愛嬌妖精サエポヨ

登録日:2020/04/29 Wed 18:14:24
更新日:2023/10/17 Tue 18:06:24
所要時間:約 3 分で読めます








♪この思い、気がついて本気なの ♪キミの心殴りつけたい鈍器なの ♪キミにドキドキ、握りしめる武器武器 ♪中途ハンパなんかじゃない ♪このハンマーが私の初恋! ---ハラグロX 『キミに武器武器ラブ』





《愛嬌妖精サエポヨ》は、TCG『デュエル・マスターズ』およびDCG『デュエル・マスターズ プレイス』に登場するクリーチャーである。


概要

DMR-14 「ドラゴン・サーガ 第2章 暴龍ガイグレン」で登場したスノーフェアリー
このDMR-14弾は高レアを筆頭にフレーバーテキストが存在するカードが少ないという特徴を持つが、
サエポヨはそんななかで、アニメ展開における「腹の色真っ黒ーバーX(以下ハラグロX)」と連動する、
DS世界の背景ストーリーにおける重要ポジション『ハラグロX』のメンバーとしても設定されており、
このためフレーバーテキストが存在している。

愛嬌妖精サエポヨ C 自然文明 (2)
クリーチャー:スノーフェアリー 1000+
自分の他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、このクリーチャーのパワーは+3000される。
ハラグロXはアニメではぶっちゃけが好きなアイドルグループとして登場し、ファンはカモの扮装をしている。
腹黒い彼女たちはファンをカモにしている、というアイドルグループとそのファンの関係をブラックに描いた名シーンだが、
当のファンはカモられるのをむしろ喜んでいる。
背景ストーリーでは暴走するジュラシック・コマンド・ドラゴンを歌で鎮めるために選出された巫女で結成されたアイドル「バトルゾーンヒロイン」……という盛りまくった設定である。
そもそも暴走するジュラシック・コマンド・ドラゴンを鎮める巫女がなぜみな腹黒い必要があるんですかね……。
詳しいことは《龍覇 マリニャン》のページに譲るが、この3体は「マリニャン」「エリカッチュ」「サエポヨ」と
如何にもアイドルグループらしい名前であり、はっきり言うと結構浮いた名前である。

そんなサエポヨだが、他2体が背景ストーリーの要請もあり(妖精だけに)ビーストフォーク號ななか、
ひとりだけスノーフェアリーだったりする。
このため、ハラグロXのファンデッキは非常に(当時は)組みづらかった。

受難

そんなサエポヨの最大の受難は、アニメでもTCGでも目立てなかったことにある。

アニメではぶっちゃけの押しメンはエリカ(=《歌姫の面 エリカッチュ》)であり、
ぶっちゃけのデッキではエリカッチュだけでなくマリニャンとサエポヨも使われていたものの、
作中でフィーチャーされることはほぼなかった。
声優はブリドカットセーラ恵美氏と名前が目立つ人なのだが……。

TCGでは《龍覇 マリニャン》が【緑単サソリス】や【緑単ループ】で実績を挙げている。
エリカッチュは使いづらい効果ではあったが(ドラグハートを出すごとにマナブースト)、
当時フィーチャーされていない種族であるサエポヨはそもそも当時のデッキには入る枠もなかった。
当時は今ほどスノーフェアリーが強くもなかった(スノーフェアリーのフィーチャーは翌年)ため、
サエポヨは「せめて種族が一致していれば」とハラグロXファンからも惜しまれていた。

ではなぜ種族が彼女だけビーストフォーク號ではなかったのか?
いろいろな憶測が流れているが、主な要因はおそらく以下のカードではないだろうか。




俺の名は怒髪の豪腕(レイジ・アーム)

止まらねぇ!

怒髪の豪腕 C 自然文明 (2)
クリーチャー:ビーストフォーク 1000+
他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、このクリーチャーのパワーは+3000される。
DM-08とサエポヨより11年も前に登場し、長い間に渡って活躍を続ける言わずと知れた知れた「名」ビーストフォーク。それがこのレイジアームくんである。
比較してわかると思うが、サエポヨの場合は自分クリーチャーにしか反応しない。
《怒髪の豪腕》は相手クリーチャーでも反応するため相手のニンジャ・ストライクやST、S・バックにもある程度耐性がある。
ドラゴン・サーガをはじめエピソード2などのビーストフォークフィーチャー時期にも、
ついぞこいつを上回れる2コストアタッカーが登場しなかった。

彼女をビーストフォーク號にした場合、《怒髪の豪腕》の完全下位互換と化すのは明白であり、
それが故にスノーフェアリーにしてお茶を濁したのではないか、ということである。
かといって完全相互互換にしてしまうと単に自然が強化され過ぎてしまい、
本来の本題であるジュラシック・コマンド・ドラゴンとビーストフォーク號の連携がうまくいかなくなる。

《怒髪の豪腕》と同じく、《超幻影 ワラシベイベー》の侵略元には向いている。
軽量クリーチャーでデメリットもなく下準備もウィニーを2体出すだけでワラシベイベーの侵略元に出来るので
活躍が難しい雑魚カード、というわけでもない。ただし、《怒髪の豪腕》がいる以上は5枚目以降となるのは否定できないが。
スノーフェアリーデッキでは殴り役が少ないので、スノーフェアリーデッキでも活躍は出来る。
ただしこちらも《冒険妖精ポレゴン・ジョーンズ》や《呪氷妖精マッド・サクラン》というライバルはいるにはいる。
デュエル・マスターズWikiでは《剛勇妖精ピーチ・プリンセス》をサポートにおすすめされているが、
先輩アイドルにサポートしてもらうのは現役アイドルとして如何なものか……。

なお、漫画版ではドギラゴンやグレンモルトの推しメンだったりする。
ただ、【モルネクバスター】にはより一層入れないのでなおさらファンデッキ構築は難しい……。

関連

豪腕妖精レイジ・ボッコル UC 自然文明 (4)
クリーチャー:スノーフェアリー 1000
自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのターン、このクリーチャーのパワーは+5000される。
このクリーチャーは、パワーが6000以上の時、「W・ブレイカー」を得る。
《怒髪の豪腕》をオマージュしたスノーフェアリーで、サエポヨの先輩。
サエポヨやレイジアームくんとことなり、パンプアップの数値によってWBも獲得する。
ただし素のコストが重すぎる。ここまで来ると相手も呪文の火力やパワー低下で楽に対応できるだろう。

龍覇 マリニャン UC 自然文明 (5)
クリーチャー:ビーストフォーク號/ドラグナー 5000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト3以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)

歌姫の面 エリカッチュ UC 自然文明 (3)
クリーチャー:ビーストフォーク號 2000
自分のドラグハートをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。

超級の面 ゴメス C 自然文明 (2)
クリーチャー:ビーストフォーク號 4000
ガードマン
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
ハラグロXのメンバーたち。
当時は以上の通り、種族も戦法も全く合わないため、ファンデッキすら構築困難であった。

雪精 X-girls R 自然文明 (4)
クリーチャー:スノーフェアリー風 4000
自分の自然のパワー6000以上のクリーチャーの召喚コストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。

雪精 エリカッチュ UC 自然文明 (5)
クリーチャー:スノーフェアリー風/革命軍 1000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、進化ではないコスト7以下のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
革命2―自分のシールドが2つ以下なら、このクリーチャーに「S・トリガー」を与える。

雪精 サエポヨ C 自然文明 (2)
クリーチャー:スノーフェアリー風/革命軍 2000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、自分のクリーチャー1体のパワーを+2000する。

雪精 マリニャン UC 自然文明 (4)
クリーチャー:スノーフェアリー風/革命軍 3000
自分のクリーチャーが攻撃する時、それがそのターンはじめての攻撃であれば、自分の山札の上から1枚目を表向きにしてもよい。それがクリーチャーなら自分の手札に加え、それ以外ならマナゾーンに置く。
革命編ではサエポヨだけでなくエリカッチュとマリニャン、そしてハラグロXそのものが全員スノーフェアリー風となってリメイク。
ただし、サエポヨに限って言えば旧サエポヨのほうが使いやすいという皮肉的ジレンマを抱えている。

武家類武士目 ステージュラ VR 自然文明 (7)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン/革命軍 11000
G・ゼロ―バトルゾーンに自分のスノーフェアリーが3体以上あれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、スノーフェアリーを好きな数、自分の墓地またはマナゾーンから手札に戻してもよい。
自分のスノーフェアリーが相手のクリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。

龍覇少女隊ハラグロX P 自然文明 (6)
クリーチャー:ビーストフォーク號/ドラグナー 4000+
このクリーチャーを自分のマナゾーンから召喚してもよい。
パワーアタッカー+2000(攻撃中、このクリーチャーのパワーを+2000する)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自然のコスト4以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
サエポヨがイラストに描かれているクリーチャー。
いずれもサエポヨ本人のカードパワーに比べて強く、それぞれがデッキの核になるレベル。
ステージュラに限って言えば新サエポヨのほうが効果に意味をもたせやすい。



アプリ版



ドッキドッキ、する~ね~♪




このハンマーは

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このハンマーは

このハンマーは


私の、初恋❤


デュエル・マスターズ プレイスでは、第3弾の『英雄の時空 -ETERNAL RISING-』で登場。
パック名の通り、聖拳編をモチーフにしたパックでありながら、ドラゴン・サーガから殴り込みにきた。
光輪の精霊 ピカリエ》と同様のいわゆる異世界転生枠である。
ここにきてマリニャン、エリカッチュと種族が違うことがメリットになるとは、本人も思わなかったろう。
愛嬌妖精サエポヨ C 自然文明 (2)
クリーチャー:スノーフェアリー 1000+
他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、このクリーチャーのパワーを+3000する。
こちらでは紙版で何かと比較されてきた《怒髪の豪腕》とまったくの同効果になった。
……のだが、怒髪の豪腕はプレイス環境ではただでさえ紙版以上に猛威を奮ったカードであり
(紙版以上に除去が少ないことや、紙版以上にクリーチャーの重みが強いため)
3弾にしてレイジアーム8枚体制が取れるというだけで多くのプレイヤーからは恐れられていた。

しかし、TCG・DCGというのは事前評価が高くとも、実際にはそこまで、というケースは数多い。
《復活のメシア マジョラム》や《阿修羅ンチュラ/傀儡が来る!》など、事前に恐れられていても実際には活躍しなかったカードも有り、
これはデュエプレでも《アストラル・リーフ》などで通ってきた道である。

しかしサエポヨが実装されたあと、実際には過大評価どころか、むしろ《伝説の禁断 ドキンダムX》のごとく過小評価枠であることが判明。
というのも、当時一緒に実装された《ダイヤモンド・ブリザード》の効果が問題であった。
ダイヤモンド・ブリザード SR 自然文明 (3)
進化クリーチャー:スノーフェアリー 5000
進化−スノーフェアリー
バトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンと墓地から《ダイヤモンド・ブリザード》以外のスノーフェアリーを、手札の上限枚数になるまで手札に戻す。その後、こうして手札に戻したスノーフェアリーの数だけ、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。
サエポヨの場合、除去されたりマナに埋められたりしても、《ダイヤモンド・ブリザード》の効果で回収できてしまう。
そのうえ、《ダイヤモンド・ブリザード》の効果で使用可能なマナが回復してしまうので、あっさりステージ上に戻ってきてしまう。
でもって、《光器ペトローバ》によって素のパワーの低さをカバーしつつ、相手の巨大なブロッカーで持ちこたえる戦略も簡単に瓦解させてしまう。
先輩アタッカーの《冒険妖精ポレゴン》がついでのマナで「ボウケンノゥハディマリダ!」と飛び出したもんなら

このハンマーは

このハンマーは

このハンマーは

このハンマーは

私の、初恋❤

と4体のサエポヨが輪唱を開始。
デュエプレではマッド・サクランやポレゴン・ジョーンズは収録されていないので、
2マナといえば《雪溶妖精シャーマン・メリッサ》や《雪渓妖精マルル》くらいしか対抗馬がなく、
加えてメリッサはともかくマルルは本来スノーフェアリーデッキに入るスノーフェアリーではないので、
必然的に「かわいいレイジアーム」が一番好まれる。
ピカリエと同じく、異世界転生でチートしていると言えよう。

余談

レイジアームが事実上8投出来るうえ、サエポヨを採用したブリザードデッキが環境に蔓延したことは性能面の他にも問題を引き起こす。
というのも、デュエプレでは同時に発生した効果はバラバラに処理されるのだが、
それがターンの制限時間を食いまくるのである。
相手のサエポヨ4体の処理を何度も挟むせいで攻撃できず負けた事例や、
自分のサエポヨ4体のせいで攻撃できず反撃を許す事例が生じるなど、
単純なカードパワーによらない問題点も見られるようになった。
レイジアームにも同じ問題はあるが、そのレイジアームとあわせて8投でき、Tier1デッキの必須カードになった上、
よりによって効果発動時のボイスが

このハンマーは

私の、初恋❤

と長いうえ何回初恋すんねんと言わざるを得ないものであるため、
「デュエプレ公式はブリザードよりもサエポヨのボイスをナーフしろ」という声もそこそこ多い。

ともあれ、ハラグロX3人の中では一番遅咲きながらもいちばん目立つことに成功したと言えるだろう。
彼女のシンデレラ・ストーリーはこれからなのかもしれない。



このハンマーは

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このハンマーは

このハンマーは


私の、修正❤

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最終更新:2023年10月17日 18:06