ボルドゴーマ(ゼルダの伝説)

登録日:2023/06/09 Fri 23:16:52
更新日:2024/10/28 Mon 21:07:44
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ボルドゴーマとは、『ゼルダの伝説』に登場する敵キャラクター。
登場作品は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』。


【概要】

悠久の時を経て復活した魔王ガノンドロフの手先。
炎の賢者の覚醒を阻むべくオルディン地方に送り込まれ、地底の忘れられたゴロンティア(炎の神殿)に潜伏。
ゴロンシティ周辺地域に『おいし岩』なる呪われた魔岩を発生させてゴロン族達を堕落させていた。

見た目は鍋蓋のような巨大な岩石の胴体岩で出来た4本の脚が生えているという異形な魔物。
四つ脚で単眼というのは歴代ゴーマでよくあるシルエットだが、今作ではずいぶんロックな姿で登場。その姿はまさしく歩く巨大岩山


【能力】

おいし岩…もとい瘴気岩を自在に操る力を持つ*1
瘴気岩は並のハンマーでは破壊できないほど硬い上、戦闘中にボルドゴーマが吐き出すものは爆発性もあるという、非常に厄介な性質を持つ危険鉱石。
臨戦時には瘴気岩を飛び道具として操るだけでなく、岩でできた脚による踏みつけや天井に張り付いて頭上から投擲を仕掛けてくるなど、ダイナミックかつ多彩な攻撃でリンクを追い詰める。

また、ボルドゴーマの危険性は火力のみならず計略面にも表れている。
ゴロン族がおいし岩を食べてしまうと、まるで憑りつかれたようにおいし岩に夢中になってしまい、仕事を放棄したり、おいし岩を入手する資金稼ぎのために悪行に走ったりする怠け者になってしまうのである。
このおかげでゴロンシティは完全に機能不全に陥り、周辺情報でも「目がおかしいゴロン族に気をつけろ」「ゴロン族が堕落している」といったおかしくなったゴロン族に関する情報ばかりが拡散されて事態の緊急性が分かりにくいという厄介な状況を生み出していた。
ただ猛吹雪で寒くしたりヘドロで汚したり砂嵐で砂だらけにしたりといったパワープレイを行う同僚とは異なり、住民を堕落させることで抵抗力を奪うという恐るべき狡猾さには目を見張るものがある。
頑強で衣食住にも困りにくいゴロン族たちを陥れるという任務においては優秀かつ適材な魔物であったと言えるかもしれない。


【戦闘】

ゼルダ姫の影を追って炎の神殿の最深部までやってきたリンク達の前に姿を現し、対決することになる。
見た目通りというか、岩盤のような胴体瘴気岩で出来た脚に対し、普通の攻撃はまるで通用しない。
弱点は歴代ゴーマと同じく大きな目玉。ただし、激しい攻撃と大きな身体により一筋縄ではいかないだろう。

ただ、ボルドゴーマはティアーズ オブ ザ キングダムのボスの中でも珍しく、賢者の能力に加えてウルトラハンドスクラビルドトーレルーフモドレコの4能力全てを活用できるチャンスがある。

攻撃

  • 踏みつけ
リンクが近くにいる時に発動。岩でできた脚で踏みつける。ただ脚を踏みならすだけでも、巨大な岩が地面を叩くようなものなのでひとたまりもない。
広範囲に衝撃波付きで、空中にも当たり判定があるのでタイミングよくジャンプしても無駄。
溜め時間がやたら長いので、素直に離れてしまえば良い。

  • ジャンププレス
飛び上がって胴体を思いきり地面にたたきつけ、広範囲に衝撃波を起こす。
もちろん、リンクが真下に入れば踏みつぶされる。真下に潜り込まれた時には必ず繰り出し、その後、大ジャンプしてリンクから距離を取ろうとする。

  • 瘴気岩投擲
爆発する瘴気岩をリンクめがけて放り投げてくる。3Way攻撃。地面に落ちてから少し時間が経つと大爆発を起こす。
触れたり近づいたりするだけなら爆発しないので、素直に離れるか、ユン坊に破壊してもらうと良い。後述するが、この岩も反撃の手段にもなる。

  • 瘴気岩で包囲
窮地に陥ると使用。リンクの周りを瘴気岩で包囲して逃げ場を奪い爆発させる。
モーションが非常に短いので取り囲まれる前に逃げることが出来ず、隙間も一切ないという厄介な攻撃。
ユン坊に岩を破壊してもらい、急いで抜け出してしまおう。
ユン坊のリキャストが間に合っていない場合は、ウルトラハンドかモドレコでどかして道を作ると良い。
実は普通に岩をよじ登って乗り越えるだけでも間に合うけど……

  • 弾き落とし
リンクが胴体の上に乗り込んできた際の反撃。胴体を揺すって振るい落とす。
イワロックがやっていることと同じようなもの。ダメージは小さいが、確実に落とされる。
ダウンをとっていれば、よじ登ってから弾き落としまではかなり間があるので攻撃のチャンスが伸びる。

  • 天井張り付き
上からくるゴロ!気を付けて!
体力が半分になると天井に張り付いて瘴気岩を降らせてくるようになる。
その際に物理法則を無視した器用すぎる180°反転大ジャンプを披露する
当たり前だが、天井がない場所で戦う場合は使用してこない。

攻略法

上述の通り、脚や胴体には全く攻撃が通用しないので、どうにか胴体に乗り込んで目玉を攻撃しなければならない。

ダウンを取る

うまく相手のダウンを取れれば、胴体が低い位置まで倒れ込んでよじ登ることができるようになる。
急いで胴体に登って目玉を攻撃してやると良い。
ダウンをとる方法は様々あるが、順当なのはユン坊に脚を2つ壊してもらうか、胴体に瘴気岩の大爆発を食らわせるの2パターン。
瘴気岩の爆風でダウンをとるには、ボルドゴーマの目の部分に爆発が命中するように工夫する必要がある。
また、爆風でダウンを取った際には脚が健在かつ胴体が返し状になっている部分があるので少し登りにくいが、脚を伝うようにしていけばてっぺんまで登ることが出来る。

  • ユン坊の突撃
炎の神殿戦でユン坊が促してくる、最も順当な攻略法。
瘴気岩をも砕くユン坊の突撃を食らわせれば、脚を爆破してバランスを崩せる。これで脚を2つ破壊できれば、転ばせて大ダウンをとることができる。
ただし、ユン坊の突撃は投下された瘴気岩の排除にも使える。リキャストタイムや誤爆には気を付けながら戦ったほうが良い。
ユン坊は天井まで転がっていくため、天井に退避されている時でも有効。その際には、一発で撃墜してダウンを取れる。
なお、崩された脚はダウン復帰後にまた生えてくる。

  • ウルトラハンド
ボルドゴーマが飛ばしてきた瘴気岩はウルトラハンドで掴むことが出来、そのままボルドゴーマに近づければ自動的に起爆し、一撃でダウンをとることができる。
ちなみに瘴気岩はスクラビルドも可能だが、スクラビルド状態でも時間経過で爆発するので武器の強化としてはあまり意味がない。ただし、武器にスクラビルドして投げつける場合はウルトラハンドと同様に効果あり。

  • モドレコ
イワロックが投げつける巨岩と同様に、瘴気岩にもモドレコが有効。
ぽぉーい!と飛んできた巨岩にモドレコを使えば!いーぉぽと戻っていき、彼奴の目の前で大爆発。これまた一撃でダウンをとれる。

ダウンを取らずに胴体に上る

相手をダウンさせずとも、攻撃を掻い潜って胴体に飛び乗り目玉に攻撃を仕掛けることもできる。敵の出方を待つなどと悠長なことをやっていられないせっかち勇者RTAでは肝となる攻略法。
ただし、胴体に乗り上げたらすぐに目玉を攻撃し、適度に攻撃を加えたら早く飛び降りて離れないと弾き落としを食らう。くれぐれも、呑気に登頂の記念撮影をしだしたりはしないように。

  • 盾ロケット
要は頭上を取れれば良いので、ロケットを盾にスクラビルドして飛び上がればこっちのもの。
うっかり天井やボルドゴーマの脚に頭をぶつけないように彼奴の上まで来てしまえば、あとはこちらの時間となる。
胴体に乗り込んで目玉を攻撃しても良し。空中から弓矢で目を狙うのももちろん有効だが、そこは伊達にボスモンスター。この段階で手に入る弓で、木の矢を1~2発当てた程度ではダウンしない。

  • トーレルーフ
岩山の頂上に目が付いたみたいな化け物の上に上るなんて無理だろ! と言いたくなるところだが
よく考えれば、なにしろ相手は岩なのだから、真下からトーレルーフを使えば弱点の目玉の真ん前まで直行できる
いきなり目の前に敵が出て来たら、ボルドゴーマも面食らうことだろう。遠慮なくボコボコにすると良い。

相手も丁度いい塩梅にでかいちゃぶ台のような形状をしているので、攻撃の隙を突けば懐に潜り込むことは容易。ただし、真下でモタモタしていると巨体で踏みつぶそうとしてくるので、速やかにトーレルーフされたし。

ちなみに、ボルドゴーマの胴体の中央真下からトーレルーフできた場合、ボルドゴーマの目玉ごと通り抜けて目玉の上に出ることになる。実に気持ち悪い。

強さ

攻略の苦労度合いは人よりけりだが、攻撃がやや大振りであることと、攻略法さえ分かれば対処しやすい攻撃ばかりであることから「面倒だが、あまり強くはない」という評価が多い模様。
ただし、一撃一撃が重いため体力が低かったり防具の強化が不十分だと一撃でお陀仏にもなりかねない。
ボルドゴーマに限った話ではないが、特に耐火防具やリンク自身の強化を怠っているなど、道中の探索をすっ飛ばして来た人ほど苦戦させられる羽目になる。


【討伐後】

炎の神殿に巣食うボルドゴーマを撃破すると、ゴロンシティのおいし岩がすべて消滅。ゴロンたちもみな正気に戻る。
また、ボルドゴーマが守っていた炎の秘石も解放され、ユン坊と炎の賢者としての盟約を交わすことができる。物語が一つ、大きく前進。
ユン坊の能力は乗り物に乗ってる時邪魔だけど便利なので、優先的に攻略することを検討しても良い。


【倒さなかった場合】

炎の神殿のボルドゴーマを倒さないままガノンドロフのもとへ向かった場合、ガノンドロフの前哨戦に駆けつけてきて戦うことになる。
必然的にユン坊なしで戦うことになるため対抗手段が減るのが厄介だが、他の攻略法を駆使して撃墜するしかない。


【野生魔物】

炎の神殿の個体を撃破すると、以降、地底にも野生魔物として登場するようになる。出現場所は固定で、全3カ所。
個体としての能力は炎の神殿に巣食うものとあまり違いがないが、天井のない場所で戦うことになるので、天井に上るという姑息な手段は使ってこない。
倒すとボルドゴーマの岩脚というスクラビルド専用オブジェクト(+38、岩特効)がドロップし、強力なハンマー・削岩棒が作れる他、初回のみ宝箱からエネルギー結晶が100個分手に入る。


【関連のある魔物・人物】

  • イルバジア
デスマウンテンの山頂に現れる超巨大岩タイプダグトリオ魔物。
瘴気岩で出来た三つ首を地表に表し、瘴気岩をまき散らして周囲を攻撃、接近してきたリンクとユン坊を撃退しようとしてくる。
順当な攻略法は、ゾナウギアで飛行船を組み上げて空中から立ち向かい、ユン坊を発射して撃墜するというまさかの戦闘機シューティングバトル
戦闘開始地点の近くに組みあがった飛行機が落ちているので、それを利用するのが手っ取り早い。
ユン坊を発射して撃退するという攻略法は、前作の ヴァ・ルーダニア 戦のオマージュと言えるかもしれない。

ただでさえウツシエが使いづらい環境でのバトルなのだが、コーガ様やヘドロライクと同じく 再戦できないボス である。ウツシ絵に拘るリンクは要注意。

  • ゼルダ姫
ハイラル各地に姿を現し、不可解な行動を繰り返すゼルダ姫。
オルディン地方ではユン坊を洗脳しておいし岩を拡散したり、炎の神殿までリンク達をおびき寄せるなど、まるでボルドゴーマをアシストするような行動を取り続けていた。


言わずと知れたハイラル最大の巨悪。
オルディン地方にボルドゴーマを送り込んだ張本人。

  • ユン坊
プロレスラーみたいなマスクをつけて正気を失ったユン坊。
その実態は炎の賢者の末裔その人であるため、つまりボルドゴーマは己の能力で炎の賢者覚醒の封殺に成功していた

四地方を侵略する大ボス級モンスター。つまりボルドゴーマの同僚。詳細は各項目にて。
それぞれ天変地異並の大災害を引き起こす特級の危険モンスターだが、ボルドゴーマの場合は「災害」というより「計略」であるのがまた恐ろしい所。

ゼルダの伝説シリーズには、ゴーマまたはその名を冠するモンスターが長きにわたり登場し続けている。それらは大抵、単眼の虫型魔物。
ボルドゴーマもまた、その由緒ある系譜の一員である。

ボルドゴーマの後輩にあたる『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』のゴーマは、デクナッツ族を惹きつける甘い糸を吐き出し魅了することで、彼らの裂け目に関する危機感を麻痺させていた。
そういう意味ではこのゴーマとボルドゴーマは所業が似ているとも言える。
……ただ、あちらのゴーマの糸には別に洗脳効果はなかったようで、デクナッツ族はただ目先の美味しいものに夢中になって危険に気づかなかっただけの可能性が……


【余談】

  • 写真・人形
ハイラル図鑑にも登録できる他、キルトンに写真を提供すれば人形を作ってもらうこともできる。
炎の神殿戦で撮影するのを忘れていても、後で地底の野生個体を撮影すればOK。

  • おいし岩による洗脳
上述した通り、今作では若いゴロン族の多くがおいし岩による洗脳を受けてしまったが、そんな堕落したゴロン族の様子がヤク漬けと称されてしまうことも。
当Wikiでは許容しうる表現の範囲内であるし、的確といえば的確であるが、コンプライアンス的にはよろしくない表現であるため場は弁えよう。
ちなみに、ボルドゴーマを倒した後には、ゴロン族は皆、洗脳が解けて正常な働き者に戻っている。
門番のゴロンも以降はおいし岩の持ち込みがないか監視しているなど、おいし岩の呪縛からは完全に解放されている。

  • スクラビルドしたおいし岩
おいし岩は他のオブジェクトと同様にスクラビルドで武器や盾にくっつけることができるが
炎の神殿のボルドゴーマを討伐すると一緒に消えてしまう。実に芸が細かい。
ちなみにおいし岩が採取できた箇所を討伐後に訪れると、代わりにロース岩が確保できる。

  • 瘴気岩のブループリント
体力半減後に包囲攻撃で使ってくる瘴気岩をブループリントで登録・生成すると、生成直後のみ落下速度が異常に早い*2という特性がある。
真芯で捉えると雑魚なら白銀個体でも一撃で倒せる他、シーソーの要領で使えばアナログな打ち上げ手段にもなる。
なお瘴気岩共通の特徴として、晒したまま一定時間が経つとスクラビルド中でも爆発してしまうので、分解屋に持っていく時は注意。

  • 哀しみの再戦
前述の通り、他の神殿ボスと同様に討伐した後は地底にて再戦ができる。
そして地底においては天井が存在しないので天井に張りつかないのだが、形態変化デモは変わらず入る。
このため張り付けもしない天をじっと仰ぎ見るという哀愁漂うシーンになってしまう。
フリザゲイラは平然と上昇気流を出すし、クィンギブドに至っては4つの巣が健在どころか陽光が入らないことで強化されているのに一人だけどうして……。



おいし岩をかみ砕くことが出来たゴロン族のみなさん、追記・修正をよろしくお願いいたします。

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最終更新:2024年10月28日 21:07

*1 ボルドゴーマが放つ岩をスクラビルドすると瘴気岩の名称が判明する

*2 ただし高空から落すと、途中から普通に自由落下させたものより遅くなる。単純に早く落ちるのではなく、爆発するまで加速することなく常に一定の速度で落下する性質を持ち、それが初速の瞬間から適用されているので相対的に異常に早く見える……というのが正しい模様。なお生成直後のみであることは事実で、一旦落ちた瘴気岩をウルトラハンドで拾ってもう一度落してもこの性質は発揮されない。