我が名はジェームズ・モリアーティ! 職業教授兼悪の親玉!
ふはははは! 大丈夫、私に任せれば世界征服の一つや二つ!
真名:ジェームズ・モリアーティ
ILLUST:本庄雷太
CV.土師孝也
身長:175cm
体重:68kg
出典:シャーロック・ホームズシリーズ
地域:ヨーロッパ全域
属性:混沌・悪
○保有スキル
魔弾の射手:EX
如何なる障害をも乗り越え、銃撃を打ち込んで仕留める能力。
実際にはモリアーティではなく、魔弾の射手としてのスキルである。
蜘蛛糸の果て:A++
邪悪を画策する能力。
秩序を破壊し、善を汚し、しかして自分に対して因果や罰を向かわせない。
蜘蛛が作った網のように相手を取り込み、貶める。
邪智のカリスマ:A
国家を運営するのではなく、悪の組織の頂点としてのみ絶大なカリスマを発揮する。
モリアーティの悪性カリスマはA。英国だけでなく世界全土を陰から支配することも可能なランク。
【
宝具】
○『終局的犯罪』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大補足:100人
宝具開放! 我が最終式、終局的犯罪を此処に証明しよう……
終局的な光景を御目に掛けよう。歓喜の闇、悲嘆の光。即ち……
『終局的犯罪』!!
モリアーティが目指す「惑星破壊」を具現化した宝具。
サーヴァントとして召喚されたため、「対軍」に留まっているが、力を増幅させれば「対都市」「対国」と範囲が広がっていく。
モリアーティが目標としている窮極の破壊。
元ネタはモリアーティの論文『小惑星の力学(The Dynamics of an Asteroid)』。
アイザック・アシモフの小説『黒後家蜘蛛の会』シリーズには、この論文を扱った作品『終局的犯罪』が存在し、
その作中において、“小惑星の力学は「惑星破壊」についての論文である”という解釈が示されている。
なお、新宿での敵対時には同じ漢字で読みが違う『終局的犯罪』となる。
さあ、世界崩壊まで後僅かだ。私も少々、それに加担するとしよう――
◆真名:ジェームズ・モリアーティ
シャーロック・ホームズ最大最強のライバル。ホームズをして
「犯罪界のナポレオン」と言わしめた大悪党。
表向きは
やらかしてクビになった数学教授だが、その裏ではヨーロッパ中に広がる組織網を誇った悪の組織のボス。
ロンドンの未解決事件の多くは彼が裏で糸を引いていたとされるが、計画だけを立案して実働は他者に任せ、決して自分の手は汚さず、尻尾を掴ませない。
そのやり口をホームズは
「千本もの糸を張り出した蜘蛛の巣の真ん中に動かないで坐っているよう」と称し、
法廷で有罪にするだけの証拠を掴むのは不可能だと断言した。
セイントグラフの背景に蜘蛛の巣が張り巡らされているのはこのホームズの言葉が由来か。
そして『ホームズ最後の事件』において彼と直接対決を演じ、共にライヘンバッハの滝へと落ちていった。
結果、
「バリツ」なる謎の日本式格闘技でホームズは生き残り、モリアーティは死亡。対決はホームズの勝利に終わった。
最後の事件じゃねぇじゃんって? 仕方ないだろ、ホームズが生き残ったのは後付けなんだから!
しかしモリアーティの死後もその組織網は健在であり、ホームズはモリアーティの影響を受ける者が現れることがないよう、
後にワトソンがホームズの事件を執筆する際にあえてモリアーティの登場を最低限のものにするように要請している。
死してなお影響を及ぼす、その悪のカリスマ性を恐れたのだ。
ちなみに、
ヘンリー・ジキルを悪の道に誘ったのもモリアーティである。
ホームズの調査に協力する機会を得たジキルは、その時にモリアーティと遭遇し、彼の「悪」に魅了された。
それを恥じたジキルは自分の中の悪性を完全に切り離そうと試みたが、実験は失敗に終わり、ジキルは破滅する事となった。
正にホームズが恐れたモリアーティの邪悪なるカリスマに触れ、道を踏み外した者の実例と言えるだろう。
更にモリアーティはその実験を裏から援助しており、全てが彼の掌で動かされていたのであった。
そして彼が棺桶を携え、アーチャーのクラスに収まっているのは、自らに「幻霊」を融合させている為。
幻霊の名は「魔弾の射手」。
歌劇『魔弾の射手』に登場する狩人は悪魔に魂を売り渡す事で、狙う得物を必ず仕留める魔弾を手に入れる。
しかし、悪魔との契約により、7発目の弾丸は契約者を絶望させる誰かへと放たれるという。
モリアーティはこの幻霊を吸収する事でアーチャークラスの適性を手に入れている。
もっとも、そんな真似を出来る場所は限られているとか。
しかしモリアーティがアーチャーで召喚されてしまったら、モラン大佐の立場は…?
冷徹な計算の元に行動する男であるが、生前は
魔術をあまり信用しておらず、対抗手段をとるために学ぶことはあっても魔術そのものに深く踏み込むことはなかったとのこと。
これはホームズも同様だが、その悪の帝王らしからぬ人間味を突くために彼は
魔術協会と親交を持ち、モリアーティへと肉薄したという。
◆劇中での活躍
「新宿幻霊事件」の主犯・黒幕であり、「惑星破壊」、即ち世界の滅亡を実現させようとしているとされる。
実際に星を破壊するとなれば、
抑止力を始めとする防衛機構が働き、実現させるのは不可能に近いが、
亜種特異点である新宿は世界から切り離されている為、防衛機構が働かない。その世界が滅んでも、実世界には何の影響もないからだ。
そこでモリアーティは魔弾の射手の宝具である「必中の魔弾」を使い、小惑星べンヌを目標に向けて撃つ事で、目的を成し遂げようとしている。
ここまで書いたように紛う事なき「悪」であるが、新宿で主人公と行動を共にするモリアーティはどういう訳か「善」の素振りを見せる。
主人公を身を挺して庇う、自ら汚れ役を担い主人公を気遣う、など。
奴にそんな善性があるとは思えないとホームズも警戒し、確実に何か悪辣な計画が動いていると陰から監視を行っていたが、
モリアーティの行動に主人公を守る事以外の理由を推理できず、ホームズは彼を「モリアーティが切り捨てた善の部分」と結論付けた。
ただ、元が悪であるためか性質の悪い手段を取ることを躊躇わない一面もある。でも後でよく考えたらまずかったかなーと反省する。
そして何の因果か、ホームズと肩を並べることになる。
長年戦ってきた間柄だけに互いのやり方は熟知しており、時に気の合う素振りを見せたりもするが、そこはやはり宿敵。2人で呑めば最終的にどちらかがライヘンバッハるという。
ちなみにゲーム内でもルーラークラスとして現界した
ホームズとはスキルで星を取り合うのを筆頭としてありとあらゆる面で相性が悪くネタにされる。
そして善のモリアーティは悪のモリアーティと対峙し、遂にこれを討ち取った。
しかし敗れた悪のモリアーティは高らかに口にする。
敗れたモリアーティは自らの正体を明かす、否、思い出した。
魔神バアル。七十二柱の魔神の残党。それが悪のモリアーティの正体であった。
そして善のモリアーティもまた自分が何者であったのかを思い出し、ホームズを背後から撃ち、エネルギーとして吸収した。
始めからモリアーティは善と悪になど分かれてはいなかった。
ホームズを出し抜くために記憶を消し、分かれた振りをしていたのである。
そも、モリアーティにはホームズを殺せない。先攻を取れば負けるゲームのようなもの。
犯罪者であるモリアーティは常に先行の側であり、探偵であるホームズは常に後攻、勝利を約束された側にいる。
ホームズもミスを犯す事はある。しかし、宿敵であるモリアーティに対しては必ず全力を出すため、絶対に勝てない。
それは世界に定められたルールであり、サーヴァントとなった今もモリアーティはそれに縛られている。
よってモリアーティはホームズを出し抜くため、自らをホームズの側、勝者の側に置き、その観察眼を誤魔化すために悪性を削って善性を強め、全力で彼らに味方する事にした。
その為の協力者としてモリアーティはバアルと同盟を結んだ。
「幻影魔人同盟」。「魔神」と「人間」の同盟の誕生である。
しかし、ホームズを殺してしまっては意味がない。
ホームズがモリアーティに必ず勝つのなら、その瞬間に反撃を食らいかねないからだ。
その為、ホームズをエネルギーとして吸収し、自分の力にする事で「ホームズが味方になっている」という状態を継続させ、自らの敗北の運命を消し去った。
モリアーティの目的であったホームズに勝利する事を達成した幻影魔人同盟は、バアルの目的である主人公への応報を果たすため、勝負を挑む。
そして力及ばず消滅する中、バアルは「お前は必ず死ぬ」と主人公に哄笑を残し消滅。
モリアーティもトドメを刺されそうになった瞬間、突如上空に小惑星べンヌが出現。新宿に向けて落下を開始した。
そしてモリアーティの「完全犯罪計画」の全貌が明かされる。
隕石が現れたのは言うまでもなく「魔弾の射手」の力によるものだが、それは「6発の弾丸」ではなく、「7発目の弾丸」によるものだった。
7発目の弾丸は悪魔の呪いであり、6発の弾丸とは比べ物にならない強制力を持つ。隕石を影響下に置くには、その強制力が必要だった。
しかし、モリアーティにはその7発目を発射させる条件を整える事が出来なかった。大切な人物などこの世に存在しなかったからだ。
そこでモリアーティは一計を案じ、標的である人物を自らの大切な人間に据える事で7発目の魔弾を標的に向けて発射するという計画を立てた。
主人公達と行動を共にしていたのはホームズを出し抜くためと、その大切な存在を設定する為であり、
主人公と信頼を深めることで彼/彼女を7発目の魔弾の標的とした。
自分が負ける事も計画の内であり、「悪魔は契約により7発目の魔弾を必ず放つ」という特性を利用する事で、
自分の消滅が確定すれば自動的に7発目の魔弾が発動するという状況を整えていた。
主人公達がモリアーティを連れてバレルまで到達した時点でこうなる事は決定していたのだ。
もっとも、バアルはモリアーティを敵と思い込み、全力で排除にかかっていたため、途中でモリアーティが死ぬ可能性も十分にあった。
この計画は賭けのようなものであり、上手くいく確信はモリアーティにすらなかった。
しかし、かつての緻密な計算による犯罪計画ではホームズを誤魔化しきれない。
故に、モリアーティは突飛とも言える計画を立案し、ホームズの推理を誤らせるという不可能事を実現させるためにそれを実行に移したのだ。
最早魔弾を止める術はなく、モリアーティの勝利は確定したかと思われた。
しかし、そこにある人物からの依頼を受けてシェイクスピアの救出のために動いていた
巌窟王と
アンデルセンが参戦。
文豪シェイクスピアと童話作家アンデルセンによって書き上げられた宝具を触媒とし、幻霊として数多の名探偵が召喚される。
モリアーティはホームズ以外の探偵に負けるわけにはいかないと、聖杯の力を使って対抗するが、
後押しを受けた主人公達に押し込まれ、遂に探偵のみが有する犯人に対する最強の攻撃手段を受ける事になる。
探偵に犯行を暴かれるという犯人であるが故の致命的な弱点を突かれたモリアーティは急激に弱体化し、遂に敗北を喫する。
しかしモリアーティは自分が敗北した理由が分からなかった。
そもそも主人公達の戦力は自分に及ばない。探偵達が力を貸したところでその結果を覆すには至らない。
それがモリアーティの計算が出した答えだった。
にも関わらず自分は負けた。その理由が分からないと彼は言う。
何故だ、何故だ、何故だ、何故だろうな……
ああ、何たる不可解……!!
分からないの?
……マスター君には、分かるのかね?
私には、分からないのだが
――――それを教えてほしい
このままでは、死んでも死にきれない
問おう、裏切られし者よ
何故、私は敗北したのだ……!?
だって
あれ、楽しかったでしょう?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――、ああ
単純な話だ。彼には主人公と過ごした記憶が残っていた。
記憶を消してしまえば7発目の魔弾が意味を無くす。消してしまう訳にはいかないのは道理。
しかしその記憶が、大切な存在への情が、自分を鈍らせてしまうなどと。
悪として生き、善など知らなかった男は、そんな単純な事を理解していなかった。
考えはした。その上で自分なら問題なく踏みにじることが出来ると思っていた。
しかしできなかった。
皮肉な話だ。自分らしからぬ方法を取った事でホームズに勝利したというのに、
そのせいでモリアーティは別の者に負けたのだ。
悪として生き、善など知らなかった男は、味わってしまった正義の味に惑わされ、
悪の街に落ちてきたマスターとの楽しかった想い出と、たったひとしずくの正義の味の想い出に負けた。
大切な存在と情を抱いた彼/彼女を踏みにじれなかったばかりに、完全犯罪計画に小さく決定的な綻びが生まれたのだと、
自身の今際の際に漸く理解した。正義の味への憧れとちっぽけなマスターへの情が敗北を齎した、と。
うん、良く分かった。負けて当然だ
私は、悪の味を知っている。悪の底知れない魅力も知っている
だが―――正義の味は一度も味わったことがなかった
それは迷いもしよう、惑いもしよう
そして、正義の味ときたら!
………ふむ、存外悪くない!
ああ、これは
負ける以外に、道は……なかったな……!
そしてモリアーティが魔弾を維持できなくなったことでただの隕石となったベンヌは
エミヤ・オルタによって砕かれ、その破片も約束された勝利の剣によって消滅。
幻影魔人同盟の計画は完全に失敗に終わった。
そしてモリアーティは召喚される事があれば楽しませてもらおうと言い残し、消滅していった。
こういった経緯もあり、カルデアに召喚されているモリアーティには善性が混ざっており、行動を共にしていた頃の陽気なアラフィフに近い性格をしている。
しかし胡散臭いところは変わっていないので、またカルデアに黒幕系サーヴァントが増えたと一部では言われているとかいないとか。
ちなみに呼ばれるならアラフィフじゃない方が良かったらしい。ホームズが若いイケメン状態で召喚されている為、「マジゆるさねー」とぼやいている。
そして当然だがジキルからは物凄く警戒されている。
しかし、モリアーティにとっては自分の「作品」が活躍しているようで喜ばしいらしい。
そもそもジキルが英霊となっていること自体、ある意味自分の功績であるのだから。
口にすれば殺されかねない自覚はあるため口には出さないが。
巌窟王にはにこやかに話しかけるも黙殺されてちょっと凹んでいた。
あと新宿のアヴェンジャーはバアルが魔改造を施してとんでもないキメラになってしまったため、「ヤバい、めっちゃ怖い」と距離を置いているらしい。
ギャグイベントでもちょくちょく登場しては色々と暗躍しており、
こいつらと並んで『カルデア悪巧み四天王』として対策マニュアルまで存在するほど。
ただし、あくまでも世界やマスターをどうこうしようという訳では無く、ほんのお遊び程度の感覚らしい。
そして最後には何だかんだで暴かれ、ホームズにバリツキックを食らったりメカエリチャンにロケットパンチでシバかれたり、散々なオチに遭っている。
…そして2017年の
水着イベント『デッドヒート・サマーレース!』に
「プロフェッサーM」として本格参戦。
今までは影でコソコソ暗躍していただけだったが、
フランちゃん、
バベッジ卿と共にレースに参加することに。
やっぱりここでも何か企んでいるような彼だったが、フランちゃんはカルデアに秘密裏に公布されていた
「対犯罪紳士マニュアル」に従い、彼をおだてて要領よく味方に引き込んだ。
そのトドメの一発――
この発言だった。
———後に。
その時の衝撃をとある数学教授はこう語っている。
数学教授(五十代・独身)
ガチャーン……とね。
自分の中で……何かが啓けたような気がしましてね。
言葉とは、何と雄弁なものなのだろうと。
そして、何と蠱惑的なのだろうと。
……はい。
あのとき、私は生まれて初めて涙を流しました。
あの一言で、私は人間の一生を生きた気がするのです……。
真っ当な、人間としての一生を……。
…この瞬間。彼の中で何かがハジケた。
「フラン…パパに任せなさい。」
「全力で、君に優勝を捧げよう……!」
ハハハハハ!
娘! 娘ができたぞぅ!
…そう。
猛烈な親バカ属性に目覚めてしまったのである。
ここにチーム名「スチームエレクトリカルwithパパ」が誕生。
それ以降はいたって大真面目にレースに打ち込み、フランちゃんの霊基を少しいじってセイバークラス(いわゆる水着フランちゃん)に進化。以前よりも潤滑な意思疎通を可能にした。
そしてバベッジを勝手にトランスフォーマーに改造した。この時の改造プランを面白半分にネットに流したせいで、またも騒動を起こす事になるが…
ちなみに、悪巧みももちろん忘れたわけではなく、
主催者とは別にギャンブラーなサーヴァントと一部カルデア職員を対象とした違法(?)賭博を裏で開催。
自分達を過小評価・周りを過大評価する事でオッズを操作し、胴元大儲けを狙うというなんともしょっぱいものだった。
優勝できれば大儲けで、できなくとも損は発生しないようだったが、儲け自体は2017年以降の未来が定まってないため、いざという時の備えとしてこっそり貯金するつもりだったらしい。
因みにカルデア内では
黒髭やメフィストフェレスが属する『悪人会』なるサークルを主宰しており、年齢層や登場時期など何かと共通点の多い
レジスタンスのライダーの幕間に登場した際は、その意図を全て看過した上で迎え入れている。以降2018年クリスマスイベでも引き続きプロレストーナメントの裏で違法賭博を共謀する等、それなりに関わりがある模様。
フランちゃんとの「親子」関係がどこまで本心であったかは不明だが、彼自身は本気で、かつ心底楽しんでいた事は間違いないと思われる。
この後も水着フランちゃんのマテリアルに乱入して「うちのフランは世界一かわいい」とアピールしまくったり、第三回ネロ祭りや、翌年の水着イベントでも相変わらずパパとして尻に敷かれ接してる。
“犯罪紳士”の中にも、普通の「父親」として「家族」を持ってみたいというささやかな幸せを願う願望があった(芽生えた?)のかもしれない…。
と、多くのイベントでは
しょうもない悪事を働いてはおしおきされる両津ポジションに収まってはいる彼だが、『虚月館殺人事件』などでは犯罪紳士としての側面を覗かせる真面目なアラフィフも見ることができる。
2019年の『旧き蜘蛛は懐古と共に糸を紡ぐ』『レディ・ライネスの事件簿』『惑う鳴鳳荘の考察』なんて良い空気吸いまくりである。
主役を張った『旧き蜘蛛は懐古と共に糸を紡ぐ』で霊衣「グレイ・カラー」をゲット。
バーテンダー(アルバイト)として普段とは違ったイケオジぶりを見せる。
……でも時給100ドル(=約1万円)はぼったくりすぎではなかろうか。
絆礼装『小惑星の力学』のフレーバーテキストからは彼が悪の帝王となった、その根本的な理由に触れられている。
天才的な頭脳を持つ彼が書いた「惑星破壊」についての論文、その解に辿り着いてしまった彼がとった選択とは……。
マスター君、私はね。
できる、と計算してしまったのだ。やれる、と結論を出してしまったのだ。
そうなれば仕方ない、私は悪に堕ちてでもこの計算が正しいかどうかを、確認しなきゃならなかったのサ!
ああ、うん。まったくだ。順序が逆だコレじゃ。
悪だから世界を破壊するのではなく、世界を破壊するために悪になるなんてナァ!
【ジェームズ・モリアーティ(ルーラー)】
召喚に応じ参上、ルーラークラス、ジェームズ・モリアーティだ。
まさか将来有望すぎて召喚されるなんて、僕もなかなか捨てたものじゃないな!
え? ヨーロッパをまたにかける大悪党? 何の話だい、それ?
第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にてまさかの若かりし頃の彼が登場&実装。
本作の敵幹部である「異星の使徒」の一騎としてカルデア陣営と敵対することに。
召喚時は快活な大学生といった雰囲気だが、再臨すると悪の首領というべき言動になる。
ILLUST:本庄雷太
CV:伊東健人
身長:175cm
体重:68kg
出典:シャーロック・ホームズシリーズ、北欧神話
地域:ヨーロッパ全域
属性:混沌・中庸(?)
※ 実際には悪属性
【ステータス】
筋力 |
耐久 |
敏捷 |
魔力 |
幸運 |
宝具 |
C |
C+ |
B |
B |
A+ |
EX |
○保有スキル
陰謀作成:EX
陣地作成と似て非なるスキル。
蜘蛛の巣のように陰謀を張り巡らせる。
本来はA+ランクだが、若者であるモリアーティは本人が全く意識せずに陰謀を張り巡らせることが可能、そこでEXランクと相成った。
パニックカット:C+
仕切り直しと似て非なるスキル。
どんな混乱した状況でも、立て直しを図ることが可能。
精神面での動揺デバフを妨害する。
数学的思考:A
冴え渡る計算によって、彼は常に最適最善の戦闘行動を取ることができる。
え、戦闘?もしかして戦うのですかね僕が?
スライドルール・ウェポン:B++
彼が手に持つ計算尺はただの尺ではない。
あらゆる武器に変化する、万能武器なのである。
あの?何で僕の持ってる計算尺がこんなことに?
あらゆる武器に変化する、万能武器なのである。
骰子の選択:EX
この後の人生で、モリアーティは人生の選択を迫られることになる。
邪悪になるか、数学に生きるか。
彼は今まであらゆることを計算して生きていたが、この人生の選択だけは骰子を振って決めることにした。
結果は、はたして。
【宝具】
○『数理的悪性摘出』
ランク:B++ 種別:対人宝具 レンジ:1〜10 最大捕捉:場に存在する悪人の数だけ
悪性は摘出し、排斥されて然るべき。何しろこの僕が言うのだから間違いない!
数式と云う生命体に我らは挑む。さあ……僕が善である証明をしよう!
『数理的悪性摘出』!!
数字は支配し、悪は成長する。我が悪は悪を喰らい、究極の悪を具現化する!
正義も悪も、全ては世界の機能不全。私は俯瞰し、観測し、そして薙ぎ払おう!
『数理的悪性摘出』!!
通称MMA。総合格闘技ではない。
フィールド上に存在する対象全てから、邪悪という性質を摘出、強奪する。
到達した聖人、あるいは機械的生命体を除けば、どんな存在にも悪性は存在する。
それを摘出することで、事実上の無力化を図る。
何故ならその悪性には、戦意敵意殺意といった戦闘に必要な感情までが含まれているからだ。
戦闘時にそれが欠けてしまえば、後は呆けるのみだ。
○『未完成終局方程式』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1〜10 最大捕捉:10人
未だ完成に至らぬ、惑星崩壊の計算式。
宝具として使用することにより、絶大な破壊をもたらすことができるが――
ヤング・モリアーティはこの宝具を封印している。
何故なら、途中式が未だ成立に至っておらず、論文(ほうぐ)として未完成だからだ。
「門外漢で恐縮ですが一つ質問が」と教授に尋ねられるとちょっとビクッとする。
【余談】
- 「ホームズのライバル」として有名なモリアーティ教授だが、意外にもシリーズを通して直接の登場は少ない。
ホームズとの接点が描かれるのは『最後の事件』『空家の冒険』『恐怖の谷』の3作品。その存在について言及されるものを含めても6作品に留まる。- その理由はメタな言い方になるが、ジェームズ・モリアーティとは、シリーズの執筆に疲れたコナン・ドイルがシャーロック・ホームズを終わらせるために作り上げた人物であるため。
『最後の事件』でホームズと直接対峙し、共にライヘンバッハの滝へと落ちて最期を迎えたとされる。- 結局はファンの熱心な声援と出版社の提示した破格の条件により、シリーズは継続。ホームズだけが生還する形となった。
- また、モリアーティとシリーズ執筆者であるワトソンは直接な対面がない(つまりワトソンが書くモリアーティの話は全てホームズからの伝聞)ため、
シャーロッキアンの間では「本当にモリアーティ教授なる人物が存在していたのか」という議論すら起きるほどである。
- 「FGO」ではその登場機会の少なさについては、
ホームズの口から「彼の悪のカリスマともいえる影響力を少しでも抑えるため、ワトソンの記録に残させなかった。」という理由が語られている。- なお、ホームズの発言や「TYPE-MOONエース」のジキル博士の手記のエピソードから、
型月世界ではホームズは実在の人物であり、その活躍は「コナン・ドイルの小説」ではなく「ワトソンの手記」という形で後世に残っているものと推測される。
- 一方で「コナン・ドイル」の存在についてもホームズは言及しており、その関係性は不明。
シャーロッキアンの創作界隈では「コナン・ドイルはワトソンのペンネーム」とする説もあるが果たして…。
- モリアーティ自身はエルキドゥの幕間に登場した際、自身の実在非実在を敢えて明言しない上で「究極の悪徳であれかしと望まれた者」と内心で自称しているが果たして…?
- ちなみにホームズシリーズは割と設定に穴があるので、「あの事件に実はモリアーティが関わってたんじゃないか」と妄想する事もできる。
例えば、本記事が作成されたのとちょうど同時期にジャンプSQで連載中の若くてイケメンなモリアーティが主人公の漫画『憂国のモリアーティ』では原作最初の事件である「緋色の研究」にモリアーティが関わっていた展開になっていたが、原作からしてこの事件は犯人の協力者の正体が謎のまま終わるため、実はモリアーティが関わっていたとしても特に矛盾しない。(事実、海外ドラマ『SHERLOCK』でも、「緋色の研究」に相当するエピソードにて、ホームズと一対一になった犯人がモリアーティの関与を白状している)
逆に言えば、「FGO」においてはホームズとワトソンは敢えてモリアーティが関わっていた事件もその事を伏せて手記を発表していたと解釈できる。
- 1.5部のストーリー内で真名が明かされる都合上、他のイベント等ではもちろん別名義(新宿のアーチャー、上記のプロフェッサーMなど)で伏せられているのだが、
ホームズとの絡みが増えるにつれ、というかホームズと絡んでる時点で正体が簡単に推測できてしまうため、真名隠しが段々と意味を成さなくなりつつある。(余談だが流石に初登場からほぼ2年近く経った2019年以降遂にモリアーティを含む1.5部鯖達の真名隠しが解禁された。)- それ抜きでも、人気の高さから二人が一緒に描かれたファンアートが多く存在するため、新宿をプレイしてない人の間でも「新宿のアーチャー=モリアーティ」という認識は最早暗黙の了解と化している。有名人は辛いネ!
- 真名開放と同時に解禁される強化クエストにより「蜘蛛糸の果て」が強化され、発動条件こそ変わらないがスター消費のデメリットが消滅し、代わりに味方全体に「悪」属性を付与するようになる。
強化内容自体もスキルデメリットを緩和しつつ誰にでも二重カリスマが入るようになるとなかなか有用であるが、それ以上に悪属性を付与のインパクトが非常に強く、真面目ギャグ問わず早速話題になっている。同じ☆5アーチャー達は依然激戦区であり強力なライバルが多いが、少なくとも確実に以前より扱い易くはなっただろう。- ちなみにスキル強化前の探偵との相性は最悪に近かったが、強化後はそれなりに噛み合うようになる。やはりコインの裏表ということだろうか。