ハグワール・D・サウロ

登録日:2019/11/28 Thu 13:56:34
更新日:2025/09/17 Wed 19:13:13
所要時間:約 5 分で読めます





楽しかったら笑うでよ

という事は笑ってたら楽しくなってくるわけだで


この世に生まれて一人ぼっちなんて事は


絶対にないんだで!!!!


ハグワール・D・サウロとは少年漫画ONE PIECE』に登場する人物。

【プロフィール】

本名:ハグワール・D・サウロ
肩書き:元海軍本部中将(脱走兵)
年齢:127歳(巨人族なので人間換算で約42歳)
身長:19ⅿ50cm
種族:巨人族
誕生日:3月6日
星座:魚座
血液型:F型(現実だとB型)
初登場:単行本41巻・第392話・『デレシ』
出身地:南の海(サウスブルー)
好物:クジラの丸焼き
笑い方:デレシシシ
CV:草尾毅

【概要】

海軍本部中将の巨人族。本編時点では故人扱いだった
同じく海軍本部中将であり後に大将となるクザンとは親友だった。
ニコ・ロビンにとっては命の恩人でもある。


【人物】

デレシシシ」という独特な笑い方が特徴グララララピッキャララに比べればまだマシではある
赤茶けた髪色で初登場時にはハット帽子を被っていた。
語尾にはよく「だで」と付ける。

それまで登場していた他の巨人族達とは異なりエルバフの出身ではなく、世間の巨兵海賊団の認知度が高かったためか、巨人族=エルバフの荒くれ者と一括りにされるのにはあまり良い感情を抱いていない。

27年前にロジャーシキが激突したエッド・ウォーの海戦の鎮圧のため出撃する海兵達の中にも姿があり、海軍でもそれなりに古参ではあり、後述のオハラへのバスターコールへの参加をセンゴク直々に要請されたり神の騎士団についても知っていたりと軍内部でもそれなりの地位にいた模様。
頂上戦争などで登場した巨人部隊の一員だったかは不明。

詳しい戦闘力は不明だが、海軍本部中将に相応しく、軍艦を6隻も投げ飛ばすなど外見に違わぬ怪力の持ち主。
また、軍艦の砲撃を正面から受け止められるだけのフィジカルを持つ。*1
加えて描写こそ無かったものの、海軍に於ける中将への昇格条件の一つに覇気の習得義務があるので、彼も何かしらかつ高度な覇気の使い手である可能性も十分にあるだろう。

一般人の違法船に執拗に砲撃する部下を叱責するなど非常に穏やかな人物で、政府や海軍の苛烈なやり口、特に考古学者達への弾圧には疑念を抱いていた。
また、自分の立場を捨ててでも信じた信念を貫き通す姿勢も持ち合わせている。

『空白の百年』については個人的には興味を持っている。

名前を見ての通り『Dの一族』の一人で登場順としては7人目*2
作中で現在判明しているDの一族では唯一人間以外の種族である
尤も本人もその意味についてはよく知らなかったようではある。


【来歴】

エニエス・ロビー編(回想)

22年前、考古学者への取締の任務の最中にロビンの母・オルビアを捕らえる。
その後、当時大将だったセンゴクからオハラへのバスターコールに加わるよう指示される
学者達への余りに行き過ぎた作戦内容に納得がいかず反発するも、評定は覆らなかった。
その後獄中のオルビアとの対話の末脱走し、オルビアを逃がすため囮となる。

なんとか逃げ延びるが負傷し、流れ着いた海岸で偶然出会ったロビンに救われ命を取り留める。
短い時間の中で打ち解け合い、それまで島の考古学者達以外頼れる相手がいなかったロビンにとって初めての友達となった。

しかし会話の中で自分がたどり着いたこの島こそオハラだということ、そしてロビンとオルビアの母子関係知ったサウロは血相を変え急ぎロビンに事実を告げる。
程なくしてスパンダインらCPと海軍の艦隊が押し寄せ、遂にバスターコールが発令される。

束の間の母子の再会を果たしたオルビアからロビンを託されると、全身に砲撃を受けながらもロビンを逃がすため奮闘するが、作戦に加わっていたクザンに捕捉される。


お前はこの攻撃に誇りが持てるのか?

と見せしめ同然の作戦だと咎めるサウロに対し


正義なんてのは立場によって形を変える

と返答するクザンだったが、直後に「やるなら徹底的にやる」というサカズキによって民間人の避難船が砲撃される。



これが正義のやることか…!!!


これでもまだ胸を張れるのかァ!!!




……! あのバカほど行き過ぎるつもりはねえよ!!!




勝ち目がないと感じ再び逃げようとするが、遂に『アイスタイムカプセル』に捕らわれる。
最早これまでと悟ったサウロはロビンを解放する。


ロビン・・・逃げるでよ!!
走るんだで思い切り!!!
島内におったら命はねぇ…、とにかくワシのイカダで海へでろ!!!

サウロは!!?

ワシはここで捕まった!!
…行け!!!

やだ!!海には誰もいないよ!!

よく聞けロビン…
今は一人だけどもよ…………!!
いつか必ず「仲間」に会えるでよ!!!

……仲間?

海は広いんだで…………
いつか必ず!!!
お前を守ってくれる"仲間"が現れる!!!
この世に生まれて一人ぼっちなんて事は絶対にないんだで!!!!

全身が冷気に覆われて動かなくなっていく中、サウロはいつもと変わらぬ豪快な笑い声でロビンを送り出した。


デレシシシシ
どこかの海で……必ず待っとる"仲間"に会いに行け!!!ロビン!!!
そいつらと……共に…生きろ!!!

その笑い声を最後に、クザンがダメ押しにと静かに叩きつけた「アイスタイム」で完全凍結した。
この際クザンはサウロの意志を汲み、敢えてロビンを見逃しその後の動向を見守った。
もしもの場合は自分の手で始末する覚悟もしていたが、無事に宿木を見つけたことを確認すると、手出しは不用と判断している。



エッグヘッド編

エッグヘッドでベガパンク「正」が麦わらの一味にオハラが壊滅した後の出来事を語り、全身に包帯を巻いた巨人の船長率いる海賊が湖に沈んでいた文献を回収、エルバフへと運び保存したと知ったベガパンク「本体」は内密でエルバフを訪問。同時に身を潜めていたその巨人の船長と接触し、回収した書物の数々を読んだことで「空白の100年」と「巨大な王国」についての事実を把握していた。
その際にロビンは「その巨人族の船長の名前は…“サウロ”よね…?」と問い、「正」は「彼は身を潜めているんだ。誰であれ口外し兼ねる」と答え、ロビンは彼が生きていたことに涙を零しベガパンクにオハラの意志を残してくれたことに感謝を伝えた。

そして麦わらの一味が海軍と五老星との戦いの最中、「本体」が黄猿によって心肺停止に追いやられた際に、あらかじめ録画していたこの世界の真実を暴露するメッセージが世界中へと放映された。

各地がそのメッセージを聴いているその中に丸太を枕代わりにして寝っ転がり、「デレシシシ!!」と笑う帽子を被った巨人が一人いた…。

ウォーランド編

ぐがァァ!!!!
……ぷ…ぷーっ
デレシ!!デレシシ!! どうだ!!驚い…
驚いたな…

ロビン…
デレシシシ…すまねェどんな顔して会っていいだかわからねェもんでよ
もう子供じゃねェのにな!!

原作1133話でついに本人が登場
エッグヘッドを脱出した麦わらの一味が巨兵海賊団と共に(紆余曲折であったが)エルバフへ到着。
ロビンがサウロに会おうとした際、サウロはロビンと初めて出会った時の状況を再現していた*3
あの時完全凍結した後、バスターコールでの炎の熱で氷が溶け、身体に火が付き無意識に海に落ちていたことで意識を取り戻し生き延びていたと語った。後でロビンに懸賞金がかけられていると知った時は当然憤慨していた。
今現在の容姿は身体に凍傷の痕が残り、右足を喪い木製の義足を付けていた。

よう生きたなァ!!ロビン!!!
22年!!!
よう生きとってくれた!!! よう会いに来てくれた!!!
会いたかったサウロ……!!!
デレシシワシもじゃて~~~~!!!

ロビンとサウロは22年ぶりの再会に、お互いに号泣しながら抱き合った。
そして同じ「D」の名を持つルフィと対面。ルフィがワノ国で間違えて覚えたのか仁義を切り、サウロはロビンを守ってくれたことに礼を述べた。
ベガパンクとも20年ぶりに再会したが、本人ではなく猫の「悪」であるため女になっていることに終始戸惑っていた。
一段落した後、サウロはルフィたち麦わらの一味を20年前に自身が開設したセイウチの学校、ロビン、チョッパーボニー、ベガパンク「悪」をフクロウの図書館へと案内した。
「正」が語っていた通り、バスターコールから生還した後はエルバフへ辿り着き、ハイルディンたちに頼んでオハラへ戻り文献のすべてを回収し、フクロウの図書館へ保管した。そして太古から伝わる神典「ハーレイ」をロビンに見せた。

そんな中突如セイウチの学校にヨルムンガンドと思わしき巨大な蛇が襲来。キバ校長と共に叩きのめし子供たちを助けた。
そして体育教師のウォルフ先生が何者かに襲撃されて負傷。近くにいた子供たちが眠ったまま「矢印」に誘導されてビーチに向かっているだけでなく、眠っていない子供たちが急に倒れる、アンジェ先生の授業で子供たちが想像した「恐い物の絵」が具現化し、国中で暴れまわっているという異常事態に見舞われる。
とにかく眠っている子供たちを連れ戻そうと一人の子供に触れるが、目に見えない荊に覆われており、それに刺され負傷してしまう。

一連の騒動を引き起こしたのは神の騎士団の軍子、キリンガム聖、ソマーズ聖による“ゲーム”であり、巨人族の子供たちを聖地へ連れ去ろうとしていた。
ロキが鉄雷で引き起こした火事場へ向かう子供たちを止めるべく、荊で傷つけないよう最後尾から一人ずつロープで救助する作戦に出るも、具現化したフェンリルの妨害で救助が間に合わなくなってしまった。
駆けつけたジンベエの一本背負いで鎮火したことで子供たちは焼かれずに済んだものの、現れたソマーズ聖との戦闘に入り、ロビンとチョッパーを髪の中に隠して守るも、大量の荊に大ダメージを受けて倒れ伏してしまった。


  • 鬼抹志拳(きまつしけん)
上から落下し、左の拳で思いっきりぶん殴る技。
ヨルムンガンドの脳天めがけて一撃を食らわせた。
由来は「期末試験」から。



【余談】

登場話数こそ少ないが、ロビンとクザンの両者の人生に大きな影響を与えた人物といえる。
皮肉にもクザンにとってはサウロとの決別が自身の正義の意味を問い直す一因となり、彼もまた後に海軍を脱退することになる。
因みにクザンの中の人とは某小隊でも共演している。

映画『エピソードオブアラバスタ』でもメリー号に落ち延びるロビンの回想で登場しているほか、アニメではロシナンテがDの一族についてローに説明する際僅かながらオハラでのサウロが描かれている。

ガイドブックなどでは故人として扱われているが、クザンがトドメに使った技が通常の「アイスタイム」ではなく「アイスタイムカプセル」と意味ありげな派生技だったこと、この話のサブタイトルが「未来に届くように」だったことなどから、実はコールドスリープのような状態で生存しているのではないか?と一部では考察されていた。*4
また、パンクハザードの地下には巨人族の囚人たちが氷漬けになっていたことから、サウロもここにいるのではないかと推測する向きもある(エピソードの終わり際にクザンが唐突に現れたのはサウロを探しに来たからではないか、とも)。

担当声優の草尾氏は他にもアラバスタのコーザ、若い頃のロジャー、革命軍幹部のカラスなどを演じている。

エッグヘッド編に出てきたドール中将は彼のことを「昔の上司」と言っている。
またその場にいたブルーグラス中将は「強かった」と表している。


デレシシシ!追記・修正頼むでよ!

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最終更新:2025年09月17日 19:13

*1 実際、エルバフの戦士であるオイモ&カーシーも同様のタフネスぶりを見せている

*2 ただし先に登場していたガープやドラゴンの本名が明かされたのはエニエスロビー編最終盤である

*3 事前に助手のアンジェ先生や子供たちと芝居を打っていた。

*4 このシーンをよく見ると、ロビンを送り出す間際に通常の「アイスタイム」をダメ押しで食らっている。