ひつじのショーン

登録日:2019/12/01 Sun 22:18:26
更新日:2025/03/11 Tue 19:57:25
所要時間:約 6 分で読めます




『ひつじのショーン』はアードマン・アニメーションズ制作によるストップモーション・アニメーションである。

【概要】

モッシーボトムの牧場を舞台に、羊のショーンとその周囲の日常を描くコメディ。コミカルながら細部にわたって丁寧に作られた作風が特徴。

2007年3月から英国放送協会(BBC)の『BBC One』と『CBBC』で放送され、日本では2007年4月からNHK教育(現・NHK Eテレ)で放送を開始、第6シリーズまで製作並びに放送が行われている。

本作では動物目線の為、作中の人間達の台詞は英語どころか言葉になっていない声で表現される。作中の動物も基本喋らないが、喋る時は視聴者には分からない音で表現されている。

ちなみにショーンは元々『ウォレスとグルミット』のキャラであるが、世界観や時代設定は異なっている*1


【登場人物】

  • ショーン
本作の主人公。牧場の羊で、頭の白い毛が特徴。普段は四足歩行で牧場の草を食べているが、牧場主の目が届かない時は二足歩行で人間と変わらない生活を送っている。勇敢で賢い性格。
実は頭の白い毛は帽子のように取り外しが可能で*2、羊毛にはファスナーが仕込まれており、脱ぐ事が可能。赤いブリーフを愛用している*3
人間に変装して店までわざわざ買いに行くほど、ピザが大好物。
羊ながら手先が器用で料理が上手いらしく、溶接や機械弄りが得意で牧場主のトラクターを無断で改造してビッツァーをビックリさせた事もある。要はグルミット担当である。
また、類稀なる演技力も披露し、犬に成りすましてドッグショーに出場して優勝した事がある*4
ウォレスとグルミット』時代は勇敢で賢い所は同じだが、悪食な上、ウォレスのチーズ(やプッチンプリン)を勝手に食べるなど本作と比べて行儀が悪かった。
本作では『ウォレスとグルミット』と比べ、精神的に大分落ち着いている。

  • ビッツァー
黄色い毛並みに黒い大きな鼻*5と出っ歯が特徴の牧羊犬青いニット帽とリストバンド、腕時計を愛用している*6
作中の羊達とは違い、牧場主の前でも平然と二足歩行しているどころか、平然とヘッドフォンで音楽を聞いたり3DSをプレイしていたりする。なお、犬らしい行動を行う時は四足歩行を見せる事も*7
牧場主への忠誠心は非常に高く、牧場主からの無茶ぶりにも敬礼して受け答えしているが、稀にショーンを始めとする羊達に牧場主からの無茶ぶりを押し付け、酷い目に遭う場合も。本来は真面目で責任感が強い性格で、羊達や豚達の悪戯に疲れており、しばしば発狂している。
いつもは羊達の悪戯を諌める事が多いが、稀に羊達と悪ノリする事も。中でもショーンとは最も仲が良く、普段はからかったり馬鹿にしたり、時にはケンカもするが、大親友といえる間柄である。
シリーズによって毛並みの質感が異なる。

  • 牧場主
少々小太りな農夫の男性。本名不明、年齢不詳、独身。水色のランドローバーとトラクターを所持している。度の強い眼鏡が特徴的*8
ショーン達が住む牧場の管理人だが、牧場の管理をビッツァーに丸投げして逃げる事も。
ショーンを始めとする羊達が人間の様に動き回っても気付かず、ビッツァーや後述の豚達が人間臭い行動をとっても気にしない。
オカルト系のDVD鑑賞やピアノやダンスなど、多趣味であるが、彼の趣味が原因でショーンを始めとする羊達やビッツァーが被害を蒙る事も。
上記の事が祟って、羊達や豚達から舐められる事も多く、管理人としての威厳はない。ビッツァーに見捨てられた事もあったらしい。
見た目はおっさんだが身体能力は高く、バク転を行っているシーンまである。
相当な鈍感かつおバカキャラであるが、食いしん坊のヤギの暴走を止めたり、動物収容センターの職員に追われているショーンやビッツァーを助けるなど決める時は決める。
映画版第一作目ではまさかの涙腺崩壊兵器

  • ティミー
ショーンのいとこで牧場で唯一の赤ちゃん羊。雄。
見た目は愛らしいが悪戯好きな為トラブルの元凶になる事も*9
普段はおしゃぶりをくわえているが、シリーズが進むにつれておしゃぶりをくわえる頻度が減っていった。なお、第5シリーズ以降はおしゃべりをくわえる事は無くなった模様。
ちなみに第1シリーズでは1本のみだった歯が、第2シリーズでは綺麗に生え揃っていた。
テディベアとロボットの玩具で遊ぶのが好きだが、取られたり紛失したりすると大泣きする。
実は『ひつじのショーン』のキャラクター人気投票が行われた際は主人公のショーンをさし置いて1位に輝き、彼が主役のスピンオフ作品*10も制作されている。

  • ティミーのママ
頭に付けたカーラーが特徴的なティミーの母親*11。ショーンの叔母でもある。
得意技は編み物とトラクターの運転
不正を嫌う真面目な性格で、教育上良くないと判断した局面に出くわすと、ティミーの目や耳を手*12で塞ぐ傾向がある。

  • シャーリー
食欲旺盛で巨漢の羊*13。目の前にある物は何でも食べる*14
稀に自分の足で歩く事もあるが、大抵ショーンやビッツァーに台車に載せられて移動する*15
その巨漢ゆえに、扉の前に座らせて鍵代わりになったり*16、時にはトランポリンになったり重しになったりと、作中で何かと活躍する。
羊毛の中には甘い物や現金を隠し持っているようで、牧場主の失敗が原因で犬小屋が壊れた事を苦に家出しようとしたビッツァーを引き止める為に大金を出した事も*17
一度ショーンの指導の元、ダイエットを行い、減量に成功してスリムな体型になったが、偶然通りかかったパイのトラックに飛び込んだ事でいつもの体型に戻った。
なおこれでもれっきとした雌である。

  • ヘーゼル
大きな目をした雌の羊。
臆病で神経質な性格だが、いざというときは勇気を出して行動することもある。

  • ナッツ
目が離れ気味の雄の羊。
群れの中でも結構な変わり者で、トラブルを起こす事もある。

  • ツインズ
文字通り、2匹で行動する羊。
冒険好きな性格で、ショーンの作戦に協力する事が多い。しかし、争い事も多い。

  • 3匹のいたずらブタ
ショーンの牧草地の隣に住む豚達。
食事の残飯にはスパイスをかけて食べるというこだわりがある。
基本的にショーンを始めとする羊達とは仲が悪く、会えば殴り合いや知恵比べに発展するが、たまに助け合う事もある。
基本的にビッツァーに頭が上がらないが、稀にビッツァーを見下して意地悪する事も。

  • オンドリ
オープニングの冒頭に現れる鶏。
牧場に住んでいる者たちは基本的に、彼の鳴き声で起床する。
映画版第一作目にも登場した。

茶色い体色の雄牛*18
普段はおとなしいが、赤いものを見たり、ショーンにイタズラされたりすると興奮して襲い掛かってくる。
一度暴れだすと牧場主にも止められない。

芝刈り機のように何でも食べてしまう食いしん坊
目を合わせた相手に催眠術をかけ、自分と同じ行動をとらせる事ができる。

  • ピッツリー
牧場主の飼い猫
鬼畜かつ意地悪な性格で、ショーンを始めとする羊達やビッツァーに迷惑行為を働くが、話によっては羊達に罪を擦り付けられるなど損な役回りの時もある。
初期は全く毛が生えておらず、とても猫とは呼べない風貌だった*19
第1シリーズと第2シリーズに登場していたが、第3シリーズからはまさかのリストラ。いたずらブタ達と立場が被るからだろうか…?

  • ベン
第6シリーズから登場する、牧場主をライバル視する若い農夫の男性。
自意識過剰なナルシスト
様々な大会やイベントでチャンピオンに輝いており、それらの実績を鼻にかけて自慢している。
ソーシャルメディアに精通しており、彼が投稿した動画や写真には何百もの「いいね!」が付くという。

  • レクシィ
第6シリーズから登場する、ビッツァーをライバル視するベンの飼い犬。
犬種はゴールデンレトリーバー。ライラック色のベストを愛用している。
飼い主のベンと同じくナルシスト。
ただし、ベンの事はあまり尊敬しておらず、ベンが投稿した動画をボロクソに酷評しているらしい。

  • スタッシュ
第6シリーズから登場する、リス
小さくてすばしっこい。

  • トランパー
映画版第一作目に登場する、動物収容センターの職員。
問題を起こす動物を捕らえるのが主な役目だが、本性は「動物を捕らえる事を生き甲斐」にしている非情な人物。
動物の捕獲には手段を選ばず、不法侵入や器物損壊等の違法行為も辞さない。

  • ルーラ
映画版第二作目に登場する、宇宙人の女の子。可愛い
いつもお気に入りのぬいぐるみを持ち歩いている。
伸び縮みするボディが特徴。
触れずに物を動かす超能力を持ち、高速移動が可能。
お菓子が大好き。炭酸飲料を飲むと豪快なゲップをする。
名前の由来は『LUNA(月)』から。



追記・修正は、牧場主の無茶ぶりに答えてから願いします。

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最終更新:2025年03月11日 19:57

*1 『ウォレスとグルミット』では『おすすめ生活』にてモノクロテレビがある事から近代である事がうかがえるが、こちらではスマホが登場しており明らかに現代である。

*2 失くしてしまうと周りの羊はショーンと認識してくれず、ビッツァーも辛うじて(しかもショーンの上を雲が通ってショーンの頭の毛に見えるという偶然があってようやく)気付く程。

*3 一部エピソードでは黄色いブリーフだった事がある。

*4 ちなみに優勝トロフィーは『ウォレスとグルミット』のグルミットをモデルにしていた。

*5 第2シリーズの一部エピソードでは腹部に白い模様があった。そして、鼻は押すとラッパのような音が鳴る。

*6 ニット帽は映画版第一作目で、牧羊犬になったときに牧場主からプレゼントされたものであることが判明した。

*7 匂いを嗅いで何かを探したり、地面に穴を掘ったり、投げられた棒を取りに行ったりなど。

*8 第2シリーズまでは丸型、それ以降は角型。角型以降はレンズが薄くなっており、若干目が判別しやすくなっている。

*9 栄養剤がたっぷりかかったトマトを食べて巨大化したり、牧場主が新しく買ったバギーを勝手に運転して走り去るなど。

*10 タイトルは『こひつじのティミー』。保育園に通い始めたティミーが保育園での出来事を通じて友情や努力の大切さを学んでいく物語である。

*11 頭の毛は、カーラーを外すとかなりのロングであるほか、ショーンのように取り外しが可能。

*12 正確には前足。

*13 日本語版の公式サイトによると、「他の羊達の4倍の大きさ」との事。

*14 食べ物ではないもの、食べてはいけないものまで食べてしまう。それがトラブルの原因になることもしばしば。

*15 もちろん動かそうとするのは、ショーンやビッツァーはおろか、人間である牧場主の力でも楽ではない模様。

*16 何かを食べている時はまったく動かないため。

*17 そのお蔭でショーンを始めとする羊達は、ビッツァーの為に新しい犬小屋を用意する事が出来た。

*18 第3シリーズでは別固体なのか顔が違い、体色も黄土色になっている。

*19 むしろ作者の過去作『レックス・ザ・ラント』に登場した主要犬4匹のようなデフォルメ姿に近い。