最果てへの道(風来のシレン2)

登録日:2023/09/09 Sat 19:54:43
更新日:2024/09/19 Thu 12:25:06
所要時間:約 7 分で読めます








「最果てへの道」とは、『不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』に登場するダンジョンの一つである。
仲間、アイテムともに持ち込み不可。いわゆる「もっと不思議のダンジョン」の系譜にあたる。


概要

ナタネ村に城を完成させ、鬼退治にも成功……つまりエンディング後にワナダンジョン「中腹の井戸」をクリアすると解禁。
シレンが世話になっている村のうどん屋「むみゅう」の台所からマムルが現れたことをきっかけに、なんと台所の奥にダンジョンの存在が明らかとなる。そうはならんやろ
曰くむみゅううどんの美味しさの秘密はマムルに手伝ってもらっているかららしく、マムルのしっぽで叩いたうどんはコシが出るんだとか。
このイベント以降、台所への入口がそのまま「最果てへの道」の入口として機能し始める。
そういう訳で最終ダンジョンながらいつもの開始ポイントから僅か数歩で突入できる。
やられて戻ってきても布団を出たその足でお手軽にリベンジ可能。

他のクリア後ダンジョンが99F以降もループするのに対し、最果てへの道は99Fの階段を抜けることがゴールとなっている。
持ちかえりの巻物は30F、50F、70Fに確定で床落ち。

「もっと不思議のダンジョン」の系譜であるため、冒頭で述べたルールに加えてアイテムは腕輪・草・杖・壺・巻物が未識別。
モンスター、アイテム共にこのゲームで最も幅広く取り揃えている。無論、特殊モンスターハウスも完備。
当然ながら、生半可な腕前では踏破は困難。
基本中の基本、ワナチェックをはじめとして食糧確保のニギライズ、店での売り買い価格から読み解くアイテムの識別、ハイリスクハイリターンの泥棒行為、モンスターハウスで荒稼ぎ……と、
これまでのダンジョンで培った知識やテクニックのフル活用が求められる。
だが何よりも、99F踏破の決め手となるのはプレイヤーの運。それが「最果てへの道」なのである。

その後の作品も併せると「もっと不思議のダンジョン」の中では難易度は易しい方とされる。
しかし序盤の厳しさはかなりのもので、簡単にクリアできるというわけではない。
風来人としての知識・経験すべてを投じ、「最果て」を目指そう。


主な注目アイテム

本当に数多くのアイテムが出現するため、ここでは俗に「三種の神器」と呼ばれる超重要アイテムを中心に一部を紹介。


三種の神器

  • 回復の剣
特定の印の組み合わせでしか手に入らない武器。作成にはダンジョン内で調達可能な「薬草」「弟切草」「命の草」が必要。
武器、印ともにモンスターを攻撃した時に減らしたHPの3分の1だけシレンを回復するという効果*1を持ち、攻撃力が上がれば必然的に回復量も増えていく。
つまり、攻撃力が増えるほど回復量が増えて防御力を補うことが出来るという、非常に優れた武器(印)なのである。
ただ、そもそも攻撃が当たらなければ意味が無いので、攻撃ミスや各種状態異常には要注意。
下記の「パコレプキンの腕輪」と相性抜群なのもさることながら、これがあるだけでモンスター戦の耐久力がかなり変わるため、作れるようであれば積極的に作っておきたい一本。

  • とうしの腕輪
説明不要のチート腕輪その1。お値段10000ギタン也。
1ターンの重みが大きいローグライクゲームで、先んじてモンスターやアイテムなどの知りたい位置情報が見えるのは絶大なアドバンテージであり、効率的な立ち回りが容易となる。
すなわち余計な戦闘を行ったり、無駄に満腹度を減らさなくて済むということでもある。
ただし本作の腕輪のシステム上、一度ヒビが入ると壊れる可能性が生じるため、便利だからこそ丁寧に扱っていきたいもの。
爆風、ころび石、ワラドール系の特殊攻撃などにはご用心。

  • パコレプキンの腕輪
説明不要のチート腕輪その2。お値段10000ギタン也。
普通に使っても壁をすり抜けたり、水や穴の上を歩けたりできる時点で反則級だが、聖域の巻物代わりにしたり『三』の印なしで角越しのモンスターに攻撃できるのも非常に強力。
ただし壁の中では息が詰まってHPと腹がどんどん減っていくので着けっぱなしは危険。逆にいえば、回復の剣との組み合わせは相当に凶悪でもある。
とうしとこいつのせいで店売り15000腕輪のガッカリ感が酷い


お役立ちアイテム

  • モンスターの壺
本来は神社の隠し穴で手に入る壺だが、最果てへの道でも低確率ながら入手可能。
神社の隠し穴攻略でモンスターの有用性に気付いた風来人であれば、マルジロウ父を捕獲するメリットがどれだけ強いかよく理解していることだろう。
他には腕輪が弾き対象に含まれるシハンも(ステータス面を含めて)強い。特殊な合成で手に入る武器を実用範囲にできる。
もちろん、壺自体に危害を加えてくる能力持ちのモンスターや罠には要注意。
その強さはスタッフも理解しているのか、マルジロウ父出現階層では入手率高めという隠し設定もされている。

  • のりうつりの杖
モンスターに乗り移って存分に特殊能力を使い放題。しかも低価格なので序盤でも購入しやすい。
応用力は今作に登場しない「身代わりの杖」に匹敵し、身柄を確保したアークドラゴンでフロア中の敵を殲滅したり、ゲイズ種で敵を混乱させながらやり過ごしたり、
序盤にレベルアップで登場させたにぎりもとじめで敵を一掃→他の敵にHP削らせる→乗り移りを解除し、もとじめを倒して経験値と食料を大量に確保、などと幅広く活用できる。

武器にしろ印にしろ、3方向攻撃や角越しの攻撃によるアドバンテージはかなり大きい。

読んだことのある巻物なら何でも書けるため、汎用性の高さはもちろんのこと、
最果て突入前、あるいは最果て攻略中に運よくねだやしの巻物が手に入れば実質ねだやしの巻物も同然。

  • 大部屋の巻物
このダンジョンの黄金の間でしか手に入らない装備があるので、欲しければキープは必須である。
深層を目指すのであれば限定アイテムの為に尚更集めておきたい。
ハイスコアを目指す派閥にとっても欠かせない。

  • ドラゴンキラー
ダンジョン内で手に入る武器の中ではトップクラスに優秀で、実質印数8+基礎性能の高さが魅力。
序盤と中盤の黄金の間で手に入ると嬉しい。

  • めぐすり草
序盤から落とし穴・毒矢・デロデロの湯など迂闊に踏みたくない罠が多数出現する上に、装備品で罠を視認できない環境なので多ければ多いほど有利。
特に毒矢を見つけられると、その階層で強敵狩りやニギライズによる立て直しもしやすくなる。
ただし、「草受けの杖」「草投げの杖」では効果が発揮されないので注意。

  • よくきき草
10ターンの間草の効果を倍にしてくれる草。
買値1000ギタンの草はこれ1つのみのため、見かけたら確実に確保したい。

  • 草受けの杖/草投げの杖
「三種の神器」に匹敵する高性能アイテム。
「ちからの草」「天使の種」あたりを見つけたらあらかじめ入れておき、可能であれば「よくきき草」を飲んでから振ると短期間で絶大なパワーアップが可能。
草投げの杖も「大将どん」「エスカルゴン」「店長」めがけて使えば自分に反射できるので、もはや妨害目的で使われるのは稀である。

主な要注意モンスター

序盤から出現する、歩くしあわせ草
シレン2のタベラレルーは鈍足なので、出現するなりすぐに他のモンスターの餌食となりやすく、1Fでのどうくつマムル・ちゅうチンタラ爆誕からの激突死はよくあること。
最初から20Fまで出現するため常に気が抜けない。
逆に、固定ダメージのギタンか盾*2・無力化のりうつりの杖・同じく鈍足化などの手段を早くに揃えられれば、レベルアップしたモンスターを倒して経験値稼ぎに利用できる。

  • 馬武者/ウルロイド種
銀の矢や大砲の弾が痛いのもさることながら、モンスター巻き込みからのレベルアップが非常に怖い。
特に序盤と序盤の黄金の間で起こりうる馬武者→荒馬ザムライ、ウルロイド→ゴリボットはそのフロアの敵をゆうに超える強さで、殴り合いになったらまず勝機は薄い。
なるべく攻撃範囲に他のモンスターがいる状況を作らないように。

  • アメンジャ
13F~15Fと出現階は少ないものの、2倍速アイテム投げはひまカッパ種にもない凶悪な能力。地味に腕輪も割られやすい。
ギタンや危険なアイテムを投げられる前に即下りも考えたい。

  • ものまね仮面種
戦ってみるまで本物と見分けのつかない変身でアイテムを無駄遣いさせ、酷い時にはマゼルン系による合成さえ妨害してくる。
47F~59Fはふるまいカブリ、60F~90Fはなりきりマスクと超広範囲かつ休み無しで出現するのもいやらしい。
浅い眠り状態では出現しないため、それ以外はものまね仮面種が化けている可能性を疑うこと。

  • パ王種
封印(パ王)、鈍足(パオパ王)、HP4分の1(パオパ王ーン)の厄介さは言うまでもないが、深層のパオパ王ーン生息域ではパ王、パオパ王も再び出現するフロアが一部ある。
今更パ王やパオパ王なんて……と、ステータスの弱さだけで油断していると思わぬピンチを招く。
ちなみに、中盤のパオパ王は鈍足→マヒをうまく絡められると10割コンボで体力ゲージが全部飛びかねない。

  • エスカルゴン
ゲスゲスうるさい方のカタツムリではない。
振った杖の弾を反射する、「やまびこの盾」と同等の特殊能力も厄介だが、こいつの本当に嫌な所は他のモンスターに杖を振るとワープして割り込んでくること。
同じフロアにいる限りワープしてくる上、40F~79Fと広範囲にわたって出現するので迂闊に杖を使えない。
対処法としては通路の角を利用して杖を振るか、「封印の杖」を優先するなどが挙げられる。

警戒しない理由がどこにもない、いつでもどこでもシレン丸焼きドラゴン。
出現範囲が30F~59Fと長く、アークドラゴン出現までに炎対策は必須。

武器盾を狙うみんなの嫌われ者。単純な戦闘力が高く攻撃回数が結構要るのに、本作では封印や混乱以外にロクな対策方法がない。
透視出来ない、背中に無力化したモンスターを連れて歩いている、武具の特殊能力が充実しているならばねだやしも視野に入る。
特に「壁が少なく、代わりに水路が多い」フロアに出てきた時はダッシュも封印しないと容易く装備品をロストさせられる。

走る理不尽。倍速2回行動で着弾9マス爆破はダメですって……しかも本作からは地形まで破壊するようになった。
13F~15Fのオヤジ戦車がタベラレルーを消し炭に食ったらさあ大変。水がめで封印などの対策手段が無ければ地獄の幕開けである。
いくつかの手段があれば矢の補充に使えるのでそんなに悪い奴でもない。
終盤は倍速ではないがタックルの威力が強烈なゴリボット・ベアボーグのほうが強く見えるかも。

  • デブーチョ/デブートン
遠くから一方的に石を投げまくるウザ豚。このダンジョンにおけるアークドラゴン枠の後継者。
この頃は身かわし香の壺なんてものは無いので、対処しづらさに拍車をかけている。
背中の壺もないので、回復の剣の有無が生死を分けたりもする。

初見だと3倍速3回行動で壁抜けとかふざけてるんですか?となることうけあいの敵。
常にシレンの位置を把握しており、パコレプキンの腕輪も無視する上にその攻撃回数をもって叩き割ろうとしてくる。
出現フロアで階段を下りた直後の即移動は厳禁。通路の中で壁の中から襲撃されたら大きく手間どる。
序盤でもシップウがタベラレルー経由でカミカゼやダイレッブウに昇格するので、何かしらの持ち合わせは欲しい。
火柱の中は倍速で突っ切れないこと、回復系アイテムでダメージを受けること、水がめの水で攻撃力を下げられることは覚えておこう。
RTAでも攻撃モーションによる遅延キャラとして大いに嫌われる存在。

ひとたびモンスター召喚を許せば(シレンだけ)阿鼻叫喚のオーケストラが始まる。
敵の出現率アップに利用するにしてもシューベルにとどめるかレベルダウンをしておかないと危ない。

  • ミノタウロス、メガタウロス
深層限定のモンスター、タウロス種のレベル2とレベル3。今作では一番強い雑魚敵という位置付け。
他に出現するクリア後ダンジョンは黄金の間などの理由がない限り、深層まで行かなくてもいい設計になっているので、普通にプレイしていると最果てへの道がタウロス種との初遭遇になりやすい。
見た目通りのパワー系であることに加え、一定確率で痛恨の一撃を繰り出し更なる大ダメージを与えようとしてくる。
それ以外に特殊能力を持たない分、シンプルに近づきたくないモンスター。
メガタウロスのスペックはこのダンジョントップクラスだが、アイテムによる対処はしやすい。

……ところで「あれ?なんでレベル2から?」と思わなかっただろうか?
実はゲーム中に登場するタウロス種のうち、レベル1のタウロスのみ通常出現しないのである。
意図的にレベルダウンさせなければ遭遇できないという変わったレアモンスターであり、事前情報無しでもののけ王国を完成させる時につまづく要因となる。


余談

  • 「とうしの腕輪」「モンスターの壺」などの強力なアイテムが存在することから、他のシレン作品における「もっと~」よりも総合的な難易度は低いとされる。
    それでもシレン2の中では十分に難しく、知識や技術だけでなくやはりが無ければクリアは難しくなる。
    特に深刻なのは食糧難で、1Fから大量の罠に紛れて「デロデロの湯」「大洪水のワナ」が置かれているため、餓死のリスクが非常に高い。*3

  • 「最果て」に辿り着いたシレンを待ち受けるものについて詳細は伏せるが、クリア特典として城の飾りつけに使える「黄金のシレン像」が貰える。
    これをシレン城に飾るということは、すなわちいっぱしの立派な風来人となった証でもある。

  • 深層の「黄金の間」ではNo.2の基本値に加え最初から印の上限数が最大値の16である「宝剣ミジンハ」と「バジリスクの盾」を入手できる。
    苦労に見合った高性能と言って良い……のだが、印数はマゼルン系を経由して白紙の巻物を合成すれば増やせるため、最終的にはNo.1の基本値を誇る秘剣カブラステギとラセン風魔の盾に劣ってしまうので、装備掛けコンプリートのために1セットあれば十分と見做されやすい。
    あかずの間のモンスターを相手にする場合、+99前提ならラセン風魔でもバジリスクでも被ダメージは大差ないのだが、カブラステギでは倒せる相手をミジンハでは倒しきれず厄介な特殊能力を使う隙を与えてしまうのは痛い。
    ただ、振った時の効果音は力強く新鮮なので、「天」や力の草受けの杖で補うならメインにするのも充分アリ。



追記・修正は最果てに辿り着いた人にお願いします。
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最終更新:2024年09月19日 12:25

*1 オーバーキルで減らした分は含まれない。

*2 本作の盾は投げると守備力分の固定ダメージが入るので、守備力が5ポイント以上ある盾ならどうくつマムルを撃退できる。

*3 前後となる、初代の「フェイの最終問題」は序盤の罠設置数が少ない。アスカの「白蛇島」は1-3階の罠から危険物が廃されている。