重装機動砲台ジャガーノート

登録日:2023/09/11 (月曜日) 12:04:32
更新日:2025/04/16 Wed 16:57:36
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重装機動砲台ジャガーノートとは、ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICONに登場する大型兵器。


【概要】

これも巡り合わせだ
共に、壁越えといこうじゃないか

画像出典:ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON ゲーム画面 ミッション「壁越え」
© フロム・ソフトウェア 2023年8月25日発売

ベリウス中部に位置するルビコン解放戦線の防衛拠点・「壁」に配備されている巨大兵器。

これまで星外企業の侵攻を幾度となく阻んできた「壁」。その防衛の要、ひいては「壁」そのものと言っても過言ではない圧倒的な火力と防御力を兼ね備えた自立機動砲台である。
星外企業アーキバスベイラムの両陣営はこの攻略のため「壁越え」と呼ばれる作戦を画策していた。そしてアーキバスを出し抜くため、ベイラムは先んじてレッドガンの1人・G4 ヴォルタに一部隊を預けて送り込んだものの、元より功を焦った上層部が組んだ杜撰な作戦だったため、部隊はあえなく全滅。ヴォルタも戦死してしまう。*1

これを受け、アーキバス強化人間部隊ヴェスパーのスネイルは独立傭兵621(=プレイヤー)に露払いをさせた後、自社MT部隊で「壁」の中央区画を制圧、そのまま621に内部を別方面から進軍するV.Ⅳ ラスティと挟撃する形で掃討させ、後に合流して共にジャガーノートを撃破する作戦を立案。*2
このミッションを受注した621は、迫りくる解放戦線のMT部隊を一掃して「壁」の最上部へと到達。別方面で作戦を展開していたラスティも予定通り合流したのと同時、ジャガーノートが2人を排除せんと襲いかかってくる。



【基本性能】


重装機動砲台」の名の通り、あらゆる攻撃を弾き返す装甲と満載された重火器による圧倒的な防御力と火力、背面の大型ブースターによりその重武装を感じさせない軽快な機動力をも兼ね備えている。

機体正面及び側底面は分厚い装甲に覆われており、どんな攻撃を浴びせようとも全てアーマー判定で弾き返されて一切ダメージを与える事は出来ず、スタッガーも貯まらない*3。反面、背後は機動を司るブースターが丸ごと露出しているために脆弱で、これがそのまま致命的な弱点となっている。
チュートリアルで戦った封鎖機構の武装ヘリは適当に攻撃をしてもある程度ダメージが通ったものの、本機はしっかりと弱点部位となる背面に攻撃を通さなければ倒す事が出来ない、まだAC6の仕様に慣れていない駆け出しのレイヴンにとって、文字通りの「壁」として立ちはだかる。
ラスティの駆るスティールヘイズが囮役を買って出てくれるため、まずはそれを存分に活用して上手く弱点を叩く感覚を掴む事が出来れば勝機が見えてくる。

【攻撃パターン】 


  • 突進
しばらくその場で留まった後、こちらに狙いを定めて猛スピードで繰り出してくる体当たり。直線に走るだけの単純な攻撃ではあるが、もはやジャガーノートの質量そのものがひとつの兵器と化しており、その威力たるやAPと耐弾防御ともに低いACでは2発と受けられず、万が一スタッガー中に重ねられれば即死もありうる破壊力を誇る。背面の隙を潰すように繰り出されるバックダッシュも、威力は正面の物より遥かに小さいが攻撃範囲が広く厄介。
戦闘開始と同時にいきなり繰り出してくるため、すぐにジャガーノートの進路上から退避しなければいきなり窮地に陥ってしまう。各種武装による攻撃をばら撒きながら結構な頻度で突っ込んでくるため、ジャガーノートの正面はまさにキルゾーンと化す。ここでは攻撃も通らないので、ジャガーノートの正面に立たないように立ち回るのがまずは基本の動きとなる。
  • 砲台
ジャガーノートの主兵装である各種砲門。アサルトライフルのようなオーソドックスな砲弾を撃ち出す中口径の砲門と、グレネードのように爆発砲弾を撃ち出す大口径の砲門の2種類がある。どちらも威力・衝撃力共に高く、爆発弾で崩して突進で仕留めるのがジャガーノートの必殺パターンである。弾速はそれほど速くないので、しっかりと警告表示のマーカーと音を頼りにブーストで回避したいところ。
小型のミサイル。弾速、威力ともに平凡で、追尾能力もそれほど高くはない、あくまでも牽制用の兵装といったところ。これを目眩ましにして本命の突進や砲撃を命中させてくる。

【第2形態】


敵APを4割ほど削ると、ラスティは敵増援の対処のためにその場を撤退してしまう。ここからは1人で戦う事になるが、それに併せてジャガーノートの行動パターンも変化。
こちらから近づくと距離を離すように一目散に遠くへ移動したり、壁を背にして背面を隠すように立ち回るなど、露骨なまでに弱点を狙いづらくしてくる。
狙いが自分に集中する中、いかにして反撃チャンスに踏み込むかを考える必要がある。

  • 地雷散布
突進後の進路上へ直線的に、もしくはその場で回転しながら周囲の地面に地雷を撒き散らす。
突進して足を止めた隙潰しに大量にばら撒いてくるが視認性が悪く、初見ではそうと知らずにブーストで近づこうとしたレイヴンが無警戒で踏みつけて大ダメージを負うこと請け合い。
空中に飛んでいれば特に警戒すべき攻撃ではないのは幸い。

【攻略法】


  • 機動力の高い機体で背後に食らいつく
ジャガーノートもブースターによって高い機動力を得ているものの、さすがに無理をしているのか何度かブースターを炊いた後はしばらく動きが止まる傾向にある。
こちらはアサルトブーストやクイックブーストをうまく使えば常に足を止めずに動く事も可能なため、その機動力の差でジャガーノートの背面を取り続けるように立ち回ろう。
  • 衝撃力の高い武器を使う
的が大きいので、バズーカやグレネードなど隙は大きいが衝撃力の高い武器も当てやすい。
見た目に反してACS耐性は高くないため、ある程度まとまった火力を叩きつければスタッガーさせるのは難しくない。
ブレード等の近接武器も絡めればダメージを飛躍的に伸ばせるので、恐れず懐に飛び込んでいこう。

  • 垂直プラズマミサイルを使う
実は背面だけではなく、ジャガーノートは頭上の防御も甘い。
こちらの立ち回り抜きで相手の頭上を叩く垂直ミサイルは、ロックオンしたらその場から撃つだけでダメージを与えてくれるため、かなり操作的に楽になる。
特にオススメなのがプラズマ垂直ミサイルVvc-70VPM。ジャガーノートの低いEN耐性とがら空きの上部に、通常のミサイルより広範囲なEN爆発が次々と刺さる、まさに特効武器。
プラズマミサイルをラスティが使用している事、そして垂直プラズマミサイル自体もこのミッション直前に受けられるトレーニングの報酬としてもらえることも、地味にヒントになっている。
なお、この際プライド抜きでどうしても勝ちたい場合は壁沿いの1番低くなっている場所が安置なのでそこから垂直プラズマミサイルを撃つだけで勝てる。時間はかかるが。


  • ジャガーノートの頭上を取る
垂直ミサイル以外にも、大げさに背面に回り込まずとも上から後ろ側を撃ち下ろすように攻撃すればダメージを取れる上に、突進を始めとした多くの攻撃からも逃げやすいので、逆関節や四脚ベースの空中戦に強いアセンブルも非常に有効に働く。
逆にキャタピラ部分もしれっと装甲扱いでダメージが通らない。スタッガーさせて近接でぶった切っても全然効かなかった場合はまず下半身の装甲に引っかかっているので、上半身を狙って空中にいることを忘れないように。

特に逆関節は高低差の激しい道中もスムーズに移動できる好相性パーツ…なのだが、初回時点でそれがやりやすい脚パーツは紙耐久小積載で初心者に優しくないKASUAR(軽逆)しかなく、四脚はこの時点では解放されてすらいない。
後々リプレイでSランクを取りに行く際に。

  • 銃身の長い武器で正面装甲を貫く
あくまで小ネタだが、銃の先端から弾=ダメージ判定が出るというゲームの仕様を利用した裏技もある。
長砲身の銃口を正面装甲に押し付けることで、銃身のグラフィックが装甲の裏に突き抜けるようにし、正面のガード判定を越えて内部に弾を送り込んで強引に突破可能。
ベイラムのショットガン(初回では軽ショのみ解放)あたりで起こしやすいが、言うまでもなくハイリスクなので小ネタ程度に。

【総評】


チュートリアルで戦った惑星封鎖機構の武装ヘリが詳しい戦い方の説明がほとんど無い、かつ火力にやや乏しく内装面も劣悪な初期装備での戦いを強いられていた事から比較すると
  • アセンブルが自由に組める。この段階では使える武器の幅こそ狭いが、それがかえって解答を見つけやすくしている
  • HPを半分削るまではラスティとの協働なので、ジャガーノートの動きを観察する余裕が生まれやすい
  • 空中戦をメインに立ち回るようにすると危険な攻撃のほとんどを封殺出来る

...と、弱点を正確に突かないとダメージを与えられない点以外は武装ヘリ戦よりも条件的に恵まれており、チュートリアルよりも楽に戦えたという意見も多い。
  • 有効なアセンブルを見つけていかに楽に戦えるようにするか
  • 一見、堅牢に見えて弱点を突いてスタッガーさせると一気にダメージが与えられる
という、今作の対巨大兵器戦のチュートリアルとなっているのが分かる。

【撃破後】


虎の子のジャガーノートを失った事により「壁」は失陥。ルビコン解放戦線はこの地からの撤退を余儀なくされ、拠点はアーキバスの手によって接収された。
ミッション後、ラスティは共に戦ったよしみとして、アーキバスが621を捨て駒にしようとしていた事を明かした。また、直にその戦いを見た事で実力を認めたのか、彼からは以後「戦友」と呼ばれ、友好的な態度で接してくれるようになる。
企業が何度挑んでも阻まれてきた「壁」の攻略をほぼ単騎で達成してのけた621の存在は、いよいよ各勢力も無視できない物となっていき、「壁越えの傭兵」としてその名を轟かせていく事となる。*4
しかしこの後、621はウォッチポイント・デルタにおいてもう一つの「壁越え」に独り挑む事となるのであった...

【余談】


  • 型番は「HA-T-102」BAWS製兵器のものに倣っていることから、実は解放戦線がBAWSに発注して開発された兵器である。
    この事はゲーム内では一切語られていなかったが、オフィシャルビジュアルワークスにて各企業の製品を特集している中でジャガーノートがBAWS製品の中に入っていた事で確定した。

  • juggernaut(ジャガーノート)は英語で「絶対的な力」の意味。英語発音としては「ジャガノート」や「ジャガンナート」の方が近い。
    さらに由来を遡るとインドの神話の神であり、21世紀現在ではヒンドゥー教のヴィシュヌ神の八番目の化身であるクリシュナの異名として伝えられている。
    どう考えてもBAWSが自社製品に付けるようなネーミングセンスではない*5ので、多分これは解放戦線のネーミングセンス
    ちなみに、ラスティ役の加瀬康之氏が主役の吹き替えを担当した映画『デッドプール2』の悪役キャラとは名前の由来が同じ。このため加瀬氏は自身のYoutubeチャンネルで本作を実況した際にデッドプールの口調でジャガーノートの名を叫ぶというネタを披露しており、ファンを笑わせている。

  • ミッション開始時から壁内部突入までの間、621は壁側面の砲台やMTから狙われながら攻略することになるのだが、壁の上を見てみるとチョコンと顔を出しながらこちらを砲撃してくる姿が確認できて少し可愛い。威力は可愛くないがな!
    ちなみに有志の調査によると物凄く頑張れば攻撃を当てる事も出来るが、当然無敵。

  • 複数機が生産されているらしく、壁越えの後のミッション「戦闘ログ回収」にもラスティに撃破された別個体の残骸が遺棄されている。どうやらパイロットはラスティとの交信を試みていたようだが…?

  • 上述したようにラスティは途中で離脱してしまうが、実は離脱フラグが立つ前に撃破することも出来る。専用のセリフも用意されているので是非チャレンジしてみよう。
    AP6割ほどでスタッガーさせてから一息に倒さないといけないためかなり難しいが、幸いジャガーノートはEN防御がザル&攻撃が単調で回避もしないので(腕部)重量過多でも十分戦える、というのがポイントか。


追記・修正はACに突進しながらお願いいたします。


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最終更新:2025年04月16日 16:57
添付ファイル

*1 この作戦に関しては総長のミシガンも懐疑的だったようだが、結局上層部の意見には逆らえなかったと思われる。戦死したヴォルタも、最期にイグアスに宛てたメッセージにて「ミシガンはクソ親父だが、俺達を捨て駒にするような事はしない」「作戦を考えた奴を殺してやりてえ」と、ミシガンへの信頼と上層部への恨み言を遺していた。

*2 元々はV.I フロイトを軸にした作戦だったが虎の子のV.Iにたびたび頼ることに躊躇していたところ、621の飼い主であるハンドラー・ウォルターから接触があり前述の作戦を採った

*3 命中扱いではあるのでスタッガーゲージの維持はできる

*4 このミッションまで敵対関係にあたるルビコン解放戦線からもその実力が認められ、彼らからも依頼を受けることとなる

*5 BAWSが自社製品に付けるネーミングは松尾芭蕉と芭蕉の高弟10人「蕉門十哲」の面々の名前から取った和風なもの。