超電救助隊HERO(SCP Foundation)

登録日:2025/03/01 Sat 11:48:39
更新日:2025/07/11 Fri 21:50:41
所要時間:約 6 分で読めます







私は、心臓が動かなくて死ぬ筈でした。
でも、HEROに救われたんです。






財団の皆さん、
人類を恐怖から守るのは私たちです。
私たちの組織には、人々を護るための技術と人員が、
豊富に備わっているのですから……。

画像の出典:rkondo_001による財団関連ロゴ - SCP財団
http://scp-jp.wikidot.com/rkondo-001-logo 2025/03/01



超電救助隊HEROとは人々の平和と安全を守るために結成された、レスキュー組織である!
あと共同コミュニティサイト「SCP Foundation」日本支部の要注意団体でもある!

概要

特撮ヒーローのような超常組織。初登場は2015年。結構歴史のあるGoIである。
この組織の目的は悪党を倒すことではなく、超常技術を使った人命救助や平和維持活動といった現実問題に対する活動である。むしろ特撮ヒーロー的な視点では財団が悪の組織ポジションである。

組織の実態は多くが謎に包まれており構造があまりよく分かっていないが、構成員は現場で働くヒーローの他にスーツなどを提供する技術者と指示を出す上層部がいると思われる。

元ネタは戦隊ヒーローのように思うが、実は最初の作品の元ネタはメタルヒーローシリーズなので、ヒーロー関係ならなんでもありな団体である。

ヒーロー達は様々な色の目立つスーツを着ていてほとんどのヒーローはそれぞれの色に応じた名前が付いている。特撮ヒーローたちのような芝居がかった口調が多く、ときには薬剤やミームを使ってまで人々の人気を得ようとしている。もはや隠れる気はゼロ。

活動内容はヒーローによって異なり、大抵は専門分野がある。
ヒーローは専門分野毎に消火活動や医療支援などの人命救助を行う「レスキューチーム」、犯罪の取り締まりといった平和維持を行う「ポリスチーム」などに分かれている他、ダークヒーロー然とした分派もいる模様。
要するに色々あるが概ね人助けである。

ヒーロー達は「協力者」や「あの人」と呼ばれる謎の人物に装備を与えられたりサイボーグに改造されており、全員その人物へ感謝している。
それ故に財団から「あの人」について聞かれても、誰一人としてその情報を教えはしない。
ちなみに彼らは末端の構成員なので組織の核心は知らされていないようだ。

ここまで聞くと人類の役に立っていそうだが、なんといってもこの組織のヒーロー達は基本なんかやらかすのである。
ヒーロー本人の過失や装備品の欠陥などで、かえって被害を拡大している節がある。

彼らの素性はまともな奴も一部いるとはいえ、ヒーローにふさわしくない精神性の者も多い。
スーツで歪んだ本性を覆い隠して、ヒーローを演じている側面も見受けられる。

装備品の方も大体特撮っぽいのだが、高い技術水準の割にはなぜか過剰出力だったり安全性に問題があったり様々な問題点を抱えている。装備のせいで頻繁に被害を拡大させたり、ヒーロー自身が命を落としたりしている。いくつかの作品ではスーツは一度着ると脱げないようだ。本当に申し訳ない。

更には、着せた装備や改造された身体そのものがヒーローの人格を乗っ取って動く事もある。
自分が何をしているかを理解してしまった何人かは「もうこんなことをしたくない」「自分の理想と違う」とそれらに拒絶するが、抵抗も虚しく自我を失って凶行に走ってしまう。

結局、本来の目的の人命救助・平和維持にあまりにも失敗しまくっているので、財団は超電救助隊になにか別の、真の目的があるかもしれないと睨んでいる。

メンバー


倒れる人がいる限り、僕らは必ず駆けつける。
命を護れ、命を救え!超電救助隊HERO!!!



所属ヒーロー


特装救命士 トリアージ・レッド/SCP-990-JP

俺の名はトリアージ・レッド! 俺のスーツを修理して、ここから今すぐ解放しろ!

火災現場で消火活動と救助活動を行う赤い装甲服とレーダー付きマスク、ワイヤー射出器と栄養補給剤を身につけた救命士。「フレイムキャンセラー」から「Co2チャージャー」経由で二酸化炭素を出して消火する。
財団に捕まっても敵対的な態度だったが、彼の正義に一人の財団職員が問いかける。
超電救助隊の一作目。名前から分かるように「特捜エクシードラフト」が元ネタ。
名前の由来は救命の優先順位を表す「トリアージ」。

高速心臓再動士 リバーサル・ゴールド/SCP-387-JP

エイド、俺の出番か?
要救助者を確認!ここから近いよ!

金ピカの人型実体リバーサル・ゴールドと金ピカのツルのロボット、エイドフェニックスのセット。電流で除細動を行い、心停止した人を蘇生する事ができる。珍しく人の役に立っていた。救助活動中に見つかり財団に捕まっていたのだが、スーツの仕様でとんでもないことになってしまう。「申し訳ない。」
ちなみにメタタイトルが次回予告と悲惨な現状を表現している。

そんな彼だが、カノン『1998年』にも登場。
財団の第一次オブジェクト指定緩和によって生存し、収容から3年後には超電救助隊の協力を得て装備を外せたが、腕には惨い傷痕が残った。
その後は自身の身に起きた惨事や、同期であったミーレイド・カーキの傷心を目の当たりにしたことから、重大な欠陥を抱えた装備を運用する超電救助隊への抗議活動を開始した。
同僚たちの目を覚まさせるために反旗を翻したものの、着用者を殺しかねない装備が数多く、それも平然と運用されている実態は想像だにしていなかったようだ。

超援調理師 ミーレイド・カーキ/SCP-509-JP

クッキング・コンバーター起動!待ってろよ!今メシを食わせてやる!

飢餓・貧困支援を役職としていたヒーロー。飽食の時代の日本を離れ、貧しい国や紛争地域を中心に活動していた。
物体を破砕・吸収して料理に変換する装置『クッキング・コンバーター』を装備しており、有機物が材料なら、たとえ生ゴミからでも食べられる料理を作れる。
しかしコンクリートや金属製品などを材料に使用すれば、石灰製の料理やガラス混じりの液体プラスチックカレーなんて代物が出来上がる。

日本の山林地帯で一人彷徨い続けている姿で発見され、救助活動への消極的で疲弊した様な態度とPTSDに近しい言動を取っていた。
しかし中の人の意識とは無関係に、空腹の人物を検知するとスーツが活性化し、そのへんにあるものから料理を作って無理やり食べさせにかかる。
かつて紛争地域で子どもたちに食事を作って振舞っていたそうだが、だんだん使える食材や物質が少なくなっていき、やがて彼は……

そして前述していた通り彼もカノン『1998年』で、リバーサル・ゴールドや新聞記事での言及という形で登場。
彼とは候補生時代の同期であったようで、海外からの任務から意気消沈した状態で帰還し、そのまま失踪してしまったことが幾度となく語られている。
一部の記述によると発見されるまで約12年もの間、行方をくらませていたとの事。

余談だが、彼が収容されたその後の出来事と事案を描いたTaleでは、ある日の夕食時に食品の 保存性 処分へ対する許容性 に訴えかける効果を持つとあるSCPオブジェクトと偶然にも"摂食"し……

名称の由来は恐らく『meal(料理)+aid(支援)』の造語だと考えられる。

瞬間脳腫救命士 ドレナージ・ホワイト/SCP-1099-JP

治せるよ。だって私は、ヒーローなんだから。

日本全国の脳腫瘍患者のもとを訪れていた女性のヒーロー。多分ドジっ娘
白いワンピースに近しい装甲服と、脳内で謎のチップと接続されているグラスモニター、コンパクト型のステルス迷彩装置を装備している。
患者と自分の額を数秒間触れ合わせることで、患者の体から腫瘍を完全に消すことができる。なお、その腫瘍がどこへ行くのかというと……?
その真実を知った時、ちょくちょく見られるドジっ娘描写にも寒気がしてくるだろう。

Tale「ダークヒーローの目覚め」では幼少期にヒーローになるきっかけが生まれた過去と彼女が知ってしまった真実、後述するとある"同期"との関係性が明らかにされている。

+ 彼女が受け止めた『真実』ともう一つの『未来』
ドレーン・チップの機能と欠陥部

ホワイトが活動を始めて間もないある日、彼女は脳内の「ドレーン・チップ」について、開発担当者の一人からある秘密を教えられる事となる。
それは"転移能力を使用した後に移動する物品を、チップ内部の、容量不明の拡張空間に蓄積する"機能の存在。
そして、"チップには排出・処分機能が無く、許容量を超過するとチップ内部のポータルが決壊し、蓄積物の逆流によって装着者が即死する"という衝撃かつ悲惨な事実だった。

この事実を知る者たちの反応は様々だった。
上層部はあえて黙秘し装備を適合させ、開発チームの男はこの残酷な事実に悲しんだ。
同期の『シノビ・ネイビー』は絶望し、共同で救助活動を行った際、救助隊への怒りと苦しみを露わにしながら、何も知らないであろうホワイトに警告した。
だがネイビーの想像に反し、ホワイトは開発チームからチップの秘密を打ち明けられており、その危険性を知ったうえで救助を続けていた。

彼女を突き動かすのは、摘出困難な悪性脳腫瘍に苦しんだ過去と、病室に現れて自身を救ってくれたヒーローへの憧れ。
腫瘍を切り裂いたヒーローの剣で脳には癒えない傷がつき、今も時折体がふらついてしまうが、ホワイトにとってはそれすらも、あのヒーローが確かにいた証としてどこか誇らしくあった。
そのヒーローへの憧れの為に、どんなに自身の脳が傷ついても、たとえ最期が決まってしまったとしても、尽きるはずだった命で患者を救い続けると決意していたのだった。

『ドレナージ・ホワイト計画』の告発

そして彼女もまた、カノン『1998年』の世界線でも登場。
財団フロント企業の「信濃中央新聞社」が、匿名の超電救助隊開発チームメンバーにより持ち込まれたという『ドレナージ・ホワイト計画』の資料を公開したことで一躍話題となる。
前述したドレーン・チップの致命的欠陥をはじめとする非人道的な内容に、超電救助隊への批判は強まり、ホワイト自身も、助けようとした脳腫瘍患者から説得され、身柄を保護された。
その後、モニターとチップを除く装備は解除され、一連の事件を契機に設立された超常組織被害者救済基金の被支援者第一号として、治療の為に渡米する予定との事。


余談だが彼女のヒーローネームのドレナージの由来は排出を意味する医療用語。

事故再発防止講習士 クエスチョナー・モーブ/SCP-1790-JP

驚かせちゃったかな? 怪しい人ではないから安心してね。今日は君に大切なことを聞きに来たんだ。

見た目は中肉中背でスーツ姿の30代男性だが、正体は精巧なロボット。超電救助隊HEROのメンバーによって救助された人物の元へ概ね30日以内に出現する。
そしてその人物に向けて「事故の状況はなんだったか」、「事故の原因はなんだったか」、「どうすれば事故を起こさずに済んだか」を質問していく。
それによって事故の再発を防ぐのが目的と思われるが、時にその行動は人を追い詰めることにもなる……。

児童保護救助士 ピディアトリクス・シルバー/SCP-1848-JP

俺のようなヤツがまだまだ居るはずなんだ。俺はそんなヤツらを放っておけない。

恋昏崎(静岡県内の異空間)のローカルヒーローを自称するヒーロー。
日本刀を持っていたりヘリコプターを呼べたりする。が、他の隊員と異なり、ヒーローショーの公演の傍ら児童を誘拐していた。
なぜか日本生類創研に凄まじい敵意を抱いている。
かつて超電救助隊に所属していた神速小児救命士ピディアトリクス・シルバーとそっくりで、別人らしいが赤の他人というわけでもなさそう。
ピディアトリクスは小児科という意味。

超速救命瀉血戦士 ソニック・デブリードメンター/SCP-1860-JP

私は人の為正義の為、血を流す事を悔やまない!

珍しく色名を冠さない名前を持つ医療系ヒーロー。Tale「ダークヒーローの目覚め」では銀の鎧と血の色に近しいグローブを纏っていたとされている。一部シルバーと被ってない?
患者に麻酔液を噴霧した後にフック状の刃物を突き刺し、外傷を残さずに患部・病巣を切除・摘出する能力を持つ。
その能力で医療行為を行なっていたようだが、例によってその施術は無理矢理な摘出によって後遺症を残す杜撰なもの。それを指摘されてなお、本人は「それでも……それでも、生きていられるならばそれで良い…俺は、そう思っている!」と豪語して憚らなかった。
しかしある時から、彼の行動パターンが変化しはじめ……?

なお上記Taleでは同じ医療系ヒーローであるホワイトと過去の活動事例において関係があった事が描かれている。

THE 戦闘員 巡回機動捜査官 ライダー・モノクローム/SCP-1878-JP

本官は市民の平和を守ってみせる!例え、この身が砕けても!

全身を覆うラバースーツと、その上からヘルメット、捕縛用ワイヤー、ゴム弾拳銃等の装備を身に着けたヒーロー。
その名の通りバイクに乗ってパトロールをし、暴走運転車を止めて運転者を警察に突き出すなどの活動をしている。
また、「SCP-1878-JP-B」と呼ばれるザコ敵と同時に出現し、このザコ敵を退治して去っていく。
そして……超電救助隊HEROを巡る物語の、闇の一端を担う存在。
キャッチフレーズでもある「例え、この身が砕けても」が意味することとは……

児童加虐者断罪戦士 ジャッジング・バイオレット/SCP-2031-JP

他のメンバーは人々の命を救うが、俺たちは子供たちの心を救う。

児童に暴力を振るう犯罪者に鉄槌を下すダークヒーロー。犯罪者を断罪し、腕についた装備の異常性を用いて死に至らしめていたがために本部から除名処分を受けた。
主な装備としては探知アンテナとモニター付きドローン、そして触れた対象年齢の人物を児童犯罪に用いた手法や犯行に基づいた手段で自動的に殺害する異常性が付与されている腕部アーマー。

児童に私刑の一部始終をドローンのモニター経由で見せることで正義を教えていると語っていたが、収容下に彼は自らの正義を揺るがす残酷な事態に直面する。彼が求め、信じていた「正義」の在り処は……

天命潜入捜査官 オルレアンズ・アイボリー/SCP-2381-JP

私はヒーローよ、やってやるわ。

人間を昏倒させる光を放つ能力と、感情に働きかけるミーム災害能力を用いた潜入捜査を行っていたヒーロー。
その能力で暴力団事務所や悪徳企業などに構成員として侵入し、情報を警察に横流しして内部崩壊させる、という産業スパイのようなことをやっていた。本人によれば予知能力もあるらしい。
彼女をヒーローにした開発者によれば「とんだ厄ネタ」だそうだが……?

特殊詐欺撲滅闘士 エリミネーション・バーガンディー/SCP-2750-JP

だからこそ僕は許せないんですよ。人を騙して嘲笑う奴らが。

えんじ色のスーツを纏った、特殊詐欺(オレオレ詐欺など)の阻止を専門とするクライムファイター系ヒーロー。
電話を傍受した上で割り込んで被害者に「この電話は詐欺だ」という旨の警告をしたり、詐欺の受け子を自前の装備で捕縛するなどの活動をしていた。
被害者に手渡し、郵送などで自作らしき啓蒙チラシを配るのも特徴。
人を騙す輩が許せないと語る彼だったが、財団が被害者を装い接触した事で不都合な真実に気付いてしまい……。

余談だが彼が配っていた啓蒙チラシは財団目線からすれば単なる資料にしか過ぎなくとも、日常生活を送る我々一般人からすれば結構役立つ内容で報告書の資料で載っている一例は、現実で渡されても何ら違和感の無い程高い完成度となっている為是非一度本家サイトへ目に通してもらう事をオススメする。

+ 文字起こし版がこちら

合言葉は『ヒーロー』

独り暮らしは狙われやすい!
行っちゃダメ!ATMへの誘導!
老後の蓄え詐欺から守ろう!
教えるな!暗証番号絶対秘密!

この折り込みを読んで皆さんも詐欺撲滅!

超電救助隊HERO


神速精神療法士トランキライズ・シアン/SCP-2856-JP

さぁ早いところやっちゃお。
わかった。恭輔、今兄ちゃんが助けてやるからな……。

青緑色のスーツを纏った、対象の精神を癒す力を持つヒーロー。
割と珍しい事に大した欠陥も無ければ脱げないなんて事もなく、装着者も五体満足という安心仕様。
また、お供として犬型ロボ「フロイト」を連れている。
現在はフロイトを含めた装備のみが収容され、装着者は記憶処理の後に解放されている。
収容時の装着者である重川恭輔氏曰く、元々は何者かに殺害された彼の兄である重川岳斗氏が使っていた装備であり、フロイトと共に人助けをしながら兄の仇を探していたとの事だが……?

悪党撲滅闘士 マスクド・クリムゾン/SCP-2387-JP

ワタシが提供するのは無償の隣人愛さ。対価は貰わない主義でね。

深紅の装甲服とモニター付きの仮面を身につけた、英雄口調とマントが特徴的なヒーロー。
特定の活動分野を定めていないようで、指名手配犯の捜索や犯罪者に対する私刑行為の他、他の隊員との共同作戦など、多岐に渡る活動を行っている。
活躍の場を選ばず、それでいて見返りを求めない謙虚な態度など、その姿勢は正しく スーパーヒーロー を体現した存在となっている。

そんな彼だが、正体は要注意団体の一つ『アニメキャラクターと結婚するための研究計画局(通称:PAMWAC)』のとあるユーザーと見られている。

余談だが彼の全体的な情報の元ネタとなっているヒーローは『スーパーマン』と『スパイダーマン』、『仮面ライダーライア』ではないかと考察できる記述がいくつか存在している。

超流消防士 リヴァイアサン・アズール/SCP-3161-JP-B

この世界にヴィランはただ一人!注目を浴びるのはこの私だけでいい!
世の中はシンプルじゃないんだ、俺みたいなヒーロー見習いがいてもいいだろ。

空色の装甲服を纏い、消火活動に従事するヒーロー。背中のタンクの水を、ノズル付きの手甲から猛烈な勢いで発射する。
元々別個にオブジェクトとして指定されていたとある女性(SCP-3161-JP-A)と共に、暫定的に「SCP-3161-JP」として統合されている。

SCP-3161-JP-Aは、自身のアカやフケから人型の戦闘員を生み出す能力を持つ、蓮の花を基調とした服装を身に纏う悪の怪人「デッドストック」。
アズールは消火活動と人命救助をメインに活動するが、デッドストックが悪事を働くと、その場合にアズールも現れて彼女と戦闘員たちを"洗浄"する。

胸糞ものの多い本シリーズの中では珍しい、正統派ヒーローテイストのいわゆる「燃えるSCP」。
ライダー・モノクロームも登場するため、読む場合は先にそちらから目を通すのがおすすめ。

余談だが彼もカノン『1998年』の世界線に名前のみ登場しており、レスキューチーム解散に伴って、活動休止を宣言している事が確認されている。

内部関係者・番外ヒーロー


PoI-7532

いいですか。人類を恐怖から守るのは私たちです。

SCP-1971-JPにて初登場。
所属ヒーロー達とは違う黒いビジネススーツを着用した謎の男性。超電救助隊の組織運営に関わる人物だと思われる。詳細は不明だが空間移動や逆探知、スーツのシステム操作が可能。映像記録としては2017年頃にストックされていた装備を盗んだとある別組織の構成員へ接触及び拉致・勧誘を行ったり、某日に職務放棄をした構成員へ職務に対する注意と尋問・再復帰の促しを行っている様子が確認されている。財団の事は明確に敵対存在として見ているようで、初登場時のインシデントにて監視カメラ越しに警告を行なっている。

特装救命士 トリアージBLACK

命は平等ではない。救われるべき命と、そうでない命がある

トリアージ・レッドの前日譚を描いたとあるTaleにて初登場。
レッドと同じ外見の黒い装甲服を着用し、記憶処理能力や戦闘力、対人用に改造したと思われる超電救助隊製の拳銃型薬剤投与装置「メディカルブラスター」を二丁装備した正体不明なダークヒーロー

どうやらバイオレットや後述するネイビーの様に人命は平等ではないといった価値観を持っており、被災者の救助だけでなく犯罪者や異常存在に対する殺害行為を中心的に行っている様で実際、SCP-1878-JP-Bの被害に遭った被災者を救助する一方で犯罪を犯した被災者は1人残らず処刑し、レッドへ火災事故で瀕死状態になっていたマフィア構成員2名を前述の装備で殺害する様子を見せつけその後対峙した事もあった。
更には財団を悪の組織と称して存在を認知しており、当の本人も個人だけでなく集団で活動しており、元々レスキューチームに所属していたと思われる情報が挙げられていたが、詳細は未だに謎のままとなっている。
トリアージブラックとは四段階で示されるトリアージタグの中で、優先度が最も低い色。明らかに処置を施しても手遅れな場合や既に死亡した場合に付けられる。

シノビ・ネイビー/PoI-8523

同士よ、君の力が必要だ。

事件記録-2031-JPにて初登場。
名称の通りステルス機能付きの装甲服と忍者刀、煙幕弾、脚部の加速装置等の忍者の様な装備で身を包む元ポリスチームのダークヒーロー。前述されたバイオレットの先輩であり、離反・除名などの経緯を持つ隊員達が集うダークヒーローの一派をまとめ上げる中心人物であったらしく、事案記録以前から個人的な装備の開発や犯罪者へ対する私刑行為、被害者の精神ケア、異常存在の始末や別組織の潜入などの活動の指揮を行っていたとの事。しかし前述の事件にて意気消沈していたバイオレットへもう一度活動に協力して貰う為に説得を試みた際に……

ちなみに余談だが、とあるTaleにて彼の前日譚が描かれているのだが、何やらドレナージ・ホワイトとソニック・デブリードメンターとの間で深い関係があったそうな……?

緊急重機救命士 パワーアーム・オレンジ/SCP-████-JP


両腕に「大型アーム」なる装備を付けたパワー系ヒーロー。
名前からして重機をモチーフとした災害救助ヒーローと思われる。
どういう訳か財団はこいつを収容するに辺りSCP-1878-JP-Bの襲撃を二度も受けており、二度目には多数の収容違反や死傷者も出す程のインシデントに発展、彼らに連れ去られてしまう。
その後は超電救助隊HEROの運営組織に奪還・回収されたようだが、装着者が死亡したにも関わらずスーツが暴走状態にあり、已む無く封印された模様。
しかし更に後、今度は彼に酷似した実体が財団を襲撃し……?

神速小児救命士ピディアトリクス・シルバー/SCP-T5HM-JP


先述した「児童保護救助士」の方のシルバーと非常にそっくりなヒーローで、本名は片倉銀矢。かなりの古株ヒーローらしく、25歳の頃に入隊しそれから66歳になるまで活動していた。
ややこしいのでこれ以降は「神速小児救命士」の方を初代シルバー、「児童保護救助士」の方を二代目シルバーと呼称する。
二代目シルバーと同じく彼もある理由からたくさんの子供を拉致していたそうで、なんとその数5000人
当然ながらそんな凄まじい誘拐犯を財団が放っておくはずもなく、100回以上もの戦闘を経てようやく確保。一時期はSCiPとしてとあるセルに収容されていた。
しかし、ある収容違反に紛れて脱走して故郷の恋昏崎へと帰還。そのまま超電救助隊HEROを脱退し、71歳で病死するまでは本業の小児科医として働いていたという。
そんな彼がなぜ子供を誘拐していたのか、そしてその子供はどこに消えたのかというと……?

二代目シルバーの装備は初代シルバーの後継機らしく、どれも初代シルバーが使っていた物の上位互換めいた性能を持っている。

パペティアー・ラベンダー

その双子は私の子だ……!!私の元にいるべきなんだ!!!!

日本支部サイト-81██で発生したとある事案を描いたTaleにて登場。
名称の通り藤色の装甲服を身に纏った女性のダークヒーローであり、指先に搭載したワイヤー経由で接続した生物へ対する洗脳と肉体の操縦を主な能力としている。
オブジェクトに指定された双子の娘を奪還すべく、本隊を裏切り財団へ襲撃を仕掛け、SCP-774-JPの肉体部分を洗脳・操作して収容セルと施設内部を片っ端から破壊しては財団の職員や機動隊を負傷させ、サイト機能を半壊滅状態まで追い込んだ。

しかし彼女の犯行手段と性格と娘たちの過去回想から見るに、束縛的かつ一方的な言動で物事の為に手段を選ばない側面が見られる。
その様は、保護者よりも児童虐待者に近しい不穏なものだが……?

鮫殴打海上救護士 セイバー・ディープブルー/SPC-CN-2021


SCP-1848-JPのページ内リンクから見ることが出来る恋昏崎新聞社のWebニュースにて初登場。初代シルバーとは親友同士だったらしい。
初代シルバーの訃報に対して悼むコメントを残しているようで、明言されてはいないがおそらく彼もかなりの高齢。
名前から察するに海難事故への対応を得意とするヒーローと思われるのだが、なんかすごく特定の魚類への殺意と攻撃力が高そうな胡散臭い肩書が目を引く。

……その正体はやっぱりサメ殴りセンターの刺客。主な仕事はサメ殴りと海難救助(その際に救助対象を襲ったサメ殴りも含む)。
サメ殴りセンター内部でのコードネームは「SPC-CN-2021」。「CN」だが中国支部とは何の関係もない。
センター所属の一流の殴打エージェントにして超電救助隊公認のヒーローなのだが、そのスタイルに関する意見の相違……ぶっちゃけて言うと見た目がただのおじさんというあまりにもヒーローらしからぬヒーローだったために「改善」と称して代替わり。
だがサメ殴りセンターはどうにも改善内容を履き違えており、ビジュアルを指摘されればイケメンをあてがい、戦法を指摘されれば発勁を繰り出し、活動内容の狭さを指摘されれば森林を飛ぶように泳ぐ「森海鮫」なる珍獣を殴りに行き……と迷走。
その後も代替わりを繰り返し、現在は五代目。果たしてその勇姿とは……?

ちなみに初代ディープブルーに上記の改善点を指摘したのが初代シルバー。
つまり初代ディープブルーと初代シルバーは面識があったという事で、恐らく彼の訃報にコメントを寄せたのも現行の五代目ではなく初代の方のディープブルーだろう。
……となると「竹馬の友」というのもちょっと怪しくなってくる。訃報にかこつけた便乗マーケティングだったのかも?

そして、色々とネタじみた人物だが初代ディープブルーの戦闘能力については間違いなく本物である。
その強さたるや、特別な装備無しで海面を高速ダッシュし、拳で海を一時的に吹き飛ばし、執拗な殴打でバケモノじみた鮫を木っ端微塵にするほど

失敗作 超電戦士 一号/SCP-3509-JP

みんなを、守る、正義の、HERO……

かつて超電救助隊が設立されて間もない頃に開発計画が行われていた甲殻類の能力と超人的な力を持った昔から人々を守り続ける『ヒーロー』になれるはずだった改造人間。
適合手術と制御が失敗し、計画が凍結し存在意義を失った怪人ともヒーローとも似つかない『それ』は本来使われる予定だった資料・小道具・相手や改造に用いられたサンプル・手術器具と共に計画の拠点だったとある山荘へ捨て去られる。

そしてそのまま時が流れ、通信や技術が発展した現代にて、ネット掲示板でのとある怪談スレへ目星をつけ、その山荘と場所の情報を入手した財団職員達が調査へ向かいそこにあったのは あったかもしれない『未来』を形にした残骸 『夢』と目的をただ一人追い続けた『成れの果て』 と……

装甲機動補導員 アレスト・コバルト /SCP-████-JP

私刑行為はこの国の秩序ごと乱す許されない行為だ。
ポリスチームが易々と口にしていいことじゃないぞ、気を付けろ。

Tale「ダークヒーローの目覚め」にて初登場。ケープ状の装甲服と「アレスティック・バインド」と呼ばれる捕縛ワイヤーを装備した、ポリスチームのヒーロー。
シノビ・ネイビーの先輩にあたる人物であり、共に窃盗事件の解決や暴漢の捕縛などの任務に務めていた。
しかしネイビーの初任務を終えて暴漢を警察へ引き渡そうとしていた際に、彼から『犯罪者を警察へ送る事への不満』『犯罪者の退治が根本的な解決なのでは』という趣旨の意見を述べられた際に前述の台詞で叱責するなどと、ネイビーとは一部対立する面があった。

SCP-2878-JPの報告書においては、脚注で言及される形で登場。
財団にナンバリングされているようだが、既に収容状態にあるのかなどの詳細は未だ不明である。


外部関係者

+ 一部記事のネタバレ注意

「博士」

次はかっこいいヒーローがみんなの家に届くかも?その時になったらみんなで楽しもうね!

ご存知ワンダーテインメント博士のパチモノにして、悪意100%な腐れ外道。人を苦しめるためなら酩酊街を騙って罠に嵌めるなんて事もやらかす日本支部随一の胸糞生産装置。
その暴れっぷりからとあるクールを追求する芸術テロリストにも敵対視され、本家本元からもカウンターとしてメタ能力を持つリトル・ミスターズを送り込まれている。

胸糞が多い超電救助隊にも当然ながら関与しており、実はいくつかのヒーローはコイツによるパチモノ版リトル・ミスターズ絡みの
存在。うち一人は純粋な被害者だが、もう一人はよりにもよって「博士」の悪意を受け継いだが如し悪辣な人物。冷徹に、そして狡猾に自身の独善的な「正義」を遂行する。

ただし「博士」が超電救助隊HEROの創設者や黒幕という訳では無いようで、「博士」からすると数ある取引先(オモチャ)の一つでしかない模様。

THE コスプレ ██ ██ /SCP-3161-JP-A

私も、変身したい。そっちの定義ならヒーローじゃなくてヴィランだけど。

前述されていたリヴァイアサン・アズールのパートナー兼ヴィランとして活動している怪人『デッドストック』本人で、元コスプレイヤーの日本人女性。
承認要求から『博士』に改造される事を受け入れ、その後は回収目的で『THE戦闘員』から追われる身となっていた『THEコスプレ』の張本人。

身体改造時に使い古された『相棒』の亡骸を用いた影響で皮脂に垢が分泌されやすい体質になっており、その効果も相まって戦闘員を生成するには好条件であり、以前に自身の承認要求の為にコスプレイヤーとして活動していた際にはカメラマンや照明を担当させていたとの事。

ちなみに生成した戦闘員は体積の増減や人型のサイズ間隔を本人の指示一つで急速に操作する事が可能であり、この能力がとある事案時にアズールにも財団側にも大きく貢献する事となる。

コーラム・ヒグビー/PoI-6942

ああ、クソ…… あんたらは本物の悪魔だ。

前述されていた救助隊装備の盗難を行った人物の正体であり、
要注意団体である『ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード』の海外支部構成員として所属していた成人男性。ネットでの偽名は"8a55fAc3"。

彼は以前から財団にネット上でもオブジェクト作成関与においても目星を付けられており、実際にもSCP-1014-JPの作成・改造へ関与していたり日本国内へ入国したその後の行動のおおよそを監視されていたが、彼が持っていた能力である軽度の現実改変能力で暗躍していた模様。

そして彼が収容後初期の頃のインタビューにおける盗んだ装備の言い訳として「日本の特撮ヒーローへ憧れて自身で自作した」と話していたが
良くも悪くも正義感ときっかけは本物であり、恐らくもう少しやり方と方針が違えば強引な形ではなく二重スパイとして活躍できていたかもしれない。

ハンドルネーム "スーパーヒーロー"

そうかよ。もう。スーパーヒーローが僕だって?やめてくれよ。
まずは本名でも聞くか?ふざけんなよ、クリムゾンの仮面どころかスーパーヒーローの仮面まで剥がそうってか。

前述していたマスクド・クリムゾンの正体でありながら、関与が疑われていたPAMWACに所属する特撮・なりきりを専門とする青年。
超電救助隊のマスクド・クリムゾンとしての『ヒーロー』とPAMWACの構成員としての『表現者』の二つの立場と仮面を持っている。

どうやら彼の思想においてこの世で一番美しい存在は『創作物』であるという解釈を持っており、超電救助隊の工作員という立場に
なった元々の目的も周囲から卑下されてきた自身の印象と人格を超電救助隊の創作物として染め上げて愛される存在へ変わる願いを
叶える為であったと語っている。

しかしある時彼が『表現者』としての活動をしていた際にとある同僚と思われるユーザーから彼の思想と活動における理想論を完膚
なきまで論破されると同時に路線変更の提案をされた事で絶望しマスクド・クリムゾンとしての活動を無許可で休止してししまい、
当分の間は救助隊所属以前のPAMWACの活動とコスプレイヤーの仕事のみを続ける様になっていった。
+ そうして理想を諦め『ヒーロー』の仮面を捨てた彼は

悪党撲滅闘士 マスクド・クリムゾン バージョン2/SCP-2387-JP


安心せよ!全ての邪念を捨て、再び親愛なる隣人として、
これまで以上に最高の英雄として、このワタシが活躍するのをお見せしよう!

助けてくれ 違う 僕はここだ


何と一部前述していた通り無許可の活動停止に目をつけたPoI-7532によって粛清と再編成を兼ねて彼の人格をモニター部分の内部へ閉じ込められた状態で『ヒーロー』としての肉体と『表現者』としての人格を分断されて互いに独立した存在へ変えられてしまったのだった。

そしてその後の『マスクド・クリムゾン』はもう二度と過去のPAMWACの活動をする事無くただ市民の為に戦い続け、剥がされた『仮面』はエイを模した機械の体へ接続されリバースという名のサポートロボットとしてかつて求めていた英雄の姿の自分自身から援護と手伝いを強制的にさせられる毎日を送る事となった。
それらの出来事は皮肉にも当人が望んでいた過去の愛されたかった自身の『理想』と今の夢を諦めた自身の『現実』を両方とも叶える結果となってしまった。



関係するオブジェクト

SCP-555-JP-ヒーロー体操

体操の動きと曲と歌詞のセット。この体操には認識災害があり、超電救助隊HEROという特撮番組を幼少期に見たという存在しない記憶が蘇る。
この体操を認識した人は体操をマスターして時々踊るようになる。健康促進効果はしっかりあるらしい。
ついでにミーム効果を持っているのでどんどん広まっていく性質を持っている。
これに感染した人同士は立場を超えて共感しあい、超電救助隊の素晴らしさを広めるためなら破滅的な行動でもなんでもするようになってしまう。
現在、特別収容プロトコル”モチモチサメのぷるぷるダンス”で対立ミームを広めているものの…。
あとこれのお陰でとある財団職員が成婚した。

SCP-1971-JP-ヒーローの小道具

適切な手順で組み立てると装甲服やバイク、武器等の物品が作成可能な未知の素材と技術が使われた大量の部品。
例として作成した装甲服は一度装着すると脱げなくなる代わりに視認した物品・人物のパラメーターの確認や筋力の増幅などの超電救助隊らしいハイリスクハイリターンで強力な効果を持つ用具を作る事ができる。ちなみに、このオブジェクトが発見された経緯としては何やら別組織と個人的な理由絡みの複雑な事情があったらしいが…?




追記修正は、超電救助隊が大好きなそこの君に頼もう!

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最終更新:2025年07月11日 21:50
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