ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

登録日:2019/12/09 Mon 17:14:19
更新日:2024/01/12 Fri 21:00:49
所要時間:約 16 分で読めます





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冒険求めて別世界、夢追い人のゲーム



『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(原題:Jumanji:Welcome to the Jungle)』は、2017年12月に公開されたパニック(ファンタジー、アクション)映画。
1995年12月に公開された『ジュマンジ』の22年ぶりの続編。監督はジェイク・カスダン。

元々は前作のリメイク、リブート企画として発表されていたが、企画段階に於いて多くの批判に晒された為か、
最終的にはリメイクやリブートではなく、時間は空いたが正式な続編に路線変更されて製作、公開された*1

前作とはコンセプトを変えつつも、時代に合わせてアップデートされた“ジュマンジ”に新しいプレイヤー達が挑む物語となっており、
実際に前作以上に単純明快で、パニック要素のみならずアクション活劇としての楽しみかたも出来る娯楽作品として大ヒットを記録した。

ソニー・ピクチャーズ エンターテインメントの製作作品としては『スパイダーマン』シリーズを越えて、歴代一位の興行収入を記録し、
2019年には早くも続編となる『ジュマンジ/ネクスト・レベル』が公開されることになった。




【物語】

──アランとサラが“ジュマンジ”を川に捨ててからややあっての1996年。
ある砂浜に流れ着いた“ジュマンジ”を太鼓の音に誘われたヴリーク家のパパがジョギング中に拾い、息子アレックスへの土産にした。
しかし、既に高校生のへヴィメタ少年アレックスは古臭いボードゲームには興味を示さず、最新の32(64?)bit機で遊び始めるのだが……その夜“ジュマンジ”はゲーム機に対応したROMカセットに変化。
太鼓の音に誘われたアレックスは、箱の中に出現していたカートリッジをゲーム機に刺し思わずコントローラーを握ってしまい、ブラウン管から溢れだした光と共に、忽然と姿を消してしまうのだった。

──それから20年後の2016年。
ブランフォード高校の、普段は接点の無い(ようにしている)同級生のスペンサー、ブリッジ、マーサ、ベサニーの四人は、それぞれに問題行動を起こし、罰として揃って校長先生から地下室の整理整頓を言いつけられるのだった。
それなりにする者、文句ばかりで余り手を動かさない者、そもそもやる気を見せない者と、此処でもバラバラだった四人だったが、フリッジが学校の地下室には似つかわしくない“ジュマンジ”のカセットが刺さった旧型のゲーム機(ヴリーク家からの寄付品)を発見。

ゲームに詳しいスペンサーが早速TVに繋いで動作確認をすると、

冒険求めて別世界、夢追い人のゲーム

……と、興味を惹かれるメッセージが流れる。
四人がそれぞれのキャラクターを説明文だけで選択すると、突如としてけたたましい太鼓の音が鳴り響きブラウン管から光が溢れ始め……。


【主要登場人物】

※以下、ネタバレは折り込み。

  • スペンサー・ギルピン
演:アレックス・ウルフ/吹替:木村良平
本作の主人公で、勉強は出来るが見た目は冴えないゲームオタク。
種々のアレルギーにも悩んでいるらしい。
幼馴染みだが、見た目が中学時代から釣り合わなくなっていき疎遠になっていた“フリッジ”のレポートを昔のよしみで代筆して提供したが、過去の自分のレポートと同じ内容や文面だったために即バレして、揃って校長室に呼び出されて懲罰を受けることに。


  • ベサニー・ウォーカー
演マディソン・アイズマン/吹替:M・A・O
所謂キラキラ女子でスマホ依存症。
世の中を“イケてる”か“イケてない”で判断し、元はスペンサーのことも存在自体をバカにしていた。
友達ともSNSを介して繋がる乾いた関係で、アップした自撮り写真がイケてるかイケてないかばかりを話題にするような有り様だった。
自分が終わったからとテスト中にリアルタイムで友人と話していた為に校長室に呼び出されて懲罰を受けることに。
一見すると何も考えてなさそうだか、その実は頭は悪くなく、マーサの嫌味に対しても見事な返しをしている。


  • アンソニー・“フリッジ”・ジョンソン
演:サーダウス・ブレイン/吹替:武内駿輔
長身で逞しい肉体を誇る黒人少年で、生きる道と定めたアメフトに燃えている。
小学生の頃まではスペンサーとは幼馴染みで親友だったが、体格に差が出てきた中一(ジュニアハイスクール)の頃からスペンサーを無視するようになり、ジョックとまでは言えないかもだがナードなスペンサーとは対照的な存在となっていった。
宿題に構ってる時間が勿体ないと嘯き、昔馴染みのスペンサーに目をつけてレポートをやらせても感謝すらしないという有り様だったが、過去のスペンサーのレポートと内容や文面が同じだった為に揃って懲罰を受けることに。


  • マーサ・カプリー
演:モーガン・ターナー/吹替:水瀬いのり
所謂リケジョで、クールな勉強好き。
ベサニーとは別の意味で他人を遠ざけ、自分の興味のあるものしか受け入れて来なかったが、体育担当の女先生に「体育なんか無意味」と暴言(本音)を吐いてしまったことで懲罰を受けることに。


  • アレックス・ヴリーク
演:コリン・ハンクス/吹替:千葉進歩(2016)/演:メイソン・グッチオーニ/吹替:下川涼(1996)
最初に新しい“ジュマンジ”世界に取り込まれたプレイヤーで、1996年に現実世界から姿を消して以来、行方不明者として扱われていた。
息子を失ったヴリーク家は崩壊、現在でも父親が住んでいるにもかかわらず、スペンサー達からは“お化け屋敷”と認識される荒廃した様相を呈している。
ゲームを進行させたスペンサー達と合流し、共にゲームのクリアーを目指すが、本人は数ヵ月過ごしていただけの認識であった為に、言葉の古さから世代のギャップがあることが解った時には大きなショックを受けていた。
しかし、漸く得た仲間達に励まされてクリアーを目指す。
ベサニーにとっては、本心から惹かれた初めての相手。


【アバター】

“ジュマンジ”世界でスペンサー達のアバターとなるキャラクター達で、選択画面では名前と一言概要以外は不明。それが爆笑の展開を生むことに。
胸の辺りを押すことでステータス画面を開くことが可能で、それぞれの長所と弱点を確認出来る。
共通して腕に黒い三本線のタトゥーがあるが、これは残機とライフを示しており、線の数が残機数、色の濃さがライフである。
尚、基本的に“ジュマンジ”内では即死となるトラップが非常に多いので、ライフの残量は余り関係ない。


  • スモルダー・ブレイブストーン博士


  • シェルドン・“シェリー”・オベロン教授
演:ジャック・ブラック/吹替:高木渉


  • フランクリン・“ムース”・フィンバー
演:ケヴィン・ハート/吹替:伊藤健太郎


  • ルビー・ラウンドハウス
演:カレン・ギラン/吹替:白石涼子


  • ジェファーソン・“シープレーン”・マクドノー
演:ニック・ジョナス/吹替:KENN



【ゲーム内の登場人物】

  • ラッセル・ヴァン・ペルト
演:ボビー・カナヴェイル/黒田崇矢
本作のボスキャラクターで、(今回の設定での)騒動の原因となった宝石を盗み出した大悪党。
前作のヴァン・ペルトとは似ても似つかない姿で設定も大きく違うために、名前こそ同じだが何か関連があるのか無いのかは不明。ゲーム中の動物を操る能力を持ち、兵士たちを率いて宝石を狙う。
中の人は龍が如くでお馴染み桐生一馬。


  • ナイビル・ビリングスリー
演:リス・ダービー/吹替:江原正士
“ジュマンジ”世界の案内人役で、ゲームのクリアー条件や基本設定を教えてくれる世話役。
そうした意味では、最もプレイヤーに近い立ち位置にもかかわらずにNPCの為に決まった台詞しか喋らないのがシュールさを誘う。
尚、クリアー条件であり、敵から執拗に狙われている宝石はゲームの正式なスタート時にナイビルから手渡された。
キャラクターの造形から、前作の主人公であるロビン・ウィリアムズをイメージしているとの考察があり、存命ならば配役されていた、とも。
日本語吹替もそれを意識したキャストである。


【現実世界の登場人物】


  • ヴリーク老人
演:ティム・マシスン/吹替:森功至
アレックスの父親で、息子が消えるまではジョギングに励む、アレックスのへヴィメタ好きは父親譲り等、快活なパパさんだったが、アレックスが消えてから20年が経過した現在では嘗ての面影もなく、痛々しくも幽鬼の様な姿を晒し“お化け屋敷”と揶揄される家族の消えた家に一人で住んでいる。


  • ベントレー校長先生
演:マーク・エヴァン・ジャクソン/吹替:仲野裕
ブランフォード高校の校長で、短い登場ながら厳しくも生徒の未来を考えている人柄が窺えるナイスミドル。
正直、スペンサー達にとっては“うるさい大人”だが、命懸けの冒険を乗り越えた後は校長の言葉を真実として実感出来ることに。
感動の伏線である。


【ジュマンジ】

冒頭では前作と同じボードゲーム状態だったが、アレックスに遊んで貰えなかった為か、自らビデオゲームカートリッジに変化するという、離れ業を見せた。今時ボードゲームなんかやらないと言われてキレた説あり。(20世紀末は確かにゲームと言えばビデオゲームであったが、映画公開の2017年頃はボードゲーム市場が拡大してきた時期だと考えると企まざる皮肉になっている)
ビデオゲームに変化した為か大幅に仕様(ルール)が変更されており、ボードゲーム時には駒を進めて出現したメッセージ通りのことが現実に影響を及ぼしていたのに、ビデオゲームではプレイヤーをゲームの中に誘い、様々な難関を突破させるゲームとなっている。
また、そのままの姿ではなくゲーム開始時に選択したキャラクターがアバターとなることから“リアルRPG”というか“リアルなろう系”と言われることも。
何かしらの罠やステージが作動する時に“例の太鼓”が鳴るのも特徴。

前作でのアランの話とは食い違う程に内部世界が広がっているが、アランの住んでいた痕跡はある為に、単に仕様変更に伴いアップグレードされただけなのかもしれない。

内部世界には、ラッセル率いる悪党軍団が存在していたり、草食すら肉食の危険な猛獣が跋扈している他、決まった会話しか出来ないNPCの集落(市場)が存在している。


【主題歌】


■ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル

歌:Guns N' Roses
主題歌はタイトルにかけたガンズの『Welcome To The Jungle』
タイトルから使われるのを予想していた人も。
サントラには入ってないぞ!





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最終更新:2024年01月12日 21:00

*1 前作『ジュマンジ』の主演であるロビン・ウィリアムズの急逝の報からそう間を置かない時期であったことなどからファンや前作出演者から非難を受けた。