ラウラ(ゼノブレイド2)

登録日:2023/09/14 Thu 00:00:16
更新日:2025/02/20 Thu 11:03:41
所要時間:約 8 分で読めます




※『ゼノブレイド2』ストーリーのネタバレを含みます。





思い出…いっぱい作ろうね



ゲームゼノブレイド2』の登場人物。
そして同作のDLC追加シナリオ『黄金の国イーラ』の主人公の一人である。


◆概要


作中のストーリーで度々語られる人物。
500年前に起きた「聖杯大戦」の回想にて、英雄アデル率いる抵抗軍に所属する人物として語られている。
アーケディアの女神ファン・レ・ノルンことカスミのかつてのドライバーであり、その実力はアデルやヒカリ、当時のカグツチからも一目置かれていた。



…そして本編にて敵対する悪役・シンのかつてのドライバー。
シンは人間ではなくブレイド、それも人間の細胞を取り込んだマンイーターと呼ばれる存在であり、他ならぬラウラの心臓を取りこんでいる。
500年後の本編では当然ながら故人であり、その遺体はシンの能力によって冷凍保存されている。


◆人物


本編では回想で断片的に語られるばかりの人物だったが、DLC『黄金の国イーラ』でヒロインとなったことで人物像が深掘りされることとなった。
快活で明るい性格をした芯が強くも心優しい女性であり、シン、カスミとともにドライバーとして傭兵活動をしていた。
黄金の国イーラのパーティ内におけるムードメーカー的立ち位置であり、シンがさりげなく発した胸に刺さる台詞に対して「ずっきゅーん」と大きなリアクションをしたり、アデルの口調を物真似したりと愉快な性格をしている。

顔立ちやミニスカートもあって若そうな見た目をしているが、10歳の時にシンと同調して以来17年連れ添っているため年齢は27歳。(ちなみに本編のジークが25歳)*1
パーティ内では年長者であり、人生経験からアデルやユーゴへアドバイスすることもある大人の女性である。
作中の扱いでもかなり童顔なようで、アデルの従者であるミルトからは20歳くらいだと思われていた。

他人に縛られるのを好まず自由でありたいと考えており、王族との謁見のような堅苦しい空気を苦手としている。
そのため皇帝であるユーゴと正式な会合をする際はシンに任せて自身は別行動をとったが、その結果ゴウトに襲撃される事態になったため、のちにイーラ王国で王と面会する際は渋々ながらも参加するようになった。

趣味は母親から教わったチャーム作りで、実際にポーチアイテムとしてゲーム内で作ることができる。
手先が器用なのか、シンが素性を隠すために被っている仮面もラウラが手作りしたものである。

貧しい生まれということもあり、メツ討伐後は行き場を失った子供たちが暮らせる孤児院を作ることを夢見ていたが……


◆戦闘能力


戦闘スタイルは組み紐を駆使した徒手空拳。ミニスカートを履いているが下はスパッツ着用なので蹴り技も普通に使う。
またシンやカスミの武器を持って戦う連携攻撃も行う。
この戦闘スタイルは本編でこそ定番であるが、500年前当時はドライバーとブレイドがそれぞれ武器を持ってお互い連携するでもなくバラバラに戦うのが主流だった。
ドライバーがブレイドの武器を持つことで身体能力向上の恩恵を受けて戦うラウラのスタイルは、当時としては極めて画期的であり、アデルとユーゴも感銘を受けて自身の戦闘スタイルに取り込んでいる。
つまり本編におけるドライバーとブレイドの戦闘スタイルの元祖こそが他ならぬラウラだったというわけである。*2

ちなみに何故この戦い方を編み出したのかというと、お金がなくてラウラの武器が買えなかったから…というあんまりな理由によるもの。これにはアデルとヒカリも愕然としていた。
本編におけるドライバーとブレイドの定番の在り方の発端が、まさか貧乏だったからとは誰も夢にも思わなかったに違いない。


プレイアブルキャラとしては手数で攻めるアタッカーキャラ。
アタッカーアーツで唯一のブレイク効果持ちのため、ドライバーコンボの起点作りとして重要なほか、ヘイト減少や回復ポット生成といったレックスに近いアーツも揃っている。
タレントアーツ「燕飛」はアーツリキャスト全回復という強力なものだが、HP半減のデメリットがネック。
オフにすることもできないためCPU任せだとガンガン使ってしまい肝心な時にHPが足りないという事態が割と起こるため、HP管理は必須。


◆来歴


過去

イーラ王国の貧しい家庭の生まれで、母親が盗賊のゴウトの愛人となり、ラウラは小間使いとして彼の下で働いていた。
ラウラが10歳の頃、ゴウトは王国の宝物庫に忍び込み保管されていたイーラの至宝とされるコアクリスタルを盗み出すが、ラウラが誤ってコアクリスタルに触れ同調、シンが彼女のブレイドとして実体化する。
シンをコアクリスタルに戻すため激高したゴウトによって殺されそうになるが、シンがゴウトの右手を斬り落として阻止、そのまま逃げるように飛び出して2人での生活を始める。

詳しい経緯は不明だが後にカスミとも同調を果たし、傭兵生活を送りながら生き別れた母親を捜索していた。


『黄金の国イーラ』

シンと同調してから17年経った頃。
イーラ王国を訪れていたところ、野盗によって焼かれた村で孤児となっていたサタヒコと出会い、さらに天の聖杯メツを追っていたアデルとヒカリとも出会う。
17年前に盗まれて以来所在不明となっていたシンと同調したという複雑な過去もあって当初は一触即発の事態に陥るが、ラウラとシンの実力を気に入ったアデルとすぐに和解。
さらに母親の所在を別行動で調査していたカスミとも合流し、母親がグーラのトリゴ村にいることを知る。
事情を聞いたアデルは「母親が見つかったらメツ討伐に協力してほしい」「ラウラたちは母親を探しにグーラへ、自分たちはメツ捜索のためにグーラへ行く」と持ち掛け、ラウラもこれを承諾、以降行動を共にする。

そしてグーラに向かったが、トリゴ村は盗賊の襲撃によって壊滅し住民たちは殺されており、生き残った村人が作った墓にラウラが幼いころ作ってあげたチャームが供えられていたことで母親が死亡したことを知り、これにはラウラもショックを隠せなかった。
その後スペルビア皇帝ユーゴとの出会いや、因縁のあるゴウトとの再会といった騒動が立て続けに起きつつも、今度はメツ討伐のために行動を開始する。

イーラ王国で抵抗軍と合流した後、メツの次の標的がイーラ王都であると知り、王都にてイーラ王と謁見。
メツによる王都襲撃といった事態も起こってしまうが、一連の騒動の中でラウラの活躍を知ったイーラ王がラウラに騎士の称号を授けることを決定。
これによってラウラは正式にイーラ王国所属のドライバーとなり、またややこしい経緯故に仮面で正体を隠していたシンもその必要がなくなり、以降仮面を外して活動できるようになった。

そして一行と共にメツとの決戦に赴き、仲間たちとの協力もあってどうにかメツ討伐に成功。
決着後、ユーゴの戦死によってコアに戻ったカグツチとワダツミをそれぞれ回収しスペルビア軍に返還。
またメツとの戦いで暴走したヒカリがショックのあまり別人格であるホムラを生み出す瞬間を見届け、第三の剣の封印に向かうアデルと別れを告げる。
その後アーケディアによってブレイドイーターに改造されたゴウトに再び襲撃されるもこれを撃破。両者の因縁に決着をつける。

イーラ王国こそ滅んでしまったが、全ての決着を終えて抵抗軍の生き残りと合流し、新たな道を歩んでいく……はずだった。


最期

一連の騒動で天の聖杯の力、そして変わりゆく人々を恐れたアーケディア法王庁の法王マルベーニは、軍を指揮して抵抗軍を襲撃。
ラウラとシンはこれに巻き込まれてしまい、なんとか逃げようとするもラウラが致命傷を負い、同時にブレイドであるシンも消滅しそうになってしまう。

あなたに忘れられるのが…絆が消えるのが寂しいよ…

死の間際、ラウラは自分が死ぬことでシンとの絆が消えてしまうことを嘆き、それを聞いたシンはドライバーとの思い出を守ることができる禁忌の方法…マンイーターになる方法を実践。
シンはラウラの心臓を取り込みマンイーターに変貌。ラウラはそのまま死亡し、マンイーターとなったシンによって遺体は冷凍保存された。


死後

冷凍保存されたラウラの遺体は、秘密結社イーラの戦艦マルサネス内に保管され、度々シンが遺体の下を訪れる様子が描かれている。
ストーリー終盤、サタヒコがアーケディアの巨神獣へマルサネスごと特攻を仕掛けたことで戦艦は大破し、同時にラウラの遺体もまた消滅した。
同じ頃、メツとともに世界樹上層の楽園へと続くエレベーターに着いたシンの前に幻影で現れ、間もなく追いついてくるレックス一行を待つようシンに呼び掛ける。それを聞いたシンはメツを楽園へと送り出し、自身はエレベーター前でレックスとの決着をつけるのであった。


◆人間関係


ブレイドその一。壱の太刀。
ラウラにとって大切なパートナーであり、強い絆で結ばれている。
シンが必ず守り抜くと誓っており、ラウラもまたシンを強く信頼している。
ラウラの死によってシンは世界そのものを破壊する道へと進むことになった。

  • カスミ
ブレイドその二。弐の太刀。
ラウラとは双子のように顔や体格がよく似ている。同調したドライバーの影響をブレイドが受けるというのは作中でも語られているが、カスミのように見た目までドライバーに似るのは珍しい例とのこと。
本人たちは服の貸し借りができるため喜んでおり、まるで本物の姉妹のように仲が良かった。
ちなみにカスミとの必殺技Ⅳはまさかのスターライト・ニー

聖杯大戦の英雄であり当時の盟友。
ラウラとシンの連携に強い関心を示し、彼らの戦法を積極的に取り入れた。
またメツ討伐の責務やヒカリの力をうまく扱えるか悩むアデルに対して、ドライバーの先輩としてアドバイスする場面もあった。

天の聖杯の一人で当時の盟友。
まだ人付き合いに慣れていなかった当時のヒカリを諫めつつも、メツ討伐のため共に聖杯大戦を戦い抜いた。

  • ミノチ
マルベーニのブレイドでマンイーター。
ラウラが将来孤児院を作りたいという夢を語っている際、ミノチが物陰からそれを聞いているという場面があり、本編でコールが難民の子供を保護している理由づけになっている。

  • サタヒコ
当時は人買いで連れてこられた孤児であり、さらに連れてこられた村が焼かれて行き場を失っていたところをラウラと出会った。
威圧的だったシンに怯えてラウラの影に隠れたあたり、早い段階でラウラに懐いていた模様。


大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL


スピリットとして登場。ランク2のHOPE級。

スピリットバトルではセルジュカラーのルキナに憑依し、さらに護衛としてクラウドゼルダを連れている。
クラウドはシン、ゼルダはカスミの再現であり、カスミが風属性であることを意識してかゼルダはフロルの風を多用する。
ステージは戦場化したジャングルガーデンで、おそらく背景の小屋をシンとオルネラが過ごした廃屋に見立てていると思われる。





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最終更新:2025年02月20日 11:03

*1 全くの余談だが、声を担当した早見氏も『黄金の国イーラ』が配信された2018年時点で27歳だった

*2 ただし武器を受け渡す関係上片方が隙をさらしてしまうというリスクもあり、実際にシンがそれを指摘し「まだまだ改善の余地がある」とも述べている