オハラ(ONE PIECE)

登録日:2022/11/21 (月) 00:37:44
更新日:2023/11/29 Wed 20:56:08
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「知識」とは!!! すなわち「過去」である!!!


ONE PIECE』に登場する島。ニコ・ロビンの故郷。
西の海にかつて存在していたが、22年前に地図から消えた。

かつては「考古学の聖地」と呼ばれるほどに優秀な考古学者が集い、島の中央に存在する樹齢5000年の大樹の内部を改装した図書館兼考古学研究所「全知の樹」で研究を行っていた。
学者達は「歴史は財産。過去から受け取った歴史は未来に届けなければならない」という考えを持ち、歴史を守る事を責務としていた。
しかしその歴史への探究心故に世界政府から禁じられている「空白の100年」の研究に手を出し、世界政府から危険視され始める。

そして22年前、歴史の本文の探索チームがオハラから来たことを突き止めた世界政府は、見せしめとしてオハラを壊滅させることを決定。
全知の樹を強制捜査し、地下に隠されていた歴史の本文を発見したことで「オハラは古代文字を研究し、古代兵器の復活を目論んでいる」というレッテルの元、オハラに対し「バスターコール」を発令した。
オハラは焦土と化し、島に残っていた考古学者たちは全員死亡。全知の樹も焼け崩れた。
考古学者以外の一般人は本来避難させる手筈であったが「一人でも考古学者が紛れ込んでいれば全ての犠牲が無駄になる」というサカズキ独断により避難船が撃沈され全滅。
ロビンただ一人を残し島の人間は皆殺しにされた。
後に一人生き残ったロビンは古代兵器を狙うクロコダイルに協力、アラバスタ内乱に加担し多くの死傷者を出した。
結果論ではあるが、サカズキの懸念は正しかったことが証明されてしまった。
オハラの学者たちは「古代兵器を復活させ、世界滅亡を目論んだ犯罪者たち」と世間には公表され、「オハラの悪魔たち」という汚名を被ることになった。


【関連人物】

考古学者の両親の間に産まれたが、父は歴史の本文を探す中で亡くなり、母のオルビアも夫の意思を継ぐために歴史の本文を探す旅に出てしまった。
その後はオルビアの弟夫婦の家に預けられたが冷遇されて育ち、親戚を含む住民達に忌み嫌われるも、オルビアの仲間である考古学者達だけが優しくしてくれたため、考古学を学ぶようになる。
学者たちは犯罪である空白の100年の研究にはロビンを関わらせようとはしなかったが、仲間に入れてもらいたかったロビンはハナハナの実の能力で地下室を覗き、独学で古代文字の読み書きを習得してしまった。
それをスパンダインの前で明かしてしまったため、ロビンも抹殺の対象となり、壊滅するオハラからクザンによって逃がされたが、その姿を目撃したスパンダインによって手配をかけられ、8歳にして賞金首となる。
そしてオハラの悪魔たちの生き残りとして迫害され続け、ルフィ達と出会うまで20年に渡る逃亡生活を続けることになる。

  • クローバー博士
CV.北村弘一

オハラ図書館館長であり、考古学の権威。その名の通り、髪の毛と髭が三つ葉のクローバーみたいな形になっている。*1
元々は冒険家で、この世界の実力者に相応しいタフネスの持ち主でもある。
空白の100年に執着して世界中を冒険しながら文献を探して回り、海軍による逮捕・投獄を10回も繰り返した末に世界一有名な考古学者となった。
オハラに文献を持ち帰った後、彼に感銘を受けた考古学者たちがオハラに集うようになり、考古学の聖地と呼ばれるようになった。

その後、秘密裏に空白の100年の研究を進め、世界政府が空白の100年と共に隠そうとする「巨大な王国」の存在にまで辿り着き、
その巨大な王国と敵対していたのが世界政府であり、王国の思想を危険視するが故に空白の100年を研究されるのを恐れているのではないかという「仮説」を五老星に語ったが、
それを聞いた五老星はクローバー博士がその王国の名前を口にする前に口封じを命じ、オハラに対する徹底的な殲滅を指示した。
それは即ち、五老星がその仮説を「事実」と認めたのも同然であった。
そして銃撃を受けた身でありながら文献を守るために学者達と共に最後まで全知の樹に残り、バスターコールによって命を落とした。
最後には世界政府でも五老星でもCP9でも海軍でもなく、自分たちも含めた『人』の浅はかさを嘆いた。

  • ニコ・オルビア
CV.山口由里子

ロビンの母。見た目は娘そっくりだが、黒髪のロビンに対して白髪という点が異なる。更にアニメ版では娘と同じく褐色肌に改変されているが、後に出てきた白髪に褐色肌の種族とは関係無い。
亡き夫の意志を継ぐため、ロビンが2歳の頃に歴史の本文探索の旅に出た。
しかし旅の途中で海軍によって探索チームはオルビアを残して全滅。かろうじて生き延びたオルビアも捕らわれの身となる。そして政府は探索チームの遺品を徹底的に鑑定し、オハラとの繋がりを暴いた。
サウロの手を借りて何とか脱走しオハラに戻り、学者達に危機を伝えるが、既にオハラには政府の手が回っており、最早逃げられない事を悟った学者達は人類の財産である文献を守るために島に残る事を決めた。
オルビアもまたそれに殉じ、つかの間の再会を果たしたロビンをサウロに託して自らは全知の樹に残り、バスターコールによって命を落とした。

海軍本部中将の巨人。
かねてから歴史の探査船をなぜ全滅させなければいけないのかと疑問を持っており、オハラに対するバスターコールへの参加を命令されたことで遂にその不信感は頂点に達する。
オルビアを逃がし、自身は追っ手を食い止めるために戦うが、海に投げ出されオハラまで流れ着いてしまった。
流れ着いた島をオハラと知らないままロビンと親しくなり、何日か経った頃、この島がオハラである事、ロビンがオルビアの娘である事に気が付く。
バスターコールによる攻撃が始まる中、オルビアからロビンを託され、ロビンを守るために素手で軍艦5隻を沈めたが、親友であったクザンの手で氷漬けにされた。
そしてクザンはサウロの意を汲んでロビンをオハラから逃がした。




バスターコールの中、学者たちは文献を守るために燃え盛る全知の樹に残り、全知の樹と運命を共にした。



一冊でも多くの本を!!! 一節でも多くの文章を残せ!!!

数千年もの先人達の言葉が……!!

未来へ届くように


そして島が壊滅した後、兵士たちが見たものは学者たちが火から守るために投げ落とした夥しい数の文献で満たされた湖であった。








以下1066話ネタバレ






無知な兵士がそれを見た所で…その価値には気づくまい…

オハラの勝利だ

私はそれを見て、あふれる涙を止めることができなかった




実はバスターコールから数ヶ月後、壊滅したオハラでは幾つかの出来事が起きていた。


まず、全身に包帯を巻いた巨人の船長率いる海賊が湖に沈んでいた文献を回収、エルバフへと運び保存した。
オハラが残した文献をこのまま歴史から消さないための行動であった。

それと同時に、クローバー博士の知己であった二人の男がオハラに花を手向ける為に訪れていた。
世界政府の科学者Dr.ベガパンクと自勇軍を率いるモンキー・D・ドラゴン。お互いに面識もあった後の世界の重要人物たちである。
二人はどちらもクローバー博士が世界の滅亡を企んだなどというのは馬鹿げた情報操作だと確信しており、不都合な存在であるオハラを世界政府が消したのだと理解していた。

ドラゴンはその「法律という名を得た理不尽」に対して怒りを覚え、世界政府に対抗するための軍隊を作る事を決断。
その年の内にエンポリオ・イワンコフバーソロミュー・くまと共に「革命軍」を組織した。

ベガパンクは未来への財産を守って死んだオハラの学者達の行為に感涙し、秘密裏にエルバフへと渡り文献を回収した巨人たちと接触。
その文献全てに目を通し、オハラの残した「空白の100年」の研究を極秘に進めていた。

オハラの意志はロビン以外にも密かに受け継がれていたのだった。

そしてベガパンク「(シャカ)」はエッグヘッドを訪れたロビンにその事を伝え、ロビンもまたクローバー博士が打ち立てた「仮説」を「(シャカ)」に伝え、「(シャカ)」はそれがオハラが消された原因であると確信した。
生きていたオハラの意志は22年の時を経てロビンへと届いたのだった。


サウロがお前を生かした事は…正しかったのか間違いだったのか…
これからお前は……その答えを見せてくれるのか?

…そのつもり…

………だったらしっかり生きてみせろ…
“オハラ”はまだ…滅んじゃいねェ




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最終更新:2023年11月29日 20:56

*1 団扇状の髭が三方に伸びて葉を、縦に結ったチョンマゲのような髪が茎を象っている。トランプのクラブを逆さにした形、と言うのが近いか。