オルフィー(DQⅦ)

登録日:2012/01/12 Thu 15:47:11
更新日:2024/02/08 Thu 12:35:04
所要時間:約 8 分で読めます





オルフィーとはドラゴンクエストⅦに登場する街の一つ。
緑の石版。ゲーム中では四番目に訪れる事になる。
前はダイアラック。次はフォロッド

ストーリー

緑の石版を完成させた主人公一行は、オルフィーの町にたどり着く。
そこはなんと町中が動物だらけと言う不思議な町だった。

宿屋、武器と防具の店、道具屋、教会と一通りの施設は揃っているが、店番をしているのは何故か動物。
主人公らは町の中に数人しかいない人間に話しかけてみるが、何故か彼ら何もしゃべらない。
一方、たくさんいる動物たちは主人公たちに何かを伝えたい様子だが、何を言っているのかが分からない。

街の北東には小屋があり、中にはみすぼらしい身なりをした少年が首輪と鎖で壁に繋がれている。
しかし助けようにも暴れるばかりで、他の住民と同じく、彼とも会話する事はできない。

ちょうど“動物と話せる人物”に心当たりがある主人公らは、一度現代に戻ることになる。

以下ネタバレ

エスタード島の木こり

エスタード島の片隅で、豊かな自然と動物に囲まれて暮らしている木こりのオヤジは、動物と心を通わせ会話することができた。
主人公らは「動物だらけの不思議な町を見つけたので通訳をしてほしい」と木こりにお願いし、木こりも半信半疑ながら同行してくれることに。

主人公らは木こりを連れてオルフィーに戻り、改めて動物から聞き込みを始める。
しかし、なんと木こりでもオルフィーの動物が何を言っているかは分からなかった。

「オラが話せない動物がいるなんて信じられない」と驚く木こり。
もはや打つ手なしかと思われたその時、何気なく話しかけたオルフィーの人間を見て木こりはさらに驚愕する。
なんとオルフィーの人間は、姿は人でも心は動物だったのだ。


白いオオカミの伝説

主人公は木こりを通じて、オルフィーの人間(の姿をした馬・猫・犬)から、この町に起きた出来事とオルフィー地方の伝説について教えられる。

  • その昔、この町が恐ろしい魔物に襲われた時、白いオオカミたちが現れ戦いを挑んだ。
  • オオカミたちは、町の西にそびえる神の山の『魔封じの洞窟』に魔物を封印した。
  • しかしその時の戦いで白いオオカミはほとんど全滅し、お腹に子供を身籠った一頭のメスだけが生き残った。
  • 最近になって魔物が復活し、町の人間は動物に、動物は人間に、それぞれ姿が入れ替わってしまった。

その後、小屋の中で鎖に繋がれていた少年にも話しかけるが、木こりが少年から首輪を外した瞬間、少年は小屋を飛び出してどこかへ行ってしまう。


神の山にて

神の山・魔封じの洞窟に入った主人公一行は、その奥で小屋から逃げた少年と、傷ついたオオカミを見つける。
そして、事件の元凶である魔物『デス・アミーゴ』と対峙、オルフィーを元に戻すため戦いが始まる。

主人公らがデス・アミーゴの体力を削ると、少年がデス・アミーゴに飛びかかりかみつく。
体が痺れて動けないデス・アミーゴは、魔を退ける少年の力から、少年の正体こそかつて自身を封じた白いオオカミの生き残りであることに気づく。
主人公らは魔物を封印していたと思わしき巨大な棺へデス・アミーゴを押し込め、からくも封印に成功するのだった。

白いオオカミの少年『ガボ』を連れオルフィーに戻ると、町はすっかり元通りになっていた。
木こりがガボを引き取りたいと申し出たため、主人公は木こりとガボを連れて現代へと帰る。
しかし、ガボは主人公についていきたいと木こりに伝え、一行の新たな仲間として加わる。


主な登場人物

  • 木こり
エスタード島に住んでいる中年の男性。
エスタード城やフィシュベルから少し道を外れた所にある森で、動物に囲まれて暮らしている。
動物と心を通わせ話す事ができる能力を持つ。

最初こそ主人公たちの話を信用しないが、仲の良い猫に諭されて一時的に旅に同行してくれる。
ちなみに味方NPCとして戦闘にも参加する。
PS版ではデス・アミーゴ戦で呪文が使えないため、彼がたまに使う薬草*1は重要な回復手段のひとつ。


  • デス・アミーゴ
オルフィーの町を変わり果てた姿にした元凶である魔物。
かつて白いオオカミたちに敗北し、オルフィー西の神の山と呼ばれる山の頂上、『魔封じの洞窟』にて石の棺に封印されていた。
何者かによって棺のふたが外されて復活し、オルフィーの人々を動物に、動物を人間に変えてしまった。

こいつと戦う場面では『魔封じの洞窟』の文字通り、呪文が一切使えない(キーファの火炎斬り等は特技なので使用可能)。
したがって回復は薬草に頼ることになる。
たまに2回行動し、マヌーサ効果のあるまぶしい光や、威力の高いかまいたちを使いこなすため、準備を怠ると苦戦を強いられる。
一応、同行する木こりは無限に薬草を使って回復してくれるので、ピンチになったら防御で凌ごう。

リメイク版ではなんと 洞窟内でも呪文が使えるようになった *2為、相対的に大きく弱体化した。
序盤で呪文が使えないシチュエーションは厳しいと判断されたのだろうか?
とはいえ、2回行動かまいたちの威力は健在なので、油断しないに越した事はない。

倒された後は棺桶の中に封印される。
そして、オルフィー地方が復活した現代でもまさかの再登場。
封じられていた長い年月の間に魔力を失い、ただの小汚ないおっさんになっている。

話し掛けると意外と気さくに対応してくれ、ガボにかけられた呪いを解除してオオカミの姿に戻そうとしてくれたり、ふしぎな石版をくれたりする。
現代で魔王が復活した際に会いに行くと、元魔族なのに恐怖に怯えている。

漫画版ではマチルダと同じく元人間という設定でそれなりの過去があり、現代ではエスタード島にやってきてホンダラとコンビのような関係になる。


伝説の白いオオカミの子供。
彼を産んだ母親はかつてデス・アミーゴに戦いを挑んだ白いオオカミの唯一の生き残りで、ガボを産んですぐに息絶えてしまった。
そのため、幼いガボ(白いオオカミ)は神の山に住む普通のオオカミによって育てられた。

復活したデス・アミーゴに一人立ち向かうが返り討ちにされ、オルフィーの町長の家で介抱されていた。
その後、デス・アミーゴによって町全体に呪いがかけられ、人間の姿に変えられてしまう。

人間になってからもマトモに言葉が話せず、「ガボ!」とだけ返事したため、マリベルによってガボと名付けられた。
デス・アミーゴが封印された後は主人公達の旅に動向する。
他の仲間キャラは加入が遅かったり離脱したりするため、何気に主人公と共に冒険する期間が最も長いキャラクター。

仲間になった直後はカタコトでしか言葉を話せないが、現代のデス・アミーゴがガボを動物に戻そうとして魔法が失敗し、なぜか普通に話せるようになった。

リメイク版では仲間になる際、前述した普通の狼にまたがる形で同行する。かわいい。


現代のオルフィー

オルフィー地方はエスタード島の西に新大陸として出現する。
町に入るとまたしても動物だらけになっており何事かと驚かされるが、これは町の住民が動物の着ぐるみを着ているだけ。

伝説の白いオオカミに町を救われた感謝の心から、現代では『動物への感謝祭』が催されており、町中の人間が仮装する事で動物への感謝を表していたのだ。

感謝祭には主人公たちも参加することができ、発情期の町長にブタの仮装服が貸して貰える。
祭りに参加するとクイズイベントが発生し、正解するとモンスター図鑑が貰える。

神の山に向かうとデス・アミーゴがまたしても復活するのだが、ほとんど魔力を失い、ただの気さくなおじさんになっている。
過去の行いを謝罪するなど改心しており、わずかに残った魔力でガボをオオカミの姿に戻そうとしてくれるが、元に戻るどころかガボが流暢に人語を話せるようになり、かえって人間に近づけてしまう。
しかしガボ本人は満足しており、特に咎められることはなかった。

町を出て北に進むと、大富豪ブルジオの豪邸がある。
湖と山に阻まれていて陸路や海路では行けないため、魔法の絨毯を入手するまで中に入ることはできない。
ここはメルビン復活関連のイベントで必ず訪れる事になるのだが、魔法の絨毯の入手はもう少し先になるため、プレイヤーが絨毯を手に入れた頃にはこの屋敷の存在を忘れていることも…。

余談だが、大富豪邸ではルーラが使えない。
イベントの都合上仕方ない事なのだろうが、地味に不便。


余談

  • 住民が動物になっている間、言葉は通じないものの買い物は普通にできる。ちなみに宿屋は無料で利用可能。
  • 鬱シナリオで有名な本作としては珍しい、ユーモラスなエピソード。
    • 過去の世界で動物から人間に戻った人々は、動物だった頃の癖が抜けないらしく少々混乱しており、普段マナーにうるさいお母さんがつい手を使わずに料理を食べてしまう…等の面白おかしい光景が町のそこかしこで見られる。
    • 現代オルフィーの感謝祭も非常に明るい雰囲気で、クイズイベントの司会者は妙にテンションが高い他、町全体が祭りを楽しんでいる様子がうかがえる。
      太りすぎで着ぐるみのチャックが壊れてしまい、感謝祭が終わっても動物の姿のままでいるおばさん*3等々、愉快なシーンも多い。


追記、修正は動物の言葉を理解してからお願い致します。

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最終更新:2024年02月08日 12:35

*1 主人公らと違い、無限に使える。

*2 魔封じ洞窟は、『魔法を封じる洞窟』ではなく、デス・アミーゴという『魔族を封じる洞窟』というニュアンスに変わったのだろう

*3 本人は「他の人より感謝の気持ちが強いから脱いでいないだけ」と強がっているが…