…しっかし。虐殺者。虐殺者ねぇ。
やっぱりそうかよ。のちの世にはそんな感じで伝わっちまってんのかよ……
俺はただ、自分の夢に忠実な頑張り屋さんだったってだけなのによォ!ハーッハッハー!
クリストファー・コロンブス(Fate)
登録日:2017/07/12 Wed 01:08:00
更新日:2025/04/21 Mon 17:37:18
所要時間:約 33 分で読めます
真名:クリストファー・コロンブス
身長:180cm
体重:84kg
出典:史実
地域:スペイン
属性:中立・悪
卵の底の殻を割って立てるのは邪道。
【ステータス】
筋力 |
耐久 |
敏捷 |
魔力 |
幸運 |
宝具 |
C |
B |
D |
E |
EX |
A |
【スキル】
○クラス別スキル
騎乗:B
乗り物を乗りこなす能力。Bランクで魔獣・聖獣ランク以外を乗り物を乗りこなす。
「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による
魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
○固有スキル
嵐の航海者:B
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
ただし、彼の指揮力を以てしても、第一回航海時にはその前例のなさ・過酷さが故に、船員たちが反乱寸前の状態になったとされる。
不屈の意志:C
あらゆる苦痛、絶望、状況にも絶対に屈しないという極めて強固な意志。
彼の場合、その対象は「自分の夢の実現を阻むあらゆる困難」と定義される。
問題に対する瞬発的な抵抗力というよりは、「決して諦めない」という継続力に通じる在り方。
そう────諦めない限り、夢は必ず叶うのだ。
コンキスタドール:EX
スペイン語で「征服者」を意味する。
大航海時代、航海の果てに未開地を征服した者のスキル。未開の地への侵攻、支配、略奪、
奴隷化などの手際を示す。
厳密には、航海の結果「アメリカ大陸」を征服した者こそをコンキスタドールと呼ぶ向きもあるが、
その源──「スペインからの征服者」という概念を最初に発生させた者として、コロンブスはこのスキルをEXランクで有する。
『新天地探索航』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大補足:200人
ハッハァッ、辿り着いたぜェ! 信念と夢の果て、お宝だらけの新天地によォ! 野郎共ォ! 錨を降ろせェ! ファッハッハァ!
今度は何が掴めるのかねぇ? クッフハハハハ……ウハハハハァッ! 考えるだけでワクワクが止まんねぇ!
『新天地探索航』!!
サンタマリア・ドロップアンカー。
最も有名な最初の航海が結実したもの。
彼の乗っていた旗船サンタマリア号が出現。接岸(陸地のど真ん中であっても)し、そして──彼の指示に従い、為すべき事を為す。
これは「サンタマリア号よ、錨を下ろせ」という、船長としての略奪開始命令である。
彼は敬虔なキリスト教徒であったとされているため、おそらくは偶然であろうが……
「サンタマリア・ドロップアンカー」は「聖母マリアよ、クソをたれろ」というスラングだとも解釈できる。
ゲームでの性能は敵全体に強力な攻撃+クリティカル発生率をダウン(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>。
モーションでは地面からせり上がる台にコロンブスが舵輪を接続させることで発動。
いきなり地面から水飛沫と共にサンタマリア号が出現すると、コロンブスが指し示した方向へ船から無数の錨が射出。縦横無尽に錨が走り敵を蹴散らす。
因みに舵輪は戦闘モーションで振り回している鎖の先に付いている。つまりは武器と兼用している。
なお宝具で放たれるサンタマリア号の錨はコロンブスにとって「俺の夢の象徴」と高らかに叫ぶ代物。
「この島で下ろせば健康な原住民の奴隷が待っている!この島で下ろせばガラス玉と金の交換が待っている!さぁて、そしてこの島では!?ワクワクが止まらねぇ!」
と叫び賛美している。
◆真名:クリストファー・コロンブス
「新大陸発見」や「コロンブスの卵」で知られる冒険家。
大航海時代、
キリスト教圏の白人として初めてアメリカ海域に到達した人物であり商人。
偉大な冒険家というイメージとともに、良くも悪くも生粋のキリスト教徒にして
奴隷商人であり悪名高き征服者の代表格…
つまるところ近代のキリスト教圏、ないしヨーロッパ諸国がかつて持っていた負の側面を大いに持ち合わせている。
彼が西回り航路の着想・確信を得たのは1480年頃。
しかしそのための費用集め・パトロン探しが難航し、実際に出発できたのは1492年のことだった。
1492年、ついにコロンブスは旗船サンタマリア号・ニーニャ号・ピンタ号の3隻で大西洋を横断。
不安がる船員達に反乱を起こされる寸前でアメリカ海域へ到達し、サンサルバドル島を発見した。
目的地へ到達したコロンブスが最初に行ったのは──
そこにいた原住民から価値あるものを略奪し、彼らを奴隷として連行することだったという。
新天地を発見した彼を止めるものはもういない。
すぐに第二の航海も行われ、次々と新たな島が発見されていった。
勿論、コロンブス率いるスペイン人たちによる原住民に対する殺戮・陵辱・略奪も、留まるところなく───
◆コロンブスの実像
世間一般では「アメリカ大陸の発見者」とされがちであるが、大陸には既に原住民たる人間が彼らの文化・文明を持って暮らしていたため「新大陸の発見者」とは呼べない。
おまけに彼より遥か昔にバイキング達がアメリカ大陸に到達しているのでヨーロッパ人として初めてアメリカ大陸に辿り着いたというわけでもない。
正確な業績を言葉にするなら「大西洋航路の発見・確立者」と呼ぶのが正しい。
加えて彼の実像は輝かしい冒険家や新大陸の発見者などではなく、
南北アメリカ大陸へ赴いた「征服者の先駆け」「奴隷商人」として歴史に深く刻まれている。
アメリカ大陸に辿り着いたコロンブス船団の面々は西インド諸島にて、無知に付け込んだガラス玉と黄金の交換といった不公平極まりない取引のみならず、
現地住民からの略奪、現地住民の奴隷化、黄金強奪のための住民の拷問や大量虐殺を繰り返した。
しかしコロンブス自身は黄金にしか興味がなく、船員の暴虐に完全スルーを決め込むばかりか嬉々としてそれらを実行。
手記には先住民達に対し以下のような感想を書き記していたとか。
彼らは武器を持たないばかりかそれを知らない。私が彼らに刀を見せたところ、無知な彼らは刃を触って怪我をした。
彼らは鉄を全く持っていない。彼らの槍は草の茎で作られている。彼らはいい身体つきをしており、見栄えもよく均整がとれている。
彼らは素晴らしい奴隷になるだろう。
50人の男達と共に、私は彼らすべてを征服し、思うままに何でもさせることができた。
欲望の赴くまま殺戮と略奪を繰り返しアメリカ大陸の富を奪い続けたコロンブスは無事スペインに帰還。
帰還したコロンブスを歓迎して宮殿では盛大な式典が開かれることになるが、
コロンブスは航海に先んじて、発見地の総督職、世襲提督の地位、発見地から上がる収益の10分の1を貰う契約を交わしており、
この取り決めに従い、コロンブスはインディアンから強奪した金銀宝石、真珠などの戦利品の10分の1を手に入れることに成功。
また陸地を発見した者には賞金が王から与えられるとされていたのだが、コロンブスは自分が先に発見したと言い張り、これをせしめている。
こうして莫大な富と名声を勝ち取ったコロンブスは、その後続けて第二回航海を計画。船団を率いてアメリカ大陸に侵攻した。
アメリカ大陸に再上陸したコロンブスの船員はコロンブスが病に臥せているのを見るや欲望のまま暴走を始め、
窃盗、殺人、強姦、放火、拷問を駆使して、インディアンたちに黄金の在処を白状させるべく大虐殺と破壊を繰り返した。
結果コロンブスが快復するまでに、5万人以上のインディアンが死亡することになるが、
病から完全復帰したコロンブスが手を付けた最初の仕事はなんと船員の略奪の組織化。
コロンブスの手で統率・組織化された船員は、数百人の装甲兵と騎兵隊、訓練された軍用犬からなる一大軍団に変貌。
彼らはコロンブス等スペイン人が持ち込んだ疫病に倒れ無抵抗となった先住民を襲って効率的な略奪と虐殺を始め、結果数千人単位の虐殺を引き起こす。
このコロンブスが指揮した略奪部隊の暴虐と戦略は、後の10年間に渡るスペイン人の先住民虐殺及び植民地支配のモデルとなったと評されている。
更に彼らの殺戮行為は行き当たりばったりのものであったようで、とりあえず手当たり次第に奴隷と黄金を奪ってしまおうという魂胆であった模様。
またコンキスタドール達の殺戮は単に「娯楽」として行われていたものも多く記録され、先住民を斬り刻んで殺し賭けをするなどの行為を平然と行っていたという。
後にコンキスタドールの残忍な略奪を告発する書籍を執筆したキリスト教の宣教師ラス・カサスは、コロンブスの偉業自体は認めつつもその所業については批判の対象にしており、インディアス破壊の発端になってしまった事を嘆いている。
当時のコロンブスは「キリスト教を信仰しない奴(≒先住民)はろくでなし」という価値観が主流だった当時のヨーロッパにおいてさえ「いくらキリストを信仰しない愚民共相手とはいえ、アイツのはさすがにやりすぎ」と非難されていたのだ。
まとめると、史実のコロンブスはインディアンから自由、財産、土地、尊厳、その他ありとあらゆるものを略奪し、その上遊び半分で大量虐殺にまで手を染めた正真正銘の極悪人なのである。
国家の権威を笠に暴虐と非道の限りを尽くしたコロンブスだったが、彼のあまりに行き過ぎた行為は最大のパトロンであった女王イザベルの不興を買うことになる。
まあ女王に「虐待したら面白いリアクションをする遊べる奴隷」なんてものをプレゼントで送りつけた時点で自業自得な気もするが
更にスペイン本国でも彼のあまりの所業を糾弾する動きまで勃発。
晩年は原住民や入植者による反乱を抑えきる事ができなかった事で査察官に逮捕された結果全ての地位を剥奪され、彼の名声と栄光は失墜。
扱いも冷遇され、名誉挽回となる4度目の航海は失敗に終わり、帰国後は病気に侵された末に故郷スペインで病死。コロンブスの生涯は幕を閉じた。
なお新大陸の開拓の立役者となったコロンブスだが、死ぬ最期まで自らが発見した島をアジアだと主張し続けたという。
だがコロンブスが確立した先住民への搾取の手法はスペイン軍に受け継がれ、その非道な所業も体系化。
より効率的な搾取と略奪が行われ、更に娯楽目的の先住民殺戮も継続して行われたという。
こうして略奪と殺戮を繰り返した結果アメリカ先住民の人口は激減することとなり、
先住民をとっ捕まえて奴隷にしようにも先住民がそもそも居ないという状態に。
そのため、足りない人手はアフリカ大陸から連れてきた黒人奴隷で賄うという、大陸開拓の背景を考えれば本末転倒な事態に陥ることとなった。
◆本来の性格
純然たる我欲に満ちた、金が大好きなチョイ悪(極悪)オヤジ。
すべてにおいて自分の欲を優先させ、金を手に入れるためならいくらでも頑張れるし、いい人のふりすらできる。
例え悪党や外道でも同情しそうな哀しい過去や悲壮な生前を持つことが多い型月世界の悪党であるが、
コイツの場合型月世界では希少な、特に悲しい過去や同情すべき境遇など微塵もない正真正銘のド外道。
比較的生前やサーヴァントとして召喚された際の性格が美化されやすいFateの英霊達の中で、
生前が全く美化されず、性格も史実通り外道のまま描かれているという異色の英霊である。
記憶を失っていた頃や猫を被っていた頃の卓越したリーダーシップやポジティブシンキング、状況によっては己の命すら躊躇なく博打の担保に置ける度胸と胆力は紛れもなく本物。
しかしその性根は他者を『己に金と名声を与えてくれる手駒』としか見ておらず、
目的を達するための己の行動は全て良いことだと認識しどんな非道な行為も嬉々として実行する強欲極まりないエゴイスト。
奴隷を好むのも「奴隷=自分に手っ取り早く莫大な利益(金)を与えてくれる存在」という理由から。
一方で、凌辱エロゲとかでよくいる奴隷商人のように奴隷を露骨に性欲のはけ口として扱ったり、奴隷を個人所有して支配欲を満たしたりというような欲求は薄い。
あくまで彼にとって奴隷とは「他人に売って金を得るための商品」でしかない。
要は金と権力が大好きで大好きで堪らない俗物である。
人心掌握に長けた狡猾な合理主義者でもあり、目的のために配下を動かすためならあらゆる手段を使ってでも人心を操作・管理することに長ける。
利用できるものはなんでも利用し、自分の欲望と夢を叶えるためには他者や恩人をも平然と騙すなど目的達成のためなら如何なる手段も厭わない。
臆した船員に対しては如何なる手段を用いてでも前に進ませるように仕向けるのがコロンブスの基本理念である。
ただしこの能力は当時の船長にとって重要なスキルであり、こういった狡猾さは一団のリーダーとしては必要不可欠なので一概に悪いとは言えないが、
コロンブスの場合持前の異様なポジティブさもあって極めて悪質なものと化している。
なおその肝心のアガルタでの船員であるレジスタンスの面々は「自分がアガルタを手に入れるための手駒」としか見ていない。
それどころか自分を慕い従順に命令に従い続けるレジスタンス達のことを内心では嘲笑している始末である。
現代的な知識がない訳ではなく、他宗教に敬意を払うことや「奴隷制は悪いこと」という風潮が当たり前となった現代の価値観を理解・把握していながら、
「でも便利で価値あるものだから続けよう」という思想の元、己の価値観を一切顧みない。
正確に言えば「(まあみんなそう言うよなあ)」と知識としては理解できるが、「(でも金になったし便利だったぜ?)」というように受け入れることを拒否している状態にある。
おまけに記憶を失っても性根は全く変化を見せず、
記憶を取り戻した後と取り戻す前の行動指針は全くブレていない。
記憶を失った状態でも下種な笑みを浮かべて
エレナを桃源郷から追い落としている。
しかし部下のレジスタンス達が死んだ際の哀しみは本物。大粒の涙も流すが……
あ、あんたを信じて死んだ仲間だって……いっぱい、いるのにっ……!
ああ、そうだな。まだ使える労働力が一銭の金も残さずにポコポコ死んでいった。心が痛むぜ。
だが、俺は俺の夢を諦めないぞ?
教えたとおりだとも──諦めない限り、目的地には必ず辿り着く!
と、涙の理由も最低であり、おまけに持前の前向きさもあり己の目的の過程で死んでいった部下を顧みることは皆無。
それどころか己に対する批判や糾弾についても「この中で一度でも“金が欲しい”と思わなかったヤツだけが、俺に石を投げろって話さ!」
と言い切って一切意に介さない所か、完全に開き直っている。
コロンブスがクズなのは記憶などが原因なのではなく、ただ元々の性根が救えないほど腐りきっている。ただそれだけの話である。
正しく最低最悪の外道であり、
マシュですら
「最低です」と彼の本性に嫌悪と怒りを隠さなかった。
そしてサブタイトルで、本性を露わにしたコロンブスに付けられた渾名は『奴隷王』。
己の私利私欲の為に数多の先住民達を奴隷に貶めて暴虐の限りを尽くし、彼等の財を略奪し続けた男に相応しい渾名である。
唾棄すべき最低の下衆でありながら、
「これまでの人類史の常識をぶち破り、己の力だけで人類の『新時代』を文字通り切り拓いた男」として、成し遂げた功績
“だけ”を見ればコロンブスは紛れもなく大英雄のソレ。
人理への貢献度や功績の凄まじさもあり
ドレイクからも別格扱いされている。
だが
「随分と物騒」と評した上で、
「アタシの大先輩、商人としちゃ一流だが、人間としては最悪の爺様」と呼び、扱い的には
完全に海賊。
アン&メアリーも彼のことを尊敬しているが、
「『大陸の常識』を奪った海賊の大先輩」と、やっぱり海賊として評している。
ちなみに
アストルフォと
デオンについてはその外見もあって高く商品価値を見出している。
曰く
「そういう趣味の人間に大ウケだろうしよ?」買います。
その他、FGO以前に
氷室の天地でもさらっと言及された人物であり、
主人公である
氷室鐘は彼のことを
「真性の悪鬼外道」とこき下ろし、
「このコロンブス野郎!」という罵倒まで飛び出す始末である。
「俺は儲けたい!お前たちも儲けさせてやる!どうして金を出さねぇんだ!」と10年以上も叫び領主や国王を説得しながら、貴重な長い月日を欲望を叶えるために捧げた執念の男。
彼はそれほど自身の計画と夢に確信を持っていた。
もちろん口八丁手八丁、欲を満たすためなら嘘や誤魔化しも厭わず、最終的に自分が最大利益を得るためなら己の欲を隠すこともする。
コロンブスは何をもって人類史に英霊として刻まれたのか?
それは力でも能力でもなければ、不可能な偉業を成し遂げたのでもなく、ただ誰よりも諦めなかった単なる『諦めの悪さ』に他ならない。
諦めの悪さだけで歴史に名を刻んだ彼の根幹にある「信念を貫く力」の素晴らしさは、きっと誰もが認めるところであるが………
……問題は、そこに善悪という枠組みがまったく関与しない事である。
◆カルデアでの扱い
俺はコロンブス。クリストファー・コロンブスだ。
さあて……今回の航海にゃ、どんなお宝が待ってんだろうなぁ?
こんな人物だがカルデアの召喚には対応している。
カルデアに呼んではいけない類の危険人物である事には疑いようはないが、召喚された後は過激な面は鳴りを潜める。幕間によると普段は荒波立てずにマスターに忠実に従い、穏便にカルデアのサーヴァントとは接している。
ただし「人の奴隷…ゲフン、仲間に手ェ出してんじゃねぇ!」と語るように、他者を奴隷扱いする性根は微塵も変わってない。
また話が合わない者とはいざとなれば殺し合いも辞さないことを示唆したり、新たな場所で略奪する気満々だったりと強欲ぶりと腹黒さは健在。
なお彼にとって卵の底を割って立てるのは邪道らしく、三日三晩かけても普通に立てるらしい。
理由としては「諦めなきゃあ、いつか立つってことを示したほうがよっぽど有益だろう」とのこと。
ド屑の癖に言うことは無駄にかっこいい
好きなものには「金と地位と名声!んで、それを生み出してくれるお宝だよ」と語り、
嫌いなものには、真名隠し時同様「言うことを聞かない船員」を挙げる。
人手不足になりかねないため大っぴらに殺すことはしないというのは同じだが「いよいよ邪魔となれば抹殺することも厭わない」という裏の本音を明らかにしている。
このように上述の通り本質は生粋のリアリストにして合理主義者。
絆礼装ではいい船の条件として「無事に目的地に辿り着けるのが最高の船。そうじゃねぇのがゴミ船だ。決まってんだろ?」と断言することからもその思想は伝わってくる。
強欲な気質も健在で、聖杯の事を知ると、それがどんな『お宝』になるのか腹黒い笑みで興味津々な態度を取る。
聖杯にかける願いは勿論「金と快楽」。マスターには金稼ぎの相棒として接する。
金を稼がせて気持ちよくしてくれるマスターはいいマスター、倫理や正義にうるさいマスターは悪いマスター。
基本損得勘定で動くため、カルデアに召喚された場合、逆らっても益がない事を理解している事と人類史が焼却されては金どころではないため、仕方なく協力する。
しかし隙あらば自分の欲望は果たそうとする。
加えて海賊、商人、悪党の顔を持つと同時に、結果と夢しか見ない生粋の享楽主義のギャンブル狂としての顔も有する。
自身を「夢追い人のサーヴァント」と称するように、自分が追い求めたい夢に対しては非常に真摯。
仮にマスターがかの西回り航路に匹敵する『価値あるもの』をコロンブスに提示し、それがコロンブスにとっての夢だとも認識したならば、例えその夢が人理修復や世界平和、果ては世界征服であろうともマスターに協力を惜しまず、必ずマスターと共にその夢に辿り着くため尽力する。
例えその夢の結果の善悪の是非を問われても、コロンブスは「知ったことか」と鼻で笑って意に介さない。
ただしそんな自身が心を開いたマスターであっても己の欲望のためなら平然とマスターを悪巧みのダシに使い自分の利益を得ようとするため、やはり悪党なことに変わりはない。
単純な善悪の二元論では決して割り切れない非常に人間臭い俗物らしいグレーな英傑である。
霊基再臨の衣装は船長服→船長服+インディアンからの略奪品+鞭→悪趣味なまでに豪華絢爛な黄金製のプロテクター
というように彼の生前の行為を彷彿とさせていくような姿になっていき、
最終再臨となると、不敵な笑みと共に黄金と財宝に囲まれ、
貧乳黒髪ロングの美少女と爆乳金髪ショートの美女のバニーガールに挟まれ卵を食べさせて貰っているコロンブスの姿が現れる。
酒池肉林を体現したかのような構図であり、その光景と風格は最早★3とは思えないレベル。
尚絆を上げるとマスターを「相棒」と認め、
ハッハー! マスター、お前は俺の最高の相棒だぜェ!
これからもたっぷりおいしい思いをさせてくれよな!
と最高に下衆い満面の笑みを浮かべてマスターに接してくる。
加えて真名隠し要素追加に伴い、自分の真名も知らぬまま信用し隙を見せれば、マスターの寝首を狩ってカルデアのサーヴァントや利益を奪い取る気満々という新たな一面が追加。
よりカルデアでの信用のならなさが増した。
おそらく己の本性も知らずに信用したマスターの方が悪いというスタンスなのだろう。
コロンブスに反逆を起こさせることなく協力関係を結ぶためには、彼の真名と本性を知り、その上でコロンブスの価値観を許容しながら上手く付き合わなければならないという、
厄介さという点ではアルターエゴ化したキアラとどっこいどっこいである。
◆ストーリーでの活躍(2)
アガルタに召喚された時点で記憶を完全に失っていたコロンブスであったが、
人格自体には全く変化がなかったこともあり、アガルタを己にとっての理想郷だと確信。
三人の支配者達が君臨する状況を打破しアガルタを掠め取るべく、生前の頃と何も変わらない思考回路と欲望のまま暗躍を開始する。
最初に安全な拠点を求めて桃源郷に辿り着くが、そこで遭遇したのがカルデアから呼ばれていたエレナ・ブラヴァツキー。
念願のアガルタに辿り着いたことに大はしゃぎするエレナと遭遇すると口八丁で彼女に取り入り、協力者の地位を勝ち取ると、
オオ、ありがとうよ。じゃあ俺への協力として──
そうだな、まず死んでくれや。
パァン
っ……な、ん、です、って……?
俺はこの安全な隠れ家をいただく。邪魔なお前は消える。
うーん、実にいい協力関係だ。感謝するぜ! ハハー!
エレナの慧眼と明晰な頭脳を見抜いていたコロンブスは彼女を初対面の段階で野望を妨げる邪魔者と認識。
即座にエレナに不意打ちの鉛弾をぶち込み、重傷を負わせて川に叩き落として排除。
まんまと桃源郷を強奪すると次は新たに己の手駒となる兵士を求めてアガルタで虐げられる男たちに目を付け、彼らの鬱憤に付け込み焚きつけて懐柔。
レジスタンスという名目の兵士に仕立て上げることで戦力を確保すると、
以後は上述の通りカルデアのマスターが到着するまでの間アガルタでのレジスタンス活動を繰り広げていた。
ここまで書けばもう察しが付くだろうが、本拠地であった桃源郷を焼きレジスタンスを絶望に叩き込んだのもコロンブスの仕業である。
そして終盤。
エルドラドのバーサーカー打倒の喜びに沸くマスターの隙を突いた
暗殺を実行しようとするも、
そもそも彼をフェルグスを始め仲間の英霊達が軒並み信用していなかった(&真名を知ったダヴィンチちゃんに悪人であることをリークされた)こともあり暗殺が失敗したと見るや、
「善人ばかりだからバレないとタカを括ってた俺が間抜けだった」と自らの目論見が甘かったことを素直に反省。
本性を現すと
顔をどこぞのラスボスのごとき表情に変貌させてアガルタでの己の野望を吐露する。
その目的はアガルタの支配・掌握。そして生前の時と同様アガルタの女たちを奴隷として売り捌くこと。
男の子種を胎に入れれば成人した強靭な女が無限に生まれ、おまけに支配者の意思に全ての女が従うというアガルタの環境は、
『奴隷』という商品をこよなく愛するコロンブスにとっては理想郷であった。
(脱出不可能の地下空間で奴隷の買い手が見つかるとも思えないが……そこは‘‘諦めないで’’脱出を試行錯誤するつもりだったのかもしれない。が、生前のコロンブスは4度目の航海を‘‘諦めなかった’’にも関わらずフランスに見放され、失意の死を遂げていることから、脱出出来ずに詰んでいた可能性も高い。)
彼の思想や行為を糾弾したマシュに対し、
アア? ンなのはわかってんよ。だがそれは、今のこの時代ではそうなってる、ってだけだろォ?
だが、俺はそれが良しとされる時代に生きて、今でもその価値観に基づいて動いてるってだけだ。
だいたい、ギリシャ人もローマ人もアラブ人も。つまりはお前らんトコにいる名高い英霊達も!
生前は澄まし顔で奴隷を使ってたに決まってンだぜ!? ローマ皇帝もファラオもその筆頭だろうが!!
『今の世はそうなのか、じゃああえて肯定して使うのは止めておこう』──と考える英霊と。
『今の世はそうなのか、でも便利で価値あるものなのは変わらないから続けよう──と考える英霊。
そこにどんな差がある? 誰が善悪を計る?
だって俺は最初から、自然に、それが当たり前なんだぜ?
と語って自分の所業が生前散々糾弾されたことを棚に上げ、カルデアの英雄達を引き合いに出し自分の思想と行為を正当化。ヤロウ……タブー中のタブーに触れやがった……。
桃源郷も同時期に訪れていたエレナを騙し討ちで排除して掠め取っていたことを嗤いながら吐露すると、
アガルタを「俺のための奴隷たちが集まる夢の王国」とまで断言。
更に自身が船員の退路を断って無理矢理進軍させるため桃源郷に火をつけた犯人であることや、レジスタンスの人々を最初から奴隷としか見ていなかったことを暴露し、
理想の国建国の邪魔者となるカルデアのマスターを排除するため、隷属させたメガロスを使役しカルデアと交戦に移る。
激戦の末メガロスは行動不能に陥り、自身も著しく消耗し戦力を失ったかに思われた。
だがコロンブスは足掻きとばかりに隠し持っていた玉手箱を使い、メガロスを再起動させようと目論む。
しかしその瞬間何処からともなく一発の矢が放たれ、コロンブスの玉手箱を撃ち落とす。
…………あ?
玉手箱に、飛んできた矢が当たって……遠くに転がってったっ?
『だ、誰が?』/『殊勲の一矢だ! お手柄!』
……当たるなんて思ってなかったけど。
諦めずに、やるべきことをやってみたら……なんとかなったみたいだ。
ああ。本当に、諦めないのは、大事だった。
船長──あんたが言ったことだぜ。
こ、の……値段もつかねぇ駄奴隷がぁっ! 非常食のネズミ以下の価値だぞテメェェェ!
コロンブスの計略を阻止したのは英雄でもカルデアのマスターでも怪物でもなく、これまで彼が熱心に教えを説き指導してきたただの一般人の部下の反乱であった。
部下を奴隷扱いして見下し、利用し続けていた外道に対するこの上ない因果応報を受けたコロンブスの手元から玉手箱は転がり落ち、
コロンブス自身もサーヴァントでも何でもない有象無象の一般人が反逆を起こし、自身の策を台無しにしたという事実を理解し激昂。
しかしその隙を突かれてフェルグスにより致命傷を負わされたことで敗北する。そして……
クソ……畜生、め……神よ……!
許してくれ。アンタにもらった幸運ってヤツを、俺は無駄遣いしちまった……!
ああ、だが、俺は、諦めねぇぞ。
次に喚ばれたときにゃあ、どんな金儲けを……どんな宝の山を、探してやろうかね。
楽しみだ。ああ、楽しみじゃねぇか……ハハ。ハッハッハー……!
キリスト教圏の人間らしく幸運を無駄遣いしたことを神に懺悔しながら、
だが己の今までの所業には一切の懺悔や謝罪、反省を述べることもせず、ただ只管に己の欲望と野望に燃え、新たな次のお宝を夢見て高笑いと共にアガルタから消滅した。
◆イベントでの活躍
その本質的な悪辣さや本編でのはっちゃけぶり、主人公やエレナを騙してからの暗殺未遂といった所業から当然ながらプレイヤーからの心象は賛否両論。
扱いが難しいのもあるのか、イベントへの登場は長らくなかったが、
2018年バレンタインで、彼が普段カルデアでどのように過ごしているかの言及がなされる。
- 主人公から「何もしてませんね?」と軽くチェックが入る程度には警戒されている
- これに対して「“何もしない”ように努力している。せいぜい獣耳の女王と会話したり、金ピカの英雄王を遠くから眺める程度だ」と意外なほど殊勝な態度を見せる
「俺はおまえさんのサーヴァントなんだからよ。そいつは忘れちゃいねぇさ」と述べており、契約を真っ当に遵守する意思はあるようである。
ただしチョコを渡された際には感謝の意を示しながらも
「まったく、まさかカカオがこんなふうに……気づいてりゃ……」とろくでもないことを呟いてたりするので、今なお本性は据え置きで、予断が許されない状態なのは変わっていない。
チョコへのお返しは
「俺にとっての正しい形にはさせてもらった」という言葉に違わぬ
「支え無しで、底が潰れることもなく直立した複数個のゆで卵」という何とも彼らしいものである。
普段笑って流すだけの逸話を、律儀にも現実に実行して否定みせる様は彼の「どれだけ時間がかかろうが、何度失敗しようが、努力し続ければ夢は実現する」信念の証明でもあった。
バレンタインイベント「繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン」では、直接の登場はないが「ピジョン・レポート」で何度か言及されている。
- 史実でも土産としてカカオの実を持ち帰った経験から、セミラミスのカカオ農園を見て悪だくみを思いついたらしく、ニヤリと笑みを浮かべていたが、
巨大なカカオの実が頭上より落下し、頭を直撃。医務室へ直行となる
- 目を覚ますが、その第一声は『俺は誰だ?』 なんかまた記憶喪失になってるんですがこの人。
- 記憶喪失のままチョコ工場で働き始める。地道な努力が好きだと評されるが、一方で言われるがまま動くゴーレムを見て『労働力……労働力……ウッ、頭が……』と記憶を強く刺激される
- その後うっかりチョコマンドラゴラ収穫の儀式の場を耳栓なしで通りかかり昏倒。
医務室で目覚めたが『何かを…思い出せそうな…どこかに、行かねぇと…』と呻きながらフラフラと歩き去る
- 『そうだ…俺は行かなくちゃなんねぇんだ。まだ見ぬ新天地によぉ!』など言いながらXオルタのマシンにイイ笑顔で密航
- 「風の噂──ユニヴァースでは現在、地球侵略を目論んでいたチョコカビ人間の惑星で一人のスペースパイレーツが大暴れしているらしい」
何やってんだお前。
- しれっといつのまにか地球に帰還してくる。大冒険の果てに記憶は取り戻されていたが『土産はねえよ。チョコカビ人間たちがあんな性質じゃなけりゃなぁ……』と仏頂面で語る。
何やらかすつもりだったんだお前は。
よくわからないが、紆余曲折の果てに一応地球を救った模様。一体何があったのやら。
そして2018年の『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』にて遂にイベント本格参戦。
「素晴らしい同人誌を作るには素晴らしい原稿が必要」という考えの元、
人気作家達に謝礼を支払う代わりにゲスト原稿を書いてもらい、「他人のゲスト原稿だけを集めたアンソロジー本」を売り出すことで一気に大儲けする元の意味での同人ゴロ行為に手を染めた。
きちんとゲスト原稿依頼費を全員に支払っても、差し引きは……。
ハッハァ!笑いが止まんねぇとはこのコトだ!
一応悪質な同人ゴロとは異なりゲストへの謝礼も誤魔化しなしで気前よく支払っているが、
作家への報酬を「同人誌の売れた部数に応じた報酬」と設定せず、そういった細かいことを気にしない面子を選んで依頼し丸儲けを計る辺りコロンブスの強かさが見て取れる。
誰も損をしない、嘘も誤魔化しも違法行為もない。みんなが幸せになる素敵な方法じゃねぇか!
俺は1ページも書かねぇで済むし。
今どき他人を回すだけで金を儲けられるとはなァ。自分は管理職に徹すればいいだけときた!
素晴らしい……ここはまさに夢の国だぜ……。事務仕事ってのも悪くねえ!
一応編集作家としての手腕は本物で、参加した各作家への根回し・交渉自体は地道にやっていたようだが、
あまりにグレーゾーンすぎるコロンブスの行為を見たマシュも主人公は何とも言えない表情になった。
「きちんと定額の原稿料払ったんだから誰も損してない」「編集者が編集に対価を受け取るのは当たり前」と思うだろうか?
しかし、この方式では「例えバカ売れしても、定額払いの原稿料しか著作者には還元されず、後は編集者が丸儲けする」ことになる。
売れるか売れないか事前に予測しきるのは難しいため、定額だと売れなかった場合でも最低限の収入が確保できるため、この方式が一方的にダメという訳ではない。
とはいえコイツの場合目的は自分が丸儲けすることにあるのは明白。
作っている側も生活に困って最低限の報酬は確保しなければいけない…という訳ではない。だって同人だし。
当初は地道な編集家に見えた分、一時は汗水たらして働く姿に好感を抱いていたマシュや主人公の落胆はかなりのものであった。
最終的には毒には毒を、弁舌には弁舌をという理屈で招集されたカエサルの手腕により、著作権、著作者人格権、印税制度など整備された現代の法律を突き付けられたことでコロンブスの同人ゴロ作戦は完全に瓦解。
失った……!すべて失った……!!!!
だが紙一重の勝負だったのは間違いねぇ!
次はもっとうまくやる……! きっとだ!
敗北による失意と号泣の最中、負け犬を獲物とするヤシガニの群れに襲われたところを主人公に助けられたが、ここで案の定再起。
「多くの才能がひとつなぎになった究極のゲスト本」制作の野心に燃える姿を見せ物語はフェードアウトした。
なおここまで書いたが、コロンブスの登場した話はギルガメッシュの霊衣獲得クエストである。
おまけに肝心のギルガメッシュは微塵も出て来ない。
結果ギルガメッシュ関連のクエストなのにプレイヤーからは「実質コロンブスの幕間」「コロンブスの幕間を進めていたらギルの霊衣が手に入った」などと呼ばれる羽目になった。
ちなみにコロンブスが実行した「原稿料を払って他人に書かせた作品を本にして売る」行為こそが本来の「同人ゴロ」行為。
近年よくある「その時々に流行している作品を題材として儲けと人気を得ることを重要視し、その作品への愛情や敬意が全く感じられない頒布物を制作する」行為も「同人ゴロ」と呼ぶが、それは上記の行為から派生したものである。
2020年夏イベの『サーヴァント・サマーキャンプ!』にも参戦。
エピソードの一つ『スマイリング』にて、謎のホテルのスタッフ・テル、謎のホテルの宿泊客・スパルタクスと共に登場した。
ちなみにコロンブスの役柄は
夢を諦めた飲んだくれの客。
古今東西のホラー創作物を題材にした当イベントでは、些細なきっかけから発狂したテル、
元々狂ってたスパルタクス共々、主人公に
笑顔で襲い掛かる役回りを演じた。
ちなみにコロンブスの場合、
主人公に難癖をつけて借金をさせ慰謝料を払わせありとあらゆる手段で金を限界まで搾り取ろうという悪辣な理由でホテル中を追い回した。
ちなみにこのエピソード、
映画「シャイニング」のパロディであり、タイトルを含め「シャイニング」を意識した演出があちこちにある。
続く2021年では、なんとイベントのキーキャラクターに大抜擢。
このイベントではなんと量産されており、高笑いを上げながらカルデアに襲い掛かる恐怖の光景を作り出した。終盤ではカルデアのコロンブス本人も登場し、襲い掛かってくる量産型コロンブスを迎え撃つ(ついでに生け捕りにして商品にしようとする)カルデアコロンブスというカオスな光景が展開されている。
さらにストーリーには過去の可能性の姿として美少年姿のコロンブスリリィが登場しており、その将来の姿との落差に頭を抱えるショタコンマスターが続出した。
2024年バレンタインイベでも、まさかのイベントのキーキャラクターに大抜擢。
しかし、普段とは全く異なる服装であり、顔芸をしたり「ハッハーッ!」と笑い声を上げる行動は一切せず、財宝を見ても控え目な反応を示すが、その正体は...?
【人間関係】
「ったくよォ……あんなとこで、やっぱり奴らの奴隷でもいいか、なんて諦められちゃ困るんだっつーの。」
「おまえらは最初っから、俺がここを手に入れるための手駒だったんだからよ! 勝手に持ち主を変えんじゃねぇ!」
コロンブスが生前率いていた部下たち。上の発言はアガルタの部下達に対してのもの。
生前はしょっちゅう部下に反乱を起こされたり、思うように動いてくれなかった事が多かったようで、マイルームでは嫌いなものに「反乱を起こす部下」を挙げるほど。
そのため、航海日誌を二重に書いたり適当な理由をつけて「陸地は近い」とこじつけて士気を維持したり、
どうしても命令を聞かない船員が居れば人手不足になるのも承知でその者を抹殺するなど、船員のコントロールには色々苦労していたようだ。
英霊になった後も生前の経験から「船員=反乱を起こす奴等」という考えが定着していた分、
新たに出来たアガルタの部下が反乱を起こさなかったことには内心驚きだった模様。
コロンブスの最初の航海でピンタ号を指揮していた船長。
エスパニョーラ島沖で突如ピンタ号に乗って勝手に何処かへ行って行方不明になっており、絆礼装では彼の存在を諦め口調で語っている。
「お前さん、成長すれば肝の太い男になるな?」
「一角の王ってヤツだ。だがまあ──真っ直ぐすぎて、騙し討つのは簡単そうだがよ?」
自身の主義主張を否定せず聞こうとするフェルグスに対しての感想。
幼年期のフェルグスの資質を看破し素直に称賛した上で、彼の欠点を見抜くなど単なる俗物ではないことが分かる。
「こんな状況で飛び込んでくれるとはな。いいお仲間さんじゃねぇか。」
「もちろん大歓迎だぜ。おまえさんたちはそういう趣味の人間に大ウケだろうしよ?」
「その価値、猛烈にプライスレス! いや値段はつけてもらわにゃ困るんだが! ハッハー!」
マスターの危機を救うため乱入してきた2人を見ての評価。
他人を商品としか見ていない本性が露骨に隠しもしないが、2人の勇敢さを素直に高評価するなどフェルグスの時同様人を見る目はある模様。
見目麗しい2人に対して見下さず優秀な商品として値踏みする辺り商人として思考や発想は柔軟。
言っていることは最低だが。でも買います。
「俺の国は! 新天地はすぐそこだ! さあ、錨を下ろせ、錨を下ろせ!」
「おまえにふさわしい役目だぜ! 神すら捻り殺せる、力自慢の大英雄くんよォ!」
アガルタにいた頃は「巨英雄」となったヘラクレスを最大の戦力になりうる最高の奴隷として兼ねてより狙っており、
制御下に置き本性を表すと嬉々として下僕扱いしている。
ダ・ヴィンチちゃん曰く「ホニャララに刃物、奴隷商人に大英雄だ。手に持たせてはいけないものの筆頭だよ」。
「あれが万能の人かよ。噂で名前くらいは聞いたことがあったが、あんなんだったか……?」
同世代を生きた人物としてダ・ヴィンチの存在は一応把握していた模様。
ただし面識はなかったのか、特に生前の事に詳しく言及することはなかった。
それでも人為的な女体化を成し遂げていたことは知らず、知識との差異に困惑気味であった。
「お前さんはマスターだが、同時に相棒でもあると思ってるんだぜ。失望させねえでくれよな?」
「分かってきたみてえだな。俺たちは同じ船に乗って同じ新天地を目指してる相棒みてえなもんよ。さあ、全速前進だぜマスター!」
敵だったころは仲間として振舞いながら、用が済んだ瞬間本気で抹殺しようとしてくるなど悪役ロール全開であったが、
召喚されると意外とマスターのことは「マスター兼相棒」と認識し、叛意を見せず穏便に接する。
ただしマスターに従うそぶりを見せながらも、マスターのスタンスに配慮する代わりに自分の「スタンス」への理解を要求するなどがめつさは健在。
おまけに数多のサーヴァントを従えるマスターを相棒と呼ぶ当たり、コロンブスにとってマスターとは「奴隷の主」と同意義なのかもしれない。
まあ単純に自分に利益をもたらしてくれる優秀なビジネスパートナーという意味かもしれないが。
なお、誕生日になると「何か欲しいもんがあれば、取ってきてやってもいいぜぇ?」と気さくに話しかけてくれる一面も。ワーイ、ウレシイナー。
彼らからは海賊の大先輩として同類のように思われているが、コロンブス自身は自分は海賊とは微塵も思っておらず、自身の所業を国に認められたれっきとした合法行為として認識。
海賊行為に対して苦言を呈する。
ただし金は大好きなので宝島などへの興味は深々。
彼女たちの儲け話に対して興味津々。何か美味しい商売の話には積極的に関わる姿勢を見せる、
一方で彼の行為が金を生むことから一時は商人仲間として見られたが、
彼の本性を知ったミドキャスは彼を「享楽主義のギャンブル狂」「良くも悪くも金を動かしそうな気配」「放っておいてもカルデア経済に関わってきて商機を無茶苦茶にされる」と評し涙目になった。
カエサルには前記した通り同人ゴロ行為を得意の弁舌で潰されている。
商売人として優秀な才覚を見せるコロンブスだが、確実に儲けることを重視する両名と比べると欲に弱く、多く稼ごうとするあまり計画に穴があく傾向にある。
同人ゴロを含め、彼の儲け話はだいたいその穴を突かれて失敗している。
生前の所業を知った彼らに悪人と断されたがやっぱり本人は自分は悪人ではないと否定。
しかしアーチャーには彼の本心を見抜かれており、裏で利益目当てで互いに利用しあう関係になった。
コロンブスは悪巧みについては否定しつつも、儲け話につながるなら首を突っ込む姿勢を取っている。
◆余談
そのあまりにポジティブすぎる性格と自己中の極みみたいな本性から、付いたあだ名は「ドリカムおじさん」。
インパクトのありすぎる変幻自在の顔芸の嵐から強烈なインパクトをプレイヤーに植え付けており、
一部のマスターからは妙な支持を得る一種の愛されキャラとなっている。歪んではいるけれど。
真名判明後、アタックモーションで上述の変幻自在の顔芸を時々するようになり、
スキル使用のモーションでも、茹で卵を口に放り投げて食った後に顔芸をしながら「ハーッハッハー!」と笑い声を上げる事がある。
更に余談として、SNSで話題になったこのフレーズに、ドリカムのおじさんの方こと中村正人氏が反応するという一幕も。
現在アメリカでは、1492年10月12日にコロンブスによるアメリカ大陸への発見および到着したことを祝う「コロンブスの日」という祝祭日が存在する。
…が、毎年この日になるとネイティブ・アメリカンの団体により全米各地で抗議行進やデモが行われ、現在でもこの祝日の改名を求める抗議運動が繰り広げられている。
2020年には、差別反対のデモ隊によって全米各地のコロンブス像が破壊されるという事件も起こっている。