諏訪頼重(逃げ上手の若君)

登録日:2023/06/07 Wed 17:47:00
更新日:2025/03/21 Fri 12:44:50
所要時間:約 8 分で読めます






さあ


天下を取り返す鬼ごっこの始まりですぞ!



諏訪(すわ)頼重(よりしげ)とは鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将で、諏訪大社の大祝とされた人物。
本項目では、史実を参考に創作されている漫画作品『逃げ上手の若君』における諏訪頼重を解説する。


CV:鈴木将之(ボイコミ)/中村悠一(テレビアニメ)


ステータス



レアリティ
(1333年)
☆☆☆☆☆ UR
能力 南北朝適正
武力 76 蛮性 55
知力 88 忠義 93
政治 85 混沌 73
統率 71 革新 36
魅力 96 逃隠 38


  • 技能:神力(しんりき)
統率と魅力40%上昇

  • 技能:胡散臭
神力の効果半減

  • 備考:好物 お肉
幸福度10%上昇、集中力40%下降

  • コメント
皆最初は言うんですよ「宗教ってなんか怪しい」「ちょっと怖い」って……でもね


概要


信濃国*1出身の諏訪大社を治める神官。
そして脳噛ネウロ」「殺せんせーに続く敵キャラにしか見えない味方。
但し、前者2人は主人公*2であるのに対し、こちらは飽くまで脇役に徹している。
前作の浅野學峯のようなシリアス適性と前々作のネウロのようなギャグ適性を持ち合わせているハイブリッドキャラ。
一見すると線の細い美男なのだが、一言でいえば「胡散臭さの権化」ともいうべき奇人で、感情が昂ると怪しすぎる邪悪な笑みを浮かべながら光り輝く謎過ぎる体質の持ち主。似たようなオッサン、ネウロに居たよね?
ちなみに帽子の紐をいじると光量を調節できるらしい。
また、いくら若く見えても実際には子も孫もいる年齢*3なので肌はカサカサの年齢肌であり、彼による頬擦りはヤスリをかけられるような苦痛を伴う。

元々諏訪家は建御名方(タケミナカタ)神を祀る諏訪大社の大祝(おおほうり)の家系であり、その当主は天皇家、出雲大社の宮司にも並ぶ現人神として地元から崇められている。
頼重も例外ではなく、掛け声一つで配下の郎党を集結させられる等の圧倒的なカリスマを誇り、神官でありながら武家にも劣らない勢力を有している諏訪大社の郎党勢力「諏訪神党(すわしんとう)」の総大将。郎党達からは「明神様(みょうじんさま)」とも呼ばれ親しまれている。
……というのは誇張では無いのだが、平時においてはやはりと言うか領民からも胡散臭がられている模様。本人も自覚済みで、曰く「日本の宗教観は昔からユルい」とそこまで気にはしていないが。

その異能により鎌倉幕府の凋落も事前に見抜いており、時行の父・高時から「息子を護れ」と命じられたこともあって秘密裏に暗躍。
足利高氏の反乱と同時期に娘の雫と弧次郎、亜也子を引き連れて時行と再会。
わざと見捨てるふりをして時行の才能を目覚めさせ、「鬼ごっこ」と称した彼の戦を持ち掛け改めて忠誠を誓った。
一方で、「時行は10歳の時に、天下を揺るがす英雄になる」という未来だけは自信ありげに語る…が、先述の奇行を先に見せてしまったせいで当初は完全に詐欺師や不審者の類として扱われた。

忠誠を誓った後は、時行の天下奪取の助力をすべく、逃若党を結成させた上であの手この手で時行の能力育成を考案している。


人物


神官の役目があるので常時同行はしないようだが、いざ動けば出てくる度に掻き回すトリックスター
空気を読まずボケに突っ走って時行のツッコミを引き出すことで、いつ壊れてもおかしくない彼のギリギリ過ぎるメンタルを安定させているという意味では、何気に時行が一番必要としている人材ともいえる。
「その眼には神の力が宿り、未来を見ることが出来る」と豪語し未来の情報を利用して助言を行う参謀だが、いざ未来を語らせると大体なんかゴニョゴニョ言ってるだけという、何をどうすれば信じられるのかと言わんばかりの胡散臭い知恵袋。
なお、時行はあくまで自分の可能性に対して信用していないだけで、未来が見えること自体はあまり疑ってはいない。
ただしこの飄々とした性格は未来が見えるというアドバンテージから来るものであり、未来が見えなくなると途端に超心配性のビビりと化す

家族を10歳にして失った時行にとっては新たな育ての親ともいえる人物であり、時行から胡散臭がられながらも全幅の信頼を置かれている。
頼重自身も時行のことは我が子のように温かく見守っており、苦難を乗り越えながら逞しく成長していく姿を見て感動の涙を流すことも多々ある。


能力


普段は総大将として本陣から出る事は少ないが、緊急の有事には馬を駆り兵を率いて最前線に赴くことも厭わない。
肝心の武力はというと、「戦神の現人神ともあろう者が戦下手では示しがつかない」と豪語するに相応しく、弓を取れば的確にヘッドショットを決め、剣を取れば全ての攻撃を剣技で往なすその姿で味方を強く鼓舞するなど、信仰によって結ばれた諏訪神党の長に相応しい神秘性を発揮して見せる。

彼の剣技はフランベルジュのような変わった形状の刀蛇行剣(だこうけん)と合わせて主に神々しさを演出し、現人神としての説得力を生んで信仰を集めるためのもの。なので舞に近いものである。
これにより「中世において最強の強化魔法(バフ)と称された揺るぎない信仰を郎党の兵士達に与え、爆発的に士気を向上させることが可能。

知略にも長け、時行が有利に鎌倉を奪還できるようあの手この手と策を巡らせ、政治的駆け引きも涼しい顔でこなし、中先代の乱での挙兵まで徹底的に情報を隠匿してみせた知恵者としての顔も持つ。


神力(しんりき)

頼重が現人神と崇められる所以。
作中において神力を用いるキャラクターは他にもいるが、頼重のそれは遠い未来を見通す未来視の異能として顕現している。本人曰く「神眼」
観測できる未来は日本だけでなく海外も含まれる様子。
だいたい6〜700年ぐらい先の未来(平成もしくは令和時代)までなら見ることができるらしく、とある友情破壊ゲームを模倣したすごろくやジンギスカン料理などを作っている。

なお未来を語る際にごにょごにょと口籠もりがちなのは、見ている未来が不明瞭且つあまり前向きな内容でないため、朧げなまま話していいか逡巡している結果である。*4
おまけに時折唐突に未来が見えなくなる時期があり、それがいつ来るかは本人にも視えないという厄介な欠点もあったりする。
更に見る内容を自分で決める事もできないようで、「見えない時期」に未来を見損ねた結果として後に痛恨のミスを犯す(=見損ねた未来を後から確認できていない)といった描写もある。

加えて本領を最大限に発揮できるのは諏訪領内のみであり、信濃の地から離れるとその精度はどんどん落ちていく。


余談


実は南北朝時代の「こちらの」頼重とは別に、二百年後の戦国時代にも「諏訪頼重」という同姓同名の人物がいる。
こちらは武田信玄に滅ぼされたことでも、また娘の諏訪御両人が信玄に嫁ぎ、一子勝頼を儲けたことでも知られている。
なお日本の歴史を調べた海外のファンが両者を混同し、「頼重は後の時代で信玄に滅ぼされた人物らしいから、逆説的に本作の時代ではまだ死なない!」と勘違いした事例もあったとか……



追記修正よろしくお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 逃げ上手の若君
  • 諏訪大社
  • 信濃国
  • 神官
  • 現人神
  • 諏訪頼重
  • 胡散臭い
  • 神力
  • イケメン
  • 未来視
  • 中村悠一
  • 鈴木将之
  • 残念なイケメン
  • 忠臣
  • 義父
  • 変人
  • 策士
  • 諏訪神党
  • 明神様
  • 南北朝時代
  • 父親
  • 祖父
  • 大祝
  • 武将
  • 美男
  • 奇人
  • 後光
  • 育ての親
  • 総大将
  • 信濃仮面
  • 中先代の乱
  • アクが強い
  • 若作り
  • ジジイ無理すんな
  • 意外といい人
最終更新:2025年03月21日 12:44

*1 現在の長野県辺り

*2 桂木弥子、潮田渚はいずれもヒロイン・生徒側の主人公・語り部・狂言回し

*3 なお、史実での生年が判明していないため正確な年齢は不詳。

*4 第2話にてその未来視のイメージが描かれているが、内容は子供の描いた絵日記のような感じである。あの通りに視えているのだとしたら確かにハッキリと断言するのは難しいだろう。