SCP財団(架空の組織)

登録日:2020/02/15 Sat 12:28:12
更新日:2020/03/31 Tue 19:32:22NEW!
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SCP財団とは、シェアードワールド「SCP Foundation」に登場する架空の組織であり、投稿サイトそれ自体の名前でもある。以下「財団」と呼称する。*1
ここでは、組織としての「財団」を解説する。メタ的な視点から見たサイトそれ自体についてはSCP Foundationを参照のこと。


【組織の目的】

異常存在から人々の平和な生活を守る ことが存在意義である。
この場合、「異常存在」とは表向きの科学では決してありえない存在、わけのわからない存在を指す。
そしてそれらを「オブジェクト」と名付けて「確保」「収容」「保護」を執り行う組織こそが「財団」である。
一見無害だったとしても、そのような常識外かつ既知の科学で説明できない存在が実際に「ある」こと自体が社会に混乱を招くため、隠匿することが基本となっている。
例えどれだけ安全に見えても異常存在は人類の持つ知識では説明出来ない存在であり、どんな想定外の特性が隠れているのかわからない。
無論、それ自体が有害かつ危険なものならば言わずもがな。
わかりやすく言えば、「メン・イン・ブラック」の活動範囲が宇宙人からオカルト全般に広がったような組織である。

世界オカルト連合とは目的自体は全く同じであるが、方法論が異なっているため互いに相容れない存在となっている。
財団が「収容し、隠匿する」が基本方針なのに対し、世界オカルト連合は「破壊し、隠匿する」を基本方針としている。

表向きは人類救済を掲げているがその裏では……という設定はフィクションではありがちだが、ことこの世界観ではそのような設定がされていることはあまりなく、財団は純粋な人類救済の組織として描かれることが大多数。
ぶっちゃけ財団がどうこうする以前に明日どころか昨日すら危うい 世界観なので、そこで財団までも悪役に据えると話がややこしくなりすぎるというのもある。

財団は冷酷だが残酷ではない

明文化されているわけではないが、財団の基本方針として多くの執筆者の間で共有されている概念。
同じ人類救済の組織であっても、マナによる慈善財団とはここが明確に異なると言える。
財団は より多くの価値ある命を生かす ための組織である。その功利主義的な価値観では 命に優劣は存在する
100人のDクラスより100人の無辜な一般市民の方が遥かに重要だし、100人の無辜な一般市民を守るためなら100人のDクラスを犠牲にすることは厭わない。
しかし、それはあくまで「冷酷な」方程式に沿った「意味ある命の消費」だからこそ許容されるだけであり、「残酷な」命の消費……単に命を弄ぶような実験については許容されない。本当にそうなのかは怪しい部分もあるが……
「必要ならばどれだけ多くの命を犠牲にしてもより多くを救えるならそれでいい」「ただし、必要ない残酷な行為を許容しているわけではない」というのが大体のところと言える。


【組織の構造】

ハッキリ言えば、 不明 。元々が秘密結社なので当然と言えば当然だが。
というか、むしろ敵対する立場である世界オカルト連合やサーキック・カルト壊れた神の教会の方が組織としての全体的な構造については明確になっている部分が多い。

これは、メタ的な視点から言えば当たり前の話で、我々が読むことができる報告書はそのほぼ全てが財団内部向けの文書という体裁で書かれており、
要注意団体については「ここに注意すべき」ということで頻繁に触れられるが、財団内部の組織構造については「知っていて当然」なので省かれているのが理由と言える。

ただ、基本的には
O5

本部

支部

各サイト
……という構造が採用されているケースが多い。

【歴史】

不明。一体誰が、いつ頃創始したのかはよくわかっていない。
SCP-001には財団の起源に関わるだろう報告書がいくつも確認されているが、001の性質上この中のどれが真実なのか、
それどころか この中に真実があるのか すら不明であり、手掛かりにはなりそうもない。

組織全体に対し、支部によってはその支部の発足経緯が説明されている事もある。
日本支部の場合、「第二次世界大戦の戦後処理において日本がアメリカの統治下に入るにあたって、蒐集院など日本の異常存在を扱う諸団体を吸収合併する形で発足した」とするカノンが採択される場合が多い。
吸収合併されるついでに持て余していた異常存在の管理を財団へ押し付けていることもよくある。

【関係】

各国政府とは太いパイプを持っており、特に一般人からのSCP情報が真っ先に集まるだろう警察組織とは密に連携をとっている、という設定が採用されていることが多い。
ただ、政府関係者のどこまでが財団の存在を認識しているのか、については設定にブレがあるため特に統一された設定はない。

基本的に他の要注意団体とは仲が悪い……というか財団から要注意団体に指定されるという事は、財団から見て注意すべき組織・存在であると見做されるていることに他ならない。
例えばSCP関連の情報を積極的に公開しようとしている「蛇の手」とは険悪であるし、異常な芸術作品をばらまくAre We Cool Yet?とは仲良くなれるわけもないし、サーキックカルトとは完全に敵対している。
ただし、世界オカルト連合は目的自体は同じなので協力することもあり、ワンダーテインメント博士からはプレゼントが送られてきたこともあるので向こう側からは好意的に認識されている模様。
また警察関連の要注意団体である連邦捜査局異常事件課(UIU)や警視庁公安部特事課とは協力関係にある。
もっとも前者は「キャリアの袋小路」と言われる無能揃いなので「間違って本物のSCPに関わったら困るから注意し、手伝っている」というのがメインの理由だが
基本的には、財団自体は「世界の平和が守れればそれでいい」スタンスなので、向こうから喧嘩を売ってこない限りは静観の姿勢を取ることが多く、この手の団体の中では比較的穏健派ではある。まぁ財団も一枚岩ではないので「先制攻撃して叩き潰せばいいじゃん」的なノリの武闘派もいないわけではないが。

【財源】

「財団」と言うからには間違いなく経済活動を行っているはずであり、各SCPを管理するための莫大な予算がどこからか出ているはずだが、この財源も基本的には不明である。
世界オカルト連合は国連の下部組織なので、国連から資金提供を受けていると思われるが、財団は独立した組織であり自力で資金確保を行っているはずである。
一応フロント企業の存在を示唆している記事もあるため、そちらで資金を稼いでいるとも考えられるが、国家予算レベルが必要と思われる活動資金がそれだけで足りるのか?という疑問はある。

基本的にはオブジェクトを利用した金儲けは行っていない模様(記事次第でやっていることもあるが)。
これは「あくまで保護して隠匿する」というそもそもの財団の理念に反することに加えて、どれだけ安全に見えても異常存在由来の物品を市場に流通させたら何が起きるかわからないのも理由だろう。
ただ、SCP-CN-756(数字の本)では、本を開いて現れた100tの銅球を売り払って資金にしていたこともあったので、本当に異常でもなんでもない物品なら売ってしまうこともあるようだ。

【財団職員】

財団には多くのスタッフが在籍しているが、ここでは最低限押さえておくべき主要な者だけを挙げる。
彼らはそれぞれ異なる「セキュリティクリアランス(情報にアクセスする権限)」を持ち、オブジェクトのことをどこまで知ることができるかが異なる。
報告書自体を読む事自体に一定のクリアランスを要求される事もあれば、報告書の中で追加情報を読むために更なるクリアランス提示が必要な場合もある。
また、特殊なオブジェクトを扱う職員にはそのオブジェクト専用のクリアランスが付与されるケースもある模様。

  • 研究員
文字通りオブジェクトを解明しようとする科学者たち。
生物学・心理学などあらゆる分野に精通している。
この男を筆頭として、才能に全てを極振りした危険人物や変態が多い。
その中で立場や実績が優れている研究員を「博士」と呼ぶ。
どこかの大学や機関で博士号を持っているかは定かではないが
財団の中で博士と呼ばれる立場になるには下手な博士号持ち以上の才能や能力が必要である。

  • エージェント
財団施設の外でSCPを調査する職員。
不測の事態に出動する機動部隊も形式上ここに分類される。
DクラスほどではないがSCPとの接触を伴う危険な仕事。

オブジェクトを扱う際に、真っ先にぶつけられる最下級の職員。早い話がモルモット兼捨て駒兼生け贄。
詳しくは項目を参照。
ブライト博士が彼らを残機と呼ぶことは禁じられている。

  • O5(オーファイブ)評議会
財団の最高責任者。O5-(1~13の数)の名で呼ばれる13人。
その存在には謎も多いが、研究員やエージェントから昇格する道もあることが示唆されている。
最大のセキュリティクリアランスを持ち、財団の大きな方向性を決定する。財団内のあらゆる情報にアクセスできるが、立場上オブジェクトに直接接触することは許されない。まあ記事によっては普通に接触してしまっていたりそもそも彼ら自身が異常存在だったりすることもあるが…
モノリス越しに物々しい会話をして視聴者をヤキモキさせる役回りだと思えば間違いないらしい。
財団内では雲の上の人物と言ってもいいが、稀に研究員たちに騙され、酷いときには謀殺されたりもしている。

  • 管理官
後述の”管理者”とは別に「管理官」という役職が存在する。

こちらは財団内部で上位の業務を行う者が名乗る役職であり
サイトを取り仕切る上級職員は サイト管理官 (Site-Director)であり
はなはだ不思議なことにブライト博士はいくつかのサイトで 人事管理官 (Personnel Director)の権限を持つ。(この場合は人事部長の意味)

”管理者(Administrator)”と「管理官(director)」は明確に区別されていて、前者は実際どのような職なのか明確ではないが
後者が「O5ほどじゃないけど偉い職員なんだよ」という立場を表現していて
「サイト管理官が実験中止を命じた」などと書かれたらその施設(Site)の偉い人が動いたと思って良い。
なおO5評議会のメンバーは、この管理官の中でもっとも高い権限を持った13人の集まりとされる。

  • ”管理者”

「人々は恐怖から逃げ隠れしていた時代に戻ってはならない。他に我々を守るものはいない、我々自身が立ち上がらなければならないのだ」で知られる、財団の理念を語る人物。

各所の報告書やTaleなどで時々見かけるが、その正体に関しては不明な点が多く、そもそも存在しているのかさえ怪しい人物でもある。

財団内での立ち位置は記事によってマチマチで、O5より上だったり下だったり同等だったりそれどころじゃなかったりする。



また、上記とは別に、支部独自の統治機構が設定されているものもある。
  • 日本支部理事会
SCP財団日本支部における最高意思決定機関。構成員は7名で、それぞれ”獅子” ”升” “千鳥” “稲妻” “鳳林” “若山” “鵺”のコードネームが割り当てられている。一部の記事では蒐集院の幹部であったり、上位存在だったりする。

  • O5-CN
CNのコードが示すように、中国支部における最高意思決定機関。構成員はO5評議会と同じ13名。

余談だが、中国支部の要注意団体には「05(ゼロゴー)議会」というO5評議会のパチモンが存在する。



なお、職員として採用される方法などは不明。たぶん身近なハローワークに行って「SCP財団で働きたいんですけど」と言っても、精神科を勧められるだけであろう。
Dクラスに関しては上記のような採用方法が示されているが、それ以外の職員がどのような経路で採用されているかはよくわかっていない。
可能性としては、

  • 直接スカウト
研究員などは各分野で優秀な人物を直接スカウトしていると考えられる。また偶然異常存在に遭遇してしまいor生み出してしまい、その後始末として何らかの事情(有能だったとかこの人がいないとそのアノマリーを扱えそうにないとか)で当人が記憶処理をされずにそのまま財団に雇われることがままある。

  • フロント企業経由
財団のフロント企業で働いてて、優秀かつ信頼がおける人物と判断されたら裏の顔である財団にスカウトされる…という流れ。
特別高いスキルが必要なわけではないが、さりとて無関係な一般人を雇うわけにはいかない事務員などはこのルートの可能性が高い。

  • 要注意団体のメンバーから
要注意団体から財団に移籍してきたメンバーも存在する。壊滅させた組織のメンバーを洗脳しているのでは?という疑いのある記事もあるが.

  • 異常存在が職員に
基本的にどれだけ無害そうでも異常存在は異常存在であり危険すぎるため、財団の業務に直接かかわることはない。
ただし、SCP-073「カイン」のように、本人が誠実かつ能力が極めて優秀な場合、業務にかかわることもあるようである。
また、SCP-2800「カクタスマン」については、本人の精神上の安定を図るために適度に他者のためになる作業を行わせているようである。
SCP-2310で「サラ・パーマー」というおばさんの人格になってしまった人々も、記憶処理ではどうしようもなく、かといって世の中に出すわけにもいかないという理由から事務処理などの仕事を任されているらしい。
中にはSCP-1156のように、「職員として雇う事自体が収容プロトコル」というぶっ飛んだものもある。
SCP-1973-JP「メアリー・スーの怪物」のように、現実改変で無理矢理職員になっているというヤバイケースもある




追記・修正はセキュリティクリアランスレベル 2 以上の職員に限られています。

アクセス中……

ようこそ、担当職員様。

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