Call of Duty World at War

登録日:2021/09/02 Thu 23:00:01
更新日:2024/08/07 Wed 10:06:24
所要時間:約 11 分で読めます





WAR LIKE YOU’VE NEVER
EXPERIENCED BEFORE


☆Contents☆


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【Summary】

『Call of Duty World at War』はCALL OF DUTYシリーズ第5作目のFPSゲーム。2008年に発売された。
開発はCoD3を手掛けたTreyarchで、同社は後にBO系列のシリーズを展開していく。

前年に発売された作品で現代戦を描いたCoDが再び第二次世界大戦を舞台に戻した作品だが、それ以上にシリーズでも屈指の残酷ゲームとして名高い。
ゲーム内では一部の銃火器の銃弾や爆弾を喰らった者の四肢や頭部が吹き飛び、火炎放射を喰らった敵兵が苦悶の叫び声を上げながら黒焦げになって死んでいく様子が生々しく描写される。*1

その他にも初っぱなから過激な拷問シーンが出たり、無抵抗の敵兵を処刑するシーンが度々出てくるなど、今までのCoDシリーズとは毛色が違う残虐な描写が多い。
本編の描写だけでなく、タイトル画面で流れるBGMや本作のテーマ曲も陰鬱で独特な雰囲気を醸し出しており、そういった意味でも他のシリーズとは印象が異なる。

そしてミッション開始前のブリーフィングの映像では実際の戦争の映像も含まれており、中には首吊り死体や銃殺刑に処される人間が映るシーンもある。
エピローグではあのキノコ雲の映像も……
更にアメリカ編は太平洋戦争を舞台としており、日本兵が敵として登場する。
「天皇陛下万歳!!」と叫びながら銃剣特攻を仕掛ける所謂万歳突撃や、日本軍の戦闘機がアメリカの軍艦に向かって神風特攻する描写も当然のように出てくる。
元々のグロテスクな表現に加えて旧日本軍関連の様々な描写も大量に含まれている。

しかし前作が大ヒットしたのにもかかわらず、今作は日本での発売は一切行われなかった。
未だにその明確な理由は今も尚明らかになっておらず、本作の舞台に沖縄戦が含まれている事や、人体の切断描写やゾンビモードの初実装、Activision日本支社の撤退(現在は再びActivisionの日本支社が設立されている。)が原因なのではないのかと言われている。

PC版は日本語化MOD自体は存在するが、Steam版は旧MW2共々おま国である為、遊ぶハードルが高いがXBOX版は下位互換に対応している為、XBOXONE・XBOX series S/Xでも遊ぶ事ができる。ただし、プレイの際には地域設定を変更しなければいけない。

【Campaign】

今作ではアメリカ編とソビエト編の2つを交互に進めていくことになる。
WWⅡが舞台の旧作と同様に史実の戦いを体験する形でシナリオが進行する。

アメリカ編は主にマキン環礁の戦い・ペリリュー島の戦い・沖縄戦が描かれ、ソビエト編はスターリングラード攻防戦・ゼーロウ丘の戦い・ベルリン陥落が描かれる。
MWシリーズと違ってこれらはそれぞれ時系列が独立しており、例としてアメリカ編のペリリュー島の戦い(1944年)の途中にソビエト編のスターリングラード攻防戦(1942年)が挟まれるといったような構成になっている。

そして今作のキャンペーンはシリーズ屈指の高難易度を誇る。
最高難易度のベテランでは、どこに隠れていようと大量に飛んでくる手榴弾や、まるでロボットのような反応速度と精密さを持つ敵兵の射撃能力など、CoD4と同等の鬼畜難易度になっている。
特にミッション「Heart of the Reich」は、中盤以降から敵の無限湧きと条件を満たさなければチェックポイントが入らない仕様*2も相まって地獄のクソ難易度である。
You will not survive(生き残れません)の警告文は伊達じゃない。

また本作のキャンペーンは2人で協力プレイが可能*3
オンラインまたはオフラインの画面分割でプレイできる。
致死ダメージを受けてもラストスタンド状態で生き延び、もう一人のプレイヤーに蘇生してもらうことで復活できる。
ラストスタンド状態で一定時間が経過すると死亡してしまい、どちらかが死亡するか二人ともラストスタンドになるとゲームオーバー


○Main Characters

◆The U.S.

  • C・ミラー
アメリカ海兵隊編の主人公。
ローバックやサリバンと並ぶ古参兵。
日本軍の基地があるマキン環礁へ偵察に出たが日本軍に囚われ、数々の拷問を受けていた。
ローバックたちに救出されて以降は彼らと共に太平洋上の島々で日本軍と戦い抜いていく。
火炎放射器を背負いながらブローニングM1919を腕に抱えてぶっ放す超人。

  • ローバック
頬に大きな傷跡がある古参兵。
でかいマチェットのようなものを背負っているが劇中では一度も使用しない。
トンプソンSMGを愛用しているが、まれにBARを使用する事も。
彼やミラー、サリバンのような古参兵は新兵からまだ20代なのに"The old breed(古い品種)"と呼ばれているらしい。
CVは俳優のキーファー・サザーランド氏が担当している。

  • サリバン
ミラーやローバックが所属する部隊を率いる隊長であり、多少のことでは全く動じない古強者。
M1897トレンチガンを愛用する燻し銀のショットガンナー。

  • ポロンスキー
ペリリュー島の戦いから参戦した新兵。金髪が特徴的。
サリバンに休息を求めたりローバックに愚痴をこぼしたりと、他の主要人物に比べると情けない面が強調されているが、ミラー達と共に長きに亘る戦いに身を投じていく。
武器は最初から最後までM1ガーランドを使用。
余談だが外見がゾンビモードに登場するデンプシーのモデルとなっている。

  • ロッカー
アメリカ海軍の下士官。
PBYカタリナに搭乗し、沖縄の南の海上を航行する日本軍の輸送船を襲撃する。
ミッション「Black Cats」では彼の視点となり、PBYカタリナのガンナーを務めることになる。


◆Empire of Japan

  • 日本軍士官
マキン環礁にて従軍していた下士官で軍刀を帯刀している。
英語が話せるようであり、ミラー達を拷問していた。
その際に日本語で放った台詞「貴様は強くない」は一部で有名。
ゾンビモードのタケオの外見モデルとなっている。


◆The Red Army

  • ディミトリ・ペトリェンコ
ソビエト編の主人公。
スターリングラード攻防戦でレズノフと出会い、以降は彼と行動を共にする。
続編のBOにも登場。
BOで閲覧できる資料より、今作の時点ではまだ20歳に満たない若者だったことが判明する。

ディミトリの戦友。
彼に出会った時点ですでに右手を負傷しており、右手の人差し指を失っていた。
元は狙撃手だったようだが、スターリングラード以降はサブマシンガンを携えた突撃兵となる。
ドイツ兵のことは"Rats(ネズミども)"と吐き捨て、強い敵対心を持っている。
ディミトリと同じく続編のBOにも登場。
CVは俳優のゲイリー・オールドマン氏が担当している。

  • チェルノフ
ゼーロウ高地の戦いからディミトリと同じ部隊に所属するソ連兵。
敵であるドイツ兵に情けをかけて殺害することを躊躇うなど、他のソ連兵たちとは異なる心情を見せる。
特に味方が無抵抗のドイツ兵を処刑したシーンでは「This is not war. This is murder!(こんなもの戦争じゃない、ただの人殺しだ!)」と激怒していた*4
ゾンビモードのニコライのモデル。

  • マルコフ
ソ連の政治官僚(Commisar)。
基本的にメガホンでゲキを飛ばしたり演説をしているだけだが、1ミッションだけPPSh-41を手に取ってディミトリ達と共に前線で戦う。


◆Nazi Germany

  • ハインリッヒ・アムゼル
ナチスの将軍。ソ連各地で女子供も見境無く虐殺を指揮していた非道な人物。
スターリングラード攻防戦でも前線に立って部隊の指揮を執っていた。
ゾンビモードのリヒトーフェンのモデル。


【Nazi Zombies(Zombie Mode)】

今作で初めて実装されたサブゲーム
キャンペーンのエピローグ及びスタッフロールの後にホラー調のイントロと共に唐突に始まる。
一度プレイするとミッションセレクトに表示されるようになり、以降は自由にプレイすることが可能となる。
このときはまだ「Nazi Zombies」というタイトルであり、初期のマップのプレイヤーキャラも米露日独の四人組ではなく米海兵隊の名も無き一般兵だった。

デフォルトで収録されているマップは「Nacht der untoten」のみで、それ以外は全てDLCで購入しなければプレイできない。
今作で登場したマップは後にBOでリメイク版が制作され、DLCで発売された。
ゾンビモードの世界観やゲームシステムなどの詳細はこちらを参照。


○Maps

◆Default

  • Nacht der untoten
打ち捨てられた謎の廃墟。
ペリリュー島にあった建物に似ているが、登場するのはナチゾンビ。
最初のフィールドということで特にこれといったギミックは無く、フィールドもかなり狭い。

◆DLC

  • Zombie Verruckt
朽ち果てた廃病院。
電源装置の概念はここから登場し、それに合わせてパークドリンクと電撃を発する対ゾンビトラップも登場する。
スタート地点が二か所あり、プレイヤーの人数によってはプレイヤー達が分断された状態でスタートすることになる。

  • Shi No Numa
太平洋上にある日本軍占領下の島。
ここのゾンビはナチゾンビではなくインペリアルゾンビとなっている。
日本軍の基地と思しき建物を中心に沼地が広がっており、フィールドの四隅にそれぞれ一つずつ小屋がある。
そしてこの小屋の扉を開けると、ランダムにパークドリンクの自販機が出現するようになっており、ジャガーノグを早めに引けるかどうかがカギとなる。
さらにこのマップからゾンビ犬が登場。大体5ラウンドおきに乱入してくる。
こいつらを全滅させると確定で弾薬回復のアイテムを落とすのでプレイヤーからは休憩タイム扱い
またこのマップから米露日独の四人組がプレイヤーキャラとなる。

  • Der Riese
ナチスの巨大な研究施設。
武器を強化するパック・ア・パンチと決められた場所にワープできるテレポーターが初登場。
三カ所にある全てのテレポーターを使用するとパック・ア・パンチを使えるようになる。
このマップでは大体5ラウンドおきの乱入ラウンド以外でも、ゾンビ犬が他のゾンビと同じように湧いてくる。


【Multi Player】

オンラインで対戦できる他、オフラインでも画面分割によって4人までプレイ可能。
ただしオフラインでは予め用意されている固定のカスタムしか使用できず、装備を自分で組む事はできない。
一部のマップでは戦車が登場し、プレイヤーが搭乗して使用する事が可能。砲塔に設置された固定機銃を使うこともできる。

ドイツ製サブマシンガンのMP40が大人気で、フィールド上にMP40を装備したプレイヤーが最低でも一人は常に存在するという状態だったが、全体的なゲームバランスはかなり良好。
毎年新作が出るシリーズではあるものの、過去作CODもそれなりの人口が居るのだがWaWは過去作のCODの中でも人口は少ない方である。

近年は流石に過疎化が進んでいるが未だに物好きな奴らがウロチョロしており、空中歩行や重力低下化は当たり前、敵プレイヤー一人倒しただけでレベルがカンストするなどの面白おかしいチートが蔓延る無法地帯となっている。


また、本作のロビーの仕様としてDLCマップパックを導入していないプレイヤーがロビー内に居てもDLCマップが次のマップに選ばれる事がある為全てのDLCマップパックを導入した上でのプレイが推奨される珍しい作品となっている。
(DLCマップが選ばれてしまうと導入していないプレイヤーは強制的にロビーから追い出される。)


【Digression】

  • 作中でアメリカ人は英語、日本人は日本語、ドイツ人はドイツ語、とそれぞれ母国語を喋っているが、ロシア人だけはロシア語ではなく英語を喋っている。
    ゲームという仕様上仕方の無いことだが、たまにこの事がネタにされる。

  • キャンペーンのミッション「Little Resistance」ではある裏技*5を使うと、ゾンビモード専用のワンダーウエポンであるレイガンを入手できる。
    続編のBOにも似たように裏技が仕込まれているミッションがあり、そこではサンダーガンを入手できる。

  • キャンペーンのソビエト編最初のミッション「Vendetta」の冒頭では、映画「スターリングラード」*6のとあるシーンのパロディが組み込まれている。

  • 本作のスターリングラード攻防戦にてレズノフとディミトリの部隊が壊滅した原因は、ドラゴヴィッチ*7が援軍を送らなかったから。
    このことはBOのレズノフの回想シーンにてレズノフの口から語られる。

  • 続編BOのゾンビモードのマップ「Five」には今作の主要人物であるローバックと、作中で描かれたペリリューの戦いの写真(もしくは絵画)が飾られている。





This is the enemy's last stand.

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All of us.

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最終更新:2024年08月07日 10:06

*1 これらの描写は本作以降の一部の後発作品にも見られるようになった。ただし日本語版はほぼ全て規制されている。

*2 迫撃砲を全部で四門破壊しなければならないのだが、迫撃砲を二つ破壊しなければチェックポイントが入らない。おまけに破壊方法も銃弾と手榴弾の雨を掻い潜りながら迫撃砲に近づき、直接爆弾を仕掛けて爆破するというものである。

*3 ただし一部のミッションはこの協力プレイができず、キャンペーンで完全に協力プレイが可能となるのはBO3から

*4 それに対してレズノフは「戦争とはこうやって終わらせるものだ」と冷静に返した

*5 バグ技やチートなどではなく製作者が意図的に組み込んだもの

*6 原題は「ENEMY AT THE GATES」。実在したソビエトの狙撃手ヴァシリ・ザイツェフの活躍を描いた戦争映画。

*7 続編のBOに登場するソ連軍の将校。