登録日:2025/04/29 Tue 21:00:00
更新日:2025/05/01 Thu 01:05:29NEW!
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(大丈夫、今までと同じだ。これまでもジェダイを出し抜いてきたじゃないか。シスを出し抜くのだって難しくはないはずだ)
現時点ではレジェンズ作品のみの登場。
【人物】
◆風貌
種族は人間。
白人で背が高く、銀色の長髪と黒い眉毛を備えた、どこか気取った風貌の伊達男。
◆性格
もともと軽薄な人物だった模様。
新シス戦争の時代には少年だったが、戦争を少し経験しただけですぐさま凶暴性や嗜虐性と言った危険な兆候を見せ始め、当時のマスターからコルサントへの帰還を命じられるほどだった。
ただ、これは戦争の殺気に当てられたというのが大きかったようで、戦後は凶暴・残虐と言うよりも、軽薄さと狡猾さ、そしていざという時の度胸が目立つようになった。
闇落ちするジェダイは珍しくもないが、そうしたダークジェダイは師匠に襲いかかるパターンが多い。
しかしハースは、暗黒面に開眼しながらもすぐに動かず、宝物を発掘しては隠し、換金して逃亡資金を蓄える段階までは離反しなかったり、離反時にも密かに姿を隠すほうを選び、師匠への襲撃はしなかったりと、ダークジェダイにしては珍しい行動を取っている。
というか、ダークジェダイは怒りや恐怖や憎悪で暗黒面に開眼しやすいのに対して、ハースの場合はカネや不老不死と言った、世俗的な欲望によって、自然に暗黒面に落ちたという、割と珍しいパターン。
一方で
暗黒面のフォースに開眼したダークジェダイと言うことも確かで、お宝を偶然発掘した人物をフォースグリップで絞め殺したり、競争相手をライトセーバーで刺し殺したりと、
我欲のために人を殺すのにためらいがない。
◆能力
「シスが絶滅した今、セット・ハースは銀河で最も危険な人物かもしれません」
所有するライトセーバーは円筒型の通常タイプ。光刃の色は赤。
得意とした
剣術フォームは
アタル。
ただ、実は彼の体力がアタルと見合わず、すぐに力を消耗してしまうと言う深刻な弱点があって、本物のシス卿には圧倒されている。
剣術とは別に
ライトセーバーの投擲に長けていて、こちらはザナーやコグナスが死の危険を感じるほどの冴えがあった。コグナスに到っては、角の片方を斬られたと言うからギリギリである。
フォースの技にはかなり通じていて、剣術よりもこちらが得意だった模様。ジェダイとしてはパダワン止まりだったものの、修行自体はけっこう真面目にやっていたそうだ。
ジェダイ時代からフォースの念力を得意としており、さらに暗黒面に開眼してからは、フォースグリップやフォースドレイン、テレパシー、マインドトリック、フォースによる地形走査など、多くの技を身につけた。
最後は、シスのホロクロンから古代シス卿の奥義を学び、完全に習得するなど、意外と高い才能を秘めていた。
なお、ダークジェダイではあるものの、ジェダイにバレたら身が危ういと言うことは理解しており、身柄を詮索されないようにライトセーバーではなくブラスターを二丁携帯していた。
こちらの腕もなかなかだった模様。恐らく、弾道をフォースで予見しながら撃っていたのだろう。
【生涯】
◆前歴
出身地などは一切不明。年齢も不明だが、ルーサンの戦い時点ではジェダイのパダワンだったことと、ルーサンの戦いから二十年後の時点でもかなり若いこと(推定二十代から三十代?)から、ルーサンの戦い(1000BBY)の時点ではまだ十歳前後だったと思われる。
当時は新シス帝国との戦争中で、しかも共和国とジェダイ騎士団は劣勢であり、ジェダイへの採用方針もかなり緩和されて、有り体に言うなら
「フォース感応者なら誰でも招き入れる」という事態に陥っていた。
「脳を食らう種族」
アンザーティの実力者、
ヴォルフェ・カーコを招き入れたのもこの時期のことである。
セット・ハースもこうした「緊急時の入門者」の一人であったとされるが、どういった経緯で入門に到ったのかは不明。
彼はジェダイマスター・
アル=ウェンの弟子となり、コルサントのジェダイ聖堂でフォースやライトセーバーの技を磨いた。
折しも武闘派ジェダイ・
ホス卿が
「光明軍団」を結成し、
シス帝国への徹底抗戦を開始した時期であり、マスター・アル=ウェンも評議会の指揮下から独立して「光明軍団」に参加した。
当然、ハースも参戦。
当時、光明軍団は
「フォース感応者であるなら、子供でも戦力として数える」「子供たちをスカウトしなければ、いずれはシスにスカウトされる。そうなるぐらいなら少年兵にした方がマシ」という、極端と言える状態に陥っていた。恐らくハースも、そうした意味合いもあって戦地に行ったと思われる。
が、アル=ウェンの眼からしてもセット・ハースは危うく映った。短期間の戦いで、ハースは激しい攻撃性や暴力性、嗜虐性を見せ始めたからである。
マズいことにホス卿自身がそうした攻撃性を備えており、このままハースを戦場に置いておくと、どんな恐ろしいことになるかと懸念したアル=ウェンは、ハースをコルサントに引き上げさせた。
アル=ウェンは代わりに戦場に残ったが、最後はホス卿とともにシス帝国本陣に突撃、思念爆弾に巻き込まれて戦死した。
マスター・アル=ウェンの死後、ハースの教育は別のジェダイマスター、オバの担当となった。
彼はアイソリアンという種族の出身で、「基礎知識評議会」に属し、銀河に散らばるシスの遺産を捜索し、回収する任務に就いていた。
ハースもまた、マスター・オバの助手として、銀河各地でシスの遺産を探していた。
◆暗黒面への堕落
「彼は危険な男のようですね」
……しかし、いつしか彼は暗黒面に開眼していた。ルーサンの戦争が原因か、シスの遺産を発掘するうちに変化したのか、あるいはその両方か。
そしてマスター・オバは、ハースの異変に気付かなかった。
ハースは、発見したシスの遺物を師匠に報告せずに隠し、溜め込み、一部は密売するなどして、資金も構築。
やがてジェダイ騎士団からも逃げ出して、シスの遺物からダークサイドの知識を学びつつ、好き勝手に生きるようになった。
マスター・オバの弟子として働いた経験から、ハースはシスの遺物を探す経験やスキルを身につけている。因縁の惑星ルーサンに降り立ち、シスの遺跡も発見。
たまたま同じ獲物を狙っていた暗黒面の戦士と激突してこれを殺害し、いよいよ暗黒面に傾倒。
ハットの母星、惑星ナル・ハッタに邸宅を構え、引き続きお宝やシスの遺物を探し始めていた。
ある時は女ダークジェダイと交戦。
ハットの縄張りだったため、決着がつく前に双方とも捕えられてしまうが、別々の牢屋に入れられながらもその女戦士とテレパシーで交信。
ハースは女を口説いたが、彼女のほうから拒絶・交信を遮断されてしまい、憤慨した。
その後の彼女がどうなったのかは不明だが、一足先に脱走した模様。
ハースもまた逃亡を果たした。
◆シス卿との邂逅
「カネ欲しさに殺人を企むなら、せめて殺りやすい相手を選ぶんだな」
980BBY、ハースは惑星ドアンでシスの遺物が発掘されたと聞き、現地に訪問。
折しも、物件を発掘した鉱夫たちは惑星ドアンの王家に対して反乱を起こしていた。
ハースは坑道内でブラスターを使い、鉱夫たちを皆殺しにし、遺物を奪ってナル・ハッタへと戻った。
ところが、この鉱夫たちに交ざってコルサントから派遣されてきたジェダイ騎士もひとり殺されていた。
これはハースの仕業ではなかったが、いずれにせよ
「ジェダイが何者かに暗殺された」という情報に、ジェダイ騎士団と、そしてシスの暗黒卿が反応。
後者のシス卿
ダース・ザナーはハースの足取りを掴み、ナル・ハッタまで追跡してきた。
突如現れた絶世の美女が、突然赤い光刃のライトセーバーを構えたことにハースは「まさかシス!?」と驚いたが、とにかく彼もライトセーバーを抜いて迎撃。
しかし、ジェダイ崩れの泥棒と、二十年も修行を続けたシスでは勝負にならず、ハースはあっさり敗れて光刃を突き付けられる。
しかしザナーは、彼を殺さず、むしろ「わたしの弟子になりなさい」と宣告。
断れば殺されると察したハースは頷くしかなく、そして新たな弟子の候補者を確保したザナーは、彼女自身のマスターであるダース・ベインの住む、惑星シウトリックIVへと向かった。
ところが、そのベインが自宅にいない。
不思議に思い調べるうち、ベインが「太古のシス卿
ダース・アンデッデュの遺跡を探していたこと」「
イクトッチイ種族の女ハンターに捕まり、
惑星ドアンに投獄されたこと」を知る。
そしてハースは、
ダース・アンデッデュの名前を知っていた。彼の二番目のマスター・オバは基礎知識評議会に属し、シス関連の遺産を回収する役にも就いていたため、シスの歴史には詳しかった。
そんな彼に弟子として従っていたハースも知識は豊富だった。
ダース・アンデッデュは惑星プラキスで神として崇められ、また永遠の命を持つ方法を見出し、ホロクロンに記録したということを彼は話した。
ザナーは激怒した。彼女は、ベインが不老不死になることで、彼自身が定めた「二人の掟」を反故にするつもりだと考えたのである。
ザナーは早速、惑星ドアンへと飛んだ。
(ザナーとハースは知る由もないが、ドアンの現女王セラは、かつてダース・ザナーが殺害した医療師の娘だった。彼女はシス卿が父を殺したと知り、復讐を図っていたのだ)
到着したザナーは、ハースに自分たちの宇宙船を守っておくよう命じると、「師匠越え」を果たすべく監獄へと攻め込んだ。
しかし、ハースには「師匠」ザナーへの忠誠心などあろうはずがなかった。
彼は、ザナーの気配が消えると、独自に監獄に侵入。
ダース・ベインが発掘したが、投獄時に没収されてしまった、ダース・アンデッデュのホロクロンを盗み取ってしまった。
さらに、彼はそのままザナーを待たずして脱走を図る。
宇宙船への帰り道で、ハースは
イクトッチイの
女ハンターに見つかり、襲撃を受ける。
この女ハンターはフォース感応者で、先にはダース・ベインを奇襲して捕えたほどの腕利きで、後に
ダース・コグナスになる傑物であり、ハースが本来勝てる相手ではない。
ライトセーバーを投げつけて、彼女の角の一本を切り落とした一幕もあったが、劣勢は覆せない。
しかし、ハースがあわや殺されるかという段階で、セラ女王がシス師弟を始末するため、監獄の自爆装置を起動させた。
突然の爆発はさすがの女ハンターも動揺し、その隙にハースは、小型宇宙船を二隻だけ残して、他を破壊。
その上で女ハンターに「一隻ずつ山分けしてそれぞれ逃げ出すか、それとも、今すぐこの二隻もぶっ壊して、俺とお前とここで相討ちになるか、どっちがいい!?」と突き付けた。
女ハンターは、一瞬詰まった。そして、やむなく彼の意向を受け容れて、そのまま見逃すことにした。
◆その後
シス卿の虎口を見事に脱したハースは、しかし、ナル・ハッタの自宅がすでにダース・ザナーに知られていることから、潔くアジトを放棄。
幸い、別の名義で他の場所にも拠点を作っていたので、それらを転々としながら生き延びた。
さらに彼は、惑星ドアンの監獄で発見した、古代シス卿ダース・アンデッデュのホロクロンを解析。
そこからシス卿の豊富な知識、特に自分の精神を他の肉体に移して、永遠に生き続ける能力を習得した。
やがてハースは、高度なクローン技術を持つ宇宙人を発見。
以後、自分の完全なクローンを定期的に用意し、定期的に魂を移すという方法で、若い肉体をキープしながら延々と生き続けた。
(贅沢なことに、彼は三十歳ぐらいで「次の肉体」に入れ替わっていたという)
ハースは永遠の若さを謳歌しながら、何世紀にもわたってフォース関連の財宝を発掘し続け、多くの宇宙船を乗り換え、そして莫大な財産を作り上げていった。
その年数はなんと千年以上にも及び、クローン戦争や銀河帝国の時代を経て、ユージャン・ヴォング戦争の時代でもまだ生きていた。
というか死亡報告さえないままであったという。
なお、ハースは収集した資産をときには闇市に流し、高値で売っていた模様。
彼が精神転移の術を学んだダース・アンデッデュのホロクロンも、クローン大戦の時期には彼の手を離れ、惑星コリバンの遺跡に隠されていた。
このホロクロンはクローン大戦中の21BBY、
ダース・ティラナスの知るところとなり、当時彼の弟子だった
クインラン・ヴォスとトール・スコーの両名によって発掘され、ティラナス卿の手に渡る。
この時点でセット・ハースは生きているため、彼が殺されて奪われた、ということはなかったはずである。
【余談】
「俗欲まみれ」「元ジェダイだが、シス卿に見つかる」「シス卿と行動を共にする」……などなど、これまでのシリーズの類例からすると、高確率で「最後は口封じにシス卿に殺される」という末路を迎えそうなキャラクター。
実際彼はシスの暗黒卿を目撃しているのである。そして「ジェダイ騎士団はEP1まで、シスは滅んだと認識していた」という設定なので、メタ的な意味でも「口封じ」を兼ねて粛清されてもおかしくない……はずだった。
が、まさかの虎口を脱したのみならず、予定外の「不老不死の秘術」まで身に着け、挙げ句の果てに財産を為していつまでも生き続け、完全に勝ち逃げしたという、「どうしてそうなった」なキャラクターであった。
彼はクローンを作り続けて、そこに魂を移し替えることで不老不死になった。
この「クローンを作った宇宙人の種族」については不明。
実は小説『
ダース・プレイガス』で「他人やクローンに魂を移し替えて不老不死になることは興味がない」という台詞があり、セット・ハースのことを念頭に置いているのかもしれないのだが、
その『ダース・プレイガス』ではカミーノ人が「人間のクローニングはあまり経験がない。臓器は沢山作ってきたが」という趣旨の台詞が出ているので、どうやらセット・ハースのクローニングを担当しているのはカミーノ人ではない模様。
勝ち組になった人たちの追記・修正をお願いします。
- ダース・ベインのコメントにあったので作成しました。こういう「生き残った脇役」的なキャラは好きです。 -- 投稿者 (2025-04-29 21:02:47)
- 気苦労はあるだろうけどある意味うらやましい生き方してるなぁと思う -- 名無しさん (2025-04-29 23:13:51)
- 冒頭みたいなむせ返る死亡フラグ立てた上で本当に逃げ切るの中々見ないかもしれん…すごい漢だ -- 名無しさん (2025-04-30 13:52:19)
- シスの遺物コレクションして力を貯め込みつつ私利私欲もある。シスとジェダイト距離を取りつつ不老不死、スターウォーズの世界でなろう主人公っぽいことするなら上がりの人生って感じだな。シスの帝国建国とジェダイ滅亡とジェダイ狩りも生き抜いたんだろうしこいつ -- 名無しさん (2025-05-01 01:05:29)
最終更新:2025年05月01日 01:05