登録日:2015/08/31 Mon 01:06:34
更新日:2025/03/08 Sat 16:19:49
所要時間:約 22 分で読めます
●目次
【プロフィール】
本名:バーソロミュー・くま
異名:
暴君、無敵奴隷・PX-0(完全改造後)
年齢:45歳→47歳
身長:689cm
懸賞金:元2億9600万ベリー(七武海加入により免除)
肩書:元
王下七武海、元ソルベ王国国王
所属:元
革命軍幹部
悪魔の実:ニキュニキュの実(
超人系)
種族:バッカニア族
覇気:
武装色・
見聞色
出身:
南の海 ソルベ王国
誕生日:2月9日
星座:水瓶座
血液型:X型(現実だとA型)
初登場:単行本25巻・第234話・『ご記憶下さいます様に』
趣味:空想・旅行・手紙を書く事
好物:
はちみつ、サーモン
嫌いな食べ物:ロブスター
CV:堀秀行(
ヴィンスモーク・ジャッジも担当)/
岡本信彦(幼少期)
【概要】
世界政府公認の七人の
海賊たち、
王下七武海の一人。
超人系悪魔の実「ニキュニキュの実」の能力者。
巨漢揃いの本作においても、
ゲッコー・モリアにも引けを取らない7m近い飛びぬけた巨体を誇る超巨漢。
熊の耳がついた帽子を被り、常に聖書を携えている。
かつては「暴君」の異名の通り残虐の限りを尽くした海賊であったが、現在は
「七武海の中で唯一世界政府に従順に行動する海賊」として知られている。
ただその辺はやはり七武海。世界政府の意向通りに事を解決しないこともあり、腹に一物抱えている模様だったが、真相は王下七武海であると同時に革命軍の幹部も兼任していた。
革命軍の創立メンバーであり、少なくとも12年前には既に
ドラゴンや
イワンコフと共に行動していた。
また、「ルフィがドラゴンの息子である」というイワンコフにも伝えられていなかった事実を知っていた。
バッカニア族
原作1064話で
娘曰く、くまは“特殊な種族”である事が明かされた。
そして、1095話で
サターン聖の口から明らかにされたその種族の名は“
バッカニア族”。
くまの母は人間であるが、バッカニア族は魚巨人や手長足長のようなそもそも混血の種族のようで、同じくバッカニア族である父クラップもそういった混血前提のようである。
サターン聖によるとバッカニア族は「世界に対して大罪を犯した一族」であり、既に絶滅種であるとの事。
バッカニア族の血筋の者は
巨人族の血も引いている為、他の人間と比べて体が一回り大きく、7歳の時点でもくまは普通の子供と比べても体が大きかった。
また、
解放の戦士ニカについて一族代々に伝承が伝わっている。
具体的に何があったかは不明だが、バッカニア族に対する世界政府の敵視ぶりは半端ではなく、
バッカニア族の末裔だと政府に露見した途端奴隷にされてしまうほど。
ある意味この世界の闇を体現する存在。
この種族が
ビッグ・マムが語っていた
万国にいない3つの種族の内の1つである「歴史の彼方に消えた種族」であると考えられる。
【人物】
寡黙かつ無表情であり、何を考えているか今ひとつわからない人物。
口癖は「的を射ている」。
特に
麦わらの一味には思い入れがあるのか、
スリラーバークでは麦わらの一味の抹殺を命じられているにもかかわらず、
ゾロの嘆願を聞き届けて止めを刺さずに引き上げたり、シャボンディ諸島では
黄猿とパシフィスタの力の前に絶体絶命の窮地に立たされていた彼らを能力で遠くに吹き飛ばして命を救ったりしている。
この時、
レイリーに対し、
ルフィを飛ばした先と自分の事情をこっそり伝えている。
麦わらの一味を助けた理由は、普通に考えれば「ドラゴンの息子とその仲間だったから」だと思われるがエッグヘッド編の回想でこれらの真相が明かされた(後述参照)。
一見すると瞳が一切見えず、白目だけの様な独特な目をしている。そこに普段の寡黙な言動が合わさる事で、文字通りの冷徹さを表している様に見える。
初登場時もこの目つき故の異質さを漂わせ、後に彼が「肉体を機械化したサイボーグ」であるという事が判明してからは、文字通りの機械的な雰囲気を感じさせるための表現と思われていた。
……が、実はこの独特の目つきの理由はメガネ。単に光の反射で瞳が見えないようになっており、実際は「暴君」の二つ名からは信じられないような優しい目をしている。メガネの大部分が帽子で隠れているので、メガネをかけているようにも見えないようになっている。
彼の本来の目が見えるシーンは、過去編と彼自身の回想(これらが描写されたのは連載開始から十数年後)であり、彼がどれだけもの間自身の感情を隠して戦い続けていたかの証となった。
【戦闘能力】
超人系悪魔の実「ニキュニキュの実」の能力者で、掌にある肉球で
あらゆるものを弾き飛ばすことが出来る
肉球人間である。
なんだか可愛らしい名前と能力っぽいが、その性能は現在登場している悪魔の実の中でも極悪と言っていいほど高い。
「あらゆるものを弾き飛ばす」の“あらゆるもの”とは比喩ではなく、マジで何でも弾き飛ばす事ができる。
巨大な瓦礫や人間なんて当たり前、「大気」「斬撃」「炎」といったものすら弾くことができ、挙句の果てには「痛み」「疲労」といったそもそも実体がないものすら弾くことが出来る。
この場合、弾かれた非実体は肉球型のエネルギー体となって可視化する。
例えば、味方に蓄積されたダメージを相手に向かって弾けば回復と攻撃を同時に行うことができ、自分自身を弾くことで、その巨体からは想像できない超高速での移動すらやってのける。
なお人間を弾いた場合は瞬間移動させるかのように自他を遥か彼方まで弾き飛ばせる。彼の任意で世界中どこでも飛ばす先を選べるようで、(距離次第だが)数日間空中を彷徨った末に目的地に到着する模様。
強いて弱点を挙げるなら、あくまで能力は掌を介して行うものであるので、両腕を封じられれば能力の殆どを無効化されてしまう。
まあこの巨漢の手を封じられるだけの力があればの話なのだが。
両手に現れている肉球は解除することができないらしく、能力を使わない時は無用にものを弾かないよう黒い手袋をはめている。扉絵では、川の鮭を獲ろうとするも能力で弾き飛ばしてしまい苦労する様子が描かれてる。
強いのは間違いないが、悪魔の実の能力の中でもトップクラスに訳の分からない能力でもある。
悪魔の実の名前が明かされる前に能力を発揮した場面はあるが、これで悪魔の実の正体を当てることはまず不可能だし、明かされたとしても「そうはならんだろ」と突っ込むのが普通である。
しかしながら、よく「肉球」だけでこれほどの能力を思いついたものである。
元懸賞金の2億9600万ベリーは新世界編では飛び抜けて高いという金額ではなく、懸賞金=強さではないということを証明してくださるお方である。
PX-0
政府との“ある取引”で
Dr.ベガパンクの手により人間兵器
「パシフィスタ」に改造されており、脳以外のほぼ全てが鋼鉄の肉体となっている。型番はPX-0。
その脳もとある取引(後述)の後に改造が施され、完全に人格が消失してしまった。
堅牢な鋼鉄の肉体を持つため生半可な攻撃ではビクともせず、口からレーザー砲を放つなんてことも出来る。そのため前述の両腕を封じたところで攻撃オプション自体なくなるわけではないため油断はできない。
ニキュニキュの実と合わせて鉄壁に等しい防御力を誇るが、ぶっちゃけこいつの場合は能力使ったほうが強いだろうが、割とレーザーをよく使用する。
武装
口から鉄をも溶かすレーザーを発射するくまの代表的な武装。連射も可能。
Dr.ベガパンクがボルサリーノの「ピカピカの実」の能力を解析し再現したもの。
技
掌の肉球を盾のように扱って攻撃を受け止め、そのまま肉球で受けたあらゆる攻撃を弾き返す。
弾かれた攻撃は威力やスピードはそのままに異なる方向へ飛ばされる。攻撃してきた相手にそのまま攻撃を返したりも可能。
掌の肉球で相手に触れ、相手を消し去ったかのような超スピードで弾き飛ばす。
戦闘においては実質的な即死技で、弾かれた相手は強制的に戦場から離脱させられる。
飛ばした先はくまにしか分からず、弾かれた相手は
三日三晩空を飛び続ける。
相手を飛ばす際には
「旅行するならどこへ行きたい?」と尋ねる場合もある。
SBSによれば、飛ばせる先はくまがいったことがあるところだという。
…いろいろな意味で謎すぎる技にして
ファンタジーであることを感じさせる技。
大気を光の速度で弾いて衝撃波を発生させる技。
被弾した箇所に肉球の形の痕ができる。
威力もさることながら、障害物で防ぐことが出来ず、それらを貫通してダメージを与える。
四股を踏んで体勢を整えてから両手を使って圧力砲を連射する。
周囲の大気を両手でどんどん圧縮し、手に収まるサイズまで圧縮して相手に向けて解放、圧縮された大気が瞬間的に元に戻ることで超広範囲に衝撃波を起こし、相手を吹き飛ばす荒技。
圧縮するまで少々時間が掛かるが、その威力は絶大。
巨大海賊船のスリラーバーク全体を覆うほどの衝撃波が発生し、ゼロ距離でぶつければ巨人族や大砲による攻撃でもビクともしなかった
リトルオーズJr.が一撃で瀕死に追い込まれるほどの威力を誇る。
人間の体から疲労や負傷の痛みといったダメージを弾き、肉球型のエネルギー体を作り出す。
エネルギー体に触れると溜め込んできた痛みを一挙に味わう。
味方からダメージを抜き、敵には壮絶な痛みを与えるというえげつない使用法も可能と思われる。
なお、エネルギー体はある程度の時間が経つと、元の人へ還ってしまうため、「誰かが弾き出した痛みを受け入れねばならない」。
【作中での活躍】
時系列は新世界編を現在とする。
◆過去
47年前、南の海のソルベ王国にある教会で生まれる。
心優しき両親と共に平穏に暮らしていたが、世界政府に自身がバッカニア族の血筋だとバレてしまい、家族共々聖地マリージョアに連れて行かれ、幼くして奴隷となる。
それからは奴隷として地獄のような苦痛の日々を過ごし、久々に会った父クラップから「母さんが天国に行った」と母親の死を告げられてしまう。
息子を元気付けようとクラップは「解放の戦士
ニカ」の伝承を語り聞かせたが、
うるさいからと目の前で父が天竜人に銃殺されてしまう。
それから時が経ち、38年前にゴッドバレーに人間狩りの脱兎として連れて行かれ逃げ出そうとするも、他の奴隷に連帯責任である事が原因で捕まってしまう。
だが、連れ戻される途中に当時同じく奴隷の1人であったイワンコフとジニーと呼ばれる少女に出会う。
人間狩りから逃れる為に彼らが立てたゴッドバレー脱出計画に協力し、先住民一掃大会の賞品である
悪魔の実を手に入れるべく、イワンコフと共に行動。
混乱の最中、2人は悪魔の実を手に入れるが、その場に突如現れた
ロックス海賊団船員の
シャーロット・リンリンがイワンコフが手にした悪魔の実を奪うものの、イワンコフがくまをその場から遠ざけた為、なんとか悪魔の実を口にする事ができ、ニキュニキュの能力を手に入れる。
だが、それを
五老星のサターン聖に発見されてしまい衝撃波で吹き飛ばされてしまう。
サターン聖から「お前は奴隷になる事と死ぬ事しか許されていない…」と冷淡に告げられるが、怯む事なく啖呵を切った。
……おじさんえらいの?
生まれた時からえらいなんておかしいよ…
生まれた時から奴隷なんて生まれる意味がない
ぼくに今何かの力がついたのなら
──ぼくは“ニカ”のように…
こんなかわいそうな人達を
一人でも多く救いたい!!
その後は紆余曲折があったと思われるが、くまは能力によって500人を超える命を救い、イワンコフとジニーと共に自身の母国のソルベ王国に辿り着く。
自由を謳歌する為に海へ出るイワンコフとそこで別れ、ジニーと実家の教会で共に暮らすこととなり、平穏な日々を過ごす事ができたのであった。また、この頃に出会ったギョギョ達とは幼馴染の友となる。
かつて
SBSで描かれた『二宮金次郎みたいに薪を背負って歩きながら本を読む子供時代のくま』はこの時の生活を描いたものである。
8年後(33年前)、教会の牧師として成長したくまは、能力による治療もあって人々に慕われていた。
共に暮らすジニーは「甘やかし」だと諫めつつも、副作用を心配して傍に寄り添い続ける。
また、男たちに思いを寄せられるジニーは何度もくまと一緒になりたいと言い続けていたが、出自ゆえに不幸を味わったくまが彼女の想いに応えることはなかった。
5年後(25年前)、ソルベ王国ベコリ王は天上金を減らすためにくまたちの暮らす南部を切り捨てにかかる。
人権を失い、圧政にあらがう民たちを救ったのはイワンコフとドラゴンが率いる自勇軍――後の革命軍だった。
革命軍に参加したくまはイワンコフと並ぶ幹部、ジニーは「東軍」軍隊長として活躍していた。
しかし7年後(14年前)、ジニーが何者かに攫われる事件が発生。
天竜人に目をつけられていたらしく、天竜人の妻として誘拐されてしまった。
それから2年が経ち、ジニーから革命軍本部の
電伝虫に連絡が入り、病気に感染した事で聖地から地上に捨てられた連絡を受けた。
だがジニーから
「これはお別れの通信なんだ」と言われてしまい困惑。
くまは彼女から行先を言われなかったものの、迷わずソルベ王国の実家の教会に直様飛んで行った。
教会に着いたが、
そこには全身が青い結晶に覆われ息を引き取り横たわったジニーの遺体と、ボニーと呼ばれる赤ん坊がいた。
村人の話によるとジニーは自然光を浴びると身体が固まってしまう病気に感染していたようで、病で命を削られつつもボニーと共に船で王国へ帰還し、教会で力尽きたとのことだった。
くまは涙を流すが、残されたボニーを育てる事を決意した。
それからはボニーの子育てと革命軍としての活動を両立し、多忙を極めつつあったが幸せな日々を送っていた。
だがある日、ボニーの右頬にジニーと同じ青い結晶が発症してしまう。
ボニーの身を案じたくまは彼女の側にいるために、ソルベ王国にいたい事をドラゴンに話し、革命軍を離れる事となった。
ボニーが5歳になった頃、医者からボニーは「青玉鱗」と呼ばれる難病を患っていると言われる。
治療法もなく10歳までしか生きる事できないと余命宣告をされてしまう。
しかし、ボニーがこの会話を聞いておりくまは咄嗟に、「この病気は10歳までは治らない」と嘘を言ってしまう事に。
それから1年後(6年前)、ベコリが天竜人が絶賛したというゴア王国の政策を模倣した大量殺戮を引き起こす。
これにくまはとうとう堪忍袋の緒が切れ、ベコリのいる王宮まで攻め入り、彼を国から追い出した。
その後は国民からの支持により国王になるが、実際に国内の政治は先々代国王のブルドッグに任せて、彼が行なっていた。
だが、海外に追放したベコリがくまのことを「村を燃やし暴力で王位を奪った」と大々的に報道。
ベコリが再び国に戻り王位を奪いに来ることを危惧したくまは、ボニーをブルドッグ達に託し、1人海へと出た。
ベコリ率いる海軍艦隊を1人で壊滅させ、これをきっかけに彼は海賊として手配され、異名に“暴君”の名が付いた。
海に出て海賊になった後は、「青玉鱗」の治療法を見つけるために世界各地を放浪するが、有益な情報が見つからずにいた。
そんな中、ドラゴン達革命軍の船と遭遇し、イワンコフがイナズマ共々インペルダウンに投獄されてしまったことを知ると共に、ドラゴンの意思でジニーの
永久欠番となっていた東軍軍隊長の座にベティが就任することを許可する。
そしてドラゴンが青玉鱗を治せるかもしれない人物としてベガパンクの名を挙げ、ボニーと共に彼の研究所があるエッグヘッドに向かう。
ベガパンクと出会い、彼から非公式の技術ではあるが治療をする事が可能と聞かされる。
その際に、バッカニア族を素体としたクローン兵を作り出すことを引き換えに、無償で手術を受けさせる事を条件とした。
自分のクローン兵を造られる事にくまは当初困惑したが、「自分のクローン達が誰かの人生を救えるのなら自分が生まれたことには意味があるのかもしれない」と考え、これを承諾した。
くまはボニーの病気を治せるならベガパンクが悪魔でも構わない事を話し、そんなくまにベガパンクは彼の人間性を絶賛した。
聖人…?…おれはただの
気弱な“平和主義者” だ
しかし、くまは現在海賊であるためクローンの素体としてはいくらうってつけであったとしても、今や世界に名の知れた高額賞金首であるため、そんなくまの姿をした兵器が海軍の兵士として活動していては海軍として面目が立たない事をサターン聖に
電伝虫越しで指摘される。
そこでサターン聖はボニーを治療させる条件として、
- くまが海賊として王下七武海に加盟する事
- くま自身が海軍の「人間兵器」になる事
- 最終的に一切の「思考」と「自我」を捨ててもらう事
この3つを挙げた。
これにベガパンクは余りにも人道を外れた最後の条件に憤慨し、サターン聖に猛反発する。
だが…
ありがとう ボニーの病気が治るなら
おれはどんな運命でも受け入れる…!!!
なんとくまはこの条件を承諾してしまう。
ボニーの青玉鱗の手術には半年かかり、その後一年もすれば外に出られ完治するとベガパンクから言われ、それにくまは安堵する。
しかしサターン聖は、
- 手術後にボニーの身柄は「世界政府」が預かる事
- くまが自我を失った時にボニーに自由を与える事
- 手術後はボニーとの接触・逃走の禁止
と更に過酷な条件を提示し、3つ目の条件を破れば「ボニーを奴隷に落とす」と警告した。
これに対してくまは、ボニーの術後は政府の施設ではなく、育った地のソルベ王国の教会で養生させて欲しいと要求。
そうすれば、「おれは絶対に娘に会いに行かないしあんた達の言いなりに動く…!!!」と話した。
サターン聖は監視がいればどこでも同じと考えこの要求を承諾した。
半年程エッグヘッドでボニーの手術を経て、くまは再びソルベ王国にボニーを帰し、くまは彼女に「ありがとうボニー 生まれてきてくれて!!」と別れを告げて、教会から去っていった。
自我を失うまでの間は、各地で活動する革命軍の手助けなどを何も言わずに行なっていた。
また、フーシャ村から出航する1年前のルフィの様子も見に行っていた。
◆空島編
本編初登場。
サー・クロコダイルの後任を決める会議で、暇潰しに来た
ドンキホーテ・ドフラミンゴと共に招集に応じて参上している。
初登場時の懸賞金2億9600万ベリーはドフラミンゴより低いとは言え、この時点で登場していたキャラの中では中々インパクトのある額だった。
◆スリラーバーク編
麦わらの一味と当時七武海だったモリアとの戦いが佳境にさしかかった頃に突如スリラーバークに現れ、襲い掛かってきた
ペローナをニキュニキュの実の能力でクライガナ島のシッケアール王国跡地に飛ばしてしまった。 (何の偶然か、これが結果的にゾロの命を救う事に…。)
モリアにクロコダイルの後任の七武海に
黒ひげが就任したことを伝え、その際、「必要ならモリアに加勢する」と言ったため、モリアには激高されていた。
この後のくまの動向を考えれば、ルフィらを助けるためにモリアを煽ったのかもしれない。モリアはこのまま日の出まで逃げ続ければ勝ってたし。
モリア戦後、すでに限界まで疲弊していた麦わらの一味の前に登場。
世界政府からの抹殺司令を受けて麦わらの一味を攻撃。
気絶していたルフィを守ろうとした一味やその協力者達を1人で圧倒する。
世界政府からは全員抹殺の指令を受けていたが、「弱り切ったお前たちを消しても何の面白みもない」とルフィ一人を差し出せば他の人間は見逃してやると提案。
だが、全員がその提案を拒否したため、熊の衝撃でその場に居た全員を戦闘不能に追い込んだ。
麦わらの一味のほとんどが気絶した中、ゾロから、船長のルフィの代わりに自分の首を持っていくことで譲歩して欲しいと請われる。
割って入った
サンジを力づくで制止してまで申し出たゾロの覚悟を見て、くまは
「今ルフィに手を出せば恥をかくのは自分」とその提案を受け入れる。
代わりに、ゾロに、自分の能力で弾き出したルフィの壮絶な疲労・痛みを代わりに受けるよう命令。
ゾロはそれをためらうことなく実行した。
仲間のために命を捨てるゾロの覚悟を見たくまは
「いい仲間を持ってる……流石はあんたの息子だ ドラゴン」と呟きながら、スリラーバークを去った。
この件について、政府には
「逃げられた」と嘘の報告をしたため、
センゴクから「もっとマシな言い訳をしろ」と咎められている。
◆シャボンディ諸島編
大将“黄猿”や戦桃丸、パシフィスタの圧倒的な力の前に壊滅の危機に瀕していた麦わらの一味の前に突如現れ、麦わらの一味を世界各地に能力を使って飛ばした。
その際、レイリーには「ルフィ達をここから逃す」「自分にはもう時間がない」と告げていた。
そしてその言葉通り、これが自我があるくまの最後の姿となっており、この後ベガパンクにより完全なサイボーグに改造された。
エッグヘッド編のくま視点での回想ではレストランで食事をしているボニーを窓越しから覗いており、元気でいる彼女に安堵の表情を見せていた。
その後例の人間屋の騒動に通りすがり、魚人族(
はっちゃん)を守るために奮闘する麦わらの一味を見て驚愕。
何百年ものあいだ誰一人行うことの出来なかった「大逆事件」を目の当たりにした彼は自らの生きた証をルフィの未来へ残す事を決めた。
前述のように窮地に陥るルフィ達の前に姿を見せ、任務を遂行するフリをして一味を黄猿たちから逃がす。
この時「仲間一人も救えない」と絶望するルフィを内心で「
そんな事はない……!」と期待をかけつつ、
彼らが新世界のレベルに挑むにはまだ早いとしてそれぞれ彼らが特訓できるような場所に飛ばした。
なお上記の通り放浪してた時にいった場所に飛ばしてるが実はルフィとブルック以外は自分の知り合いやその縁のある場所に飛ばしている。ルフィに関しても予めレイリーの親しい人物の場所に飛ばしレイリーにも予め伝えてる。
ブルックだけ多分適当あとサンジの場合は女好きを治すためも含まれてると思われる。なお悪化した
今はまだ早い 世界を知り強くなれ
お前は世界を救う男だ
◆マリンフォード頂上戦争前
最後の改造手術当日。
最期にくまはベガパンクに「麦わらの一味の誰かが帰ってくるまで彼らの海賊船を守るようプログラムして欲しい」と要求。
また、ルフィの能力が自分の憧れであるニカのようにゴムの性質を持っている事をベガパンクに話す。
そしてこの時、ルフィこそがこの海を救うヒーローだと信じている事を明かしている。
同時に以前の約束通り、自らの記憶の結晶を弾き出して譲った。
そして、彼は最期に娘への言葉を遺し自我を消滅した。
ありがとう───なァ ベガパンク
──ボニーを救ってくれて ありがとう──
──ボニーに会ったらこう伝えてくれないか──
更にこの時サターン聖によって万が一の為の自爆スイッチが取り付けられていたが…。
◆マリンフォード頂上戦争編
マリンフォード頂上戦争では世界政府からの徴収を受け、王下七武海の一人として
白ひげ海賊団を相手に戦った。
この時、巨人族の海兵数人がかりでも刃が立たなかったリトルオーズJr.に熊の衝撃の一撃で重傷を負わせたり、自分と同じ革命軍の幹部イワンコフを足止めするなど活躍を見せている。
上記の通りこの時点でくまの自我は完全に失われているため、かつての仲間であるイワンコフにも容赦せず攻撃を仕掛けた。
◆二年間
頂上戦争後にはそのプログラミング通り、満身創痍になりながら
海軍や海賊、
賞金稼ぎなどから
サウザンドサニー号を無傷で守りきり、2年後に一味のメンバーである
フランキーが帰って来たと同時に
「任務完了だ…」と呟きながらその場から去っていった。
◆ドレスローザ導入前
海軍本部にて「ドフラミンゴ脱退、ローの麦わらの一味の同盟」という七武海の現状にてブランニューの説明から七武海の称号を保持したまま海軍の人間兵器となっていることが判明した。
◆世界会議編
しらほし姫を誘拐しようとしたがミョスガルド聖によるこん棒攻撃で大怪我したチャルロス聖を迎えに来たチャルロスの父、ロズワード聖。
そんな彼が乗っていたのが背中にサーベルが数本刺さり、首輪と奴隷用の服をつけていた"くま本人"だった。
登場時の人物名の項目に
「現王下七武海(元革命軍幹部)」の後に新たに
「及び元ソルベ王国国王」という肩書が追加されていた。
ロズワード達のセリフから無敵奴隷というレンタルで他の天竜人が借りまわしており、「刃物で突き刺そうが、鈍器で殴ろうが一切悲鳴を言わない最上級の奴隷」とロズワードが性能にかなり喜んでいた。
革命軍幹部のモーリーは「くまちゃんの人生こそ世界政府の犠牲そのもの」、リンドバーグは「加盟国の国王だから見せしめに使った。神に逆らったらこうなると!」とのこと。そして、優しかったくまを政府から取り返すことを改めて誓い合った。
一方、ソルベ王国王太后「コニー」になりすました
ジュエリー・ボニーがこの様子を見ていたが…?
◆ワノ国後日談
世界会議編に乗じて革命軍の
サボ・モーリー・リンドバーグ・カラスの4人がマリージョアを襲撃した事件は既に語られていたが、なんとその結末は、
本物のくまの身柄を革命軍が奪還し、脱出に成功したというものだったことが判明。
ただし今までの人体改造と奴隷生活の影響によって、かつての人格は完全に消失、仲間のドラゴンを認知できず
「オオセノ通リニ」と呟くなど廃人同然と化していた。
◆エッグヘッド編
ここでボニーの口からくまと親子関係にあること、くまが“特殊な種族”であることが判明。
また、
CP-0がベガパンクの暗殺の為エッグヘッドにたどり着いた頃、カマバッカ王国で修理を受けていたくまが突如動き出し始めた。
能力で自身を赤い土の大陸まで飛ばし大陸に衝突、海軍から砲撃を受けながらも大陸を登り始めた。
そして、マリージョアへ辿り着くものの衛兵達に鎖で一度は捕らえられるが、「熊の衝撃」で蹴散らす。
だが、その場に元帥
赤犬が現れ、
顔の右半分と片足をマグマで焼かれるが、能力を使いその場を脱した。
そしてくまはエッグヘッドへと向かい、サターン聖に殺されようとしているボニーを救け、サターン聖の顔面めがけて一撃を見舞った。
サターン聖は革命軍がくまを奪還した後に仕込んでいたはずの自爆スイッチが起動していなかったことに驚くが、実はベガパンクが取り付けていたのは特攻兵器にさせないため代替の「完全停止スイッチ」であり、本来なら動くことすらなかったのであるが、バッカニア族が持つ種族としての特性が起因したのではないかとベガパンクは推察している。
完全停止した後はベガパンク「暴」によってボニーと共に連れ出され、
麦わらの一味と共にエッグヘッドから脱出することになる。
救援に駆けつけた
巨兵海賊団の船に乗せられ、無事にエッグヘッドを出港。かつてボニーと交わした「一緒に水平線を見る」約束が遂に果たされることとなった。
自我は消えた筈のくまのその表情は笑みを浮かべていた…。
【余談】
名前の元ネタは、
海賊黄金時代の最後にして最大の大海賊として名高いバーソロミュー・ロバーツだと思われる。
そこに「くま」を繋げるネーミングセンスはONEPIECE全体で見てもひときわ異質。
また海賊であるにも拘らず彼のグッズが存在しているようで、ドレスローザにて迷子になった子供が「彼の顔がプリントされたTシャツ」を着ているシーンがある。
そしてそのはぐれた子を探している母親は「くまのシャツを着てます」と子供の特徴を言って呼びかけを行っているのだが、まさかそっちのくまの絵が描かれているとは普通は思わないだろう。
作者の遊び心が生んだギャグシーンと言える…が、後のエッグヘッド編で明らかになった彼の七武海加入の経緯と加入後の行動から政府の宣伝の一環である可能性も考えることができ、単なるギャグシーンとは言えなくなったのかもしれない。
エッグヘッド編でベガパンクとくまの会話シーン、神父時代の時に髪の上に熊の耳みたいなものがあった。
108巻のSBSでその質問に対して尾田先生の答えは「寝癖」とのこと。
追記・修正はサイボーグ改造手術を受けた方がお願いします。
- 登場キャラで1番の善人は?と言う読者投票を行ったらおそらくこの人が1位だろうな。能力を手に入れたのも、革命軍に入ったのも、海賊にさせられたのも、七武海にさせらたのも、人間兵器になったのも、全て他人を救うため…ここまで他者に尽くす人はマジもんの善性がなきゃ絶対無理 -- (名無しさん) 2023-12-15 13:49:27
- 間違いなく作中一番の聖人でヒーローだわ… -- (名無しさん) 2023-12-23 20:59:27
- これまでも眼鏡の透過率がもっと低かったら全然イメージ違ってたんやろなあ -- (名無しさん) 2023-12-25 01:49:35
- 走馬灯のシーンはマジで泣いてしまった -- (名無しさん) 2023-12-25 12:48:52
- 一体どんな過酷が彼を初登場時の優しさがありつつも冷酷な人柄に変えたんだろうと思ったら、まさかルフィ達と戦ってる最中から文字通り死ぬその瞬間までずっと内面はくまちーのままだったなんて……こんないい人が実質もう亡くなってるとかあんまりだよ -- (名無しさん) 2023-12-25 22:54:39
- 今週のジャンプ読みました。あんなんもう泣くしかないやん… -- (名無しさん) 2023-12-25 23:00:05
- 流石にかっこよすぎるぞこいつの人生。今人気投票やったらとんでもない位置に来そう -- (名無しさん) 2023-12-25 23:07:38
- 過去に関しては「◆過去編」を「◆エッグヘッド編」の後ろに回した方がいいと思う。ちなみに自分はベガパンクの涙でもう我慢できなかった。もうダメ、あんなの反則じゃないか…… -- (名無しさん) 2023-12-25 23:08:50
- 最近読んでて何かくまに救いは無いのか?と思うんだが…この人には最大級の救いがあって欲しいんだよ -- (名無しさん) 2023-12-27 11:04:40
- 「くまがかわいそう」が、動物愛誤団体とワンピース読者の間で齟齬が生じてるらしい。 -- (名無しさん) 2024-01-01 09:11:01
- 尾田さんはクマになんの恨みがあるの? -- (名無しさん) 2024-01-05 23:49:10
- サターン聖があれだけの実力がありながらくまがきた時に普通に脅威を感じるとは -- (名無しさん) 2024-01-06 01:56:49
- センゴクさん、くまとドフラミンゴに海のクズどもって言ってたけど立場的にくまの背景知ってたよね……くまはよくキレなかったな…… -- (名無しさん) 2024-01-11 20:19:13
- ↑多分知っていたのはソルベ王国打倒あたりまでで、まさかゴッドバレー事件に一枚噛んでいたりバッカニア族やサターン聖、ボニーの事情までは知らなかったんじゃないか?というよりくま本人が口を割らないだろうし、同情や憐れみではなくヘイトが向いてる状況の方が都合がいいしな。 -- (名無しさん) 2024-01-27 10:36:45
- 好きで海賊になったわけじゃないし、生粋の平和主義者だから「海のクズども」に対しての「的を射ている」は本音だったと思う。 -- (名無しさん) 2024-02-08 20:54:04
- 「悲劇的ビフォーアフター」タグ付いてるけどさ……ビフォーどこ……? -- (名無しさん) 2024-02-09 07:37:55
- 熊の耳のような部分は髪の毛でもあり寝癖でもあったという。 -- (名無しさん) 2024-03-04 13:35:50
- くまって何でビッグ・マムの庇護を求めようとしなかったんだろ?ビッグ・マムはずっとバッカニア族を探していたんだし世界政府に追われてる以上四皇の傘下に入るのが一番安全性が高いだろ。 -- (名無しさん) 2024-03-21 11:35:19
- 食いわずらいで暴れるワンマン女王のだしにゃあ -- (名無しさん) 2024-03-21 16:22:40
- ↑客観的に見てワンピース世界の国の中では万国はかなりマシな方だろう。 -- (名無しさん) 2024-03-23 00:48:04
- ONE PIECEにおける作中屈指の人格者、といえばくまの他だとコブラ様かな? -- (名無しさん) 2024-05-01 09:49:58
- 109巻発売記念コラボ動画でも泣かせてくる……(´;ω;`)ブワッ -- (名無しさん) 2024-07-05 09:19:32
- くま初登場、HERO発売がどちらも2002年、HEROのが後に出たけどここまでリンクするなんてと思うとより -- (名無しさん) 2024-07-07 11:14:26
- リンリン、「珍しい種族を求めてる」けど「珍しい種族だから大事にする」って発想無さそうだから万国行ってもなあ。下手したら囚人図書館行きかも -- (名無しさん) 2024-07-14 12:36:44
- さあみんなで叫ぼう、まじかよ五老星最低だな! -- (名無しさん) 2024-07-27 14:08:12
- ボニーと共に水平線を見れた、くまの努力が報われて良かった -- (名無しさん) 2024-09-29 19:32:12
- たった1着のシャツで読者を笑わせた海賊 -- (名無しさん) 2024-11-17 12:05:32
- 本人が納得してても悲惨に見える境遇だし(主に天竜人のせいで)かわいそうとも思うけど娘と一緒に約束を果たせたのは良かった。 -- (名無しさん) 2025-02-20 21:04:38
- 師匠に負けず劣らずスゴいストーリーを出してくる。娘のことはある意味で救われたけど本人は悲惨すぎる。 -- (名無しさん) 2025-03-08 18:44:32
- くまの子供時代がなんとなくビッグマムの子供時代に似てるなーと思ったが、ひょっとしてマムは両親との血のつながりが無くてバッカニア族出身の拾われ子とかだったりして。珍しい種を追い求めてる自分自身が珍種とかだったらめっちゃ皮肉な話だな -- (名無しさん) 2025-03-16 13:37:32
最終更新:2025年03月08日 16:19