登録日:2017/12/17 Sun 01:17:06
更新日:2024/08/14 Wed 17:41:22
所要時間:約 6 分で読めます
◆概要
身もふたもないことを言ってしまえば
メリーゴーランド。
パーク内のエリアの一つ・ファンタジーランドに位置しており、ゲートから入って、「ワールドバザール」から見てほぼちょうどシンデレラ城の裏手に設置されている。
2024年現在のスポンサーはユーハイム。ちなみに開園から2006年9月までは森永製菓が務めていた。
『シンデレラ』がテーマとなっており、外周部の装飾には同作の各シーンが描かれている。
なんかフェアリー・ゴッドマザー(魔法使いのおばあさん)の衣装の色が違っていたり、シンデレラ家の馬である「メジャー」が芦毛じゃなくて河原毛になっていたりするけど多分気のせいだよ☆
一回あたりの所要時間は2分程度。
(かなりの大型機ということも相まって)国内の他の
メリーゴーランドと比べて回転数が比較的高めである。
定員は72名とかなりの収容人数を誇るので、他のアトラクションと比べて回転率が高い(
メリーゴーランドだけに)。
ピーターパン空の旅は見習ってほしい
……だが、裏を返せば
ここで30分以上並ばせられるようなら、パーク内の人口密度自体が「そういうこと」となっているため、色んな意味で腹くくったほうがいいだろう。
ファストパスのあった時代で喩えるなら、たぶんその時点で他のアトラクションはほぼ「終了のお知らせ」になっており、人気のアトラクションに至っては待ち時間が軒並み90分超えだと思っていい。
ちなみにこのアトラクションには
馬車はない。
馬、それも白馬だけである。
もう一つ付け加えるとするならば、木馬は一頭ごとに馬具、カラーリングが異なっており、同じものは存在しない。
よく見ると「2Pカラー」、単なる色替えのものもあるのはツッコまない
BGMはバンドオルガンによる演奏……ただ、他のパークのものと若干ながら音が違うようである。
意外なことに、TDLのものは他のディズニー・テーマパークのものと比べて幾つかのクセがあるようだ。
曲目は筆者の確認する限りでは以下の通り。
- ジッパ・ディー・ドゥー・ダー(南部の唄)
- チム・チム・チェリー(メリー・ポピンズ)
- 夢はひそかに(シンデレラ)
- ビビディ・バビディ・ブー(同上)
- ザ・ベアー・ネセシティ(ジャングル・ブック)
- ミッキーマウス・マーチ
- 星に願いを(ピノキオ)
- ハイ・ディドゥル・ディーディー(同上)
- いつか王子様が(白雪姫)
- ハイホー(同上)
- くまのプーさん(くまのプーさん)
- 小さな世界(※別アトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のテーマソング)
この内「チム・チム・チェリー」と「小さな世界」はパーク内の音源を集めたCD「
東京ディズニーランド ミュージック・アルバム」にも収録されている。
デザインを見る限り、メーカーは恐らく
米国の遊園地機器メーカー、Philadelphia Tobogann Coaster(PTC)社と思われる。
◆どーでもいい小ネタ
操作盤はかつては内側の壁に張り付いていたが、2017年の更新で外側に移動したようだ。
オープン当初は「シンデレラのゴールデンカルーセル」という名称だったが、
東京ディズニーシーの開業に合わせ、向こうの同様のアトラクション「キャラバンカルーセル」(後述)に合わせたのかこの現在の名称に変わった。
◆ディズニー・テーマパークのメリーゴーランド
さて、これだけでは短すぎるかもしれないので、
ここからは他のディズニー・テーマパークの
メリーゴーランドについても簡単に解説してみよう。
東京ディズニーシーのアラビアンコーストにある二階建て
メリーゴーランド。
メーカーは恐らくチャンス・モルガン社と推測される。
アラジン……だけではなく「アラビアンナイト」そのものがテーマで、二階部分の外周部の装飾には同作をモチーフとしたイラストが描かれている。
白馬ばかりだったTDLとは対照的に、馬以外にも様々な乗り物(象、ラクダ、グリフォン、黒壇の馬(空飛ぶ木馬)、ランプの精
ジーニー)が配置されている。
そこのハイラルの英傑、あと鳥とトカゲがいれば四神獣揃ってるとか言うな
この中でもジーニーは特に値が張った代物だというウワサ。
たまーに本人が乱入してくるのはご愛嬌だ
そして、こちらには馬車もある(一階部分)。
BGMはバンドオルガンではなく民族楽器。
また、ここのものから制御システムがクラッチによる動力伝達のON-OFFから、
VVVFインバータ制御に移行している。
それ故クラッチによる断続では不可能だったある機能が追加されている。
終了時に起動時の位置で止まるのだ。
起動時の位置で止まるのだ。(大事なことなので二回言いました)
但し特に一階部分では起動・停止時に凄まじいVVVFの非同期音が聞こえるのは目を瞑ろう
スポンサーは開園時は森永製菓が務めていたが、「キャッスルカルーセル」同様2006年9月に撤退。2017年12月からは大和ハウスが務めていたが、「アナとエルサのフローズンジャーニー」を提供するため2023年11月に撤退した。
キングアーサー・カルーセル(ディズニーランド)
本家ディズニーランドにある
メリーゴーランド。
そもそも
ウォルトが「自社作品のテーマパークを作る」という構想に至った理由としては、
「遊園地で娘達が
メリーゴーランドに乗っている間、自身はつまらなさそうに待っている」というシチュエーションから、
「大人も子供も楽しめる遊園地を作ろう」という発想に行き着いたという逸話すらあるわけで、メリーゴーランドというのはディズニー・テーマパークにおいて色々と重要な要素とも言えるだろう。
「アーサー王」と付いているが、テーマとしては「眠れる森の美女」で、内側の回転軸の部分に同作の各シーンのイラストが描かれている。
実は木馬たちには一頭ずつ個別の名があるようだ。
この中でも「ジングルス」は開園当時は唯一の白馬であったものの、
そのジングルスを取り合ってウォルトの娘達が大喧嘩を始めたため、
「……やっぱみんな白馬に乗りたいんだな」となり、結局全て白馬に変えた結果今の姿になったという逸話がある。
また、一頭だけ金歯が入っている木馬があるが、この馬はウォルトの妻のお気に入りだったようだ。
プリンス・チャーミングのカルーセル(マジックキングダム)
ウォルト・ディズニー・ワールドの「マジックキングダム」に設置されているもの。
身もふたもないこといえば、TDLのキャッスルカルーセルの色違い……というかこっちが本家。
名称も開園当時はTDLと同じく「シンデレラのゴールデンカルーセル」だったが、後に現在の名称に改名された。
夫にアトラクションの命名権を取られたシンデレラェ……そりゃ身分で言えば旦那の方がずっと高いけども!
TDLのものの「ほぼ」同型機だが、木馬のバリエーションはこっちのほうが微妙に豊富だったりする。
トリトン王のカルーセル(ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー)
カリフォルニアのディズニー・テーマパークにある
メリーゴーランド。
ここのテーマは『リトル・マーメイド』で、乗り物は魚やイルカなどと言った海洋生物となっている。
ランスロットのカルーセル(ディズニーランド・パリ)
ディズニーランド・パリの
メリーゴーランド。
TDLやWDWのものとほぼ同型機と思われるが、
一番外側の木馬が鎧をまとったものばかりになっている、木馬の鬣が白からブロンドに変わっているなど、
特色はかなり強くなっている。
シンデレラ・カルーセル(香港ディズニーランド)
香港ディズニーランドの
メリーゴーランド。
外装はキングアーサー・カルーセルに似ているが、内部のデザインを見る限りではメーカーは恐らくPTCからチャンス・モルガンに変わっていると思われる。
ファンタジア・カルーセル(上海ディズニーランド)
上海ディズニーランドの
メリーゴーランド。
テーマはディズニー映画「ファンタジア」となっており、
それ故乗り物も同作に登場するペガサスなどが主体。
カラーリングと合わせて多分ブロニーホイホイのアトラクションかもしれない
また
BGMもバンドオルガンではなく
オーケストラアレンジになっているなど、各パークの
メリーゴーランドの中でもかなり個性が強い……というか一言で言って「異色」とも言える存在。
娘達が
メリーゴーランドに乗っている間に、自分自身はつまらなさそうにしていることに問題を感じた人は追記修正をお願いします。
- 驚くほど詳細に記載されてて思わず唸った -- 名無しさん (2019-07-24 16:59:35)
- 製造社まで分かる筆者とか何もんだよwwwww -- 名無しさん (2019-07-25 13:16:41)
最終更新:2024年08月14日 17:41