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超バトルDVD 仮面ライダービビビのビビルゲイツ

登録日：2019/10/14 Mon 20:44:49
更新日：2025/05/05 Mon 19:58:23
所要時間：約 5 分で読めます



このDVDによれば……

……この学校には、遊び盛りに亡くなった、姉と弟の幽霊が

今も尚、遊び相手を求めて、彷徨っているという……。

そして今夜、この学校で目覚める一人の男……。

彼の名は「明光院ゲイツ」。

彼には、隠された秘密があった。

その秘密とは……おっと、ここから先は、呪われませんように……。


『超バトルDVD 仮面ライダービビビのビビルゲイツ』とは平成ライダーシリーズお馴染みの『超バトルDVD』シリーズの一作。
題材はもちろん『仮面ライダージオウ』。

『仮面ライダードライブ』以降、本編の補完や後日談的な要素が強くなっていた『超バトルDVD』シリーズであるが、
本作は平成最後の超バトル作品という事もあり、全体的にお笑い重視であった第一期平成ライダーシリーズの頃の様な作風に回帰しているのが最大の特徴となっている。
その分キャラ崩壊の度合いも激しいが……。
タイトルからして時間帯変更で、裏番組になってしまったあの作品を意識している。

脚本は『仮面ライダージオウ スペシャルイベント』の吹原幸太、監督は『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』の山口恭平。
特撮絡みではライブステージやシアターGロッソなどイベント絡みの脚本を務めてきた吹原氏にとって初の映像作品への参加であったが、
2020年5月17日に氏が37歳の若さで急逝したことで、仮面ライダーシリーズの映像作品としては事実上最初で最後の作品となってしまった。

2019年12月に小学館より販売された『仮面ライダージオウ超全集 特別版 王様BOX』では、本作品の宣材を掲載した小冊子「仮面ライダージオウ ビビビのビジュアルブック」の他、
DXビビルライドウォッチ、ビビルアーマーの装動並びにブットバソウルメダルといった関連アイテムが収録されている。


あらすじ

ある日の朝、いつもの様に朝食を取るソウゴ、ウォズ、ツクヨミ、ゲイツらだったが、ゲイツだけ誰が見ても分かるレベルの寝不足ぶりで食欲が湧かず殆ど手を付けずじまいに。
心配したソウゴが理由を問うも適当に流されかけるが、そこでツクヨミが昨夜見たというホラー映画のDVDを出した途端、必死に否定しつつもあからさまにビビって逃げ出すゲイツ。
そこからゲイツは（ゴーストのライドウォッチを使っているくせに）実はかなりの怖がりなのでは？と予想したソウゴはウォズの提案に乗り、ツクヨミと共にある作戦を仕掛ける事にするが……？


登場人物

助けてくれぇぇぇ！！！

お馴染み我らが救世主。
そして今作が仮面ライダージオウ関連作品で初の主演にして最大の被害者。いいのかそれで。
朝の一件でビビり疑惑を持たれたのが運の尽きと言うべきか、寝てる間に曰く付きの廃校に運び込まれてそこで目覚める事になり、その後は謎の放送に促され渋々脱出を試みるのだが、そこで一生分の恐怖体験をさせられるハメに……
パニックのあまり変身していないのにタイムバーストを放とうとする、格好良く決めたつもりでも足が思いっきり震えてて結局泣きを入れる等キャラ崩壊が凄まじい。
あの髪型はわりと手間掛けてセットしているらしい


お馴染み我らが預言者。仕掛け人その一。
ゲイツの恐怖心を克服させる為にはショック療法が一番と考え、今回の肝試しを企画した。
モニター越しにゲイツの動向を見守るだけでなく、自らも一昔前のドッキリ番組で良く用いられてたようなバズーカの小道具で彼の肝を冷やしに掛かる等わりとノリノリ。
あと語り部繋がりか、やたら演出が稲川淳二じみている。

なんかビビる気がする！

お馴染み我らが魔王。仕掛け人その二。
ウォズの肝試し企画に嬉々として乗りゲイツが誘導された生物実験室にて、天井から吊るした糸で人体骨格模型を動かすという古典的な仕掛けでビビらす……つもりだったのたが、その際自分が仕掛けた覚えの無いギミックがあった事に首を傾げる。

ぃよっしゃあ！本物の幽霊！！

お馴染み我らが武闘派ヒロイン。仕掛け人その三。
恐らくこの事態を最もエンジョイしていた人。
モニター越しに映るゲイツのビビりっぷりを見て豪快に笑い飛ばす、髪型や服装の類似点からかやたらと貞子の物真似を披露する等と、そのはっちゃけ具合は本編以上。
何処から仕入れたのかは不明だが、今回の舞台である廃校にまつわる噂話を知っているようで……？

突如として肝試しの最中に現れたタイムジャッカーの二人組……なのだが、服装が何故か学生服だったりといつもとは様子が違うようだが･･･？

あ～そ～ぼ～う～……。

先述の二人が呼び出したアナザーライダー達。
キャスティングの理由はそれぞれ幽霊、鬼、落ち武者という肝試しにベストマッチな外見からだろうか。舞台の雰囲気的に吸血鬼はハブられた。
こっちも様子が違い不気味な声で遊ぼう……と言い続け、更にはゲイツの危機だと駆け付けたソウゴとウォズの攻撃を受けてもまるでノーダメージで何度も立ち上り向かってくると、不可解な点が多い。
なおこれは偶然だが、脚本の吹原氏は後に遺作にて、アナザー響鬼と同じ演者のキャラと共演することになる。

  • カーくん
今作のスペシャルゲストである有名YouTuber。コロコロチャンネルの主役でもあり、コロコロでも仮面ライダー特集をホビー面で組んだり、ジオウ超全集特別版付属の高岩さん写真集の撮影シーンをコロコロチャンネルに上げたりしてた為その縁でのゲスト出演だろう。
と言っても冒頭で廃校の探索のためにちょっと登場する位で、直後に現れた幽霊らしき影に驚いて退散し、以降フェードアウト。


キーワード

  • 姉弟の幽霊の噂話
ツクヨミが調べていた廃校の怪談で、昔この学校にはそれは仲の良い姉と弟がいたものの、遊び盛りの頃に授業中の事故で命を落としてしまったという。
以来その二人の幽霊が、自分達と遊んでくれる相手を探して校内を彷徨う姿が何度も目撃されているらしいが……？











※以下ネタバレ注意！







何度攻撃を受けても立ち上り向かってくるアナザーライダー達に、内心ではゲイツの事を馬鹿に出来ない位ビビっていたソウゴとウォズはとうとう音を上げ、ゲイツに対処を丸投げして逃げようとするも結局は揃って屋上まで追い詰められ絶体絶命のピンチに。

しかし……

お、おおおお前なんか、ここここっ、これで……！？

咄嗟に突き出したゴーストライドウォッチ*1に吸い寄せられるかのようにゲイツの身体から青白いオーラが立ち上ぼり、直後に無数の人魂みたいなエネルギーになってウォッチに取り込まれ、それが終わった時にはゲイツの震える手には青白く輝く謎のウォッチが。
もう破れかぶれと言わんばかりにそれをセットして変身するゲイツ……そしてここに彼の最「恐」フォーム・ゲイツビビルアーマーが爆誕した。


……あれ？赤いゲイツが、真っ青になっちゃった……？

……ライドウォッチがゲイツ君の「ビビり｣に反応したんだ……。

……！？青い、何でぇ！？青いよ！？うわぁぁぁぁぁぁ！！？

自分の姿にさえビビって半狂乱になりながら反撃を開始するゲイツ。
しかしウォズとソウゴの二人掛りですら苦戦していたアナザーライダー達を何と一人で圧倒し始める。端から見れば恐怖のあまりヤケクソで手足を振り回してるようにしか見えないが


凄い……！ビ、ビ……ビビルゲイツ？

ビビりの力をそのまま攻撃力に変えたのか……。凄まじい力だ！
“仮面ライダーゲイツ ビビルアーマー”！

片や純粋に感心し、片や冷静に分析しているが当のゲイツにとってはそれどころでは無い。

これで…決まってください！

そして恐怖の限界に達したゲイツは必殺技・ビビッタイムバーストを放ちアナザーライダー達を蹴散らし、精魂尽き果てたようにへたり込んで変身解除。
軽く幼児退行まで起こして半泣きになっていたゲイツにソウゴは「俺達は仲間なんだから、怖いと思ったら正直に言えばいいんだよ？」とさっきまでの丸投げっぷりを棚に上げて慰めるが、そこに再びアナザーライダー達が起き上がり向かって……

……何あれ、ねぇ何かの儀式ぃ！！？

来るかと思いきやいきなり一同の目の前で手を組んで踊り出した。な、何が起こっているのか(ry

そこへツクヨミが恐怖心を煽るかのように貞子ムーヴでゲイツを卒倒させながら現れ一枚の写真を見せる。
彼女曰くこの写真に写っている少年少女こそ噂の姉弟であり、それはどう見てもあのモニター越しに見た制服姿のウールとオーラだと思っていた二人だったが……？



  • 姉弟の幽霊
実は所謂「他人の空似」であった二人の幽霊。
ツクヨミが聞いた噂の通り、自分達と遊んでくれる人を求めて廃校に取り憑いたままでいたが、結果的にゲイツらがそれを叶えてくれた事に満足し、「楽しかった」と礼を告げ成仏して消えていった。

  • アナザーゴースト
  • アナザー響鬼
  • アナザー鎧武
このアナザーライダー達も実は二人の幽霊がゲイツの恐怖心と記憶から作り出した、言わば幽霊同然の存在。
つまりゲイツは本編でこの三体と対峙した時には内心では大いにビビっていたという事になる。白ウォズは泣いていい
ソウゴとウォズから攻撃されても全然効いた様子がなかったのは、上述のようにそもそも実体の無い存在だったからである。
最後は姉弟のバックで世界一有名な某ゾンビダンスを躍りながら、一緒に光になって消えていった。

なおEDクレジットでは姉弟、というか中の人らと一緒に楽しく遊んでいる写真が載せられている。
本編でウールとオーラが辿った末路を考えると、ちょっとしんみりするかもしれない。




……こうして肝試しどころか、迷える幽霊の願いを図らずも解決に導いた一同だったが、相手が本物の幽霊だったと分かった途端にソウゴとウォズも揃って気絶し、ツクヨミに呆れられるのだった。




追記･修正はビビりながらお願いします。

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最終更新：2025年05月05日 19:58

*1 このとき目の前に居たのがアナザーゴーストであったため、ゴーストアーマーにアーマータイムしようと思ったのだと思われる。