登録日:2022/11/21 Mon 00:01:06
更新日:2024/06/22 Sat 02:45:56
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TOKIMEKI Runnersは、
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の1stアルバム、及びその表題曲として収録された同アーティストの楽曲。主な通称は「トキラン」
本項では主に楽曲を中心として解説する。
概要
楽曲としてはデビューソングらしく「はじまりのトキメキ」を華やかに歌い上げる王道のもの。
一方でオールスターゲームのOP曲も兼ねているというメタ上の理由もあってか、他グループと同様「これから始まる活動に向けた期待とドキドキ」を歌詞に盛り込みつつも夢や「トキメキ」といったものをより強く意識した、「物語そのものの始まり」を希望いっぱいに歌い上げるような一曲に仕上がっており、実際にOPムービーではオールスター総出で本曲のダンスシーンを描かれている。
そうした背景もあり「虹ヶ咲のためだけの曲」としての要素はやや薄く、どちらかと言えば作品の主軸となるイベント「スクールアイドルフェスティバル」のテーマソング、すなわち
全スクールアイドルに贈るテーマソングという印象も感じさせる、まさにオールスター企画にピッタリな曲とも言える。
早い話が新解釈版SUNNY DAY SONG
それまでのデビューソングが担ってきた「これからの物語を予感させる要素」「将来に向けた展望」といった要素も含まれてはいるものの、どちらかと言えばそれらの要素は同アルバムに収録される各メンバーのソロ曲に譲ったともとれるか。
しかし1stアルバムの表題曲という記念すべきポジションに置かれていることもあり「虹ヶ咲を代表する一曲」であることは疑いようがないだろう。
実際に展開上でもシナリオ内・リアルライブ共に「ここぞ」というべきタイミングで使用されることも多く、また後述するようにバリエーションも数多く制作されている。
PV
やけにいっぱいある。
ゲームとアニメとで別々に展開してきた作品ということもあってオリジナルバージョンだけでも過去4種類が制作されている。
さらにスクスタでは17章Ver.もMVが作られているため実際には5種類。
アルバム特典版
「えっ?私たちの、PV?」
「わぁ、楽しそう!」 「ファーストPV!」
「みんなで作り上げましょう!」 「彼方ちゃん、目がぱっちり〜。や〜るぞぉ〜……」
「キミっていつも急なんだから…。そういう所が、好きなんだけどね♡」
「よーし、さくさくっと作戦会議だー!」
「素敵なアイディアです、先輩!」
「かすみんのこと…いっちばーんかわいく、撮ってくださいねっ☆」
「みんなと、あなたと一緒に!ときめきたい!」
アルバム収録のPVは、『「あなた」が主導となって撮影した、同好会のファーストPV』という形式になっている。
過去シリーズの初代アニメーションPVとは異なり全編3DCGで制作されており、またライブシーン以外の日常パートも冒頭映像以外は基本的に「同好会で撮り溜めてきた写真」という形で連続表示される形式をとっている。
ライブシーンでは虹ヶ咲学園を舞台に以下の3つのロケーションが用いられており、曲の進行に応じて切り替わってゆく。
便宜上、場所はいずれも現実における名称で解説。
- 西展示棟屋上、虹ヶ咲学園冬服
- 屋内ライブセット(場所不明)、ライブ衣装
- 石と光の広場付近(ビックサイト前イーストプロムナード)、ライブ衣装
ちなみに、アニメーションPVが制作されたラブライブの楽曲としては非常に珍しい特徴として本楽曲専用の衣装は設定されていない。
というのも、アルバムジャケットやPVで着用しているライブ衣装はそれぞれのソロ曲に合わせて用意されたものを使用しており、衣装毎の統一性が全く図られていないものになっているのだ。
アニメシリーズ劇中歌では制服や私服で披露した前例こそ複数あるものの、「ライブ衣装を着用しているが、本曲専用のものではない」ケースとなると他には『WONDERFUL STORIES』などしかない。
またアニメ以外が初出のMVとしては前例がない。
これは「ソロ活動中心のスクールアイドル」という虹ヶ咲最大の個性を視覚的に表現する意図があるものと見られ、「バラバラの衣装を着たメンバー達が統一されたダンスを踊る」という一見ちぐはぐでありながらも一体感を感じられるこのPVに、虹ヶ咲というスクールアイドルのすべてが詰め込まれていると言えよう。
他の全員曲は発表時は専用衣装が存在しなかった曲でも後日制作される例もある中本曲は一向に専用衣装が作成される様子がない…というより、「スクスタ」ではPVで使用された各ソロ曲用の衣装を専用衣装として扱っている。
後の「17章Ver.」においても栞子用の衣装は『決意の光』のものが専用衣装として設定され、他メンバーも1stソロ曲用衣装のままで据え置きという念の入りようである。
スクスタOPムービー
「みんなっ!もうすぐ始まるよ!」
「まだ夢を見てるみたい…でも、現実なんだね!」
「そうだよ!ずっと夢見てたステージが、私たちを待ってる!」
ライブ開始直前、
穂乃果が楽屋に飛び込んでくる場面から映像は始まる。
既に準備万端のスクールアイドル達は、それぞれライブに向けて高まる気持ちを仲間達と語りあいながらステージに向かう。この時の27人27色の個性が現れたやり取りは必見。
そして、シリーズ伝統の円陣と点呼から、夢のステージが幕を開けるーー。
Aメロでは、各グループの日常が流れる。
神田明神の明神男坂を駆け上がってきた穂乃果を、待ち合わせていた
海未と
ことりが迎える。
千本浜海岸で
善子・
花丸・
ルビィがしているのは作戦会議だろうか。
いつも通りの調子な善子に、花丸がツッコミを入れる。
部室で思い思いの時間を過ごすエマ、しずく、彼方。
海岸通りに集まる
千歌、
曜、
梨子。
屋上で振り付け練習をする
かすみ、
せつ菜、果林。
かすみが少しバテてしまい、息を乱していない様子の2人を前に悔しがる。
理事長室でなにかを話していた
ダイヤと
果南。
すると、果南に
鞠莉が抱きついてくる。
音楽室で
真姫の弾くピアノに合わせて歌う
花陽と
凛の様子は、『きっと青春が聞こえる』のワンシーンを思い起こさせる。
にこがドヤ顔で披露したフォーメーション図を前に、呆れ気味に苦笑する
絵里と
希。
「璃奈ちゃんボード」を3人で描いて見せ合う愛、璃奈、歩夢。
璃奈は2人に素顔を晒しているが、背中側から撮る構図になっているためこちらからその表情はうかがえない。
Bメロに差し掛かると、虹ヶ咲の物語を予感させる描写へ。
虹ヶ咲の校舎を背に、独り物憂げに空を見上げるかすみ。
しかし隣に歩夢や仲間達が続々と現れると彼女の表情も明るくなり、いつしかそこは日常に。
そうして屋上に集合した同好会にせつ菜が合流、その光景がステージに重なる。
サビでは、遂に実現した総勢27人のステージが存分に描かれる。
3人単位でステージ各所に散らばってパフォーマンスをする各々は、それぞれの個性を活かしたアドリブも交えながらライブを盛り上げていく。
そうしてサビも後半に入ると正面ステージに向けて集合し、歩夢・千歌・穂乃果を中心に27人全員で決めポーズ。
この先のステージは、「あなた」が彼女たちと共に創りあげるのだ。
スクスタゲーム内MV
通常ライブで使用されるMVは、基本的にはアルバム版PVをライブステージ向けに仕立て直したような作り。さすがにOP再現は無理だった
ただし振り付けは同じでもカメラワークや演出面は大きく異なり、同じタイミングで同じメンバーを撮るカットでも違うアングルからの撮影になっていることも。
特に大きな特徴として、「特別ステージ」版ではサビでは星が降り終盤にメンバーの振りに合わせて虹が架かる特殊演出がかかる。
17章Ver.では10人フォーメーションへの再編にあたってカメラワークの変更などもなされているが、イントロを除けば基本的には同様。
アニメでは
2期第8話『虹が始まる場所』にて披露された。
第2回スクールアイドルフェスティバル最終日の大トリは、同好会全員で侑の作った新曲を歌う予定になっていた。
……しかし肝心の侑が行き詰まり、当日になっても曲が完成していないという緊急事態に。\トキメキハドコー!?/
しかし、侑の悩みを受けたメンバー達のアドバイスや、ランジュと
ミアの考え方などからヒントを受け、「
私のトキメ
キ」を見出した。
そうしてミアもアレンジ作業に巻き込みながらどうにか完成させたその曲が、いよいよ披露される。
「次が、最後の曲になります!私たちの、大切な仲間が作ってくれた曲です!」
「これから歌う曲、そしてこのステージは、今日まで出会ってきたみんなのおかげで出来たものです!」
「たくさんの出会いが、私達に力をくれました!」
「ある人が助けてくれたから、新しい歌が生まれました」
「ある人が提案してくれたから、今回のフェスティバルは実現しました!」
「ある人が素敵なライブを見せてくれたから、私たちはもっと成長することができました!」
「そして…ここに集まってくれた、スクールアイドルを愛してくれる皆さんがいてくれたから、このフェスティバルは無事フィナーレを迎えることができました!」
「そしてまた、ここから次の夢は始まります!
私たちと、一緒に!走り出していきましょう!
それでは聴いてくださいーー」
……侑の選んだ「トキメキを表現する方法」、それは自らも壇上に上がり、その旋律でステージを彩ることだった。
ライブ映像はスクスタゲーム内MVがベースと思われる。
衣装や振り付け・フォーメーションといった基本的な部分はアルバム版やスクスタのMVと同様だが、やはりカメラワークや細かい演出が異なっている。
……というかここまで4種作られてきたPVの中で「同じ構図のカット」はわずか3箇所しかない。
その一方でアニガサキのライブシーン恒例の演出である「別衣装ショットの連続表示」ももちろん受け継いでおり、今回は虹ヶ咲夏服・Love U my Friendsのものが確認できる。
そして、普段はAパート冒頭で示される
サブタイトルが、今回はラストカットで表示される。その真の意味と共に……。
第8話 虹が始まる場所
バリエーション
活動開始から何度かに分けてメンバーを増やしていった虹ヶ咲の活動経緯上、新メンバーが加入した後に既存の全員曲にアップデートが入ることが度々ある。
デビュー曲ゆえ虹ヶ咲を代表する一曲である本曲もそのひとつで、他にはトキランと同じく栞子加入前に制作されたアルバムの表題曲である『Love U my Friends』などが当てはまる。
……なのだが、特にトキランに関してはそうして生み出されたバージョン違いがやっぱりいっぱいある。
他の全員曲は基本的にメンバーの追加に合わせた歌唱およびダンスパートの調整のみを行うケースが基本で、その為CDなどへの再収録もあまり行われない傾向にあるのだが、本曲は各Ver.に応じて主にイントロなどにも変更が入ることが珍しくなく、それゆえ頻繁に再収録される点でも他の曲とは一線を画す扱いである。
以下は原則として収録時点でのメンバー全員が歌唱に加わる「全員曲」としてのバリエーションを列挙していく。
この他にユニットライブ等では一部メンバーのみで披露されることもあるが、それは他のシリーズでも同様であるためここでは除外する。
一応、ユニット単位での披露は22年11月現在DiverDivaとR3BIRTHの2組が該当している。
スクスタストーリー17章 Ver.
3rdアルバム『Just Believe!!!』に収録。
新たに加入した三船栞子を歌唱メンバーに加えた10人バージョンで、センターも歩夢と栞子のWセンターに変更されている。
メンバーの追加に合わせた歌唱パート分け・ダンスフォーメーションの他にイントロも変更されており、冒頭に新規パートが挿入され豪華さが増している。
バージョン名の通りスクスタにてメインストーリー1st seasonの最終章にあたる17章のスーパーステージ(その章最後のライブパート)で初公開された。
大成功を収めたスクールアイドルフェスティバルのフィナーレとして、μ's・Aqours・虹ヶ咲に加え当時は同好会に正式加入していなかった栞子も周囲の誘いを受けて急遽ステージに上がり、総勢28名による盛大なアンコールを本曲で飾った……
……というのがシナリオ上での扱いなのだが、残念ながらゲームシステムの都合上ステージに出せるのは最大9名+ゲスト参加1名の計10名のみ。せめて思い思いの編成で夢のアンコールを彩ろう。
多分本気で28人出そうと思ったらスマホのスペックとか色々足りなくなる
また、通常ライブでも通常版とは別枠で収録されている。
9人Ver.とは別の楽曲という扱いになり、難易度が異なるだけでなく100回プレイ報酬であるロゴバッジ型称号もきちんと「17章 Ver.」と書かれた
リボンが加えられた特別仕様で、勿論プレイ回数も通常版とは別カウント。
虹ヶ咲の全員曲はこれを皮切りに「同一曲のバージョン違い」がたびたび収録されるようになり、本曲の他には『Just Believe!!!(12人Ver.)』『繚乱!ビクトリーロード(Type A/Type B)』が該当している。
リアルライブでの初披露はオンラインでの開催となった2ndライブにて。
Day1にあたる「Brand New Story」公演ではライブ開演時から終盤までは従来の9人で進行、当時の最新アルバムである3rdアルバムに収録のソロ曲と各ユニットの1stシングル収録曲を一通り披露した後に幕間が入り、満を持して栞子の声を務める小泉萌香が登場。
彼女の初ソロ曲『決意の光』を披露した後に改めて栞子/小泉の紹介を兼ねたMCが入り、そしてフィナーレを飾るトリとして本曲を披露し一旦の終幕となった。
続くDay2「Back to the TOKIMEKI」公演では最初から10人でステージに立ち、本曲でスタートという前日とは対照的な幕開けとなった。
12人Ver.
こちらは2021→2022カウントダウンライブで初披露している。
テレビアニメVer.
テレビアニメ2期サウンドトラック『Bound for TOKIMEKI』にショート版のみ収録。
先述の通りアニメ2期第8話にて披露された際のバージョンで、歌唱メンバーは最初の9人に戻っている。シナリオ上では直前に栞子がメンバー入りを果たしていたが……さすがに入部翌日のステージは無理だったのか
1stアルバム収録版と異なる点としてやはりイントロの変更がなされており、上述した通り劇中では侑が冒頭のフレーズを演奏している。
フレーズこそ新規の軽やかなものだが、ある意味で10人Ver.と9人Ver.の合体版とも言える。
このバージョンが初披露された5thライブでは、侑の声を務めた矢野妃菜喜がアニメの振り返り映像に合わせてサプライズ登場。
自らの手で楽曲冒頭のピアノ演奏シーンを再現する劇中再現がなされた。
その後も矢野は友情出演としてステージの隅でラブライブレードを振るなどメンバー達を応援していたほか、『Hurray Hurray(12人Ver.)』では仲間達と共にステージに立ち、巨大なニジガク校章旗を振っている。
アルバムについて
アルバム『TOKIMEKI Runners』にはトップバッターとして表題曲である本楽曲が配され、以降には各メンバー達のソロ曲が並ぶ。
この「表題曲として全員曲を一つ、メンバー各人のソロ曲をそれぞれ一曲ずつ」という形式は以降のナンバリングアルバムでも継承されてゆくことになるが、以降のアルバムでは全員曲は最後に置かれることが多い。
何度も書いているように本アルバムが虹ヶ咲の本格始動を告げる1枚であるため、必然的にソロ曲の数々も各人のデビューを飾る曲となっている。
それゆえ、曲の内容としてはこれから活動を始める彼女たちの決意や希望を描いた、自己紹介や決意表明と言える内容のものが中心となっている。
表題曲以降のラインナップは以下の通り。
トラック番号.曲名/歌唱メンバー(CV.キャスト名)の形で記載する。
果てしない夢でも、仲間と、あなたと一緒に一歩一歩進めばきっと叶う。
何事もコツコツ頑張る歩夢らしい始まりの曲。
- 03. ダイアモンド/中須かすみ(CV.相良茉優)
努力家の自分を磨かねば輝きを発揮できない
ダイヤモンドに準えつつも、彼女らしい「あざとかわいい」を存分に盛り込んだ王道のアイドルソング。
名前が似てるからってダイヤちゃんに踊らせないこと
詳しくは
こちら
- 04. あなたの理想のヒロイン/桜坂しずく(CV.前田佳織里)
「演劇部の後輩」という視点から、しっとりとしたラブソングに自分の理想を重ね合わせる。
最後の口パクにやられたあなたちゃん多数。
- 05.Starlight/朝香果林(CV.久保田未夢)
「キミの視線を釘付けにしてあげる」ーーそんな声が聞こえてくるような、情熱的かつ扇情的なダンスナンバーを自信たっぷりに歌い上げる。
- 06. めっちゃGoing!!/宮下愛(CV.村上奈津実)
「みんな、愛してるよ!愛だけに!」
日々楽しいことを追い求める彼女の、ポップさ溢れる一曲。
- 07. 眠れる森に行きたいな/近江彼方(CV.鬼頭明里)
ベッド大好き眠り姫。
あまりに眠いので、『眠れる森の美女』にまで憧れてしまう。
突如ステージにベッド一式が召喚される独特としか言いようがないステージである。
- 08.CHASE!/優木せつ菜(CV.楠木ともり)
ステージへ向かう緊張と、それ以上の期待とを込めて熱く激しく歌う。
詳しくは
こちらにて。
- 09. Evergreen/エマ・ヴェルデ(CV.指出毬亜)
祖国から遠く離れたこの街でも、人々の故郷を想う気持ちはきっと変わらない。
私の歌がみんなをずっと包みこんでいてくれるように、と想いを込めて歌うカントリー調の一曲。
- 10. ドキピポ☆エモーション/天王寺璃奈(CV.田中ちえ美)
なかなか感情を上手く伝えられない彼女なりに、「あなたと繋がりたい」気持ちを精一杯に伝える
電波ソング。
スクスタのMVでは
「いつか素顔を見せる日が来たら その時は笑顔でいたい」というフレーズで璃奈は泣き顔を見せるのだが、璃奈ちゃんボードを外すor別のメンバーに踊らせると…?
追記・修正はみんなの夢を叶える場所を大成功に導いてからお願いします。
最終更新:2024年06月22日 02:45