剛鬼(幽☆遊☆白書)

登録日:2022/05/19 Thu 07:44:55
更新日:2025/05/04 Sun 06:28:11
所要時間:約 7 分で読めます






魂につける一番うまいスパイスを知ってるか?
それは苦痛と恐怖だ へへへ



剛鬼(ごうき)とは漫画・アニメ「幽☆遊☆白書」の登場人物である。
なお「豪鬼」は誤字。「剛力の鬼」である。

CV.若本規夫
実写ドラマ:勝矢
舞台俳優:新田健太

【概要】

飛影蔵馬と組み、盗賊活動を行っていた妖怪。
霊界の三大秘宝の一つ「餓鬼玉」を盗んだことで霊界から危険視され、更に追跡者(ハンター)を十数人も殺し前科を重ねていった。
その後、霊界探偵となった浦飯幽助の初任務において、戦いを繰り広げることになる。

【人物】

「吸魂鬼」という種族の妖怪であり、その名の通り人間の魂を好物とする鬼で、中でも子どもの魂を好む偏食家。
なお西洋妖怪ではない
主に肉体を引き裂いた後魂を取り出す手段を取り、食べた魂は即消化ではなく丸一日はかかる。
そのため餓鬼玉は人間の魂を吸い取り、その上保存が可能という剛鬼にはうってつけのアイテムであり、吸い取った魂を自分の餌にするのが目的だった。

人間に化けている時は筋骨隆々の大男だが、霊感を持つ者には頭に隠してある角がうっすらと見える。
本来の姿では角が顕われ、髪も長くなるなど鬼そのものとなり、肉体も岩や鋼の如き強固な質感へと変化する。
恐ろしい怪力も兼ね備え、攻撃、防御に秀でた自身の肉体を最大限に活かしたパワーファイトを得意とする。

性格も悪鬼そのもので、血や悪行を好み、人間に対しても餌としか見なしていない。
もっとも妖怪としては珍しくもない性質であり、特に後者に関しては、仮に人間の魂が主食ならば死活問題だといえるが、そうだったのかは不明。

肝も据わっており、蔵馬と初対面した際、妖狐の力を失っていたとはいえ悪名高かった彼を見下し、当初は仲間入りを認めなかった。
最終的には、妖狐蔵馬の片鱗を見せられ仲間入りを認めたが、逆に蔵馬が仲間から抜けると発言した際には、一切臆することなく腕ずくで秘宝(暗黒鏡)を奪い取ろうとした。が………


【活躍】

その時、自分たちを追って来た幽助と邂逅、戦闘に突入する。

人間態では先手を取られるも、真の姿を顕してからは肉弾戦で圧倒。学校で岩本相手に使ったがために切り札の霊丸を撃てない幽助から一切の攻撃を受けることなく攻め立てるが、ぼたんの策で大勢の人間が来たと勘違いし、トドメを刺さずに撤退する。

翌日、5人もの子どもの魂を食べた直後に幽助と再戦。腹へのパンチをものともせず、丸太の刺突すら受け止めるなど防御でも圧倒的な強さを見せ、昨夜と同じように幽助を痛めつける。
更に、たまたま遭遇した一般人の少年の魂を幽助の眼前で食べ、ショックを与える剛鬼。勢いづかんとばかりに幽助も喰らおうとしたが…



その瞬間、幽助によって口に棒を差し込まれ、霊撃輪具で強化された渾身の霊丸が口内にロックオン、そして頭部もろとも爆ぜるほどの一撃をお見舞いされ、遂に倒れた。



食べられた子ども達の魂も全て解放され、餓鬼玉も奪還されるのだった。
その後、逮捕されたことが言及されるも、以降は回想を除いて登場することはなかった。

しかし、ケンカで無類の強さを誇った幽助を初戦では実質敗北に追い込み、再戦においても正面では完勝、一点攻撃でしか倒せなかった、紛うことなき強敵でもあった。さやかちゃん?知らんなぁ
幽助の印象にも残っていたらしく、魔界編の序盤に「かつて戦った人食いの妖怪の匂い」に言及している。

そしてなによりも、剛鬼戦を境に人情+オカルト漫画だった『幽☆遊☆白書』はバトル漫画へと変遷を遂げ、ジャンプ黄金期を代表する作品へと成長した事を忘れてはならない。



すなわち剛鬼とは、幽白黄金期の初陣を飾ったといっても過言ではないのだ。邪鬼?あれは雑魚だし霊界探偵に任命される前だから…



こうして剛鬼は、幽☆遊☆白書にしかとその名を刻んだのであった…



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決して嘘ではない、ないのだが…

実際の所、幽白の読者でも剛鬼をよく覚えている人はあまりいないのではないだろうか。
序盤だけの登場というのもあるが、彼はそれ以上に重過ぎるものを背負っていた…



それは

飛影蔵馬の仲間だった」

という点にある。



ご存知の通り、この2人は四聖獣編から本格的に仲間となり、以降レギュラー化。バトルでも大活躍し、終盤の急激なインフレにもついていった。
それだけではない。2人は人気投票においても1位〜3位内を独占するなど、もはや幽白そのものの人気さえも牽引していったのはあまりにも有名。



つまり剛鬼は、かつての仲間2人から、出番、強さ、人気、全ての面で圧倒的な差をつけられたのである。



この点が響いてか、相対的に影が薄くなった感が否めない剛鬼。
今や人気も出ず仲間にもなれず再登場も無く、忘れ去られた、という風潮まで生まれてしまった……

他のジャンプ漫画で例えるならラオウトキと同時期に「義兄弟」として初登場したのに、途中から存在そのものを抹消されたジャギポジション……
といいたいところだが、ジャギはジャギで悪役として人気が出たので、こちらでも剛鬼は名ヴィランとして読者に語り継がれる存在とは言い難いのが現状である……






しかし、この風潮は間違っているとの意見もある。

というのも飛影・蔵馬とは異なり、剛鬼は最初から早期退場が決まっていた、所謂捨てキャラゲストキャラだったのではないかとも言われている。
その根拠として、剛鬼には前科(十二犯)があるのに対し、飛影・蔵馬には前科が無く、加えて正体不明と、明らかに一線を画す存在として描かれていた。つまりこの2人のみ、初登場の時点で再登場もしくは仲間化も視野に入れられていた可能性が高い。加えて剛鬼は元の設定、キャラクター性からして、人気を受けての再登場はどのみち難しかっただろう。
蔵馬への態度も蔵馬の設定が固まってなかっただけと言われてたりする。後付けで描かれた本編以前の回想シーンではビビってたし。


それでも、剛鬼も2人のように幽助たちの仲間になっていたらと、たまに語られることがある。
やはり数々の前科が足を引っ張ってしまうが、悲しい過去があったり、贖罪のために戦うといった具合に持っていけなくもないか…?(前者は飛影、後者は蔵馬と少々被ってしまうが)
そして何よりビジュアルの壁は高く、しかも三枚目ポジションを狙うとしても、ギャグもシリアスもこなせる桑原和真という壁が立ち塞がる。
無理に仲間化しなくても、パワーを極めて強敵として再登場を狙う…としても今度は戸愚呂(弟)という壁が…

…と、ここまで散々に書いてしまったが、ぶっちゃけ初期の飛影も大概だったりする。まあ剛鬼と違って見た目が良かったから(ry
更に言えば、この3人が行動を共にしていた場面は非常に少なく、実際には仲間などではなく剛鬼と2人の関係も希薄なものに過ぎなかった。



それでも、一度でもこの2人とセットで扱われたことが、剛鬼にとって最大の不運だったのかもしれない。



【余談】


  • 剛鬼を演じた若本規夫氏は後にも演じている。こちらは幽助たちの味方に付き、後に魔界統一トーナメントに参戦するなどの活躍が描かれている。こんなところでも差が…

  • 仙水編にてぼたんが霊界七つ道具の名前を出したときに剛鬼と面識がない桑原が「剛鬼のときに使った」と発言する矛盾があった*1。アニメではぼたんが霊界七つ道具も説明をする際、「指名手配中の蔵馬と飛影…あれ、もう1人いたっけ? まぁいいや」と名前を忘れられていた。不憫である。

  • ゲーム作品では前述した風潮のせいなのか出番がないことが多いが、「THE BATTLE OF 幽☆遊☆白書 ~死闘!暗黒武術会~ 120%」には参戦している。





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最終更新:2025年05月04日 06:28

*1 この矛盾の解消のため、完全版以降では乱童に変更されているが、桑原は妖気計が爆発したところしか見ていないので、これはこれでフォローとしては微妙だったりする。