登録日:2024/04/14 Sun 01:45:43
更新日:2024/12/10 Tue 18:20:21
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我は天界にて”調和の神”と呼ばれし存在
地上に降りて得た新たなる超神名はザ・ワン!
ザ・ワンとは『
キン肉マン』に登場する
超神のリーダー格。
天界では
“調和の神”の名で呼ばれていた。
【概要】
あのザ・マンをして
「かつての私と拮抗する力を持っていた」「ヤツはほかの神とは違う。いざ本気で闘うとなれば、この私とて必ず勝てるという保証はない」と語る、神々の中でも屈指の実力者。常に扇を携えている。
顔の部分だけは早い段階から断片的に見えていたが、満を持して明かされた姿はホーリーロッド(聖なる杖)と呼ばれる角飾りのついた
鎧を身に纏った姿であった。
扇を持つこともあってか、戦国武将のようにも見える。
“調和の神”の“超神”としての名前と姿は最後の段階までは不明であり読者にとっても注目の的であった。
フードからは
ゴールドマンのような顎髭らしきものが確認でき、当初はイメージから公卿的な知性派の印象を持たれてもいたが実際には
ザ・マンに匹敵するか越えるレベルの脳筋であった。(後になって思えばゴルディアスの結目を一刀両断した件などから予想するべきだったか。)
また地に降り立つことは少なく、「ラプラス」と名付けた怪鳥を足代わりに移動していることが多い。
“バベルの塔”での戦いでは、満を持して最上階へとやって来た
バッファローマンを迎え撃つべく姿を現し、遂に肉体を得た後の超神としての姿と下天して後の新たなる名が
ザ・ワンであることを告げた。
超神名の“THE ONE”とは象徴的なので意味を絞るのは難しいのだが、ここでは“一番”や“特別な”や“唯一無二”といった意味合いか。
この辺もザ・マンと似ていて、それでいて名前負けしていないネーミングである。
超神としての姿と名を示した時には、ザ・マンをして冷や汗を浮かべていた。
【人物】
笑い声は「ボッボッボッ」、かけ声は「ボワッ」
名前こそ“調和の神”だが、彼こそが古代において超人の絶滅を主導した存在であり、ザ・マンが開発した「無から有を生み出す超人製造術」の封印にも携わっている。
現在も
「超人滅ぶべし」との信念に基づき、最期の審判としてカピラリア七光線の再照射を目指し行動している。
その危険性故に、地に降りたザ・マンは己が見出した
完璧超人始祖に「絶滅から救い出すべき完璧な種となる可能性を持つ者」と同時に
「いつか地上に侵攻してくるであろう“調和の神”一派に対する最高戦力」としての意味も抱いて育て上げたという。
しかしながら、
サタンや“邪悪五大神”のようなド悪党でも、かつて超人閻魔と名乗っていた頃のザ・マンのような過激な独裁者というわけでもないらしい。
実際、立場は相容れないザ・マンや“知性の神”もある程度以上の信頼は寄せているようで、それぞれの手勢の超人たちに“調和の神”が天界への道を開くことを期待していて、既に超神を倒していたことから調和の神もそれに納得し天界に通ずる“バベルの塔”を出現させた。
更に言えば『キン肉星王位争奪編』において、
スグルをキン肉星の次期大王として最初から認めていた100名の神々の中にも
“調和の神”を含む地上に降りた“超神”全員が加わっていた。
“調和の神”自身が言うには、未だに神々の中にはザ・マンのシンパが多く存在しており、超神たちも“調和の神”の部下だとか信者といった関係性で組んでいるわけではないという。
マイティハーキュリーズのように地上への個人的な興味から取り敢えずは同調して“下天”することを決めたような者も存在していたし、個別の項でも記載しているように、同じく超人を否定する立場を取っていても、その実は微妙に“調和の神”とスタンスを違えている印象の者もチラホラ。
超人殲滅に拘る理由については、
ジ・エクスキューショナーの回想から、
「“調和”の維持を何よりも優先する」という“神”として在り方のためだと暗示されている。
すなわち、調和の神という神性にとっては
世界の調和を維持できるなら自分の私情も含めて文字通りありとあらゆる事象が二の次なのであり、調和を保てるという確信があるなら自分の願望を平気で度外視してスグルを次期大王として認められるし、逆に調和を乱す危険性があればたとえ自分が認めた存在でも排除を辞さない。
断じて「私情を持たずに使命に固執する存在」ではなく、
「どんな状況でも私情に流されずに使命を遂行できる」男で、加えてザ・マンは
「サタンまでも動かしてカピラリアの再発射を目指した企みが阻止されたとあっては、“調和の神”自らの威信に関わる。引くに引けない状況になっている」と判じていた。
最終的には、自ら同志と賛同者を率いて“神”の座を捨てて下天したのもキッチリと己の行いの責任を取った上で解答を出しに来たと考えれば相当に責任感も強いことが窺える。
【活躍】
バッファローマンとの戦いの中で、ここまでの“バベルの塔”での組み合わせの法則から多くの読者も予想していたことだったとはいえ、
自らがバッファローマンの起源となる神……つまりはバッファロー一族の生みの神であったことを明かしてバッファローマンを動揺させた。
……が、それと同時に
何と自らの系譜である筈のバッファロー一族を滅ぼしたのもザ・ワン自身であったという事実を示す。
これには、バッファローマンも当然のように激しい怒りを露にした訳だが、
ザ・ワンはバッファロー一族の最期の生き残りとなったバッファローマンに対し、生き残りとなったお前には資格があると前置きしつつも、
バッファローマンが師事する
悪魔将軍ことゴールドマン、そして最大のライバルにして上記の通りバッファロー一族にとっても目標であった
キン肉族のキン肉スグルが共に
ザ・マンの系譜であることを示した上で自らの“系譜の力”を継げと迫るのだった……。
なお、ザ・ワンの口はマスク状なのだが、バッファローマンが志願した際には単行本ではニヤついたような口元が加筆されている、この加筆による彼の真意の程は現状では不明。
一応、その後の展開にて天界最強であったザ・マンかザ・ワンが“刻の神”を討伐したらいいじゃん━━という展開上の当然の指摘を解消するべく、ザ・マンより「神であったもの同士が戦うことは絶対的な禁忌事項なのだ」━━という理由が示されたことから、バッファローマンを自身の弟子に出来る=最も理想的な代行者を誕生させられることを喜んでいた。……と解釈する声が大きいか。
“バベルの塔”での戦いを終えた後には、宇宙のパワーバランスが狂ったことにより崩壊しつつある天上界という衝撃的な光景を前に驚くリアル・ディールズの生き残り達と、通信を通してその光景を目の当たりにしたザ・マンの前に軍門に降したバッファローマンと共に参上して改めての対話。
その中で、自身もまたザ・マンの目論見通りに成長した超人達の力を実感し、同志達(自分以外の超神勢)をも倒されたことで「神だけが、神である時代はとうの昔に終わっていた」として、事実上の和解を宣告。
これに伴い、既に腹心であるランペイジマン等から告げられていた通り自身の目的が「地上と天上の大改革」であると宣言した。
これについて、ザ・マンはキン肉マン(スグル)の“火事場のクソ力”こそが、その解決策になると示し、ザ・ワンもそれは認めていたものの、ここで既にザ・マンとザ・ワンをしてイレギュラーとなる“刻の神”が動き出していたことを明かし、その“刻の神”の行動こそが異変の加速の原因であったことを勝ち抜いた超人達にも知らしめた。
そして、ここまでの事情を明かした後に超人絶滅の為ではなく、天上界の崩壊を食い止める為にカピラリア光線を発射する為に自分にカピラリアの欠片を渡すことを超神を降した超人達に“依頼”し、ザ・マンも支持したことからスグル達もそれを了承したのだった。
異変が一先ずは食い止められた後は、和解はしつつもザ・マン(及び邪悪五神)と共闘するのではなく自分は自分で解決法を見つけることを宣言。
これに対して、既に軍門に降っていたバッファに加えて
ランペイジマンの意志を汲んだ
ロビンマスク、
サンシャインの遺志に導かれた
アシュラマンも同調し、ザ・マンの意思を汲んだスグル達とは別れて行動することになったのであった。
【実力】
ニスデールを纏っていた時には扇子を持つなど風雅なイメージもあったがフードの下はバリバリの武闘派でバッファローマンはおろかザ・マンよりも高く、筋骨隆々の肉体に各部が刺々しい甲冑を纏っている姿であった。
顎鬚のように見えたのは兜の装飾である。そして、ザ・マン同様に隠れている時と素顔の差が殆どなく影がかかっていた意味があまりなかった。
尚、戦いの前の段階にて前述の通りザ・マンをして「(勝算があって“リアル・ディールズ”を送り出したが)ヤツは他の“神”とは格が違う」「私とて勝てる保証はない」とまで語られており、ザ・マンの強さを知る読者を戦慄させた。
何しろ、ザ・マン自体が作者自らの解説を意訳すれば『キン肉マン』世界で最高位にして最大、最強の存在であり、
……確かに弟子であった悪魔将軍が師匠越えを果たしたという部分が読者の中にも強く残っているとはいえ、あの『始祖編』ラストの戦いを振り返ってみれば、長年に渡り最強認定されてきた悪魔将軍をして完全にパワー負けしており、最後の最後に火事場のクソ力であるロンズデーライトパワーを発現させることでやっと倒した相手であり、しかも悪魔将軍にとって本来は発揮出来ない筈の火事場のクソ力を発揮できたというのも弟を含む同志達(完璧超人始祖)の想いを背負った上に、
更に事実上の肉親でもある師であるザ・マンへの責任感という限定された条件下で使えただけで他の相手には使えない能力であるらしいため、単純に考えれば喩え地上最強とされる悪魔将軍でもロンズデーライトパワーを発現させられなければザ・ワンには敵わないのでは?との声も。
果たしてバッファローマンとの試合が始まり明かされた、その大いに前振りされた実力はと言うと
- 奇襲として放った、体重を乗せたバッファローマンの飛び蹴りを片手でキャッチ
- そのまま暴れるバッファローマンを軽々空中に留めたままいなし、コーナーポストまで一直線に投げ捨てる
- バッファローマンお得意のショルダータックルを腕組みしたまま何事もないかのように受け止める
- 全身を持ち上げられた状態から簡単に体勢を返してサイドスープレックスでバッファローマンを投げる
- ハリケーンミキサーをジャンプでかわし、その後片手でロングホーンを掴んで逆立ちになる
と、超人界でも最高峰のフィジカルを誇るバッファローマンを技を使うまでもなく、ただの膂力ひとつでことなげもなく押し返せる怪物。
「ザ・マンに比肩する」と言う高いハードルを、戦闘開始直後に見事超えてみせたと言って良いだろう。
一方その頃彼が乗っていたラプラスは、バベルの塔上空を実況の為に飛び回るヘリと戦いを繰り広げていた。
必殺技
兜の角を利用した突撃技で、ザ・ワン版のハリケーン・ミキサーともいうべきもの。
ハリケーン・ミキサーへのカウンターとして放たれ、力比べに於いて一方的に打ち勝った。
真正面から相手の胴体を兜の角で刺し貫く。
“impairment”とは“突き刺す”という意味の他、紋章学に於いては2つの紋章を“調和させて統合配置”する手法を指す。
ゴッドインペイルメントから連携させて繰り出された、相手の胴を角で刺し貫いた状態からのポップアップ・パワーボム。
空中から仕掛ける変形式の“カンパーナ”で、強烈な逆エビ反りと裸締めの複合技。バッファローマンを一度ダウンさせたほどの威力を誇る。
“エクソシスト”とは映画のタイトルとしても有名なカトリックに於ける“悪魔祓い”のことだが、バッファローマン戦の結末を考えると意味深である。
ド迫力の空中パワーボム。
超人十字架落としへのカウンターとして放たれた。
ザ・ワンの最大奥義。
空中に放り投げた相手の背中を兜の角で刺し貫き、更に両手首を捉えて十字架型に固定。
そのままの態勢で落下しつつ、自らの片膝の上に相手の脳天を打ち付ける。
バッファローマンはこの技を受けて片方のロングホーンを吹き飛ばされた上に、完全にダウンした状態で10カウントを聞くことになった。
“HARMONIA”とはギリシャ語で“調和”の意味(英語の“harmony”の語源。)で“destruction”とは英語で“完全なる破壊”を意味する。
子孫であるバッファローマンの最大奥義“超人十字架落とし”を反対の態勢にしつつ更に破壊力と完成度を増したような技であり、更に言えば不倶戴天の敵かと思いきや自ら“盟友”であると公言した“慈悲の神”ことザ・マンの“千兵殲滅落とし”と同系統の技となっており、己の肉体のみで相手を砕く技となっている。
【余談】
デザインコンセプトは「悪魔将軍よりやべーやつ」であることは作者から明かされている。
因みに、デザイン元となったのは『Ⅱ世』時に紹介されていた募集超人ヘルモーズ。収録漏れなのか、デザインのバレ対策なのか『学研の図鑑 キン肉マン 超人』には掲載されておらず、「今週の超人」にて再掲載された。
なお
ネメシスがロビンマスクとの試合中に完璧超人の歴史を語った際の回想シーンでも天界のリーダーらしき神がザ・マンと会話をしており、この時から今シリーズの
伏線が貼られていたのかもしれない。
このまま運営に無意味に刃向かい荒らし同様BANされるか
それともWikiのルールを受け入れさらなる\ポチッ/を手に入れるか
さあ好きなほうを選ぶがよい
- 修正のネタにワロタ -- 名無しさん (2024-04-14 02:05:38)
- 強い、あまりに強すぎる....。 -- 名無しさん (2024-04-14 08:03:03)
- ワンは「WAN」でもありザ・マンの「MAN」とはW←→Mで上下ひっくり返してるのではないかとの説も -- 名無しさん (2024-04-14 11:21:09)
- 主人公たちと敵対してる=悪、じゃないからね。ある意味で超人たちに絆されたザ・ワンに対して、神の視点で世界の危機を憂いてるのがザ・マンって感じの立ち位置になってる…そりゃまぁ元々神なんだけども -- 名無しさん (2024-04-14 13:32:58)
- 見た感じ問題ある項目には見えないんだが何で削除審議中になってるんだ? -- 名無しさん (2024-04-14 23:26:14)
- ↑既存の項目の分割には事前の相談が必要なのを把握してませんでした。すみません。 -- 名無しさん (2024-04-14 23:35:07)
- 今週の説明でザ・マンとザ・ワンが刻の神をコテンパンにしたら良いんじゃないの?に対する答えが出たのは良かった。出撃して所在不明のジャスティスマンの安否が気づかわれる。 -- 名無しさん (2024-04-24 03:03:07)
- バッファローマンが軍門に下った際の笑みのいみも解ったかな。刻の神の存在を知っていた以上、本当の意味で自分の代理を作ろうとしていたと。 -- 名無しさん (2024-04-24 05:48:15)
- ↑2超人と超神には差が無いと言ってたけど超人とも天界の神とも違う独自の特徴があるじゃねえか!とは思ったけどね -- 名無しさん (2024-04-25 21:24:11)
- 西洋の闘士風なのに技名は漢字のザ・マンに対し、東洋の武将風なのに技名は横文字のザ・ワンと、とことんまでに対称関係にある両者の設定にゆで先生のこだわりを感じる。 -- 名無しさん (2024-04-25 21:32:12)
- 後は短期間でどこまでバッファローマンを鍛え込めるかに期待。 -- 名無しさん (2024-05-18 19:11:25)
- 単行本82巻で見る限りはハルモニア「デストラクション」だった -- 名無しさん (2024-07-14 18:38:49)
- ↑プレイボーイのキン肉マン公式サイトだとディストラクションだけど改められたんじゃないかな? -- 名無しさん (2024-07-14 18:57:24)
- じゃあ変えておくか。 -- 名無しさん (2024-07-14 19:02:10)
- 展開上刻の神はシバかれるんだろうけど、こいつにはどうすんのかね -- 名無しさん (2024-07-14 20:18:27)
- 0話で調和の神チラッと出てるんだな。センターじゃなくてちょっと気付きにくい右上の方にいるのズルイ。 -- 名無しさん (2024-07-15 00:29:00)
- 意外と話が分かる方だけど丁度アニメでやってるあやつの暴走をどんな気持ちで見てたのか・・・ -- 名無しさん (2024-07-23 04:15:53)
- ↑実はザ・マンの行動については立場こそ正反対のようで肯定的なんだよな。寧ろ「ザ・マンがやるなら間違いはない結果は出ないだろうが任せておけばいい」みたいな感じ。自ら真偽を確かめねば、と思ったのもザ・マンが将軍様に敗れたからだし。 -- 名無しさん (2024-07-26 06:32:51)
- ↑×2 管理と粛正には反対してないんじゃないでしょうか。ザ・マンの敗北と改心で体制が崩壊したから愚者超人の殲滅(+超人と超神の試し)に動いたわけですし。 -- 名無しさん (2024-07-26 08:16:42)
- バッファを強くしてから刻の神と戦ってその強さを示すのが(要は噛ませ犬)1番ベターな使い道だけど神同士は戦っちゃまずいとはな…こいつどうする気なんだろゆでたまご先生。 -- 名無しさん (2024-08-26 06:54:58)
- ↑実質、ザ・マンに続く味方&後見人ポジだからなぁ。バッファとアシュラ取られた将軍様が……ていうのも小物臭いから無いだろうし。戦う意味がなくなった。 -- 名無しさん (2024-08-26 07:36:19)
- ↑×2 刻の神勢力を駆逐した後に和解するか一戦やらかすかが見所。 -- 名無しさん (2024-08-26 07:40:39)
- 戦うにしても本人が戦うか代理で牛にやらせるかわからんしな -- 名無しさん (2024-09-05 00:39:14)
- 最悪完全引退を誓ったザ・マンが無理でも刻の神以外はザ・ワンに倒してもらえる。 -- 名無しさん (2024-12-10 18:20:21)
最終更新:2024年12月10日 18:20