戦場のヴァルキュリア4

登録日:2023/08/10 Thu 23:09:50
更新日:2025/02/21 Fri 03:29:47
所要時間:約 6 分で読めます








極寒の地での戦いは、熱い友情の物語だった。





戦場のヴァルキュリア4』(Valkyria Chronicles 4)とは、SEGAのアクティブ・シミュレーションRPG。
戦場のヴァルキュリアシリーズ第4作目に当り、シリーズ10周年を記念した作品。


概要

PS4向けに2018年3月発売。同年9月には海外版展開に伴いSteamNintendo Switchに移植された。
ただしSEGAが「おま国」方針なのは本作も相変わらずで、海外ではXboxプラットフォームでも発売されている。

戦場のヴァルキュリア3』から7年ぶりとなる続編であり、据え置き機での発売は第1作目以来となる。
このため『CANVAS』という水彩画風のグラフィック表現が久々に復活した。

時代は『1』『3』 同様に第2次ヨーロッパ大戦だがガリア公国を主な舞台としていたこれまでのシリーズとは異なり、
それまで脇役程度の扱いだった大西洋連邦機構に大きくスポットが当てられており、東ヨーロッパ帝国連合をも舞台とした戦いが描かれていく。
ゲーム中盤からは冬の到来に伴い雪原を舞台としたマップがメインとなり、雪崩や吹雪といった雪を活かしたギミックも盛り込まれている。

主な変更点

新要素は多いが、全体的に『1』準拠のシステムへと回帰している。

  • 新クラス「擲弾兵」の登場
擲弾砲(迫撃砲)を装備して長距離からの砲撃を行うクラス。
これにより敵味方共に遮蔽物ごしや高所からの遠距離攻撃が可能となり、
「どのようにして攻撃するか」「相手の砲撃をどう対処するか」と、更なる戦略性が生まれた。

  • 一部クラスの削除・整理
『2』『3』にあった「技工兵」「剣甲兵」「機関銃兵」などが削除され、支援兵が使用できた楽器も削除された。
また、技巧兵の削除に伴い、再び支援兵が土嚢の修理と地雷の撤去を受け持つようになった。
概ね『1』のクラス+擲弾兵といった感じ。

  • 「直接指揮」の続投
『3』から登場したクルトの特殊コマンドだった「直接指揮」が今作では各リーダーが使用できるコマンドとなり、使い勝手が上昇した。

  • シップオーダー
ゲーム中盤から使用可能。雪上巡洋艦による後方支援であり、索敵や兵士の回復・救護、砲撃の他、戦車の復帰などを行う。
何気に撃破された戦車の戦線復帰は本作が初。

  • ブレイブ
隊員がやられてしまった際に、最後の行動として近い場所にいる隊員に「託して」能力を向上させる他、もう一度「立ち上がり」反撃を行える。

  • 隊員断章の仕様
『2』『3』では1人に付き1章ごとだったが、本作では隊員数が多くなった事に伴い2~3人で1章と一纏めにされた。

ストーリー

征暦1935年。ヨーロッパ全土を巻き込む「第二次ヨーロッパ大戦」の開戦から3か月が過ぎた。
東ヨーロッパ帝国連合に苦戦する大西洋連邦機構は一大反抗作戦として帝国の首都を急襲する「ノーザンクロス作戦」を発動。
第32機甲レンジャー大隊に所属するE小隊の指揮官であるクロード・ウォレスは仲間たちと共に激戦を戦い抜いていく。

登場キャラクター

連邦軍

プレイヤー部隊の面々は今回も個性的な面子が揃っている。
某世紀末漫画のモヒカンやら死亡フラグばかり喋る男、不幸ジャンキー女と個性的過ぎて、寄せ集めの人材ばかりだった過去シリーズならともかく、正規の精鋭部隊でこのノリはどうなんだという声もあったり

  • クロード・ウォレス(CV:金本涼輔)
主人公。第32機甲レンジャー大隊E小隊の隊長を務める。生真面目で冷静沈着な性格の持ち主。
「風のお告げ」と呼ぶ自己流の天気予報と天候を利用した戦術を身に着けており、
実際にそれを活かして部隊を勝利に導く場面が多い。
ガリア公国の出身者であり、少年時代は臆病な性格で「弱虫クロード」と呼ばれていた。

メインヒロイン。E小隊へ編入された技術者。
クロードの幼馴染だが、実家であるミラー商会の工場が帝国に放火された際に家族を助けようとするがクロードに止められ結果、家族を失ってしまう。
この事から帝国とクロードを恨んでおり、*1再会当初は険悪な関係だったが、
行動を共にしていくうちに少しずつ雪解けが進んでいく。
軍に入隊する前はビンランド合衆国に留学しており、その時にラグナイトの圧縮技術の研究に携わり父親の研究データを手土産として引き渡したが…

クロードの幼馴染であるダルクス人の青年。「不死身のラズ」を自称する。
怒りっぽく乱暴で酒とタバコと女好きという、いかにもなチンピラだが仲間思いで情に厚い。
『1』のザカとは同じ声優かつダルクス人繋がりだが特に血縁者というわけではない。

寡黙ながら優れた身体能力を持つ凄腕の狙撃兵。腹ペコキャラであり実際にHPが減少するポテンシャルを持つ。
本名は「リナ・シュレン」であり、本物のカイ・シュレンの実の妹。ラズも認める美尻の持ち主
諸事情により兄と入れ替わり以後は男として振舞っている。よく隠し通せたな…
ラズとは特に仲の良い喧嘩友達である。

  • マイルズ・アーベック(CV:岡本寛志)
クロードの士官学校時代からの後輩であり、戦車ハーフェン号の操縦を務める。
実家が写真館であり、本人も撮影が趣味。

  • ラグナロック(CV:深川和征)
E小隊の衛生犬でありマスコット。愛称はラグナ。
元野良犬だがとても賢い。

F小隊の隊長である女性兵。赤いストレートロングヘアーと眼鏡、男言葉が特徴。
クロードの士官学校時代の同期であり、彼をライバル視している。
本作の巨乳枠であり、敵撃破時やオーダー使用時のアニメにてしょっちゅう揺れる。
序盤は彼女が訓練の教官役でもある。

  • ロナルド・オールビー(CV:谷昌樹)
ミネルバの部下である戦車長。
ミネルバに信頼を寄せており、滅多に感情を表に出さない。
ちなみに老け顔だが20歳とクロードやミネルバよりも年下。

  • クリステル・ウォード(CV:斉藤佑圭)
ミネルバの部下であり右腕とも呼べる女性。
社交的な性格だが、とんでもないミネルバ好きの百合っ子。

  • ローランド・モーガン(CV:池水通洋)
連邦海軍の将校で雪上巡洋艦センチュリオンの艦長。
かつてブリッジから離れていた際に負傷しており、顔には生々しい傷跡が残っている。
その温和な人柄からクルー達から信頼を置かれている。

帝国


  • クラウス・ヴォルツ(CV:東地宏樹)
独立部隊アオスブルフの隊長。重戦車ヴルカンを駆る。
ジークヴァル会戦での交戦がきっかけで、以後E小隊を「ファム・ファタール」と呼ぶなど、ライバル関係となる。
豪快かつ変わり者だが男前な性格であり、クライマリアやフォルセからも信頼を得るなど敵側の良心とも呼べる人物。

  • ハインリヒ・ベルガー(CV:速水奨
兵器実験部隊ゼクス・オウルの主幹。
口調は丁寧だが自分以外の周りを見下し利用する慇懃無礼な態度の持ち主。
過去シリーズの単なる悪に留まらない面を持った敵側のメインキャラたちと異なり、純粋な憎まれ役とも呼べる狂気かつヤンホモのマッドサイエンティスト。

作戦参謀である特務大尉。
様々な策を弄して連邦軍を追い詰めていく。足を悪くしているのか杖を突いている。

  • クライマリア・レヴィン(CV:ゆかな
狼のフェンリルと行動を共にするヴァルキュリア人の女性。
非常に強いエネルギーを持つが、暴走しがちでコントロールできないなど「最強にして最弱のヴァルキュリア」と評された。
セルベリアなど他のヴァルキュリア人に強い劣等感を持ち、寂しがり屋で自分の居場所を失う事を恐れるネガティブ思考の持ち主。

  • ニコラ・グレフ(CV:大空直美
  • キアラ・ロジーノ(CV:藤井ゆきよ)
ベルガーの養女である強化人間。
度重なる調整の結果か、かなりのサディストであるなど、精神は半ば崩壊している。
互いに仲良しに見えるが、その裏では互いに嫌悪しているなど似た者同士。

用語


  • 大西洋連邦機構
本作で大きく掘り下げられたガリアの友好勢力。
「エディンバラ連合王国」や「ビンランド合衆国」など加盟国もいくつか明かされた。
帝国への最大対抗勢力である一方で参加各国の足並みが揃わないために帝国を撃破した事が無く、ノーザンクロス作戦における無茶な進軍と苦戦もだいたい上層部のせい。
民族融和が進んでいるため、過去作で多く見られたダルクス人への迫害は(全くないわけではないが)かなり少ない。
その技術大国とも呼べる点や[[ゲーム]]終盤で明らかとなる非人道的な行いなどから各国のモチーフはバレバレ。

  • ノーザンクロス作戦
帝国首都の急襲を目的とした一大犯行作戦であり、本作にて描かれる内容。当作戦での進軍に伴い、帝国の街が戦場となる事が珍しくない。
この作戦により連邦・帝国双方に数多くの犠牲者を出した。
モデルとしたのは現実の第二次世界大戦における東部戦線であり、実際にゲーム中の博物閲覧でも連邦側から「東部戦線」と呼称されている。

  • 雪上巡洋艦センチュリオン
大氷洋を移動することを目的とした雪上船で、氷を粉砕しながら進む。
同型艦が2隻随伴しており、センチュリオンは2番艦に当たる。

  • ハーフェン
ガリア公国の南部に存在する都市であり、クロードたち主要人物の出身地。
毎年7月15日には星の子祭りを行っている。




早急に追記・修正を進めるんだ!
E小隊、進軍する!

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最終更新:2025年02月21日 03:29

*1 と言っても、クロードの行動は至極当然であり八つ当たり同然の感情ではある。