東京ディズニーシー

登録日:2011/10/30 Sun 20:06:19
更新日:2025/06/02 Mon 01:08:06
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さぁ、冒険イマジネーションの海へ



東京ディズニーシーとは、2001年9月4日に開園したディズニーのテーマパークのこと。
東京ディズニーリゾートを構成する施設のひとつである。

【概要】

最大の特徴は世界で唯一の「海」をテーマにしたディズニーテーマパークであること。
海や水にちなんだ8つの「テーマポート」を巡る、東京ディズニーランドとは違った体験ができる。
また、料理やアトラクション、世界観設定はランドに比べてやや大人向けな傾向にある。アルコール飲料の提供もランドより早く始まった。
もちろん子供も楽しめるけどね!

シンボルはエントランスにある巨大な地球儀「ディズニーシー・アクアスフィア」。

【テーマポート】

メディテレーニアンハーバー

パークに入ったゲストが最初に訪れるエリア。
地中海に面した港町をイメージしており、イタリアやスペインを彷彿とさせる景観が魅力。
アーケードを抜ければ広大なハーバーと、ランドのシンデレラ城と対をなす巨大な活火山「プロメテウス火山」が一際目を引く。時々噴火するが、その煙が何か見覚えのある形に見えることがあるかも?
グルメはイタリア料理スペイン料理が多く、本格ジェラートも楽しめる。
代表的なアトラクションは、世界中の名所を飛んで回る「ソアリン:ファンタスティック・フライト」、ゴンドリエが舵を取り湾内を一周する「ヴェネツィアン・ゴンドラ」等がある。

アメリカンウォーターフロント

イメージは1900年代初頭のアメリカの港町。中には「ニューヨーク」「ケープコッド」「トイビル・トロリーパーク」の三つのエリアがある。
「ニューヨーク」はその名の通り1912年のニューヨークの町並みを再現したエリアで、電気鉄道や、ミュージカルシアター、鉄橋等の時代を象徴するあれこれも趣深い。豪華客船「S.S.コロンビア号」や高層ホテル「ホテルハイタワー」等も存在感を放っている。
ディズニーシー内最大級のグッズショップである「マクダックス・デパートメントストア」もこのエリアにある。
「ケープコッド」はマサチューセッツ州にある同名の村をモデルにした田舎町であり、巷で話題のディズニーベア・ダッフィーのゆかりの地でもある。彼とシェリーメイのグリーティングは連日大盛況。
「トイビル・トロリーパーク」は古き良き移動遊園地をモチーフにしたエリアで、下記の「トイ・ストーリー・マニア!」と合わせてオープンした。
グルメは、サンドイッチやカットフルーツ等のアメリカンなメニューもあれば、豪華なコースメニューもある。
パーク内で唯一和食を食べられる「レストラン櫻」もココにある。味噌クラムチャウダーは美味しい。
代表的なアトラクションは、『ファインディング・ニモ』に登場するウミガメのクラッシュとお話が出来る「タートル・トーク」や、ディズニーシー最恐と名高い「タワー・オブ・テラー」、ディズニーシーでもトップクラスの人気アトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」等。
ショーはミッキーのドラム演奏も見られるレビューショー「ビッグバンドビート~ア・スペシャルトリート~」や、ダッフィー&フレンズが総出演する「ダッフィー&フレンズのワンダフル・フレンドシップ」がある。

ポートディスカバリー

イメージは未来の海。未来といっても、ランドの「トゥモローランド」とは異なり、過去の人々が思い描いていた未来(いわゆる「レトロフューチャー」)がテーマとなっている。
未来的な建物やオブジェが多く、機械的な印象があり、風や波の力を利用した研究が進められているんだとか。
グルメはコレといって統一されている訳ではないが、浮き輪の形をしたエビ入りの中華まん「うきわまん」や、ハンバーグやミックスフライなどの定番の洋食を楽しめる「ホライズンベイ・レストラン」がある。
代表的なアトラクションは、ウォータービークルの予測不能な動きを楽しむ「アクアトピア」、魚サイズに縮む潜水艦に乗って『ファインディング・ニモ』の仲間たちと冒険する「ニモ&フレンズ・シーライダー」等。
かつては巨大台風を撃退しに行く「ストームライダー」が人気だったが、2016年に惜しまれつつクローズした。

ロストリバーデルタ

イメージは1930年代の中央アメリカ。
うっそうと茂る熱帯のジャングルの奥には、呪われた古代神殿があるとか……。
神秘的な石像や壁画が多く、原住民の伝説が残る未開のジャングルを思わせる景観だが、河を挟んだ向かいには探険家達のベースキャンプがある。
グルメは、発掘で腹ペコな探険家達の腹を満たす肉料理や、南米名物トルティーヤがある。
代表的なアトラクションは、有名映画シリーズがテーマのアトラクション「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」*1や、TDRでは初となる一回転コースター「レイジングスピリッツ」など。
2025年7月には、ミッキー達が飛行機づくりに奮闘するショー「ドリームス・テイク・フライト」がスタート予定。

アラビアンコースト

イメージは中東の港。
タージ・マハルを彷彿とさせるゲートを抜けると、アラビアンな宮殿や城下町に出る。
イスラム世界の説話集『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』や、同作を原案とする映画『アラジン』の世界に飛び込んだような町並みで、パーク内で唯一のミニゲームコーナーがある。
1プレイ700円で成功すると大きなぬいぐるみ、失敗してもピンバッヂが貰える。
グルメはイメージ通りカレー等のスパイシーな料理が多い。
代表的なアトラクションは、ディズニーの名脇役ジーニーが活躍する「マジックランプシアター」や、リア充専用「ジャスミンのフライングカーペット」。
シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」のテーマ曲『コンパス・オブ・ユア・ハート』も必聴。

マーメイドラグーン

イメージは映画『リトルマーメイド』をイメージした人魚達の住む海。屋外エリアの「アバブ・ザ・シー」と屋内エリアの「アンダー・ザ・シー」の二つから成っている。
屋内がメインであり、海底には人魚達の街があって、さながら作品の世界に飛び込んだよう。
屋内には子供向けプレイランドや『リトルマーメイド』のミュージカルが見れる「マーメイドラグーンシアター」があり、外には映画の主人公であるアリエルと写真が撮れるグリーティングがあった。おっぱいばっかり見ないように注意な!
グルメは、を効かせたスイーツやシーフードが味わえる。それって共g…
『キングダムハーツ2』に出て来るシーソルトアイスは、ここで実際に売っている物がモデルになっている。
ただし、実物はゲーム中に登場したガリガリ君の様な見た目ではなく、貝殻型の容器に入った一見すると只のバニラアイスだが。
アトラクションは子供向けのものが多く、「フランダーのフライングフィッシュコースター」等。

ミステリアスアイランド

イメージは火山島。フランスのSF小説家、ジュール・ヴェルヌの作品の世界観をモチーフとしている。
プロメテウス火山の麓には謎の天才科学者・ネモ船長の秘密基地があり、火山の中には科学研究所が展開されている。
間欠泉や凝固した溶岩、吹き上がる蒸気が所々にあり、その中を探険するアトラクションがメイン。
グルメは火山の地熱や蒸気を利用した中華料理が売りで、かの有名なギョウザドッグもココで買える。
代表的なアトラクションは、深海を探険する「海底2万マイル」や、地底を探険する「センター・オブ・ジ・アース」*2

ファンタジースプリングス

2024年6月にオープンした、第8のテーマポート。
イメージは魔法の泉に刻まれた物語の世界。中には「フローズンキングダム」「ピーターパンのネバーランド」「ラプンツェルの森」の3つのエリアがある。
「フローズンキングダム」は映画『アナと雪の女王』シリーズに登場したアレンデール王国が再現されており、アレンデール城や、エルサが氷の宮殿を構えたノースマウンテンがある。「ピーターパンのネバーランド」は映画『ピーター・パン』をモチーフとしており、ゲストはロストキッズの一員となって冒険を楽しむことができる。「ラプンツェルの森」は映画『塔の上のラプンツェル』で、主人公・ラプンツェルが暮らしていた渓谷が再現されており、塔から顔を出して歌うラプンツェルを見ることもできる。
グルメはアレンデール城の中で食べられるパイの包み焼きや、森の酒場で食べられるハンバーガーなどがある。
代表的なアトラクションは『アナ雪』の物語を追体験できる「アナとエルサのフローズンジャーニー」や、ネバーランドの冒険の旅に出る「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」、ラプンツェルの「今までで最高の日」を体験できる「ラプンツェルのランタンフェスティバル」などがある。
混雑を避けるため、オープンからしばらくの間はパーク内からの入場にはアトラクションのスタンバイパスの取得かディズニー・プレミアアクセスの購入が必要であった。
2025年3月現在も混雑状況により、上記の入場制限がかけられる場合がある。

【ハーバーショー】

メディテレーニアンハーバーに隣接した広大な海を舞台に水上ショーを上演している。

2025年4月現在、シーズン限定ショーを除くレギュラーのデイタイムハーバーショーは行われていない。
過去には、ミッキー達がハーバーに伝わるダニエラ姫と勇者たちの伝説を再現するショー「ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル」や、伝説の生き物を再び呼び戻すためにミッキー達がリズムを奏でるショー「レジェンド・オブ・ミシカ」が上演されていた。

夜には、『ピーター・パン』『塔の上のラプンツェル』『アナと雪の女王2』『アラジン』『リトルマーメイド』『モアナと伝説の海』『リメンバー・ミー』のキャラクター達が登場し、諦めずに信じ続けることで夢を叶えていく姿を描いたショー「ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~」を2022年11月から上演中。
過去には、ミッキーの指揮の下で行われる水と光と音楽の水上ショー「ディズニーシー・シンフォニー」や、水の精霊と火の精霊の愛のスペクタキュラーショー「ブラヴィッシーモ!」、ディズニー映画『ファンタジア』をイメージしたミッキーののショー「ファンタズミック!」が上演されていた。

【東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ】

日本初となるパーク一体型ディズニーホテルで、パークから直接ホテルに入ることが出来る。
イタリアンクラシックをコンセプトにしたその内装は豪華絢爛そのもので、宿泊の特典として通常の開園より早くパークに入園できる。
また、室内からパークが見れるので、一晩中パークを眺めるのも一興。運がいいとミッキーたちやダンサーさんの朝練を目撃できるかも。

【東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル】

ファンタジースプリングスと共にオープンした、二つ目のパーク一体型ディズニーホテル。
デラックスタイプにあたる「ファンタジーシャトー」と、TDR最高ランクのラグジュアリータイプにあたる「グランドシャトー」の2棟で構成されている。
魔法の泉に魅了された女性「ダッチェス」が多くの人々と物語の世界を分かち合うために作った屋敷で、ファンタジースプリングスの雰囲気を感じながら宿泊ができる。
宿泊者はファンタジースプリングスへの入場が確約されており、専用エントランスから直接入場できる。

【ダッフィー&フレンズ】

○ダッフィー(Duffy)
長い航海の旅に出るミッキーが寂しくならないよう、ミニーが心を込めて作ったクマのぬいぐるみ。
元々はフロリダのウォルト・ディズニー・ワールドで「ディズニーベア」という名前で登場し、2004年に日本デビューした際も同じ名前が使われていた。
現在の名前と設定が出来上がったのは2005年*3

○シェリーメイ(Shelllie May)
友達がいなくて寂しい思いをしたダッフィーのため、ミニーが心を込めて作ったクマのぬいぐるみ。
ダッフィーのガールフレンド。

○ジェラトーニ(Gelatoni)
ダッフィーがメディテレーニアンハーバーを訪れた際に出会ったお友達。
絵を描くのが得意な

○ステラ・ルー(Stella Lou)
ダッフィーがアメリカンウォーターフロント・ニューヨークを訪れた際に出会ったお友達。
ダンサーを夢見るウサギ

○クッキー・アン(Cookie Ann)
ダッフィーがアメリカンウォーターフロント・ニューヨークを訪れた際に出会ったお友達。
料理上手で発想力豊かな
2018年に香港ディズニーランドで初登場し、日本デビューは2019年。

○オル・メル(Olu Mel)
ダッフィーが海辺で出会ったお友達。
歌とウクレレ演奏が得意なカメ。
2018年にハワイにある「アウラニ・ディズニーリゾート&スパ」で初登場し、日本デビューは2020年。

○リーナ・ベル(Lina Bell)
ダッフィーがロストリバーデルタを訪れた際に出会ったお友達。
謎解きが趣味の狐。
2021年に上海ディズニーランドで初登場し、日本デビューは2022年。


【その他キャラクター】

○ティッピーブルー
アメリカンウォーターフロント・ケープコッドを拠点に郵便配達を行う、カモメのポストマン。
ケープコッド内の飲食店「ケープコッド・クックオフ」内のステージで上演されたショー『マイ・フレンド・ダッフィー』に登場。
ダッフィー&フレンズの一員ではないが、これでも一応ダッフィーの友達です。

○ベキート
アラビアンコーストにあるアトラクション「マジックランプシアター」の前説を担当する蛇。
さる自称天才マジシャンとその見習いがランプの魔人ジーニーと出会う話をゲストに語る。

【余談】

  • 当初、米ディズニー側は、フロリダ州の「ディズニーMGMスタジオ・ツアー(現:ディズニー・ハリウッド・スタジオ)」をモデルとした、映画にまつわるテーマパークを計画していたが、日本のオリエンタルランド側が「日本では映画文化に馴染みが無く、将来性に大きな懸念がある」としてこれに反対。その後、日米の再協議を経て、かつてロサンゼルスに開園予定だった「ディズニーシー」のコンセプトを流用することとなり、開園に至った。
    なお、ディズニーシーと同年に、没になった計画と同様のハリウッド映画のテーマパークが開園し、OLCの予想通り映画だけでは上手くいかなかったことは説明するまでもないだろう。

  • 「ディズニーシー・アクアスフィア」がシンボルとなったのにはある裏話がある。
    当初アメリカのディズニー社側は、現在あるようなアクアスフィアではなく灯台をシンボルにしたかった。アメリカ人にとって灯台とは「冒険者を守護する場所」というポジティブなイメージが強いものなのだ。
    しかし日本人にとっての灯台といえば物寂しい印象が強く、もし設置しても日本人受けするとは思えない……。そこで、日本側のスタッフはアメリカ側のスタッフを実際に日本の灯台へ連れていって雰囲気を知ってもらい、シンボルにしないことを了承させたという。

  • ミステリアスアイランドのプロメテウス火山は、ランドのシンデレラ城と同じ高さ(約53メートル)で、遠近法を利用して、より高く見えるようになっている。これはアメリカンウォーターフロントのホテルハイタワーにも使われており、実はホテルハイタワーのほうが火山やシンデレラ城より高く、約60メートル。
    ちなみにこの高さは当時の航空法ギリギリの高さで、これを超えると誘導灯を付けないといけないからこの高さに抑えた……というトリビアが有名だが、実際のところ航空法で誘導灯が必要になるのはオープン当時も2020年代現在も高さ60メートルからなので、別にギリギリというわけではない。
    ホテルハイタワーの方は59メートルギリギリなのでこっちは航空法の規制をかいくぐる高さになっている。


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最終更新:2025年06月02日 01:08

*1 ディズニーシー開園後の2008年には映画『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』が公開されたが、このアトラクションとの内容の関連性は無い。

*2 こちらも2008年に同名の映画が公開するが、タイトルと原作が同じなだけでそれ以外の関連性はない。ただし、当時の一部メディアでは「東京ディズニーシーのアトラクションを映画化!」といった紹介がされていた。

*3 ミニーがミッキーにプレゼントする際、ダッフルバッグの中に入っていたので、その名が付いた。