レジスタンスのライダー

登録日:2017/07/12 Wed 01:08:00
更新日:2025/05/20 Tue 14:29:50
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もしかして → レジスタンスの仮面ライダー


ハッ──いい言葉が聞こえてきた気がするぜ!

生きてるかい、おまえさんがた?

生きてるんなら諦めんなよ、もうちっとだけ頑張りな。諦めなきゃあ。たいていの事ァ何とかなるもんさ!


Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント
クラスはライダー。1.5部『Epic of Remnant』の第二シナリオ『伝承地底世界 アガルタ』のキャラクターのひとりである。
実装初期はボイスリストで視聴できる真名解放前台詞は戦闘時のボイスのみ。
召喚可能条件もあって真名隠し要素やマイルーム会話、召喚、霊基再臨等の真名解放前台詞は存在しなかったが、2017/7/30のメンテナンス後は真名隠し要素と一緒に追加された。


ILLUST:元村人
CV:大塚芳忠
身長:180cm
体重:84kg
出典:???
地域:???
属性:???


【ステータス】
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
C B D E EX A


【スキル】
○クラス別スキル
騎乗:B
対魔力:D


○固有スキル
嵐の航海者:B
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。

不屈の意志:C
あらゆる苦痛、絶望、状況にも絶対に屈しないという極めて強固な意志。肉体的、精神的なダメージに耐性を持つ。
ただし、幻影のように他者を誘導させるような攻撃には耐性を持たない。
一例を挙げると「落とし穴に嵌まる」ことへのダメージには耐性があるが、「幻影で落とし穴を地面に見せかける」ということには耐性がついていない。



【概要】

エルドラドのバーサーカー同様事前告知無しで登場したサーヴァント。
レア度は☆3で、ジャガーマン以来久々となる低レア枠のサーヴァント。
ただし実際にガチャで引けるのはアガルタ本編クリア後で、ガチャはストーリーガチャでのみの配布となる。


外見は海賊や船乗りを思わせる装いと白髪、長い立派な白髭を生やし、酸いも甘いも噛み分けた壮年の男性。
大事なのはあきらめない事だと語り、くじけそうになっている仲間の肩を叩いて鼓舞する。
その顔から余裕が失われる事はない。不敵な笑みが消える事はない。

──彼は知っている。
進み続けてさえいれば、望む場所には必ず辿り着けるのだと。


アガルタに召喚された際に記憶を喪失しているため自身が何者か理解できておらず、
サーヴァントでありながら宝具すらも使えないなどアガルタのサーヴァントの中では間違いなく最弱。
ただ「何をすべきか」は本能的に理解しており、本能に従って行動を開始。
アガルタ南方の密林にある桃源郷を拠点にアガルタの女性たちから逃げてきた男たちを匿い纏め上げることで反抗勢力「レジスタンス」を結成。
彼らを率いて男を欲望のままに虐げ続けるアガルタの三都市の支配者達に対してゲリラ的抵抗を続けている。


【人物】

諦めなければ夢は必ず叶うというポリシーを持ち、性格は非常に前向きで言動は気さく且つフランク。
不屈の精神を持つ非常にポジティブな男だが同時にリアリスト的な一面を持ち、
不利な状況であるのならば敵から逃げることも厭わず、味方の死を悔やみ悲しみながらも目的達成のための前進を辞めることは決してない。

ライダーにとって重要なことは「夢や目的を諦めず、目標に向かって進み続けること」という1点のみであり、
諦めさえしなければ臥薪嘗胆の想いで泥を啜ろうと耐え凌ぐ忍耐強さや、幾度も負けようと許容する器の広さも持つ。
その持前の陽気な明るさと人の良さ、リーダーシップ、熱い情熱もあってレジスタンス達からの人望は厚い。

不夜城のキャスターから「配下の者を自らと共に進ませる力の持ち主」と評されるように、
アガルタに囚われた現代で暮らす何の異能も持たない一般人の男性達を鍛え上げ、
屈強なアガルタの女達に曲がりなりにも抗えるだけの敵になるレベルにまで育て上げたのは間違いなく彼の手腕によるものである。


「あんまり人の下に付くのは慣れてねェんだが……」と愚痴りながらもしっかりとマスターの指揮下に収まっており、お宝や贅沢好きな俗っぽい一面を見せてくれる。
好きなものは船乗りらしく無事航海が成功すること。
嫌いなものには指示を聞かない船員を挙げており、下手に処罰を下して人員不足になる可能性も考え頭を悩ませている。
彼にとってのマスターとサーヴァントの関係は船長と副船長という認識であり、自身も肯定気味。

一癖二癖しかないカルデアの船乗り系サーヴァント達の中では慎重派に位置し、
「馴染んできた頃合いが一番危険なんだがよ。『不幸な事故』、とかな」とマスターに釘を刺すなど、
浪漫や欲に任せてガンガン進む傾向にある船長系サーヴァントの中では結構異色な部類かもしれない。
絆レベルを5まで上げると、

俺達はバッチリの信頼関係を築けてるみてェだな…。

な!しんどい時には、俺をお前さんの名代にして、指揮を任せてくれてもいいんだぜ?お前さんの負担を減らしてやりてぇんだよ……

と互いの信頼の証とばかりにフレンドリーに話しかけてくれる。
自ら好意的にマスターの仕事面の手助けを買って出るサーヴァントというのは、良くも悪くも我の強いカルデアのサーヴァント達の中では実際稀少な部類に入るだろう。


【ゲームでの性能】

カード構成はQ1A2B2宝具Bの高レア枠のライダーによくある構成。
★3ライダーで初のBuster属性宝具持ちという貴重さもさることながら、
Buster強化+宝具威力強化+攻撃力強化と、自己強化バフ全種を単独で持っていることもありそれらが全て乗った宝具の火力は痛烈。
スター獲得も持つためクリティカルも出させやすく、自力でNPまで増やせる上に素のNP効率もそこまで悪くはないので礼装の幅も広い。

「嵐の航海者」は船乗り系お馴染みの全体強化スキル。
自己強化につながるので宝具使用時に発動し、続けざまのブレイブチェインに繋げるのが基本。

「不屈の意志」は自身に1回分のガッツを3ターン付与+NP獲得の複合スキル。
NP獲得はレベル1で10増え、レベル6で20、MAXまで上げると30まで増加できる。
カレスコ1枚持たせておけば開幕で宝具発射も容易く、ガッツも付与されるので生存力の底上げにもつながる。
ただしチャージ時間は「9~7」と相応に長いので連発しようと思うのなら育成は必須。

第3スキルは自身のB強化+スター獲得効果を持った独自スキル。
B強化は3ターンなので火力を長く上げられるなど使い勝手はいい。
スター獲得量は最大15。量はやや少ないがライダークラスということもあり自分に使うのがメインか。


総評すると「☆3になったドレイク」「回復サポートを捨て自己強化に特化した黒髭
スキル育成を重ねれば強烈な火力を出せる上に、低レアということもありコスト面も補えるなど性能は高い。
欠点は呼べるのがアガルタクリア後のストーリー召喚限定であるため、☆3ながら宝具が重ね辛い点。更にはイベントでも濃過ぎるキャラ故に中々扱いにくいのか現状PUされた事は無く、ホワイトデーの男性鯖限定PUでもストガチャと確率的には大差無いので、明確に狙い目と言えるのはライダーのクラス別PU辺りか。
また再臨素材やスキル上げで90個の愚者の鎖に144本もの魔術髄液や新レア素材の「奇奇神酒」まで多く要求するなど育成のハードルも高めな所も欠点。

【ストーリーでの活躍】

劇中では本編第3節にてレジスタンスを率いながら姿を見せ、エルドラドのバーサーカー率いるアマゾネス達に苦戦するカルデアのマスターをサポート。
「アガルタからの脱出」というレジスタンスとしての目的がカルデア側の利害が一致していることもあり、
カルデアに協力的でアガルタの内情を知る貴重な人物としてカルデアと協力関係を結ぶ。
その後はカルデアの作戦に協力し、各都市の支配者を打破するもレジスタンスの損害も甚大。
レジスタンス内に降伏の空気すら漂う中、中盤第11節にて更に本拠地となる桃源郷も何者かの手により燃え尽きてしまい退路も失い皆が絶望に染まっていく。
その時。


だが……だがよォ!だからこそ、俺たちは言うべきなんだろうが!
──だからどうした(・・・・・・・)、ってな。

俺たちはまだここにいるぜ。生きてここにいるぜ。自分の足で歩いて行けるぜ。

だったら、まだやれることはあるはずだろうがよ。

また笑っちまうくれえ当たり前のことを言ってやる。もう一度、何度でも、言ってやる。

終わるまでは、どんなことも、終わっちゃいねぇんだ。

だから、諦めない限り──夢は必ず叶う(・・・・・・・)

他の誰でもねぇ。俺の魂がそれを知ってる。

こうしてレジスタンスを鼓舞し士気を最大まで高め、指導者としての才能をいかんなく発揮。
不夜城のキャスターの助言もあり宝具を限定的に解禁することに成功すると、その見た目通り巨大な帆船を具現化。
一気にアマゾネス達の本拠地「エルドラド」への奇襲を開始する。
…が、作戦は途中で乱入した巨英雄メガロスにより暗礁に乗りかけてしまう。
そんな危機的状況の中、自らの記憶が回復した結果真名を取り戻すと、宝具の真名解放によりメガロスを退ける事には成功する。

しかし一度船が転覆したことで新たな領土「竜宮城」に流されてしまうと、
同じように漂着し、何らかの理由で機能停止していたメガロスを自身の制御下に置くことをカルデアのマスターに提案。
ライダー自身も消滅しかねない博打じみた行為であったが無事制御下に置くことに成功し、レジスタンスは新たな戦力を得て引き続き強襲作戦を続行。
結果作戦は見事成功し、最後に残ったアガルタの支配者の打倒を果たす。

遂にアガルタから全ての支配者が消え、事件も無事収束に向かったその時───。


どうやら、そうみてえだなぁ。
ま、すぐ終わるんだがよ(・・・・・・・・・・・)




その正体は現代の歴史を形作った最大の功労者の一人であり、
今日の人類史成立において極めて重要な役目を果たした人物であり、現代において名を知らぬ者などいないであろう男。
だが今作ではその名声と栄光の裏に隠れた真の素顔を大きく取り上げた存在となっている。
ある意味で「英霊という存在の負の側面の象徴」とも言えるサーヴァントかもしれない。






※注意※



この先には『伝承地底世界 アガルタ』の重大なネタバレが含まれています。








大事なのは追記できそうなときに追記すること。修正できるときに修正することだ。


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最終更新:2025年05月20日 14:29

*1 実際はコロンブス本人も自分が見つけた島がアジアじゃないんじゃないかと薄々気付いていたようだが、それまで散々してきた主張を変えるわけにも行かず、結局「俺はアジアに到達した!」と言い続けたそうな

*2 卵の殻には凹凸があるのでものすごく上手く重心を取れば一応立つ。

*3 厭戦気分がピークに達し、降伏しようとする部下を強引に焚きつけることが目的。なお、この時敵対していたエルドラドのバーサーカーは、抵抗せず降伏する者は殺すつもりでいたため、結果として部下にとってもプラスに働く判断ではあった。

*4 時代や主君、当の奴隷の能力にもよるが、ローマやエジプトの奴隷は決して安くはない買い物だった。またそもそも働かせるための労働力として奴隷が存在している以上、その奴隷を死なせたり働けなくしたりすると労働力不足にあえぐことになる。殺人は人道的にNGというだけでなく、行えば行うほどその地域を貧しくしてしまう側面もあったのだ。しかし、コロンブスが「いじめ抜いて手軽に殺せるオモチャ同然の安い道具」としての奴隷を普及させ原住民を殺しまくった結果、新大陸アメリカは労働力不足に陥り、わざわざ南アフリカにいた黒人奴隷を船で連れてこなければ人手が賄えない事態に陥ることになった。その原因を作ったコロンブスが先の理屈を言うのは詭弁もいいところである。

*5 スティーブン・キング原作の名作ホラー映画。怪物は出てこないが、宿泊した父が発狂して妻と子供を追い回す、じめっとした恐怖を煽る系の話である