大脱出(DMM TV)

登録日:2023/03/15 Wed 17:46:25
更新日:2024/12/27 Fri 19:35:05
所要時間:約 6 分で読めます





夢なら覚めて。


「大脱出」は動画配信サイト「DMM TV」で配信されている番組である。
企画・演出・プロデューサーは水曜日のダウンタウンを手掛ける藤井健太郎。
現在シーズン2まで配信されている。

概要

芸人が何も知らされないままに部屋に案内され、その部屋の謎を解いて脱出を試みるというもの。
その過酷かつ無茶苦茶な企画内容から、参加させられた芸人のほとんどが「水曜日のダウンタウン」と勘違いしていた*1

前述したが番組の内容は脱出ゲームであり、ある部屋に閉じ込められた芸人が謎を解いて脱出を試みるというシステム。
部屋のルールも内容もバラバラだが、地上波では流せないレベルで過酷であることは共通している。
芸人たちは食料や水、トイレといった最低限の人権すら配慮されていない極限状態での謎解きを強いられることに。

撮影時期は2022年11月であり、どの芸人も寒さによって苦しんでいた。

ちなみにこの番組は「クロちゃんを生き埋めにしたい」という狂気の発想からスタートされた企画である。
本作はDMM.comのサブスクリプションサービス「DMM TV」にて独占配信されており、アニメの「LUPIN ZERO」や佐久間宜行プロデュースのコント番組「インシデンツ」とともにリニューアル後の目玉作品としている。

なお、「水曜日」の同種企画と異なり出演者には吉本興業所属の芸人が一人も登場しない*2

定期的に期間限定で1話がYouTubeで配信されている。

企画

【第一の部屋 トム・ブラウン(布川ひろき&みちお)】

まんまおとぎ話に出てくるお菓子の家。壁を構成する部分のお菓子を食べて穴を作れば脱出…というシンプルかつ分かりやすいルール。
お菓子の種類は様々であり、甘味だけでなくポテトチップや柿の種といったしょっぱい系も存在する。
この部屋だけの特徴として、参加者は手錠で手が拘束された状態でチャレンジをスタートさせられている。

挑戦者は前述の通りトム・ブラウンの2人、ロン毛で細身の布川と「悲しきモンスター」と呼ばれる怪力のみちお。
元々コンビであるということもあって、他の部屋のように喧嘩になる場面は少なかった。
みちおが大食いゆえ難易度は低いように思われたが、彼の体格が大柄な為脱出のためのスペースも大きく作る必要があり、また甘いものばかり食べ続けなければいけないことによる苦痛も伴うため結局楽な脱出にはならず。

【第二の部屋(岡野陽一&きしたかの・高野正成)】

SF映画に出てくるような真っ白な部屋。隅には仕切りで囲まれたトイレがある。
部屋の中央にはテーブルとインターネットにつながった状態のパソコンが用意されており、
そのパソコンを使ってラジオ番組にエピソードを投稿して、採用されるとそのラジオネームに沿った品が支給されるというシステム*3
ドアや扉も存在せず、他の部屋と違い「どうやったら脱出できるのか」というルールが明示されていない部屋である。
二人はハンマーやツルハシを手に入れて壁や床を壊すというこの手のゲームではタブーとされる方法を考えるが……?

挑戦者はギャンブル大好きな「クズ芸人」として知られる岡野とYouTubeでのドッキリ企画でそのキレ芸が好評を博しているきしたかの・高野。
極限状態からか、高野の顔面が人間ではなかなか見られない色に変化してしまう展開は必見。

【第三の部屋(みなみかわ&お見送り芸人しんいち)】

灰色の壁にむき出しの電灯という、いかにもなデスゲーム風の部屋に閉じ込められている。
壁には問題が記載されたブロックによって作られた壁があり、問題の謎を解くとそのブロックのカギが外れて道が出来るというシステム。
問題数は4×6の24問であり、例題は下記の通り。

1.一番画数の多い常用漢字を答えよ
2.現在日本で指名手配されている犯人を10人答えよ
3.地球上で人間を最も殺している生き物を答えよ
4.バイきんぐ小峠の車のナンバー4桁を答えよ

一般的な雑学クイズだけでなく、上記4番のようにクイズ王者でも正解できるはずがない問題も含まれている。
自力で問題を解くのは不可能なので、定期的に支給されるテレフォンカードを使って、室内にある公衆電話を通じ知人に電話して問題を伝えて、回答を調べてもらうという形で脱出路を切り開くシステム。
部屋にはストーブも設置されているが燃料は入っていない。燃料を購入する為にはテレフォンカードの度数を消費する。なお食料なども同様に購入制度。
支給されるテレフォンカードの度数は50しかないため、長電話をするとあっという間に使い切ってしまう。その為、短い電話で質問を伝えて回答を引き出す話術が求められる。
挑戦する芸人が二人とも細身なので最小なら5問程度で脱出できるスペースを作れそうなのだが、問題の配置が練られている為にそう上手くはいかないようになっている。
ゲームのシステム上、電話相手である知人や家族がアホだと罵られることになるので、初っ端から互いに文句を言いあう険悪な雰囲気になっていた。

挑戦者は所属の松竹芸能や先輩芸人に対する容赦ない毒で頭角を現したみなみかわと同じく毒に満ちた歌ネタでR-1グランプリ王者となったしんいち。
元々人格に難があることで知られる2人ゆえ、上述の通りギスギスさが全開。
後にラジオで本人が語った裏話としてガチの殴り合いに発展したこともあったとのこと。

【第四の部屋 クロちゃん(安田大サーカス)

厳密にいうと部屋ではなく屋外であり、クロちゃんの首から下が土に埋まっている状態。
振り向いて後ろを見ることすら出来ない完全な生き埋め状態である*4
目の前にはグーグルアシスタントの端末が用意されており、「オーケーグーグル」と話しかけると会話をすることが可能。
また近くにはゴミの山があるが、その中にあるルンバやラジコンなど音声で動かせるものが存在する。
砂を掘り起こして自分の体を出すための仕掛けを作動させようとするが…。

  • グーグルアシスタント
AIスピーカーであり、話しかけられると音声で応答する。
番組制作用に特殊なプログラムが設定されているらしく、音楽を流してというリクエストには配信で使用できるBGMをチョイスしていた。
位置情報などクロちゃんに有利すぎる情報は設定されていないので答えても回答してくれない。
クロちゃんの「役立たず」「死ね」という暴言に対しては毅然とした態度で返答するなど、存在自体がシリアスな笑いとなっている。

全ての部屋の共通ルールとして、スマホなどのアイテムは持ち込みが禁止されている。
(例外としてお見送り芸人しんいちはR-1グランプリのトロフィーとギターを持ち込むことが許されていた)

一見するとすべての部屋は独立していて関係がないように思えるが……?

【パネラーの部屋】

サイケデリックな内装の部屋。モニターで各部屋を観察できる。
コメンテーター。二人とも部屋の謎については一切知らされておらず、視聴者と同じ立場で四組を観察している。



企画(大脱出2)

再び脱出せよ。


まさかの第2シーズン。
クロちゃんを除き、全部屋には以下の共通点がある。
  • 現金1000万円が置かれている
  • 受信専用の電話・パトランプが置かれている
  • ご飯は全部屋にコールがかかり、一番早く受話器をとった部屋の人物のみ支給される

【第一の部屋 さらば青春の光(森田哲矢&東ブクロ)】

前シーズンの第三の部屋同様、公衆電話と謎解きが書かれたブロックがある部屋。
だが、今回テレホンカードは有料
今回も問題数は4×6の24問であり、例題は下記の通り。

1.Take2深沢邦之がこれまでに自身のYoutubeで登った山の中で一番高い山を答えよ
2.本日東京裁判所で開廷される裁判のうち1つの法廷名・被告人・判決を答えよ
3.日比谷公園の今日の噴水の水温を答えよ
4.TSUTAYA五反田店18禁ナンパコーナーの最も左上に陳列されている作品名を答えよ

シーズン1ではフットワークの軽いみなみかわの嫁という強力なサポート役が居たのに対して、こちらは段取りが悪い後輩だったりおっとりした母親だったりと手助けが頼りなく、何かと手間取ることに。

【第二の部屋(ウエストランド・井口浩之&お見送り芸人しんいち)】

フローリングの、狭い部屋。
ドミノを並べて、ドミノ倒しを成功しなければならない。
床には並べるドミノのルートも指定されている。
だが、部屋ごと揺れているらしく、並べるのは至難の業。

挑戦者の井口、しんいち共に、前シーズンでの相手の醜態を知ってか、アイマスクをとった瞬間、かなりゲンナリした様子だった。

【第三の部屋(高野正成&みなみかわ)】

真っ白な壁にメダルゲームとUFOキャッチャー及び、南京錠が掛かったキャビネットがある部屋。
天井には脱出口らしき赤い部分があるが…?
脱出に必要なアイテムはキャッチャーにあり、カギがかかったぬいぐるみ、脚立のミニチュア等がある。
キャッチャーはメダル5枚で1回プレイ。メダルは1枚につき1万円だが、メダルゲームでメダルを増やすことが可能。

挑戦者の高野、みなみかわは、両方共ハゲ

【第四の部屋 ザ・マミィ・酒井貴士&トム・ブラウン・みちお】

四方が障子で囲まれており、賭場のような和室。
脱出の条件は「10個全てのサイコロを、全て1にする」ことであり、単純な確率は1/60466176

新たな挑戦者の酒井は、ギャンブル好きのクズ芸人としても有名。
当然サイコロがそう簡単に揃うことはなく、みちおは早くも自傷行為をしてしまった。

【第五の部屋 クロちゃん】

今回も部屋ではなく屋外であり、クロちゃんの首から下が土に埋まっている。
同じく目の前にはグーグルアシスタントの端末が用意されており、「オーケーグーグル」と話しかけると会話をすることが可能。
周りは海が見渡せる砂浜のため、前回以上に手がかりがない。
なお、端末曰く、今回の撮影用に、特別な登録がされているらしい。

【パネラーの部屋】

前シーズンと変わった様子は無い。
今回もコメンテーター。クロちゃんから「あいつら楽に稼ぎやがって」と悪態をつかれるが、「なんとも思わない」とあっさりスルーした。



追記・修正は部屋から脱出してからお願いします。

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最終更新:2024年12月27日 19:35

*1 しかしクロちゃんだけは謎解きの途中で「配信番組の為、権利の都合上で音楽が流せない」という情報を得ており、水曜日ではないと知って驚いていた

*2 これに限らず配信系バラエティ番組で非吉本所属芸人がMCの場合、吉本所属芸人がゲスト出演する例がほとんどない。

*3 アクセス制限がかけられており、ラジオに関係のないサイトの閲覧は不可能

*4 クロちゃんいわく本当に手足が壊死してしまうと感じられたため、極僅かな可動範囲の中で定期的に手足を動かしてそれを防ごうとしていたという