ガールズバンドクライ

登録日:2024/05/26 (日) 08:42:58
更新日:2024/10/28 Mon 20:59:42
所要時間:約 6 分で読めます






怒りも喜びも哀しさも

全部ぶちこめ。





『ガールズバンドクライ』とは、2023年に開始されたロックバンドとアニメのメディアミックスシリーズ。
2023年にアニメのキャラクターの楽曲とMVが先行公開され、2024年4月5日よりテレビアニメが放送開始された。
前・後編に分けられた新規カットありの総集編映画の公開及びゲーム化も決定している。
アニメーション制作は東映アニメーション


概要


本作は、東映アニメーションと音楽会社のagehasprings、ユニバーサルミュージックが共同で展開したプロジェクトとして始まった。*1
アニメの登場人物達が劇中で結成するバンドと同名のリアルバンドが早くから結成され、楽曲配信や音楽ライブ等を始めとしたアニメとリアルの連動が大きくフィーチャーされている。
前述したように、最初にアニメのキャラクターを使用したMVを配信することで知名度を高め、アニメ本編への関心を引き出していった。

バンドをテーマにした作品は今でこそ数多くあるが、今作は2つ大きな特色があり、1つが現実のロックバンドのメンバーとして採用された演奏者をそのままアニメのメインキャストに起用するという、あくまで声優が主体であった従来とは逆のアプローチでのキャスティングが行われている。
製作陣が設けた「バンドとして即メジャーデビューし得る音楽力」「渾身の力作アニメの声優を担える実践力」の両立という厳しい条件故にメインキャスト5人の選考は非常に難航し、2021年の6月末から7月末のオーディションからキャスト決定まで実に1年半、最初のオーディション直後の時点では参加者全員が落選したほど*2

もう1つの特色は、“イラストルック”のCGフルアニメーションを活用したことである。
プリキュアシリーズのEDパートや『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』『THE FIRST SLAM DUNK』などで用いられている東映アニメーションのCGアニメーション技術が遺憾なく発揮されており、原作者イラストのキャラクターがそのまま動く質感が再現されている。
特にバンドのライブシーンでは照明やカメラワークなど、『3DCGだからこそ可能な』臨場感のある迫力のシーンの数々に繋がっている。

ストーリーとしては、神奈川県川崎市を舞台に、5人の「行き詰った」少女達がひょんなことからロックバンドを組み、高みを目指していく事が主題となる。*3
様々な事情で社会の理不尽に対する怒りを抱える中で、彼女らはロックを通じて想いをぶつけていく。
この手の「ガールズバンドもの」の作風はけいおん!のような日常アニメの延長線、
バンドリシリーズなどアイドル寄りの路線など色々あるが、この作品の少女たちはとにかく喧嘩しまくるのが特徴。
「ロックバンド解散の理由はほぼ人間関係」と言われ、23年度放送の『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』は
従来のバンドリシリーズとは異なりバンド内の修羅場に着眼した作劇だったのだが、あちらが陰鬱でギスギスした湿度の高い作風だったのに対し、今作はそういったバンドマンの負の側面に真正面からぶつかって解消していく、ノーガードの殴り合いを髣髴とさせるある種爽快な作風になっている。
特に、主人公・井芹仁菜の並外れた怒りの力は、他のメンバーの生き方をも一変させ、視聴者もまた、彼女の行動に目が離せなくなっていく。

これらの一切妥協のない作風もあいまってか、当初は3Dアニメかつ新人声優のみという所謂アニオタから敬遠される要素が揃っていたのにもかかわらず、
放送中に凄まじい勢いでファンを獲得していき良作が多いと言われた24年春アニメ最大のダークホース的な立ち位置となった。
アニメ後に現在開催されているライブはいずれもBlu-rayなどに付属している先行抽選券を複数枚使用しても当たらない程の盛況になったほど。

監督とシリーズ構成は、『ラブライブ!サンシャイン!!』の酒井和男と花田十輝のコンビが担当。
キャラクターデザインは手島nari。
CGディレクターは、『魔法つかいプリキュア!』EDのCGディレクターである近藤まりと『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』のCGディレクターの鄭載薫。



ストーリー


いじめが原因で高校を中退した熊本県出身の少女・井芹仁菜は、東京で大学受験の勉強をするために上京。
しかし、不動産屋に騙されて行き着いた先は、神奈川県川崎市だった。
道に迷ったため不動産屋を締め出され部屋の鍵も受け取れずに途方に暮れていた時、とある路上ライブの告知を発見し、急いで現場に駆け付ける。

そこで出会ったのは、彼女が憧れてやまないロックバンド「ダイヤモンドダスト」の元ボーカルの河原木桃香だった。
仁菜が感激のあまり桃香に話しかけると、そのまま成り行きで桃香が住むシェアハウスに招かれて二人は親しくなるが、桃香は単身での音楽活動に限界を感じ、田舎に帰る事を選択した事実を告げる。
最後に愛用のギターを仁菜に託し、田舎へ帰省しようとする桃香に、仁菜はどうしても納得できず彼女に思いの丈をぶつけた。

一緒に、中指立ててください!

そんな彼女の魂の歌を聞いて心を動かされた桃香は、川崎への残留を決意。
そして、同じ志を持つ者達と共に、アマチュアロックバンドを結成しようと仁菜に持ち掛ける。
こうして、川崎を舞台にした仁菜のロックバンド人生が始まった。




登場人物


トゲナシトゲアリ

仁菜・桃香・すばる・智・ルパの5人からなるガールズバンド。
元々は仁菜・桃香・すばるの3人で活動していた『新川崎(仮)』に主にネット上で『BENI-SYOUGA』として活動してした智・ルパが目を付け、音楽性の一致から合流して5人体制になる。
中指の代わりに相手に向かって小指を立てる独特のハンドサインがトレードマーク。
現在のバンド名は意見が割れまくった末に、ライブ本番で仁菜が目に付いた観客のTシャツの文字をほぼそのまま流用して咄嗟に名乗り出たというあまりにも行き当たりばったりな由来。
バンド名がテキトーに決まるのは現実でもよくある事ではあるが……)

  • 井芹(いせり) 仁菜(にな)
CV:理名
ボーカル担当。10月24日生まれの17歳。A型。熊本県熊本市出身。

好物:おひたし、カフェオレ、ヨーグルト
趣味:昭和、仏像、御朱印集め

この物語の主人公。『不登校』。高校でのいじめにより学校を中退して父親とも喧嘩になって家を飛び出す形で受験勉強のために川崎へと一人でやって来た。
実家は父親が本を執筆するほどのカリスマ教師として名を馳せいる事もあって裕福そうな様子をうかがわせる一方で週に一度家族会議をするリビングではスマホ禁止等の家訓を掲げているなどかなり抑圧的。
更にはある出来事をきっかけに手ひどいイジメを受ける事になり不登校になるほどにまで追い詰められていた。
しかし、桃香率いるダイヤモンドダストの曲「空の箱」を聴いたことをきっかけにそのような環境から脱却し戦う事を決意。
高校中退が決して敗北ではない証明の為に高卒認定をとって大学に進むために東京にくる……ものの前述のとおりに川崎へと流れ着いてしまう。
そこで桃香と偶然の出会いを果たし、彼女と親しくなるが既にダイダスを脱退し故郷の旭川へと帰るつもりでいた事を知る。
それに納得しているかのように振る舞う桃香への怒りから全力で空の箱を歌い、彼女の未練を揺さぶってもう一度音楽の道に引き戻した。
桃香からボーカルとしての才を見出され、最初は受験勉強があるからと断るが次第に眠っていたロックンローラーの魂を目覚めさせてゆく……

性格は一言で言えば孤高(ロック)
決めたからには独りであってもやり抜こうとする意志を持つ一方で孤独に耐えきることは出来ない寂しがり屋。
直情的で自分が納得できない事には目上であろうと平然と反発するし、嘘や誤魔化しが嫌いで他者には常に本音でぶつかり合う。
かと言って他者を顧みない訳では無く、不器用ではあるが優しい所はあるし性根は素直で軟かな甘えん坊の女の子である。
抑圧されてきた過去の反動から常時色々な面が混在しているせいで『要所要所が突発的でちぐはぐな癖に一本の芯は通っている』というある意味ロックンロールを体現するような挙動になっている。
熊本が産んだ川崎の狂犬「令和のカミーユとはそんな有様を見た視聴者の評。
特に二話において川崎での孤独な新生活に精神が追い詰められていたとはいえ、絡んできた酔っ払いにキレて貰い物のシーリングライトをハンマーのごとくブン回すシーンは大きなインパクトを残した。
そのロックすぎる言動から当然周囲からは「面倒くさい」「厄介」「ムカつく」「肥後もっこす」と散々に言われているが決して自分を曲げたりはせず、仁菜の熱意は次第に大きな炎となってゆく。
それと同時に、彼女の特筆すべき点は基本的に「自分の方が『正しい』」といった旨のことは決して言わないこと。あくまでも「自分(たち)は『間違って』いない」ことを貫くのが彼女である。

また、彼女の特徴として激しいストレスや劣等感などを感じると、それが赤黒い棘のようなオーラとなって噴出するという独特の表現が使われている。
それらの感情が大きければ大きい程に出てくる棘の量も増える為、視聴者からは彼女の心の動きが非常に解りやすくなっている。

ちなみに演者の理名氏はメンバー最年少かつオーディション参加時はなんと14歳の中学生であった*4。年若くして目覚ましい才能を感じさせる歌唱力と、アニメの要所で見せる声優初挑戦とは思えないような演技や表現力は視聴者を驚かせている。


  • 河原木(かわらぎ) 桃香(ももか)
CV:夕莉
ギター担当。12月9日生まれの20歳。O型。北海道旭川市出身。

好物:あんみつ、焼き肉
趣味:読書、スポーツ観戦

さばさばとした女性ストリートミュージシャン。『脱退』。大の酒飲みで、飲んでは酔い潰れて他人に迷惑をかけがち。
元々は人気バンド『ダイヤモンドダスト』を率いるギターボーカルであり、仁菜の憧れの人。
しかし、メジャーデビューの際にそれまでとはまるで別のアイドル路線になる事を迫られ納得しきれず脱退。
その後は独りで音楽活動を続けていたが、限界を感じて故郷の旭川に帰ろうとした当日に仁菜と出会う。
仁菜の熱意と歌声に触発され川崎に残った彼女は、仁菜とすばるの二人を誘い3ピースバンド『新川崎(仮)』を結成するのであった。
曲がりなりにもメジャーデビューまで漕ぎつけたバンドの経験者という事もあって音楽活動の酸いも甘いも嚙分けており、右も左もわからない上に人付き合いが苦手な仁菜を焚きつけつつも導いてゆく。
その一方でダイヤモンドダストの一件で大きな負い目を感じており、桃香自身は今一歩音楽に本気になり切れていない。
しかし、仁菜のロック魂は徐々に桃香の手に負えない程にまで強く輝く事となり、桃香はその光を前に過去と向き合う事になる。

性格は一見すると気さくで面倒見の良い姉御肌な人物……に見えて結構なダメ人間
特に自分の音楽がメジャーでは通用しないという現実に直面した事と「今は耐えていつか自分たちの音楽をやろう」と最後まで説得してくれた仲間達を裏切った経験から心の中に鬱屈したものを抱えており、
仁菜とすばるを共にバンドを組みながらも、そのバンドで何をやりたいのか・彼女たちに何を示せるのかという目標や解答を出せずに燻り続けている。
なんやかんや言って甘えたがりなのか、尊敬する人の前では素を出したり酔って仁菜に絡んだりと20歳という年相応に未だ少女の部分を残している面も。

『ダイヤモンドダスト』と『新川崎(仮)』の発起人なのにこの有様なので「お前が始めた物語だろ」という言葉がとても似合うともっぱらの評判。


  • 安和(あわ) すばる
CV:美怜
ドラム担当。4月27日生まれの17歳。AB型。兵庫県神戸市出身。

好物:パクチー、ピーマン、レモン等酸っぱい系
趣味:ゲーム、ネット、レスバトル

アクターズスクールに通う女優志望の女の子。『嘘つき』。
大女優・安和天童の孫娘で名前自体も天童の代表作「すばる」から取られている。
アクターズスクールでは大女優の孫として清楚で礼儀正しいお嬢様で通してるが、これはあくまで表向きの顔。
彼女自身は女優という職業にまったく興味が無く、ただ祖母が喜んでくれるからという理由で女優の卵をやっているだけにしか過ぎない。
アクターズスクールに通っているのも、ここに来れば自分の才の無さから祖母が諦めてくれるのではないかという期待からであるが、逆に演技の才がある事が判明してしまい余計に抜け出せなくなってしまった。
そんな折、桃香から「なんというか言いようのない不幸感というか不満が滲み出ている」と言う理由でバンドに誘われドラマーとして加わる事に。
いざや初めて見るとそれが性にあっており、彼女自身も本格的に音楽の道に進むことを決意する。

性格は波風を立てず要領よく生きるのが得意で、平気で嘘をつける。
外では常にブレザー制服を着用しているが、これはわざわざ服を選ぶ必要が無く楽である事と女子高生のふり(彼女はアクターズスクールの生徒であり高校生ではない)をしていると色々と便利だからである。
他人には愛想よく振舞うが、素の彼女は割と負けん気が強くて結構辛辣。ノリが良くておもしろい事や楽しい事には嬉々として参加するタイプ。
色々な意味で仁菜とは反対であり、常に直接ぶつかろうとする仁菜の事を呆れ半分に「正論モンスター」と呼んでいる。そして最終話では「正論大魔王」に進化した。
仁菜からも「嘘つき」と言動をちょくちょく咎められるが、不思議と馬が合う一種の悪友として非常に仲が良い。
こうした諸々を含めてすばる自身も結構な曲者なのだが、他のメンバーがそれ以上の曲者なせいで巡り巡ってバンド内の良識人・苦労人枠に収まる羽目に。


  • 海老塚(えびづか) (とも)
CV:凪都
キーボード担当。3月22日生まれの16歳。B型。宮城県仙台市出身。

好物:シュークリーム、白米、お茶漬け、梅干し
趣味:ヤモリ、爬虫類の飼育

ネットで音楽活動をしている少女。『ツンデレ』。メンバーの中では最年少で身長も一番低い。
元々はお金持ちのお嬢様で幼いころからピアノを習って幾つもの賞を貰った才女であった。
しかし偶然にも母親の不倫を目撃してしまい、それに対する嫌悪感から親と縁を切る事を決意。ピアノの経験を活かし音楽で独立しようとする。
以前はルパを含めた4ピースバンドを組んでいたものの、人間関係の悪化から2名が離脱。そこから改めてルパと『BENI-SYOUGA』を結成してネットでボカロ曲を発表するように。
一定の知名度を得る事に成功はしたものの、智の得意とするメロディラインがボカロ向けな為に人が歌うには難しいという問題点を抱えており、これをクリアできるボーカルを求めていた。
そんな折、智とルパがバイトをしている吉野家が桃香の行きつけだった事から『新川崎(仮)』と縁を持つようになり悩みや迷いを抱えつつも合流することを決めるのだが……

性格はクールな皮肉屋で、世の中を冷めた目で見ているリアリスト…に見せかけたロマンチスト。
音楽に関しても幾つかの事務所から声をかけてもらうも自分の方向と合わないという理由で蹴る程に本気で妥協することを許さない。
かといって単なる頑固者という訳では無く、傷つきやすい繊細さや他者に対して情の深い面も。
こうした部分がぶつかり合った結果、言動と内心が一致しない事が多々ある……要は今時逆に珍しいストレートなツンデレお嬢様である。

ちなみに、演者の凪都氏は「ネットで音楽活動をしていた」という経歴以外にも、3歳からクラシックピアノを習っていた事に加え、高校時代に二度バンドを組んでいたがいずれもメンバー間のバンドに対する熱量の違い等から解散を余儀なくされたという過去を持ち、奇しくも智との共通点が結構多い。
最も凪都氏自身は明るく社交的かつトゲナシトゲアリのメンバーの中でもかなりアクティブな方で、智とはほぼほぼ正反対の性格だったりする。


  • ルパ
CV:朱李
ベース担当。6月28日生まれの22歳。O型。南アジア出身。

好物:パフェ、プリンアラモード、ハンバーグ
趣味:晩酌、読書

南アジア人の父と日本人の母の間に生まれたハーフの女性。『酒豪』。メンバー最年長。
冷静沈着かつ肝の据わった人物で、常ににこやかな表情を崩さない。
智とルームシェアしながら音楽活動の相棒を務めており、色々と悩みがちな彼女に対して時に厳しく時に優しく接する。
『新川崎(仮)』との合流もルパが「智ちゃんには合ってると思います」と強く推した形で、智の事を良く理解した保護者的立場も兼ねている。
最年長故の経験かチェキの時などはシャッターが切られる瞬間にファンを抱き寄せて笑顔もポーズもバッチリ決める等、メンバーの中でもファンサが最も巧い。
桃香と同じく大酒飲みであるが、大虎になる桃香に対してこちらは本物の蟒蛇。その強さを活かして飲み比べで相手を酔い潰させるのが好きという趣味を持つ。

性格は穏やかで優しいのは事実であるが、その一方で馴れ合いが嫌いで厳しい側面を持ち合わせる。
失敗を恐れる智に「現状維持を望むのならそれ(かつての仲間との写真)は剥がしてください。滑稽です」と言い放ったり、ライブ前に感極まって自分語りを始めた仁菜に「ウザいですよ、自分語りは」とヒップアタックで黙らせたりと、背中を押す為とは言え容赦がない時はとことん容赦がない。
更に他人が苦しんだり悩んだりするのを観るのが好きという黒い部分があり、揉め事が起きると明らかにテンションが上がる厄介な人物。
一方で既に両親が他界している上に日常的に人種差別を受けているらしく、バイト先で差別発言をされても「こんなの日常茶飯事ですよ」と笑って耐え忍んでいた。
彼女もまたロックに救いを求めると同時にロックを体現せんとする人間でありトゲナシトゲアリの仲間達を想う心は誰にも負けない。


ダイヤモンドダスト

桃香・ナナ・リン・アイの4人が結成したガールズバンド。略称はダイダス。
桃香に誘われ、メジャーデビューを目指すため高校を辞め旭川から上京するも上述の理由で桃香が脱退。
新しいボーカルとしてヒナを迎え、アイドルバンドとしてデビューしている。
相当に大きな事務所がついているらしく、現在では東京ドームシティの箱を埋める程の大人気バンドになっている。
右手の人差し指を立て、そこに左手の人差し指と小指を組み合わせて「D」の形にする独自のハンドサインを用いる。

  • ヒナ
ダイヤモンドダストの新ボーカル。仁菜の元同級生でかつての友達。
もともと芸能界を志していたのかダイダス以前にも幾つものオーディションを受けてかなりいい線まで行っていたとの事。
熊本時代には栗色の髪に野暮ったい眼鏡の地味な少女であったが、ダイダスでは髪を薄いピンクに染めメガネも外して大きくイメージチェンジしている。
仁菜の靴が下駄箱から隠される場面で後ろを通り過ぎながら「仁菜が悪いんだからね」と冷たく言い放つなど何かあった事がうかがえるのだが……

  • ナナ
ベース担当。ショートカットの紺色の髪と金色の瞳が特徴。
インディーズ時代は黒髪だった。

  • リン
ギター担当。黒のロングと少し細目の赤い瞳の女性。
ダイダスの中で彼女だけ髪の色が変わっていない。

  • アイ
ドラム担当。薄い金髪から藤色のグラディエントヘアと緑色の瞳が目を引く。
メンバーの中で最も身長が高い。




使用楽曲


  • 雑踏、僕らの街
歌:トゲナシトゲアリ
オープニングテーマ
OP映像は通常の作画と3Dライブの融合といった感じの塩梅で、
「トゲナシトゲアリのプロモーションビデオ」と言った感じの映像。
ちなみに最初のタイトルコールのところにはよく見ると各話で使われている映像が線画のような形で流れている。
歌詞の一部があまりに強烈すぎて「川崎disソング」とか言われてるのは内緒。


  • 空の箱
歌:河原木桃香、井芹仁菜/ダイヤモンドダスト/井芹仁菜
第1話を始めとした複数の話で使用される挿入歌。1つの曲だがそれぞれ歌唱者が異なる。
仁菜と桃香の物はは第1話ラストのライブ枠として、
(桃香が所属していた時の)ダイヤモンドダストの物は第1話・第5話・第8話で仁菜が再生する形で
仁菜が歌った物は第2話・第8話で使用されている。
ちなみに歌詞をよく見るとテスト勉強していなかった時のような、割とネガティブな歌詞だったりする。


  • ETERNAL FLAME 〜空の箱〜
歌:ダイヤモンドダスト
厳密には上記の空の箱のバージョン違い。第5話・第8話で使用された現在のダイヤモンドダストのもの。
同一曲だが歌詞及び作曲者が異なり、一部の歌詞が変更されている。
路線変更した象徴みたいなもののためか、作中で仁菜が聞くと物凄い量の赤黒い棘を出す曲。


  • 誰にもなれない私だから
歌:トゲナシトゲアリ
エンディングテーマ。各話ラストに3Dライブが無い回で使用されている。
映像としては「ツアーに出ていくトゲナシトゲアリの面々」と言った感じであり、
現状この展開が無いので後日談ではないか?と疑われているが…?
桃香が居た頃のダイヤモンドダストの空の箱が流れているスマホから赤い糸が出るところから始まり、
五人の色の糸が一つになり、最後に元のスマホに繋がり「誰にもなれない私だから」が表示されるという芸が細かい所もポイント。


  • 声なき魚
歌:新川崎(仮)
第3話挿入歌。ラゾーナ川崎でのライブの時に使用された楽曲。
3Dライブとしては桃香曰く「バカみたいな衣装」を着た仁菜と、その衣装に見合わない物凄くネガティブ系な歌詞が特徴。


  • 視界の隅 朽ちる音
歌:新川崎(仮)
第5話挿入歌。セルビアンナイトでのライブの時に使用された楽曲。
このライブで使用された文字Tシャツと3Dライブはかなりの話題を呼び、Tシャツの発売が決定している。
又、キャラデザの手島nari先生から後に智とルパが着た場合の文字も明かされている。それぞれ「ツンデレ」「酒豪」との こと


歌:beni-shouga
第6話で少しだけ流れた挿入歌。智とルパがbeni-shougaとして作った曲。
実際のCDでは『視界の隅 朽ちる音』のカップリング曲として収録されている。


  • 名もなき何もかも
歌:トゲナシトゲアリ
第7話挿入歌。上諏訪のライブハウスで使用された楽曲。
実際の楽曲としてはリアルの方のトゲナシトゲアリのデビューシングルの1曲目であり、
節目であるこのタイミングで使用されたことから結構なサプライズ的な登場であった。


  • Cycle Of Sorrow
歌:ダイヤモンドダスト
第11話挿入歌。この話の舞台となったBAYCAMPで使用された楽曲。3Dライブあり。
思いっきりアイドルソング的な編曲が為されていたETERNAL FLAMEとは異なり、かなりガチガチなロックな曲。
桃香が脱退しても彼女が間違っていなかったと自分たちを貫いたダイヤモンドダストの面々たちによる『答え』ともいえる曲である。
そして微妙にやっぱり『売れたら自分たちの路線が出来る、耐えよう』ということにすら耐えれなかった桃香さんって…みたいに視聴者に再認識させたのは言うまでもない。


  • 空白とカタルシス
歌:トゲナシトゲアリ
第11話挿入歌。こちらもBAYCAMPで使用された楽曲。
設定上仁菜が作詞をした曲であり、前回の話で仁菜の心のしこりとも言うべきになっていた家族の話に一つの答えと歩み寄りを以て生まれた曲。
本作の主題である「怒りも喜びも哀しさも全部ぶち込め」を体現したかのように全てぶち込まれた曲。
3Dライブの圧巻的なクオリティは勿論の事、途中からトゲナシトゲアリの面々の過去が挟み込まれるという「そのままで一つのMVとして完成されている」映像は度肝を抜いた。


  • 運命の華
歌:トゲナシトゲアリ
第13話(最終回)挿入歌。劇中におけるトゲナシトゲアリのメジャーデビュー曲。
桃香が仲間達の歌と評し、作曲に携わった人々も良い曲と認める通りこれ単体でみるならば希望に満ちた曲である。
ただその一方でトゲナシトゲアリの曲として考えるとイマイチ彼女達らしくなく、かと言ってメジャーの流行に寄せ切れてもいないとどこか半端さを感じさせる面も否めない。
そんな曲を以て締めくくられるラストはあらゆる意味でこのアニメらしい「間違っていない」ものとなっている。









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最終更新:2024年10月28日 20:59

*1 プロジェクトの原案は実に2019年末にまで遡るとのこと

*2 そもそもルパ役の朱李氏を除き、自発的にオーディションに参加していたメンバーはおらず、朱李氏も一度オーディションに落選した後、別の経緯で声を掛けられ再オーディションを行った形となる。

*3 EDの多くの提供クレジットからもうかがえるようにほぼ完璧に各地が再現されており、現地に赴くと本当にそのままな町並みを見ることが出来る

*4 その為、オーディション開催当時は募集要件の年齢を満たしていなかったが、たまたま動画投稿サイトの歌ってみた動画を見たスタッフから逆オファーを受けた形とのこと。