ヘンリー(DQⅤ)

登録日:2011/04/09 Sat 21:42:42
更新日:2025/03/08 Sat 17:09:26
所要時間:約 5 分で読めます






色々不幸な目に遭う主人公にとって唯一人親友と呼べる人物である。

山口勝平(ドラマCD)/小松昌平(ライバルズエース)

●概要
ラインハット王国の王子。
幼い頃は傍若無人で悪戯好き、いつも周りを困らせている。
口も生意気で初対面の主人公にさえ「子分にしてやろうか」などと抜かすほどである。
そのため評判はよくなかったが、こうなったことには理由がある。

産みの母親がいたが、ヘンリーが赤子の時に亡くなる。父親は再婚したものの、相手が実の息子でヘンリーの異母弟となるデールを溺愛していたため、自分にろくに振り向いてはくれなかった。
しかも自分を露骨に邪魔者扱いされていたのである。

ついでに言えば父親は曲がりなりにもなので恐らく接する時間が殆どなかったものと思われる。
愛情を一番求めている少年期に親の愛情をまったくと言っていいほど受けられず育ったことを考えると、彼がひねくれるのは当たり前でありかなり不幸な少年時代を過ごしたといえるだろう。
そんな閉塞した家庭内事情のため、
彼は段々と歪んでいきラインハットの同い年の子ども達とも仲良くできないようになる。


ある時、ヘンリーは主人公とパパスに悪戯をするがそれが思わぬ事態となり光の教団の連中に拉致されてしまう。
これは上述のヘンリーの義母が光の教団と手を組み、デールを次のラインハットの後継者に仕立てようとしたために起こったのである。
結果として主人公の父パパスはゲマに殺され、ヘンリーと主人公は奴隷としてセントベレス山の神殿に送られた。
これがヘンリーに強い自責の念を残すこととなる。
パパスのは自分の愚かな行為が招いたことだと思い込み、
せめてもの償いに主人公を助けようという思いだけを頼りに10年の奴隷生活に耐えてきた。
主人公に読み書きを覚えさせたり、奇跡のように食べ物の分け前を手に入れてきたりと、奴隷としても逞しく生きてきたあたりは、上記の思いのほかに、王家の血もあるのだろうか。

このように書いたことから解るとおり、主人公に負けず劣らずの不幸な人生を歩んでいるキャラクターと言えるだろう。
人によってはサンタローズ壊滅の原因を作ったとして批判するプレイヤーもいるが、まだその当時10歳にもならない子供にそんな責任を問うのはお門違いである。

やがてヘンリーは主人公と、教団の兵士ヨシュアの妹で新しく奴隷にされたマリアと共にヨシュアの計らいで命からがら脱走。海辺の修道院に流され着き、主人公と旅に出る。
この頃からマリアを好きになっていたらしいが、それはまだ告げられなかった。
ヘンリーはラインハットにはもう戻るまいと考えていたが、
サンタローズの焼き討ちの事実やアルカパの町での決意もあってラインハットに戻ることに。
しかしラインハットは混乱していた。

ヘンリーの父親も長くはなく、デールが王位継承したが重い税金に民は苦しみ、次々と理不尽な法律ができる等圧政が敷かれていた。
これはデールではなく太后が実権を握っているためである。
圧政を敷いている太后は偽者で、本人は改心してはいる(小説版では自殺しようとしてヘンリーが止めている)がラインハットの檻の中。
デールからラーの鏡の伝説を聞き、マリアの協力もあって偽者を主人公と打ち破る。
デールは自分の代わりに王位に就いてほしいと主人公に説得まで頼んだが、ヘンリーは「子分は親分の言うことを聞くもの」と説き伏せて王位には就かず見守るだけだと約束し、主人公との旅をやめた。

その後、一度修道院に帰ったマリアを白馬で迎えに来て結婚。
彼女との間に息子コリンズが生まれる。
コリンズは外見も性格も昔のヘンリーそっくりなのだが、ヘンリーは「俺が子供の時はもっと落ち着いてたぜ!」と言っている。

え?

一応、父親としてはコリンズに対してきちんと教育をしている。
天空物語(漫画)ではそのエピソードもある。主人公との旅から離れて長いはずだが、イエティを追い払えるくらいの戦闘力は残っているようだ。

ちなみにデールは後継争いが起こらないように生涯独身を貫いた上で王位はコリンズに譲るつもりらしい。
草食なのかと思われるだろうが、これは自身が王位に着いた経緯を踏まえてのものである。
小説版ではラインハットは最悪な時には48人の王子による王位争奪戦があったほどの骨肉の争いの絶えない血筋らしく、
その悪しき伝統を途絶えさせるための決断ともいえる。
レベルが上がれば割と強くなるのでパーティーにいる期間が短いのを惜しんだプレイヤーも多いのではないだろうか。

青年時代後半になってもサンタローズが復興していないことはよく突っ込まれるが、ゲーム的な都合だろうと思われる。
というかそういう細かいところを突っ込むとキリがないのであまり深く考えないほうが良い。
敢えて理由をつけるとしたらラインハット自体が疲弊していたのを立て直すのに時間がかかっていたという解釈は十分に可能である。
何せ長い年月を魔物にいいようにされて腐敗させられ切ってたわけだし。
更に言えば焼打ちに会ってから10年以上放置された村であるので人なんてなかなか戻らないものだろう。
それでも、宿屋と武器屋がやっていけるところまでは復興している。
余談であるが、SFC版だと彼の周りにいる人のグラフィックの変化がいろいろと面白かったりする。特にデール。

“主人公。お前に ちょくせつ
 話すのは 照れくさいから
 ここに 書きのこしておく。
 お前の 親父さんのことは 今でも
 1日だって 忘れたことはない。
 あの ドレイの日々に
 オレが生き残れたのは いつか
 お前に 借りを返さなくてはと……
 そのために がんばれたからだと
 思っている。
 伝説の勇者をさがすという お前の目的は
 オレの力など とても 役に
 立ちそうにないものだが……
 この国を守り 人びとを
 見守ってゆくことが やがて お前の
 助けになるんじゃないかと思う。
 主人公 お前は いつまでも
 オレの子分…… じゃなかった
 友達だぜ。    ヘンリー”


●戦力として
青年時代開始からしばらく仲間として同行することになる。
HPや力が高く物理戦闘をこなせるが初歩的な呪文も使える魔法戦士タイプ。
主な装備はチェーンクロスや鉄シリーズで、殆どは道中の拾い物で工面できる。
覚える呪文はメラ・マヌーサ・ルカナン・イオ・メダパニ・トヘロスの6つ。

ピエールと共に戦力の要となることが多い。
レベル上限は50だが偽太后を倒すとパーティから離脱するので大抵は10台後半での離脱となる。
ちなみにいつまでも偽太后を倒せずにいると救済措置なのかレベル20頃から急成長する。


子分は親分の言うことを追記・修正するものだぞ。

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最終更新:2025年03月08日 17:09