マゼルン

登録日:2021/01/28 Thu 23:59:22
更新日:2024/09/19 Thu 13:04:54
所要時間:約 7 分で読めます





マゼルンたちは 剣や盾に 一部の道具の
効果を 混ぜ合わせることが出来る。
これを 異種合成と言うんだ。
道具を 合成するには マゼルン種に
投げるだけで良いぞ。ね。簡単でしょ?

『風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス』モンスター図鑑・マゼモンの解説より


マゼルンとは、風来のシレンシリーズに登場するモンスターの一種である。



概要

不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』から初登場したモンスター。
全レベルで共通する外見は「丸い体に白いお腹、メットのような被り物、背中から無数の管が生えている」という奇妙な姿で、シレンを攻撃する時は両腕を叩きつけるか頭突きをかます。
レベルが上がるにつれてマゼモンマゼゴンマゼドンと進化していく。

マゼルン種の特殊能力として、投げつけられた道具を何でも飲み込み、そのたびにパワーアップすることが挙げられる。
遠くから倒そうとして撃った矢も、投げた石や札もペロリと平らげてしまう。倒せば飲み込んだアイテムは床に落ちる。
レベルが上昇すると飲み込める上限数も1つずつ増え、最低はマゼルンの2個、最高はマゼドンの5個。
食わせた分だけドンドコ強化されていくので、考えなしに投げ込むだけでは手がつけられなくなってしまい、最悪そのまま殴り殺される厄介な敵である。


そう、考えなしに投げ込むだけなら……


実は、マゼルン種の腹の中は合成の壺と同じ仕組みになっており、剣や盾同士なら先に投げ込んだ装備をベースに合成され、同じ杖なら使用回数が合算される。
取り出したいなら転ばせるか倒すだけでよい。スリップ状態にしてもOK。
この時点でも「歩く合成の壺」として存在感は抜群だが、こいつのそれは只の合成の壺で収まるような代物ではない。
なんと装備に対して草や杖、巻物などのカテゴリが異なる道具も合成することができるのだ! 通称「異種合成」。
例えば
「こんぼう」+「弟切草」
を飲み込ませると、こんぼうに「敵を殴るとHPが少量回復する」効果がとして合成され、攻撃しながら回復もできるようになる*1
また、本来は特定の装備から得られる印を別の道具で代用することも可能で、武器に「毒消し草」ならシレンを弱体化させるモンスター特効を持つ武器「ドレインバスター*2」と同じ印が合成される。
中には装備に特定の道具の組み合わせを飲ませることで、入手が非常に難しいレアな印を獲得したり、全く新しい武器に変化したりすることも*3

このようにマゼルン種は合成の壺に出来ないことが出来るため、合成の壺の上位互換といっても差し支えない唯一無二の超重要モンスターであり、風来人にとって欠かせない存在となる。
もっと不思議のダンジョン等ではマゼルン種と遭遇できるか否かで、(装備の引きにも左右されるが)その後の難易度が一変しかねないほど。見ただけで不思議とテンションが上がるのは気のせいじゃない筈。
特に、初登場のシレン2では印システムが非常に強力で、一部の印は重ねがけで効果が増幅するという仕様もあり、メイン盾をドラゴン草や火炎草と合成しまくってアークドラゴン対策に励んだり*4、メイン武器にありったけの回復系印を入れて生存率を上げたりするプレイヤーがよく見られた。
あまりに強力すぎたせいでそれ以降は一部の印が効果変更、及び同一印の重ねがけ不可能になるなど弱体化を食らったが、依然として異種合成の有用性は高いためマゼルン種の存在価値は殆ど揺らいでいない。

……一方、ダンジョン深層になると装備が整っているので出番がほぼ無くなるのは内緒だ。
(強いて挙げるなら、同じ杖を一本に束ねて空きを作るために利用するぐらいか)


ただし、前述した通り食わせるほどパワーアップするため、確実に倒せる用意がないと合成どうこうの前に叩き殺される。
マゼルンはともかく、マゼモン以降の上位レベルでメイン盾の合成中は特に警戒が必要。間合いを詰められるほど死も近づく。
また、かなしばりなど行動不能の時は能力が働かず、投げつけてもダメージを与えるだけに終わる。つまり大事な装備をうっかり投げようモンならロスト確定
遠投の腕輪を装備するなどして遠投状態になっている場合も、ダメージを与えながら当然のようにすり抜けていく。合成前の腕輪チェックはしっかりと。

勿論そんな悲劇が起きないように気を付けたい所なのだが、いざ投げたら実はものまね仮面やカラス天狗などの「他のモンスターに化ける」モンスターだった……という無情なオチも割と起こり得る。
出現フロアが被っている時はかなり注意しないといけない。
マゼルン種は1ターン1行動の等速で動き、こいつらも等速で動くためパッと見では「倍速じゃないから偽者」といった見分け方が出来ないのも厄介。
だが、浅い眠り状態で出現することはないので「最初から寝てるマゼルン」は本物と見なせる。
後、実際に同じフロアで見られるかどうかは不明だが、なぜか空中歩行しているマゼルン種がいたら十中八九カラス天狗と考えておk。これは他の浮遊しないモンスター全般でも言える。

また初歩的なミスだが、シュテン山では同じ黄色で巨体のゴーレムをマゼルンと誤認して装備を投げてしまうケースもあるので注意。

ちなみに胃拡張の種を飲ませた場合、容量が1つ増える。
胃拡張の種の分はカウントされず、純粋に容量だけ増やせるという親切仕様。


主な登場作品

不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!

初登場作品。
順当にプレイを進めた場合、中腹を越えてからのシュテン山道上級が最速の登場となる。
この時点ですらタイガーウッホやゴーレムなどの「黄色くてデカい奴」を同時出現させて見間違い事故を起こそうとして来る。いやらしい…
この時は度合いに関わらず眠っている状態でも飲み込んでくれる仕様だったのだが……(後述)
クリア後ダンジョンである神社の隠し穴イアイ*5、マルジロウ種*6と合わせて連れて行き、のりうつりの杖を確保できるとかなり難易度を下げられる。
なお神社の隠し穴にマゼルン種は出現しないため、別の場所で捕まえる必要がある。ついでにそのままモンスターの壺を投げても飲み込まれるので、満腹にしてから捕まえる必要がある。

不思議のダンジョン 風来のシレンGB2 砂漠の魔城

マゼルンの代わりに「ミニマゼルン」種が登場。
名前の頭にミニがついた程度でレベル毎の名前や特殊能力は変わらないが、本家と違って異種合成はできない。
リメイク版の『DS2』では下記の『3』からマゼドンが(ミニマゼドンに名前を変えて)レベル4モンスターとして逆輸入された。

不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫

レベル4モンスターのマゼドンが初登場した。

不思議のダンジョン 風来のシレン4 神の眼と悪魔のヘソ

仕様変更が加えられ、封印中は元より仮眠・睡眠・バクスイ・かなしばり・バナナ・スリップ状態の時にはアイテムを飲み込まなくなった。
過去作の感覚で仮眠中のマゼルンにメイン装備を投げ、そのままダメージに変換されたことに唖然とした風来人は数知れず。
また昼夜のシステムが導入された関係で、夜専用の「ダークマゼルン」種が初登場。
夜モンスター共通の特徴である黒みがかった体色に赤い目と、「技」及び同士討ち以外のダメージが殆ど効かないこと以外はマゼルンと同じ。
飲み込んだ状態で昼夜が切り替わるとアイテムを残して消える。

不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス

4に引き続き、睡眠など行動不能系の状態異常にかかっている時はアイテムを飲み込まない。
PSVita/Steam版ではその悲劇をネタにした「教訓 寝てたら飲まない」というトロフィー/実績もある。
基本的に移動していないマゼルンには飲ませられないという認識でいいが、行動不能系の中でやりすごし状態と無気力状態の時だけは通常通り飲み込んでくれる。

不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録

今作では幻のレアモンスターのような扱いを受けており、サブイベントをある程度進めないと合成の壺共々出現しない。

4・5と違い、かなしばりや仮眠などの動けないタイプの状態異常中でも合成してくれるようになった。
また「出現率が低いものの出現する階層は多い」という調整にされており、従来作のように特定の階で粘らなくても合成する機会は巡って来やすい(とは言え風が吹くまで待っても一体も出現しないこともあるが)。

ここまで書くといいことづくめのようだが不思議のダンジョンがそんな甘いわけがなかった。ステータスがそこらのパワー系モンスターを優に超える超強化がなされており*7、出始めの階層では正面対決ではまず勝ち目がない。
当然アイテムを飲ませれば更にパワーアップするので、基礎値の高い盾を装備していても平然と50以上のダメージを叩き出す。
加えて、飲み込んだ際に状態異常を回復してしまうため事前に鈍足などを付けて対策することも不可能に。

合成がハイリスクになっただけでなく「投げ物での先制攻撃が効かない厄介なパワー系」という側面が強調される形となった。


怪盗ペリカン

不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!』に登場する、マゼルンポジションのモンスター。
クチバシがでかいペリカンの姿をしている。
レベルが上昇すると名前の後ろに「2世」→「3世」→「4世」と世代交代(?)が行われる。

マゼルンのように道具を飲み込んで合成することができるのだが、問題はこいつ、自分から積極的に持ち物を盗む、もとい飲み込むという手癖の悪さを見せつけてくるのである。
おまけに飲み込むとアスカから逃げるように離れていき、合成はおろか取り返すのも難しくなる。
レベル3以降は倍速なのも余計にいやらしい。

ちなみに4世のエレキ箱はなかなか使いやすいともっぱらの評判。

他作品の類似モンスター

バブリン系

トルネコの大冒険3』に登場する、風船のようにまん丸なモンスター。お腹に二重丸の模様がある。
クリア後ダンジョンの一つ『不思議の宝物庫』のみに出現する。

ランク1(バブリン)は黄色、ランク2(プヨンターゲット)は青、ランク3(ポムポムボム)は赤色。
マゼルン系と同様に異種合成も可能で、偶然か否か、ランクによるカラーリングも類似している。
なお、トルネコではレベルアップで上位種に進化することはない。
バブリン系は合成能力のほか、分裂能力(同種モンスターを吐き出すので増殖の方が近い)を持つ。
また、最上位種のポムポムボムだけはメガザル(周囲8マスの敵を復活させる魔法)を使うため、
下手な攻撃力では増殖と蘇生でカタがつかなくなってしまう。
モンスターを仲間にできるポポロであれば、仲間にしたバブリン系に合成をしてもらい諸刃の杖でHPを1にして吹き飛ばしや雷の杖の固定ダメージでとどめを刺せば合成能力を思う存分、安全に活用できる。

河城にとり・黒髪の河童

不思議の幻想郷シリーズのマゼルン枠。
『みらくる超パーティー』まではにとりが、『THE TOWER OF DESIRE(TOD)』以降は黒髪の河童が担当している。

現在のふし幻シリーズの区分けは「〇〇ちゃん→〇〇→〇〇さん→〇〇さま→でかい〇〇」の5段階で、
最下位の〇〇ちゃんだと1個しかキャッチできない(つまり合成には使えない)が、でかい〇〇になると5個までキャッチ可能。
もちろん異種合成は出来るし、キャッチした数だけ強くなるのも他と同様である。
違うのは 光学迷彩を纏っているので普段は見えない という点。しかも怪盗ペリカンのように1つでもキャッチすると逃げるように行動するようになる。
目薬などで見える状態になっておいたり逃走経路を限定したりで場所をちゃんと把握できるようにしておかないと、簡単に持ち逃げされてしまうだろう。
見つけたからといってよく確認せずに装備を投げたら 擬態能力を持つぬえ*1だったり、透明化してるからといって投げたら無意識透明化能力を持つこいしだったというオチだったり とシレン以上に無常なことが起こったりする。
尤も、TODからはにとり含む河童達は水路や水溜まりの近くでパワーアップ(エフェクト付きで)するので落ち着いていればぬえの擬態は見破りやすい。

追記・修正は異種合成してからお願いします。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 風来のシレン
  • モンスター
  • マゼルン
  • マゼモン
  • マゼドン
  • マゼゴン
  • 不思議のダンジョン
  • 異種合成
  • 歩く合成の壺
  • 食べるほど強くなる
  • シレン2
最終更新:2024年09月19日 13:04

*1 シレン4、5では薬草や命の草を含め、装備時の最大HPが上昇する効果に変更された。

*2 シレン4、5では装備のレベルという概念がある影響で、「ドレインバスター」は最高のレベル8時の名称となっている。ちなみにレベル1では「ドレイン斬り」から始まる。

*3 一気に全部飲み込ませる必要はなく、特定の印がその武器に揃えば良いので小分けに合成しても問題ない。ただしレア印の場合、小分けではなく一気に食わせないといけないケースもある。

*4 本作では炎ダメージを下げるドラゴンシールドが黄金の間にでも行かない限り手に入らないようなレア盾なので、割と現実的な手段である。

*5 ケンゴウのレベル2モンスター。シレンの武器か盾を弾くが、モンスターの壺で仲間にすると敵が隠し持っている武器か盾を弾いてくれる。

*6 シレンを転ばせてアイテムを落とさせる。こちらも仲間にすると敵を転ばしてアイテムを落とさせる。

*7 出始めの階層の他のモンスターの攻撃力は高くて25、その先に出るミノタウロスやマスターチキンが30強のところ、マゼルンは39もある。