顔が眩しい元気な少女。通称は登場ムービーでは「勇者?」、シナリオでは「緑衣の少女」、switch版公式サイトでは「コッコ飼いの少女」と結構パターンがある。トレードマークはコンパスと二丁のボウガン。膝まで届く高いブーツも特徴的。

トライフォースを巡る戦いとは無縁の存在。ハイラル城から離れた小さな村に暮らし、コッコ飼いを営んでいる。
しかし、幼い頃から勇者に憧れて育ったあまり自分が勇者の生まれ変わりだと本気で信じている
緑衣とコンパスも、おばあちゃんから形見としてもらった(たぶん)勇者の証。

性格は根っから明るく元気。いまどき珍しいくらいにさっぱりとしたアホの子である。
彼女の中には「悩む」という言葉が存在しないようで、困っている人がいたら(勇者の義務として)迷わず助ける、純粋さと正義感も持ち合わせている。

また、スカイウォードソード本編では絶対に誰もツッコまなかったファイの喋り方をさらっと「変な喋り方」と言ってしまったり、
世界を滅ぼす力を持った怪物(のレプリカ)を「かわいい!」と言ったり、
名実共にゼルダ無双屈指の強豪であるヴァルガを前に警戒もせずに立ち向かうなど、ある意味シリーズ1の恐れ知らずである。

武器は二丁のボウガン。あと蹴り技も得意。
ボウガン同士をぶつけたり、ブーツに備えてあるホルダーにぶつけたりととんでもリロードを駆使して戦う。リロードしなくても連射できるけど
その戦闘力もただの一般人とは思えないほどで、ボウガンと持ち前の身軽さを武器に魔物を軽々となぎ倒す。
単騎駆けはもちろん、その場でできた仲間とすぐさま連携をとれるあたり、戦闘センスもかなり優れていると思われる。

……って、本当にこの子、農村育ちの女の子か?
ファンの間では『ゼル伝屈指の危険生物コッコを飼育している故にあれだけの戦闘能力がある』いうのが通説だとか。

【生い立ちと活躍】

リンクルの物語「緑衣の少女編」は、リンクたちの物語と並行で進んでいく。

ゼルダ無双本編にて、ゼルダの下にシアの軍勢が迫っていた頃。シアの脅威はハイラル全土に広まり、その話は辺境の農村にも伝わっていた。
魔物が迫ることにただただ怯える村人たち。
そんな中でただひとり奮い立ったのは、立ち話をする村人達に混じっていたナイトキャップとネグリジェという起きたてそのまんまの格好をしたリンクルだった。

「決めたわ! 魔物はわたしがやっつける!」

「おばあちゃんが言ってたの! わたしは勇者の生まれ変わりだって!」
村人「それはお前が勇者ごっこが好きだったから……」

「見て! おばあちゃんからもらったこのコンパスはたぶん勇者の証!」

「ハイラルの平和は わたしが守る!」

リンクルは村人の制止も聞かず、緑衣を身に纏い、家に代々伝わる(たぶん)勇者の証のコンパスを手に、勇ましく冒険の旅へと向かっていくのであった。

……ところがリンクルは冒険者として致命的すぎる欠点を抱えていた。
彼女は地図とコンパスと案内看板があるのに目的地と正反対に向かってしまうほどの極度の方向音痴だったのである。「よしっ!」じゃねーよ!
なかなかハイラル城にたどり着けない道中で、リンクルは森の悪戯小僧にからかわれたり、魔族長の魔王復活の儀式に出くわしたり、
なぜか影の世界に行って真の影の女王を助けたり、黒の魔女軍最強の騎士と刃を交えたり……出会う必要の無い受難に「勇者だから」の一言で立ち向かっていく。

そんなこんなで目的のハイラル城にたどり着くのはリンクたちがガノンを倒した後
描写はないが、ハイラルが支配されていた間、彼女は一人で道に迷いながら生き延びていたという事になる。
しかし、ハイラル城には再び危機が迫っていた。ガノンドロフがいなくなったことにより、魔物達が統率を失って暴れだしていたのだ。リンクとゼルダはマスターソードを封印するために去り、異世界の仲間たちもそれぞれあるべき場所へ帰った後。残されたのはインパを含む疲弊したハイラル軍のみ。
劣勢の中、駆けつけたリンクルはハイラル城へとやってきた勢いそのままにインパたちに加勢する。窮地に遭ったハイラル隊長たちを助け、下がらせ、その分まで奮闘する。
そこへ魔物の王キングドドンゴ(緑衣の少女編のラスボス)が出現。ガノンの配下だっただけのことはあり、あらゆる攻撃が通用しない。しかも新手が次々と現れ戦力的にも差が出て来る。
その時、二つの奇跡が起こった。
リンクルに助けられたハイラル隊長たちが戦場に復帰し戦線を押し返し始め、そしてその想いに呼応するかのように形見のコンパスが光り輝き、キングドドンゴの無敵防御を打ち消したのだった。
死闘の末、「魔物の王」は「もう一人の勇者」によって倒され、リンクルはハイラル城の二度目の危機を救ったのであった。

こうしてインパやハイラル兵に称えられながら、彼女の冒険はひとまず幕を閉じる。


緑衣の少女編はリンクルのキャラもあいまって雰囲気は終始ハツラツと明るい。
リンクたちの冒険にあるような世界をかけた緊張感のあるストーリーとはまた違った楽しさを感じられる。

【関わりのあった人物】

  • スタルキッド
    お面を被った悪戯子鬼。リンクルが初めて遭遇した敵。というかイタズラされただけ。
    なお、このスタルキッドは時系列的にシアによって異次元の世界が呼び出される前に登場しているため、異世界の人物ではない。
    なぜムジュラの仮面を……
  • ルト・ダルニア
    時のオカリナ」の世界の戦士たち。ヴァルガに手を焼いていたところ、偶然近くにいたリンクルに助けを求めた。リンクルは快く承諾。
    ダルニアはリンクルの活躍を評して”キョーダイ”と認めたが、リンクル自身は”兄弟”と解釈して戸惑っていた。
  • ヴァルガ
    シアの側近。黒の魔女軍最強の竜騎士、一般人に敗れる。
  • ファイ
    スカイウォードソード」の世界の剣の精霊。封印されしものの復活を阻止するべく奮闘中、通りかかったリンクルに応援を要請。事情も事の重大さもわからぬまま、リンクルは協力に応じた。
  • ギラヒム
    「スカイウォードソード」の世界の魔族長。主の復活を邪魔されたうえ、髪型がおかしいとまで指摘された。リンクルだけのせいではないが、終始イライラしていた。
    なお、リンクルの服装については「悪趣味な服」、「色も、形も、何もかも不愉快」と蛇蝎の如き嫌悪感を示している。
  • ミドナ
    トワイライトプリンセス」の世界の影の王女。真の姿をお披露目し、影の世界に迷い込んだリンクルと共闘。
    最終的にはゼルダを助けるため、ミドナは再び呪われた姿に戻ることになる。リンクル空気。
  • ゼルダ
    ハイラルの王女。影の宮殿にて偶然に遭遇していた。リンクルも、お姫様を助けるのが勇者の務めだと妙に張り切る。
  • インパ
    ハイラルの親衛隊隊長。リンクとゼルダが不在の中、疲労しきった兵士と共にハイラル城を防衛していた。
    苦戦している模様だったが、勇者?の到着により、形勢逆転を果たす。

  • リンク
    ご存知、緑衣の勇者。物語において、リンクとの共闘・共演は最後まで叶うことはなかった。
    が、緑衣の少女編エンディングのラストで……ハイラル城の大ピンチだったのに、ゆったりと歩いて帰ってくるのは勇者としてどうなんだろう


【キャラ性能】

・ボウガン

上述の通り、二丁のボウガンを駆使して戦う。属性は炎。
遠距離武器ならではのリーチに加え、ボウガンとは何だったのかと言いたくなるような連射速度と矢の当たり判定の強さがあるため弱攻撃からして攻撃範囲が広く扱いやすい。前後に撃ったり後ろ向きに撃ったり四方撃ちをしたりと撃ち方を都度変えるアクションで、範囲の偏りが無く背後もカバーできる点も魅力。特に弱5はやや低威力ながら広範囲に加えて敵をこちらに引き寄せる効果もあるので、殲滅・追撃の性能が高く優秀。
強2からの空中強攻撃と強4からの追撃が驚異的な威力を誇るため、隊長・巨大魔獣クラスとの戦いもトップクラスに得意。強4の追撃は強敵へのヒット時のみに反応する仕様で、雑魚で誤爆することが無いのが安心。ただ、動作が長く、空中故に回避手段がなく隙が大きいので追撃されやすい点は注意。
遠距離武器ながら活発で素早く動き回るため、攻撃の際に前進する動作が多く、強3のような移動が大きい技も備えているので被弾も少なく抑えられ、初心者でも体力を減らさずに撃墜数を稼げる。

強6は右のボウガンで敵を引き寄せる効果を持つ爆弾矢をばらまき、左のボウガンを連射して敵を拘束しながら前進し、最後に炎をまとった回転蹴りで〆る。
広範囲を巻き込んで確実にダメージを与えられるので、隊長格が複数いる乱戦時に強い。連打で連射時間が延長し、方向転換可能、途中でも回避が可能な点で自由度も高い。
また、引き寄せ効果+前進する動作で炎属性との相性が良く、雑魚を一緒に巻き込む→壁際で蹴りを放つようにすることで、爆発によって通常よりも高い威力を発揮できる。

強攻撃後に強ボタンを溜めると爆弾矢を放つ追撃が行えるようになり、吹き飛んだ敵に更に攻撃を加えられるが、威力は控えめとなっている上動作も長いので使わない方がいいときもある。なお、地面に着弾した時点で爆発するので坂で撃てば飛距離を稼げる。

必殺技は周囲に3セット撃った後、コマのように回転しながら全方向を射撃する。
攻撃範囲は案外狭く、殲滅力はやや低めだが全方位で大きく吹き飛ばしが発生するので敵が背後に回りこんだときなどには有効。
手数が多いリンクルは必殺技ゲージの溜りが早いので、出し惜しみせずに使える。
また、リンクルの強5や先の強6の敵を引き寄せる爆弾矢で、引き寄せた敵の群れにまとめて必殺技を食らわせるといった戦い方もできる。

特殊攻撃は、攻撃を敵に当てた際に溜まるゲージを消費した射撃攻撃。
敵を完全に押しこめて一掃できるので雑魚・隊長クラスどちらを相手にする際にも強力。
発動しながら動けるので広範囲攻撃が可能。ウィークポイントゲージ削りにも一役買える。
使用可能時間は短いが、強攻撃をしていけばあっという間に溜まるのでガンガン使っていけるのが強み。
ただし発動中は背後に振り向くことができないので、飛び道具を持つ敵や素早い敵が背後に回りこまないように注意。
というか、カメラが低い位置に固定されるため、背後どころか基本的に正面以外見ることができなくなる。
ボタンを離せばゲージを残したまま技を中断できるので、危険な時にも慌てずに対処しよう。
ちなみにゲージが溜まっていないときに特殊技を発動すると、射撃の代わりにゼル伝でお馴染みの「ででででーん!」(byリンクルの声)と共にフードを外しボウガンに息を吹きかける。フードを外している場合は首にかけたコンパスを見た後フードを被り直す。NPC待機時のモーションでもこれを使うため、全武器で唯一待機モーションが2つある仕様になっている。


全体的に言えば操作は簡単で基本性能が高めのどんな状況でも難なくこなせる強キャラ。使い込めば更に強くなるがゼルダ無双初心者でも扱いには困らないだろう。
……身軽さと手数が持ち味のキャラな上、攻撃速度もPC時と比べて遅くなっているので、NPCになるとぜんぜん強くないのはご愛嬌。

ちなみに、前述した信じがたい連射速度や特殊な位置に移動するカメラにはしっかりと元ネタがある。
一般名詞の「クロスボウ」ではなく「ボウガン」になっている通り、『リンクのボウガントレーニング』である。


ブーツ

6月30日に配信された追加コンテンツを購入すると、リンクルの二つ目の武器『ブーツ』が解禁される。
(3DS版+WiiU版のパックを購入することで、WiiU版でも使用可能)
属性は雷。羽を装着したブーツとコッコの力で素早い蹴りや突進を繰り出すなど、ボウガン以上のフットワークでの戦闘を繰り広げる武器である。普段はいているブーツにあるボウガンホルダーは装着されていない。
ゼルダにおいてブーツと言うとペガサスの靴にヘビィブーツにホバーブーツと色々種類があるが、この武器において使われる要素はペガサスの靴のみ。*1ちなみに、ホバーブーツはこどもリンクがひっそりと使用している。

ボウガン使用時にも蹴り技が混じっていたが、こちらは完全に足での攻撃を主体にした戦闘スタイル。隊長格とのタイマン性能が非常に高い。
特徴的なのは空中へ浮かせた敵への追撃攻撃。強2(強4でも可)で敵を蹴りあげると同時にリンクル自身もジャンプで飛び上がり、連続蹴りで敵の体力をガンガン削れる。その性質上、雷属性とも相性が良い。ボウガンの空中攻撃と比べて隙が少ないので積極的に使っていける。
蹴りあげる標的を間違えてしまった場合でも、すぐにフィニッシュ→次の攻撃に移れるので、慌てず対処すれば誤爆は怖くない。
(敵を宙に浮かせた後は弱でコンボ、強でフィニッシュと覚えればよい)
欠点としては、拘束性能の高さからひとたびヒットすれば安定してダメージを稼げるものの、動き回る攻撃こそ多いが全体的なリーチが短めなため周囲からの攻撃に被弾しやすい。あらかじめ周囲を掃除し、1対1に持ち込めるかどうかが重要になる。
ただし、強6など殲滅技までの手順が長く、それ以前にそもそも殲滅技自体の性能も低く、また勝手に敵を集めてくれるボウガンとは対照的にやたらめったら敵を吹き飛ばして(倒していない敵までも)散らしてしまうため、全体的に殲滅力が不足しがちという弱点を抱えている。特に3DS版では、仲間との適切な役割分担がブーツを生かす鍵になる。

必殺技はどこからか呼び出したコッコと共に繰り出す突進攻撃。前方に向けて攻撃範囲が広いので、広範囲にわたる敵の殲滅に便利。

特殊技では突進蹴りを繰り出す。強敵に命中するとそこからさらにジャンプ蹴りへと繋がる。
ジャンプ蹴りまで繋がれば強敵を周囲の雑魚敵もろとも一気に散らせるが、雑魚敵しかいない集団ではジャンプ蹴りが発動せず、あまり殲滅効果がないので注意。
(なお、ブーツでは『ででででーん!』及びフードの着脱は無い。残念)

総じて、ボウガンに比べると隊長クラス撃破に特化した武器と言える。
ただし、属性こそ違うが後続のアップデートで追加されたメドリがほぼ完全にブーツの上位互換なのがツライところ。

コンボ技による高威力攻撃が魅力の武器のため、NPCになると大して強くない...が強攻撃の準備動作がかなり短く、油断してると急に飛び蹴りが飛んでくることがあるので注意。
なお、このタイプのNPCはコホリントマップにのみ出現する。


演出

  • 3DS版にはリンクルの専用BGMがある。ゼルダの伝説のテーマを大胆かつフレッシュにアレンジした曲で、緑衣の少女編で味方勢優勢時に流れる。
    コーエーテクモChannel公式動画のリンクル紹介ムービーで視聴できるので、ゲームを持っていない人も聴いてみてはいかがだろうか。
  • 勝利時ムービーの尺が約25秒とけっこう長い豪華仕様。決めポーズとオチを同時にこなしている。
    (リンクや多くのキャラは10秒前後。WiiU版発売当時は最長だったダルニアの23秒よりも長い)
    カメラアングルを多用し、このムービーだけでリンクルの意匠を隅々まで堪能することが可能。スタッフからの愛され具合がうかがえる。
    …尤も、ゼルダ無双はどのキャラひとつとっても勝利時ムービーの凝り具合はなかなかのものだが。
  • 宝箱を開けるときはとっても楽しそう。
  • ボウガンを使った攻撃のあとは、途中で止めても必ず装填をし直すモーションがあり、こだわりの細かさが感じられる。
  • リンクルで魔力開放を発動すると、コンパスが光り輝き、針が猛烈な勢いで勝手に回り出す。
    そのコンパスのせいで迷ってんじゃないの?
  • 上記はボウガン装備時のみの演出。ブーツを装備した際には、屈伸運動をした後で
    「バーーーン‼‼‼‼」
    魔力解放終了時は側転、宙返りをした後コッコと共に
    「コケーーッ‼︎‼︎」と叫ぶ。
  • ブーツのNPC待機モーションには伸脚をするモーションが組み込まれている。
  • 台詞は基本的にポジティブで、彼女らしく「自分が勇者である」という自信に溢れている。
  • 一方、敗北時にはテンションだだ下がりで、
    「そろそろ帰りまーす……」
    戦いに対しずいぶん緊張感のない勇者である。
    そもそも自力で帰れないだろ
  • ブーツの攻撃モーションの随所には、かつてリンクが使っていたブーツのダッシュ・回転ジャンプや、コッコに掴まっての飛行など、過去作のモーションが組み込まれている。


【リンクルは勇者だったのか?】

結局、彼女は本当に勇者の生まれ変わりだったのかそれとも妄想少女だったのか。物語内では結論を出されてはいない。

歴代のリンクと比較すると、確かに彼女とリンクの共通点は多い。
名前はほぼ一致。金髪に蒼目、尖った耳、凛々しい顔立ち、緑衣をまとい悪を倒す点も共通。
困っている人を放っておけない正義感と積極性を持ち、類希なる巻き込まれ体質であることも一致している。

ゼルダ無双の物語によると、リンクは時や場所を越えて転生し続ける勇者の魂であるとのこと。
リンクルがそれに該当しているのか、いないのかについては、物語内では一切語られていない。
また残念ながら、この回答に作中で唯一明確に答えることができたキャラであろうラナとは会うことが無かった。

彼女が身につけている(たぶん)勇者の証であるコンパスの正体も、結局、謎のままである。
リンクルの家に代々伝わってきたものとのことで、王家の紋章が入っていたり、特殊な力を秘めていることも示唆されているのだが……
これとリンクルの方向音痴のせいで彼女が繰り広げた冒険を思うと、このコンパスはファイやナビィのような勇者を導く存在なのかもしれない。

……などなど。これらはSNS等やWikiなどで交わされるさまざまな考察のごく一部。
日夜ネット上では彼女についての議論がなされているので、そちらを参照していただきたい。
昨今では公式側が情報を開示してくることもあるので、そちらを待つのも手だろう。


そもそも勇者リンクの定義というのは曖昧である。
初代「ゼルダの伝説」「リンクの冒険」などマスターソードを手にしない勇者もいるし、「ムジュラの仮面」などトライフォースの伝説に関わらない勇者もいる。「大地の汽笛」などではガノンドロフと相対することさえない。

リンクルはトライフォースを賭けた戦いに参加していたわけではないが、彼女の冒険は結果的にリンクたちの冒険を支え、ハイラルを救った。
そういう意味では、勇者の魂を持っていなかったとしても、彼女は「勇者」なのかもしれない。


【余談】

  • 名前は似ているが間違えてもクルリンパの35歳独身ではない。が、自分が~の生まれ変わりであると信じていたりするなどの共通点や、お手製のマップ売り(=地理に詳しい)のチンクルに対して、極度の方向音痴と真逆のキャラ付けをされるなど、彼を意識していると思われる部分が多々存在する。
    ゼルダ無双のチンクルがどういう設定かが不明(レジェンドモードには未登場であるため)なためチンクルともかかわりがある可能性もゼロではないが。
    ただ、アドベンチャーモードではこのネタを使ったミッションが存在する。
    開発段階ではチンクルと精神の宮殿で絡むシナリオも用意されていたようで、結局は没になったがそれに使われるはずだったイラストが公開されている。
  • 本項目で説明するリンクルとは関係ないが、トワイライトプリンセスで記憶を失ったイリアがリンクのことをリンクルと呼ぶことがある。(正確には登録した名前+ルで呼ぶ)
  • switch版公式サイトの説明文によると、彼女がボウガンを二丁構えているのは一丁よりも単純に2倍強くなると思っているかららしい。
    • 現実的に言えば銃やボウガンを二丁構える戦闘スタイルは、たとえボウガンが無限リロードであろうとも
      簡単に扱える技術ではない。やはりリンクルの戦闘センスが並外れているのだろうか。
    • この単純な思考に基づいてかボウガンを使う技の際は、一連の流れの中で必ずニ丁とも使っている。
  • そもそもなぜ勇者にあこがれているのに使う武器がボウガンなのかについては理由は明かされていない。
    勿論、メタ的にボウガン使いというポジションが都合が良かった・『リンクのボウガントレーニング』のネタを拾えたという開発側の理由はあると思われる。
  • 緑衣の少女編の前後に流れるムービーでは、トゥーン調のリンクルが描かれストーリーが語られる。かわいい。
  • 緑衣の少女編の最終章にて、リンクルはハイラル城を襲うキングドドンゴを撃退するが、これは奇しくもリンクの初めて活躍と同じである。
  • アドベンチャーモードで魔王を倒した後で行くことができるエリアで「トライフォースの持ち主3人と戦う」というチャレンジが存在する。このステージにリンクルで挑戦し高成績を取るとハートの器を入手できる。
    レジェンドモードではトライフォースになんら関わりのなかった彼女がアドベンチャーモードで伝説たちと戦うという、ちょっと粋なセッティング。*2
  • 敵側で登場するリンクルを倒すと、素材としてリンクルのブーツ(銀素材)かリンクルのコンパス(金素材)を落とすことがある。コンパスは緑衣の少女編OPで出てきたときと同じく衣装つき。
  • 大海原マップで入手できるコスチュームはリンクの妹、アリルをモチーフにしたコスチューム。設定資料時代の『リンクの妹』という設定の名残によるものと思われる。
  • 3DS版のみボウガンのコンボ技で繰り出される爆弾矢のエフェクトが地上に残ってしまうバグが存在する。
    正確な発生条件は不明だが、
    発射した爆弾矢が着弾し爆発する前に(つまり爆弾矢が画面上に存在している間に)隊長クラスの敵を倒してスローモーション演出が発生すると、たまにこのバグが起きる。
    残っているのはあくまでエフェクトのみであり、攻撃技としての判定は残っていない。よって、急に爆発したり、意図的に爆発させたり、リンクのグローブで持ち上げたりすることはできない。また、次の爆弾矢を撃ったとしても地面に残ったエフェクトは消えず、戦が終わるまではその場に残り続ける。
    よって実害はないが、地面に爆弾が落ちているからといってびっくりしないように気をつけよう。
   参考画像
*3
  • リンクルの新武器『ブーツ』の配信日に、受け取ったリンクルが使用できない配信不具合が発生した。
    ファンの間では「配信先に行く途中に道に迷ったのではないか」と呟かれているとかいないとか。
  • 冒頭で説明したとおり、WiiU版では「本編で出したい」という理由で登場できなかったリンクル。
    結局は3DS版で登場してしまったが、彼女が本編に顔を出す日は来るだろうか? 
    そのあたりの話は開発側から一切挙がっていないが、彼女の新たな活躍を期待して待とう。
    • その後に発売されたゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドでは登場しなかった。
      尤も、ブレスオブザワイルドは何もかもが滅んだ後の世界100年の眠りから覚めたリンクが主人公であるため、登場させようにもさせられなかっただけかもしれない。



自分を勇者だと信じているみなさん、追記・修正よろしくおねがいします。
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最終更新:2024年03月18日 17:33
添付ファイル

*1 ただし、ランク1・2武器は過去のヘビーブーツやアイアンブーツのデザインを基にしたものとなっている。

*2 WiiU版ではマスターソードの化身たるファイでハートの器が取れる。

*3 ゲーム画像出展:『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』2014年8月14日発売  開発.オメガフォース・Team NINJA 発売.コーエーテクモゲームス