ダイヤモンド・ブリザード

登録日:2020/04/28 Tue 00:41:14
更新日:2025/04/03 Thu 12:57:34
所要時間:約 5 分で読めます





「世界が妖精にひざまずく!」



ダイヤモンド・ブリザードとはTCG「デュエルマスターズ」およびそれを原作としたDCG「デュエル・マスターズ プレイス」に登場するカードである。


概要

ダイヤモンド・ブリザード VR 自然文明 (3)
進化クリーチャー:スノーフェアリー 5000
進化−自分のスノーフェアリー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、スノーフェアリーをすべて、自分の墓地とマナゾーンから手札に戻す。

DM-11 「聖拳編 第2弾 無限軍団の飛翔(エターナル・ウェーブ)」にて登場。
軽量カードが多めのスノーフェアリーデッキの中心となるカードで、除去されたりマナに置いたスノーフェアリーをまとめて手札に回収できるという中々に豪快なカード。
コイツ自身も低コスト進化には十分なパワーを持っているため、手札に戻したスノーフェアリー達を横に並べながら相手のシールドを削り取ることができる。
反面、手札に戻す効果は強制効果となっているため最低限展開に必要なマナはスノーフェアリー以外で確保しておかないと動きが鈍る。
そのため、マナ回収しても回るぐらい軽いデッキにしたり、マナにスノーフェアリーを置かないようにして墓地肥やしでの回収をメインにするなどの工夫が必要。

相互互換として《ダイヤモンド・カスケード》が存在し、そちらは墓地からはスノーフェアリーを手札に戻せない代わりにマナに送る効果となっており比較的安定してマナに置いたスノーフェアリーを回収できる。
一方で手札補充の爆発力は衰えているため一長一短。爆発力を取るか安定性を取るかはデッキ構築次第と言える。

また、自身も回収対象とできるため手札に2枚抱えておけば破壊されたダイヤモンド・ブリザードをダイヤモンド・ブリザードで回収するループが可能。
上手く使えば墓地と場と手札を回りながらスノーフェアリーを回収し続けるという、殿堂入り前の《凶星王ダーク・ヒドラ》じみた真似もできる。…全盛期のあちらより使い勝手が悪いのは否めないが。
《カラフル・ダンス》が4積みできていた頃は大量墓地肥やしからアンタップマナを確保→ブリザードで大量回収という強力な動きができていた。

…とまぁTCGにおいては使いこなせれば強いがそれなりに癖もあるといった程度の立ち位置だったのだが。

デュエル・マスターズ プレイス

Ver.1.2.0 (2020/4/23)

ダイヤモンド・ブリザード SR 自然文明 (3)
進化クリーチャー:スノーフェアリー 5000
進化−スノーフェアリー
バトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンと墓地から《ダイヤモンド・ブリザード》以外のスノーフェアリーを、手札の上限枚数になるまで手札に戻す。
その後、こうして手札に戻したスノーフェアリーの数だけ、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。

DCG版であるプレイスでは第3弾「英雄の時空 -ETERNAL RISING-」にて実装された。
レアリティがSRに上がっており、効果が上方修正されている…されているのだが明らかに書いてあることがおかしい。

その後、こうして手札に戻したスノーフェアリーの数だけ、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。

その後、こうして手札に戻したスノーフェアリーの数だけ、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。

※大事なことなので2回言いました。

(  ゚д゚)……。

( ゚д゚ )

明 ら か に 上 方 修 正 の 域 を 超 え て い る 。

テキストには「これらの効果によって使用可能なマナは増えない。」という文言がないため、増やしたマナはそのターンの内に即座に使用可能。
更にプレイスのゲーム上の仕様として、マナ回収はどれを回収しようが全て使用済みのマナを回収した扱いとなる。

つまり、マナゾーンか墓地に最低でも3枚スノーフェアリーを仕込んでおけばタダ同然で召喚酔いしないパワー5000が場に出て、そこから回収したスノーフェアリーを使っての展開も可能。
デッキのほぼ大半をスノーフェアリーで埋めてしまえばマナをリセットしながら召喚酔いしないクリーチャーが場に出るというあの「ボルバルザーク・エクス」と同じようなことを進化とはいえたった3コスでしでかす。
さらに、闇や水を混ぜて墓地肥やしまで加えればそこから回収された分も山札からマナに置かれるため他のマナブーストが真っ青になるレベルのマナ加速も可能。
墓地やマナにスノーフェアリーを仕込むほど、手札補充とマナ補充を爆発的に行える。
一応、ダイヤモンド・ブリザードでダイヤモンド・ブリザードを回収するという戦法は封じられているが、大体1~2枚投げるだけで圧倒的なテンポ・アドバンテージで勝てるためだからどうしたと言った感じである。

先行公開からそのぶっ飛んだ性能で話題を呼んだが、第二弾までの進化元のスノーフェアリーの層は薄かったためそこまで脅威に見なすプレイヤーは少なかった。むしろ効果が変わって復活したあのボルバルザーグをはじめとした強力な多色カードたちのほうが下馬評は高かった。
しかし、同パックに1マナで出せるスノーフェアリー《冒険妖精ポレゴン》および2マナで《怒髪の豪腕》と同じ効果になった強力なアタッカー《愛嬌妖精サエポヨ》が登場したことでスノーフェアリーの質も量も飛躍的に上がることになり、状況が一変。
横展開での速攻およびビートダウン型。横展開しつつ大量マナ&手札補充からパンプアップなどを駆使しての盤面制圧を行うコントロール型などあらゆる方面で大暴れすることになった。

デッキタイプも大量のスノーフェアリーとダイヤモンド・ブリザードを入れればあとは自由という点から
  • 敵クリーチャーの対処に火文明の小型クリーチャーや除去札を活用しつつ、ダイヤモンド・ブリザードで回収、展開したスノーフェアリーに《マイキーのペンチ》でスピードアタッカーを与えることでワンショットを行うことを可能にした赤緑型。
  • 《エマージェンシー・タイフーン》でスノーフェアリーを墓地に落としつつ、《アストラル・リーフ》や《クリスタル・パラディン》などと共にビートダウンを仕掛ける青緑型。
  • 《ボーンおどり・チャージャー》などで墓地を肥やしてからの手札やマナの爆発を狙い、さらに《リバース・チャージャー》などで《ダイヤモンド・ブリザード》を再利用する黒緑型。
  • 光器ペトローバ》によるパンプアップ。《無頼聖者サンフィスト》によるハンデス対策。《ホーリー・スパーク》によるブロッカー対策&盤面制圧を組み込み汎用性の非常に高い白緑型。
  • コントロールにした白緑型に赤を加え、10ターン耐久してからの《無双竜機ボルバルザーク》をフィニッシャーにする型
  • 《幻想妖精カチュア》《雪渓妖精マルル》がスノーフェアリーであることを生かして大型・多色ドラゴンを組み込み破壊力を増やした黒赤緑型。
といった具合にあらゆる色を組み込んだデッキが開発され環境に氾濫。
因みに下二つはミラーマッチ対策のために開発されたデッキである。

当初は速攻型が多めだったがパワーラインが低いため大型ブロッカーで止まりやすい事やそもそも速攻じゃなくてミッドレンジ以降でも十分強いというどこぞの団長のような結論から白緑型が主流に。
白緑型は汎用性が非常に高いが故に他の色を加えやすいという利点もあり、またサンフィストやアーク・デラセルナといったマッドネスも無理なく搭載できるため実装当時の環境で用いられやすい戦法の殆どを対策でき、非常に強力。

こいつの弱点を強いて上げれば山札の消費が激しい為、黒緑や青緑のようにドローや墓地肥やしと併用すると場合によってはライブラリアウトの危険が伴うという点か。
ハンデスに弱い、大型ブロッカーに弱いといった点もあるがそれは相性の良いカードでカバー可能なので大した弱点とは見られない。
あと手札に戻した枚数を参照するので、手札の枚数が上限に近い時に使っても効果が薄いという地味な落とし穴もあるが、本当に地味過ぎてまず弱点扱いされる事はない。

そのあまりの強さと使用率から一部のユーザーはこの環境を「ブリザード・マスターズ」と呼び、Twitterのトレンドにまでダイヤモンド・ブリザードが入るという快挙を達成。このカードの知名度は飛躍的に増すこととなった。

有志の調査によると実装されてから数日でプラチナランク帯以上の使用率はなんと6割を超えるとか。
同型対面だとエクストラターンで押し切れるという理由でボルバルを採用した型が登場したりそのボルバルを超えるパワーとエクストラターン中でも守りに参加できるといった理由でラ・ベイルの評価が上がるといった現象も起きており、一見すると良好なメタゲームが行われているように見える。
ダイヤモンド・ブリザードの投入が前提になっている点を除けばの話だが。

ある意味「世界が妖精にひざまずく!」というフレーバーテキストがそのまま当てはまるような氾濫ぶりに事態を重く見たのか運営も「勝率に与える影響を調査する」と告知。

そして……

Ver.1.2.1 (2020/5/7)

ダイヤモンド・ブリザード SR 自然文明 (3)
進化クリーチャー:スノーフェアリー 5000
進化−スノーフェアリー
バトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンから《ダイヤモンド・ブリザード》以外のスノーフェアリーを、手札の上限枚数になるまで手札に戻す。その後、こうして手札に戻したスノーフェアリーの数だけ、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。

2020/5/7にナーフされることに。墓地回収がなくなり《冒険妖精ポレゴン》との相性が若干悪くなったものの、
回収してもマナが減らないどころか使用可能マナが回復するという最大の強化点は健在であり、依然《雪溶妖精シャーマン・メリッサ》・《秋風妖精リップル》との相性は抜群。
また今後ジャスミンが実装されても悪用されにくくなったのは大きい。

自身がNEW DIVISIONから外れた後も、紙で作られたスノーフェアリーのカードを中心に継続的に強化パーツを手に入れており*1、ALL DIVISIONでも活躍している。
スタン落ち直後も環境に食いこみ、《ダイヤモンド・カスケード》と共にカスケードをナーフに追い込むレベルで活躍したり、《復活の祈祷師ザビ・ミラ》と組んで大会デッキに採用されたりとある程度活躍したものの、流石にパワー調整後であったことやインフレの波が到来したこともあって、登場から2年以上経過してようやく環境トップの座を退き、その後は愛好家が使い込む程度に落ち着いていた。

だが、彼女はまたしても弾けた。
DMPX-01でデュエプレオリジナルカード《超神星ヴァルカン・アンチャンス》が、続くDMPP-27で紙でも大暴れしたことでもお馴染み《S級原始 サンマッド》が実装されたことでALL DIVISION環境トップに復活。
2024年の秋、デュエプレ環境が革命編に突入してもその強さが異次元のものであることを示した。なお、ALL DIVISION向けの構築済みデッキとして【緑単スノーフェアリー】の名でも販売されている。第3弾で登場したカードが構築済みデッキの目玉として収録されているといて、しかもガチ寄りというのは異例も異例である。
ついには公式の漫画でも『リング』のパロディで、(環境に)「ずっといる」などと弄られた。

2025年現在でもデッキは健在。果たして、彼女が完全に環境に追いつかれるのはいつの事になるのだろうか……。


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最終更新:2025年04月03日 12:57

*1 ただし、《妖精の裏技ラララ・ライフ》のように、相性抜群ではあるものの実装されなかったカードも存在する。